ももえの里帰りに付き合うことになった、ルイズとキュルケとタバサ
今晩は宿を取って、明日ももえの実家に向かうことになったのだが―――
「お客様、明日はどちらへ?」
夕食をとり終えた4人に対し、宿主はこんな事を聞いてきた。
「明日は、あの森のほうへ行くことになってるわ。」
ルイズは窓から見える森を指差して言った。それを聞いた宿主は大いに驚いてルイズにこう忠告した。
「お客様、悪いことは言いません。あそこはお止めになったほうが………」
「どうしてなのよ?」
「いや、お客様、そういうつもりじゃありません。ただ………」
「ただ?」
宿主は冷や汗を流しつつも恐る恐る口を開いた。
「あそこは人や動物が入るとそのまま帰って来れなくなる魔性の森と呼ばれております。
馬すら恐れて近づこうともしないところでありまして、ですから…………」
「じゃあ明日から歩きだね!」
ももえはにべも無くそう宣言した。
「ちょ、ちょっと! あんたそんな危険なところに私達を連れて
「行くよ。ここから歩いていけば半日ぐらいで実家に着くはずだから。」
実家という単語を耳にした宿主は恐怖に慄き、「あははは………」
これにはキュルケも苦笑するしか術がなかった。
(ちい姉さま………私、何も成し遂げられずに死ぬかもしれません………。)
ルイズは天に祈りをささげるしかなかった。一方その頃、タバサは紅茶のおかわりを頼んでいた。
「おかわり。」
「あっ、はいただいま!」
タバサが空のカップを軽くかかげると宿主は慌てて厨房に向かって走り出した。
今晩は宿を取って、明日ももえの実家に向かうことになったのだが―――
「お客様、明日はどちらへ?」
夕食をとり終えた4人に対し、宿主はこんな事を聞いてきた。
「明日は、あの森のほうへ行くことになってるわ。」
ルイズは窓から見える森を指差して言った。それを聞いた宿主は大いに驚いてルイズにこう忠告した。
「お客様、悪いことは言いません。あそこはお止めになったほうが………」
「どうしてなのよ?」
「いや、お客様、そういうつもりじゃありません。ただ………」
「ただ?」
宿主は冷や汗を流しつつも恐る恐る口を開いた。
「あそこは人や動物が入るとそのまま帰って来れなくなる魔性の森と呼ばれております。
馬すら恐れて近づこうともしないところでありまして、ですから…………」
「じゃあ明日から歩きだね!」
ももえはにべも無くそう宣言した。
「ちょ、ちょっと! あんたそんな危険なところに私達を連れて
「行くよ。ここから歩いていけば半日ぐらいで実家に着くはずだから。」
実家という単語を耳にした宿主は恐怖に慄き、「あははは………」
これにはキュルケも苦笑するしか術がなかった。
(ちい姉さま………私、何も成し遂げられずに死ぬかもしれません………。)
ルイズは天に祈りをささげるしかなかった。一方その頃、タバサは紅茶のおかわりを頼んでいた。
「おかわり。」
「あっ、はいただいま!」
タバサが空のカップを軽くかかげると宿主は慌てて厨房に向かって走り出した。
ゼロの臭い魔実写化決定!制作はTMA「ゼロの使い魔死神友情タバサの裏設定フレイムデルフリンガーシルフィード香水下級生ももえサイズ」
「もーもえサイズを知ってるかい?」
「「「もーもえサイズを知ってるかい?」」」
「ももえとゼロ魔のクロスがでーるぞっ!」
「「「ももえとゼロ魔のクロスがでーるぞっ!」」」
「カオス!」
「「「イミフ!」」」
「カオス!」
「「「イミフ!」」」
「カオス!」
「「「イミフ!」」」
「カオス!」
「「「イミフ!」」」
「ひーめなカメナもよろしくねっ!」
ももえは胸に「死神」と書かれたワッペンが刺繍された体操服を着て3人を先導する。
更に、ルイズ達もそれぞれの名前が書かれてるワッペンが刺繍された体操服を着ていた。ルイズ達にはその文字が自分たちのことを意味するとはわからなかったのだが
タバサは見た感じ思いっきりマッチしていたが、キュルケの場合胸がぱっつんぱっつんなので、走るたびに胸が擦れる音がルイズの耳元まで聞こえてくるのである。
(………何よ、おっぱい星人のくせに!)
