あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

爆炎の使い魔-03


どんな世界でも朝というものはやってくる。
ここハルキゲニアとて例外ではない。
朝日が部屋に差込み、ヒロは眼を覚ました。
「朝か、・・・・そういえば召喚されたのだったな。」
どうやら夢ではなかったようだ。
ベッドのほうを見ればルイズが寝息を立てている。
見れば見るほど子供のようだ。10台、それも10代前半にしか見えない。まあ、見えないだけかもしれないが。
さて、まだ2日目だが、この世界がどんなものなのか、自分はまだ良くわかっていない。
ルイズは授業があるといっていた。ならばとりあえずは情報収集でもするか。と考えた。
「ん・・・」
ルイズが寝返りをうつ。
そろそろ起こしてやるか。別に小間使いになったわけではないが、まあこれくらいはいいだろう。
自分の甘さに疑問を浮かべつつもヒロはルイズを起こした。
「ルイズよ、起きろ。朝だぞ」
「んあ・・そう?・・・・って誰よあんた!」
「なんだ、昨日のことも忘れてしまったのか?」
「ああ、使い魔ね。そうか、昨日召喚したんだっけ」
「とりあえず、今日は授業とやらがあるのだろう?早く起きたほうがいい。私も道案内がてらこの建物の中を見て回りたいからな」
「服、着せ・・・」
着せて、と言おうとしてやめた。
昨日の夜、この使い魔は言ったではないか。使い魔にはなるが、小間使いになった憶えはない。と
服を着せて、など言おうものなら容赦なく蹴られるかされそうだ。
「使い魔のくせに・・・」
ルイズはぼそっともらす。
「何か言ったか?」
「な、なんでもないわよ!」
仕方なく、ルイズはいそいそとクローゼットから衣類を取り出し着替えた。
「あんたは着替えなくていいの?」
「何、とりあえず服の変えはいくつかある。あとで洗濯でもするさ」
「ふうん」

ルイズと部屋を出ると他にもドアが並んでいる。
どうやら全寮制の学園のようだ。つまり隣の部屋にもルイズと同じ生徒がいるということだろう。
するとそのドアの1つが開き、中から赤い髪の少女が現れた。ルイズよりも背が高く褐色の肌をしている。そして、
(無駄にでかい胸だな)
ヒロが受けた第一印象はそんなだった。
「おはよう。ルイズ」
ルイズは嫌そうな顔を隠しもせずに挨拶をする。
「おはよう。キュルケ」
「あなたの使い魔ってそれ?」
キュルケはヒロを指差して言った。
一方それ呼ばわりされたヒロは特に気にした風もなない。
「へぇ。本当に人間なのね。あたしほどじゃないけどまあまあの美人じゃない。でも平民じゃどうしようもないわね」
キュルケは珍しそうにヒロの顔をじろじろ見る。
昨日から良く聞く平民という言葉、この世界はそれだけ階級制度があるということだろうか。
だとすれば異種族はまだ見かけてないが、もしいたら大変そうだ、とヒロは思う。
もし、あの新生シンバ帝国のように人間至上主義だったとしたら。
(確実に追われる身だな。ルイズの使い魔ということで回避できるかもしれんが)
キュルケは視線をルイズに戻す。
「それにしても、サモンサーヴァントで平民を呼び出しちゃうなんて、貴方らしいわ、流石は『ゼロ』のルイズね!」
ルイズの顔が真っ赤になりだす。
「うるさいわね!」
「あたしも昨日使い魔を召喚したわ。誰かさんと違って一発で成功しちゃったわよ。」
「あっそ」
「どうせ使い魔にするなら、こういうのにしておきなさいよ。フレイム~」
キュルケが得意げに呼び出すとキュルケの部屋から真っ赤で巨大なトカゲが姿を現した。
「ふむ、サラマンダーか」
「あら、あなたサラマンダーを見たことあるの?」
「まあな」

ヒロがサラマンダーを見る。サラマンダーはヒロと目が合った瞬間に驚愕の表情をする。
同じ火の属性同士だからだろうか、それとも野生動物の本能か。明らかに自分よりも格上のヒロを見て、自分が格下なのだと感じるフレイム。
それに対し、特に興味があるわけでもないヒロ。
それに気がついてないのかキュルケは自慢を始める。
「それなら話が早いわ!見て、この尻尾。ここまで大きくて鮮やかな炎の尻尾は間違いなく火竜山脈のサラマンダーよ!
ブランドものなのよ~。好事家に見せたらまず値段なんてつかないわね」
「そりゃよかったわね・・・」
表情に悔しさが出ているルイズ。
「素敵でしょ?あたしの属性である『火』にぴったりなの」
キュルケは得意げに胸を張り、ルイズも負けじと胸を張るが、サイズの違いというものは残酷であった。
そんな2人をヒロは冷めた目で見る。
(まったく、ルイズはルイズで負けず嫌い、キュルケとかいったかこのデカ胸は、こいつもこいつでルイズで遊んでいるな。・・・ハァ)
ヒロはやれやれと首を振る。
そこでキュルケはヒロのほうに向く。
「そういえば、あなた、お名前は?」
「ヒロだ」
「そう、ヒロね。憶えたわよ。じゃあお先に失礼~」
そう言うとキュルケは髪をかきあげて去っていった、フレイムがその後をちょこちょこついていっている。時折こちらを振り返りながら。
キュルケが視界から消えるとルイズは拳を握り、悔しそうな声を上げる。
「キーー!何なのあの女!自分が火竜山脈のサラマンダーを召喚したからって!!」
「たかが火蜥蜴1匹、気にするほどのことでもなかろう」
「気にするわよ!メイジの実力をはかるには使い魔を見ろって言われるくらいなんだから!
何であの女がサラマンダーで、私があんたなのよ!」
「よかったではないか」
「何がよ!」
「たかが火蜥蜴1匹なら私のほうがはるかに上だ、私なら1秒もあれば17体に解体している(加速とサウザンドキルを使えばな)」
なんてことを言うのだろうかこの使い魔は。
「平民のあんたにそんなことできるわけないでしょ!もういいわよ!さっさと授業に行くわよ!」
ルイズはどすどすとわざと足音を立てて行ってしまった。
それを見ながら、ヒロはまたもやれやれと首を振る。
「別に嘘を言ったわけではないのだが」
ヒロはそう言うと、口に笑みを浮かべながら、ゆっくりとルイズの後ろを着いていくのだった。


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