ルイズは自分のブルマが思いっきり股に食い込んでいることに気づかずに走り続けていた。
「「「もーもえサイズを知ってるかい?」」」
「ももえとゼロ魔のクロスがでーるぞっ!」
「「「ももえとゼロ魔のクロスがでーるぞっ!」」」
「カオス!」
「「「イミフ!」」」
「カオス!」
「「「イミフ!」」」
「カオス!」
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「カオス!」
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「ひーめなカメナもよろしくねっ!」
ももえは胸に「死神」と書かれたワッペンが刺繍された体操服を着て3人を先導する。
更に、ルイズ達もそれぞれの名前が書かれてるワッペンが刺繍された体操服を着ていた。ルイズ達にはその文字が自分たちのことを意味するとはわからなかったのだが
タバサは見た感じ思いっきりマッチしていたが、キュルケの場合胸がぱっつんぱっつんなので、走るたびに胸が擦れる音がルイズの耳元まで聞こえてくるのである。
(………何よ、おっぱい星人のくせに!)
ルイズは自分のブルマが思いっきり股に食い込んでいることに気づかずに走り続けていた。
「これを着て、これを歌いながら走ってちょうだい。」
この宿を出る前に、ルイズ達はももえから体操服とブルマ一式を渡されていたのだ。
「あの、これは………」
「これを着て走らないと大変なことになるから」
そう言って、渋々着たのである。キュルケとタバサはまんざらでもなさそうだったが
「ゼロ魔のクロスはおもしろいっ!」
「「「ゼロ魔のクロスはおもしろいっ!」」」
「マイナーすぎても気にしない!」
「「「マイナーすぎても気にしない!」」」
「有名ーなものだとアンチ湧くっ!」
「「「有名ーなものだとアンチ湧くっ!」」」
「たとえばt
「ちょ、ちょっと待って! これ以上はさすがにきけ…」
「危ないっ!」
思わず足を止めたルイズに大きな口をあけたワームのようなものが触手を伸ばして襲い掛かってくる。
「きゃあああ!!!」
「とうっ!」
ももえは軽やかに飛ぶと体を光らせてそのままワームに突撃する。
「はああああああっ!!!!」
『デルフリンガーの能力』
そのままももえの体はワームを貫通し、ワームは程なくして消滅した。
「ごっ、ごめ
「歌うのを止めちゃだめ!」
ももえにそう言われて慌てて歌の続けるルイズ達
程なくしてももえも追いつき、更に歌は続いていく。
「ももーえサイズはおもしろい!」
「「「ももーえサイズはおもしろい!」」」
「でも他人には勧めづらいっ!」
そこでももえは足を止めた。思わずルイズ達も足を止める。すると
「うわぁ…………」
そこには現代風の一軒家があった。扉には一つ目がついていて、とても不気味な建物だとルイズは思った。
「ここが………」
「そう。」
さっきまで明るかった陽が急に影を潜め、突如として大きな雲に覆われた。
更に、風がびゅうびゅう音を立ててルイズ達に容赦なく襲い掛かる。時々目も開けられなくなるぐらいの激しい風だった。
「ここが私の実家。」
ももえはうれしそうにそう答えたのであった。
この宿を出る前に、ルイズ達はももえから体操服とブルマ一式を渡されていたのだ。
「あの、これは………」
「これを着て走らないと大変なことになるから」
そう言って、渋々着たのである。キュルケとタバサはまんざらでもなさそうだったが
「ゼロ魔のクロスはおもしろいっ!」
「「「ゼロ魔のクロスはおもしろいっ!」」」
「マイナーすぎても気にしない!」
「「「マイナーすぎても気にしない!」」」
「有名ーなものだとアンチ湧くっ!」
「「「有名ーなものだとアンチ湧くっ!」」」
「たとえばt
「ちょ、ちょっと待って! これ以上はさすがにきけ…」
「危ないっ!」
思わず足を止めたルイズに大きな口をあけたワームのようなものが触手を伸ばして襲い掛かってくる。
「きゃあああ!!!」
「とうっ!」
ももえは軽やかに飛ぶと体を光らせてそのままワームに突撃する。
「はああああああっ!!!!」
『デルフリンガーの能力』
そのままももえの体はワームを貫通し、ワームは程なくして消滅した。
「ごっ、ごめ
「歌うのを止めちゃだめ!」
ももえにそう言われて慌てて歌の続けるルイズ達
程なくしてももえも追いつき、更に歌は続いていく。
「ももーえサイズはおもしろい!」
「「「ももーえサイズはおもしろい!」」」
「でも他人には勧めづらいっ!」
そこでももえは足を止めた。思わずルイズ達も足を止める。すると
「うわぁ…………」
そこには現代風の一軒家があった。扉には一つ目がついていて、とても不気味な建物だとルイズは思った。
「ここが………」
「そう。」
さっきまで明るかった陽が急に影を潜め、突如として大きな雲に覆われた。
更に、風がびゅうびゅう音を立ててルイズ達に容赦なく襲い掛かる。時々目も開けられなくなるぐらいの激しい風だった。
「ここが私の実家。」
ももえはうれしそうにそう答えたのであった。
「…おかえり…なさいま…せ。ももえ…お嬢様」
門をくぐると、メイドが一人出迎えてくれた。
魔法学院のシエスタとは違いこのメイドはとても物静かな雰囲気を漂わせていた。
「この娘が私の家でメイドをしているメイドのメイちゃんだよ。」
「…ももえ…お嬢様の…ご友人…です…か…。 …はじめ…まして…メイドの…メイ…と申します……」
「はっ、はじめまして……モモエの友人のルイズです。」
彼女の恭しくも礼儀正しい態度に押されて、ルイズはつい友人だと嘘をついてしまった。
それを見ていたタバサがももえに耳打ちをする。
「………」
「………」
更にももえはタバサに耳打ちをした。
「どうしたの、タバサ?」
キュルケがタバサに小声で尋ねるとタバサはこう答えた。
「彼女はあれがデフォルト」
「あっ、そうなんだ。」
キュルケもなんとなく納得した。
門をくぐると、メイドが一人出迎えてくれた。
魔法学院のシエスタとは違いこのメイドはとても物静かな雰囲気を漂わせていた。
「この娘が私の家でメイドをしているメイドのメイちゃんだよ。」
「…ももえ…お嬢様の…ご友人…です…か…。 …はじめ…まして…メイドの…メイ…と申します……」
「はっ、はじめまして……モモエの友人のルイズです。」
彼女の恭しくも礼儀正しい態度に押されて、ルイズはつい友人だと嘘をついてしまった。
それを見ていたタバサがももえに耳打ちをする。
「………」
「………」
更にももえはタバサに耳打ちをした。
「どうしたの、タバサ?」
キュルケがタバサに小声で尋ねるとタバサはこう答えた。
「彼女はあれがデフォルト」
「あっ、そうなんだ。」
キュルケもなんとなく納得した。
通された客間は靴を脱がなければならないらしく、靴を脱いだメイやももえの後に続いてルイズ達も靴を脱いで下駄箱の中に入れる。
客間の中央には小さなちゃぶ台が置かれていて、メイとももえは真っ先にそこに腰を下ろした。ルイズ達もそれに続く。
程なくして、それぞれの目の前に熱い茶が入った湯呑みが置かれた。
ルイズはそれを飲む気がしなかったのだが、タバサはそれを音を立てながら飲んで「おいしい」とひとり、呟いた。
しばらく沈黙が続いた。タバサがおかわりと一緒に柿の種をぽりぽり食べる音以外は何一つ音がしなかった。
ルイズの目の前のお茶がすっかり冷めてしまった頃に、ももえはようやく立ち上がった。
「あんた達はここで待ってて。」
「ちょ、ちょっとあんた、私達を置いてどこに
ルイズは思わず反論するものの、ももえはそれを聞く耳持たずに客間を出て行った。
「…柿の種…食べます…か?」
「いや、私はっ、あのっ、その………」
突然メイが声をかけてきたのでルイズは大いに慌ててしまった。あたふたを手を振って自分でも何をしているのかよく分からなかった。
「…柿の種が…お気に召さない…のでしたら……御福餅…も…ありますけど…。」
???ものしり館???
御福餅【おふくもち】
御福餅本舗が製造販売する菓子のこと。
パッケージが赤福と類似していることで有名。また赤福と同じく製造日・原材料の偽造を行ってたとして農林水産省から立ち入り検査を受けた。
客間の中央には小さなちゃぶ台が置かれていて、メイとももえは真っ先にそこに腰を下ろした。ルイズ達もそれに続く。
程なくして、それぞれの目の前に熱い茶が入った湯呑みが置かれた。
ルイズはそれを飲む気がしなかったのだが、タバサはそれを音を立てながら飲んで「おいしい」とひとり、呟いた。
しばらく沈黙が続いた。タバサがおかわりと一緒に柿の種をぽりぽり食べる音以外は何一つ音がしなかった。
ルイズの目の前のお茶がすっかり冷めてしまった頃に、ももえはようやく立ち上がった。
「あんた達はここで待ってて。」
「ちょ、ちょっとあんた、私達を置いてどこに
ルイズは思わず反論するものの、ももえはそれを聞く耳持たずに客間を出て行った。
「…柿の種…食べます…か?」
「いや、私はっ、あのっ、その………」
突然メイが声をかけてきたのでルイズは大いに慌ててしまった。あたふたを手を振って自分でも何をしているのかよく分からなかった。
「…柿の種が…お気に召さない…のでしたら……御福餅…も…ありますけど…。」
???ものしり館???
御福餅【おふくもち】
御福餅本舗が製造販売する菓子のこと。
パッケージが赤福と類似していることで有名。また赤福と同じく製造日・原材料の偽造を行ってたとして農林水産省から立ち入り検査を受けた。
「じゃ、じゃあっ、そ、それをいただくわっ」
ルイズは不本意ながらもメイの好意に甘えることにした。それを聞いたメイは恭しく礼をすると立ち上がって下駄箱のほうまで向かう。
「はぁ………」
ようやくルイズは目の前の冷め切ったお茶に口を付けた。
無理も無い、初めて使い魔の家にやってきていきなりこんな見た事も無いようなメイドに迎えられたのだ。
緊張しない者は普通ではないとまで思った。お茶は少し水っぽくてよく味が分からなかった。更にお茶を飲もうと湯飲みに口を付けると
「メイさーん! 私はこのキヨーケンのシュウマイをひとつ!」
ルイズは思わず音を立ててお茶を噴出した。
ルイズは不本意ながらもメイの好意に甘えることにした。それを聞いたメイは恭しく礼をすると立ち上がって下駄箱のほうまで向かう。
「はぁ………」
ようやくルイズは目の前の冷め切ったお茶に口を付けた。
無理も無い、初めて使い魔の家にやってきていきなりこんな見た事も無いようなメイドに迎えられたのだ。
緊張しない者は普通ではないとまで思った。お茶は少し水っぽくてよく味が分からなかった。更にお茶を飲もうと湯飲みに口を付けると
「メイさーん! 私はこのキヨーケンのシュウマイをひとつ!」
ルイズは思わず音を立ててお茶を噴出した。
ももえは屋敷の一番奥の部屋をノックした。返事はない。いつもの事だ。
ももえは扉を開けた。部屋は大きく殺風景なものだった。安楽椅子に腰掛けている部屋の主がそこにいた。
部屋の主は痩身の女性だった。美しい顔が病のせいで見る影も無くやつれていた。「誰だ」
「ただいま帰りました、お母様」
ももえはその女性に近づくと、深々と頭を下げた。
しかし、その人物はももえと認めない。そればかりか目を爛々と光らせてももえを睨み付ける。
「下がりなさい無礼者。王家の回し者ね? いい加減に諦めたらどうですの? 私は死んでもこの娘を手放しはしないのだから。」
ももえは身じろぎもしないで、母の前で頭をたれ続けた。
「下がれ! 下がれと言ってるのが分からないのか、このバカ野郎!!」
母はそう言って、ももえに向かってテーブルの上のグラスを投げつけた。ももえは避けることなくそれを受ける。
頭に当たったグラスは床に当たって大きな音を立てて砕け散った。頭に少し血がついたももえは顔を上げた。
「こんな茶番劇やってられっかぁーーーー!!!!!」
ももえはカマを取り出して思いっきり振りかぶった。
ざしゅっ
母の首は壁に当たり、そのまま音も無く床に転げ落ちた。
『ももえのカマで斬られた者の存在はももえが肩代わり』
「………ママ?」
ももえは扉を開けた。部屋は大きく殺風景なものだった。安楽椅子に腰掛けている部屋の主がそこにいた。
部屋の主は痩身の女性だった。美しい顔が病のせいで見る影も無くやつれていた。「誰だ」
「ただいま帰りました、お母様」
ももえはその女性に近づくと、深々と頭を下げた。
しかし、その人物はももえと認めない。そればかりか目を爛々と光らせてももえを睨み付ける。
「下がりなさい無礼者。王家の回し者ね? いい加減に諦めたらどうですの? 私は死んでもこの娘を手放しはしないのだから。」
ももえは身じろぎもしないで、母の前で頭をたれ続けた。
「下がれ! 下がれと言ってるのが分からないのか、このバカ野郎!!」
母はそう言って、ももえに向かってテーブルの上のグラスを投げつけた。ももえは避けることなくそれを受ける。
頭に当たったグラスは床に当たって大きな音を立てて砕け散った。頭に少し血がついたももえは顔を上げた。
「こんな茶番劇やってられっかぁーーーー!!!!!」
ももえはカマを取り出して思いっきり振りかぶった。
ざしゅっ
母の首は壁に当たり、そのまま音も無く床に転げ落ちた。
『ももえのカマで斬られた者の存在はももえが肩代わり』
「………ママ?」
「裏設定の齟齬?」
ルイズがそう問い返すと、メイは頷いた。
「ここから先はわしが説明いたしましょう。」
そう言ったのが御福餅が乗っている皿を持ったメイに対し、崎陽軒のシュウマイが乗っている皿を持った老齢の男性だった。
「ももえお嬢様の教育係を勤めておりますシュテンプケ博士と申します。以後お見知りおきを」
突然現れた男に事の顛末を説明されるのはどこか嫌な気はしたものの、メイが話すと恐らく聞いてる方がいてもたってもいられなくなるので正直ありがたいとルイズは思った。
「そうでございます。……このタバサ殿にも裏設定があるように、ももえお嬢様にも裏設定がございます。」
「はぁ………」
ルイズはわかったような分かってないような顔で頷いた。いや、実際にはほとんどわけがわかってないのだが
「タバサ殿の裏設定とももえお嬢様の裏設定……例えば二人ともそれぞれに母親がいたとしたらどうします?」
「えっ?」
ルイズは思わず首をかしげた。それに構わず博士の話は続く。
「タバサ殿の裏設定には執事がいて、ももえお嬢様の裏設定ではメイドがそれぞれいました。
それはもう互いに自らの存在を賭けて争ったわけなのであります。その戦いに勝利したメイはタバサ殿の裏設定を完全に消し去りメイドの地位を手にしましたが……」
ルイズはあごに手を当てて考え始めた。つまりタバサとももえの裏設定が入り混じったのがこの家であり、メイドであり、母親であったりすることを。
「って、ちょっと待って。今さっき"消し去った"って………」
「タバサ殿の裏設定とももえお嬢様の裏設定であるお館様は必死に戦ったのであります。しかし、お館様は敗北されてしまわれて母親の中に封印されてしまったのであります………」
「つまり、タバサの母親の中にモモエの母親がいるってわけね?」
「その通りでございます。」
キュルケの問いに博士は頷いた。キュルケはシュウマイを手にし、それを口に運ぶ。
「おいしい!」
「お褒めの言葉を授かり、光栄でございます。」
キュルケの賛辞に博士は恭しく敬礼した。ふと見るとルイズの目の前には御福餅を持ったメイがいた。
「…あーん…してくだ…さい。」
「いや、その別にあーんなんてしなくても。」
「…お願い…です。……あーん…してくだ…さい。」
見ると、メイは泣きそうな顔でこっちを見ている。餡だらけになった手から今にも餡が零れ落ちそうである。
「しっ、仕方ないわね。じゃ、あー……
そう言ってルイズが口を大きく開けた瞬間、客間の扉が開いた。
「ご挨拶が送れて申し訳ない。私が死神家当主死神デス子だ。」
そこには水兵服を着て、禍々しい竜のようなものをかぶった女性が仁王立ちしていた。ももえもその横にいる。
「あ………」ルイズは愕然とした。
柿の種の2袋目を食べていたタバサも、シュウマイに舌鼓を打っていたキュルケも、ももえもデス子も、博士も皆、ルイズのほうに注目していたのだ。
それを知らずにメイは御福餅を餡がついた指ごとルイズの口の中に突っ込んだ。
「!!!!!!」
ルイズは顔を真っ赤にしてはだしのまま客間を飛び出した。
「あーあ。どうしたんだろうね、ルイズちゃん。」
誰一人止めるものもおらず、ルイズは屋敷内を走り回るのであった。
『食後の運動は危険ですので止めましょう。』
「あっ、倒れた。しかもものすごく苦しそうに。あー、わき腹押さえちゃって、足をじたばたさせてるね。」
ももえは遠くからルイズの状況を事細かに実況する。すかさずメイは水の入ったコップを用意する。
「いや、その必要は無いだろう。」
デス子は冷静にそういった。その瞬間、ルイズの居たところの床がすっぽりと抜け落ちルイズはそのまま落下した。
「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ………」
「さすがにアレはちょっとやばいんじゃ……」
「なあに力尽きたら担架で担がれて勝手に戻ってくるから安心しろ」
それを聞いたタバサは安心して3袋目の柿の種に手を伸ばしたのであった。
ルイズがそう問い返すと、メイは頷いた。
「ここから先はわしが説明いたしましょう。」
そう言ったのが御福餅が乗っている皿を持ったメイに対し、崎陽軒のシュウマイが乗っている皿を持った老齢の男性だった。
「ももえお嬢様の教育係を勤めておりますシュテンプケ博士と申します。以後お見知りおきを」
突然現れた男に事の顛末を説明されるのはどこか嫌な気はしたものの、メイが話すと恐らく聞いてる方がいてもたってもいられなくなるので正直ありがたいとルイズは思った。
「そうでございます。……このタバサ殿にも裏設定があるように、ももえお嬢様にも裏設定がございます。」
「はぁ………」
ルイズはわかったような分かってないような顔で頷いた。いや、実際にはほとんどわけがわかってないのだが
「タバサ殿の裏設定とももえお嬢様の裏設定……例えば二人ともそれぞれに母親がいたとしたらどうします?」
「えっ?」
ルイズは思わず首をかしげた。それに構わず博士の話は続く。
「タバサ殿の裏設定には執事がいて、ももえお嬢様の裏設定ではメイドがそれぞれいました。
それはもう互いに自らの存在を賭けて争ったわけなのであります。その戦いに勝利したメイはタバサ殿の裏設定を完全に消し去りメイドの地位を手にしましたが……」
ルイズはあごに手を当てて考え始めた。つまりタバサとももえの裏設定が入り混じったのがこの家であり、メイドであり、母親であったりすることを。
「って、ちょっと待って。今さっき"消し去った"って………」
「タバサ殿の裏設定とももえお嬢様の裏設定であるお館様は必死に戦ったのであります。しかし、お館様は敗北されてしまわれて母親の中に封印されてしまったのであります………」
「つまり、タバサの母親の中にモモエの母親がいるってわけね?」
「その通りでございます。」
キュルケの問いに博士は頷いた。キュルケはシュウマイを手にし、それを口に運ぶ。
「おいしい!」
「お褒めの言葉を授かり、光栄でございます。」
キュルケの賛辞に博士は恭しく敬礼した。ふと見るとルイズの目の前には御福餅を持ったメイがいた。
「…あーん…してくだ…さい。」
「いや、その別にあーんなんてしなくても。」
「…お願い…です。……あーん…してくだ…さい。」
見ると、メイは泣きそうな顔でこっちを見ている。餡だらけになった手から今にも餡が零れ落ちそうである。
「しっ、仕方ないわね。じゃ、あー……
そう言ってルイズが口を大きく開けた瞬間、客間の扉が開いた。
「ご挨拶が送れて申し訳ない。私が死神家当主死神デス子だ。」
そこには水兵服を着て、禍々しい竜のようなものをかぶった女性が仁王立ちしていた。ももえもその横にいる。
「あ………」ルイズは愕然とした。
柿の種の2袋目を食べていたタバサも、シュウマイに舌鼓を打っていたキュルケも、ももえもデス子も、博士も皆、ルイズのほうに注目していたのだ。
それを知らずにメイは御福餅を餡がついた指ごとルイズの口の中に突っ込んだ。
「!!!!!!」
ルイズは顔を真っ赤にしてはだしのまま客間を飛び出した。
「あーあ。どうしたんだろうね、ルイズちゃん。」
誰一人止めるものもおらず、ルイズは屋敷内を走り回るのであった。
『食後の運動は危険ですので止めましょう。』
「あっ、倒れた。しかもものすごく苦しそうに。あー、わき腹押さえちゃって、足をじたばたさせてるね。」
ももえは遠くからルイズの状況を事細かに実況する。すかさずメイは水の入ったコップを用意する。
「いや、その必要は無いだろう。」
デス子は冷静にそういった。その瞬間、ルイズの居たところの床がすっぽりと抜け落ちルイズはそのまま落下した。
「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ………」
「さすがにアレはちょっとやばいんじゃ……」
「なあに力尽きたら担架で担がれて勝手に戻ってくるから安心しろ」
それを聞いたタバサは安心して3袋目の柿の種に手を伸ばしたのであった。
※ おわり これまでのご愛読、ご支援ありがとうございました。
※ 次回から始まる「ゼロの使い魔死神友情タバサの裏設定タバサの母フレイムデルフリンガーシルフィード香水下級生ももえサイズ」に乞うご期待!!!
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