あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

ゼロの機神 ギガンティック・ゼロ-04

いち早く仕掛けたウルカヌスは、ボルカノハンマーの直接殴打を狙ってきた。上段の一撃をオニクスは下がってかわし、更なる払いを、彼は飛んでかわした。
そして前に飛びウルカヌスの頭上を取ると、一気に蛇槌の量子ビームを撃ち込んだ。そして華麗に一回転してウルカヌスの背後に着地するオニクス。
ウルカヌスはダメージをものともせずに振り向くと、ボルカノハンマーを一気に放った。
それを冷静に亀甲盾でオニクスは防御すると、さらに量子ビームを放ったが、それをウルカヌスは左右にステップを踏むように、ブーストで動きを制御してかわした。
ウルカヌスは距離を取りつつさらにボルカノハンマーを放つが、その弾丸も、亀甲盾によりかき消される。
上空に上がったウルカヌスに対し、オニクスはBPWの光弾で追撃するが、華麗なダンサーのようなウルカヌスの機動に、BPWは命中しない。
その間を縫って繰り出されるボルカノハンマーをかわしつつ、オニクスもまた空中へと上がり、土俵は空中に変わった。
「ケッ、空中に出たな、馬鹿」
ウルカヌスはさらに高く飛び、太陽を背にしてボルカノハンマーを放った。容赦ない太陽の光に、オニクスは一瞬眼を覆ってしまう。だがその瞬間に弾丸が飛来、オニクスを叩き落とした。
地面に叩き付けられるオニクスの頭上にウルカヌスはいち早く移動し、ボルカノハンマーを振り上げる。防御しようと亀甲盾を繰り出したオニクスだったが、エフェクトの展開よりも先に、振り上げたハンマーが盾を叩き落とした。
「厄介な小細工はこれで出来ないなぁ!?」
「まだっ!」
悪あがきとばかりに思い切りウルカヌスの腹を蹴飛ばすオニクス。ウルカヌスは空中で姿勢を制御し、追撃に飛来した量子レーザーを回避する。
代わりにウルカヌスはフライトユニットからレーザーを放ち、亀甲盾を失い、姿勢も制御出来ていないオニクスを攻撃した。鉄の焼けるにおいがする。
「おおおおっ!!」
オニクスは地を転がりレーザーをかわす。二射目は外れ、ようやく体制を立て直したオニクスは蛇槌を構え直し、逆の先端をウルカヌスに向けた。
瞬間に蛇槌の先端は変形し、鞭となってウルカヌスを捕らえる。そして鞭を伝って強烈な電流が、ウルカヌスに流れた。悶えるウルカヌス。
「っああああああっ!!そんな攻撃でっ…俺がああっ!!」
「これからだ」
オニクスが蛇槌を引っ張ると、それに釣られてウルカヌスが引き寄せられる。
ウルカヌスは自らの意思でそれに抗おうとしたが、時は既に遅く、細い躯体は蛇槌に引き寄せられ、オニクスの眼前まで迫っていた。
オニクスは開いた腕を開き、そこに黒いオーラが集中する。そして至近距離まで引き寄せられたウルカヌスの頭を掴み、一撃を加える。
再びウルカヌスが悶え苦しんだ。

「その脳味噌を使い物にならなくしてやろう!」
「テメエ…『アプロディテ』のEMシェイカーかあッ!!」
「せめてこの一撃で楽にしてやる」
「ふざっけるな!!」
ウルカヌスは持っていたハンマーの銃口を、オニクスの腹に突きつけた。オニクスは自らの誤算に気付いたが、その時は既に遅かった。
放たれた弾丸はケーシングに誘爆し、オニクスは壁まで吹き飛ばされ、壁に半ば埋まる形となる。
「ぬぉおおおおっ」
「けっ、偽物はどこまで言っても偽物、おとなしく消えろよっ!!」
さらに撃ち込まれるボルカノハンマー。弾丸はオニクスの召還した全ての武器を射落とし、結果的にオニクスは丸腰になった。
それでもウルカヌスがボルカノハンマーの乱射をやめることはなかった。弾丸がオニクスの装甲を見る間に削っていく。
「あああああああっ!!」
「消えろ、消えろ、消えろぉおおおっ!!」
狂乱のウルカヌス。今彼の目に映っているのは、きっとオニクスだけだ。怒りが力を増大させ、無尽蔵の神の力により弾丸は生成をくり返し射出を続ける。
ウルカヌスはオニクスが機能を停止するまで、その連射を止めることはないだろう。
邪魔さえなければ。

オニクスは防御すら許されることはなかった。絶え間なく着弾するミサイルが、彼の体を灼く。視界に捉える赤い躯体は、怒りに満ちその攻撃を止めることはない。
(ここまでなのか)
爆炎の中、思考は正常に働いていた。元とは言えば、死にたがっていた身だ。こうやって死ぬのも悪くはないと少し思ったが、すぐに訂正する。
このような無様な死に様をさらす気は、毛頭ない。死を願うものにも、望む死に様があるというものだ。
だが、反撃は望めそうもない。召還は不可能。動きは城壁に封じられて動くことはかなわない。
(また俺は…しぬのか)
わずかな思考。視界には徐々にノイズがかかり、センサー系も死んでいく。あの時と同じ、死へと近づく感覚。
そのとき、死にかけたセンサー系が、ウルカヌス以外の動体を補足した。ウルカヌスの背後に立つその少女は、俺を呼び、俺をののしり、そして俺が最も今嫌っていた-------

「いけえええっ!!」
ルイズは杖をウルカヌスの背中に向け、短く詠唱。瞬間にウルカヌスの背中で爆発が巻き起こり、ウルカヌスは前に吹き飛んだ。
攻撃は中断され、オニクスは壁から外れて地に倒れ伏した。ウルカヌスはすぐにルイズの方を振り向く。
いままでで、一番ゴーカイな失敗魔法。
でも、それで良かった。
「ガキのくせに…まだ俺の邪魔をするのかよっ!!」
激高するウルカヌスに動じないルイズ。
「それはアタシの使い魔なんだから、あんたに殺されちゃたまったもんじゃないわよっ!」
「そんなことでっ…お前は…お前はッ!!」
ウルカヌスが再度ボルカノハンマーを振り上げ、ルイズに突きつける。



少女のその姿にオニクスは幻影を見た。
重なる姿。
記憶。

「神代 カナ」。

かつて自分が好きだと思いながらも、道具にしてしまった少女。
けなげで、真っ直ぐな瞳で前を見据えていた少女。
それが、今、目の前で、ウルカヌスに、殺されそうに、なっている

「ぃやめろぉおおおおおっ!!」

右手を突き出した。倒れたままの姿勢から、さながら狙撃手のように。
右手の甲から放たれた「剣先だけの剣」は、ウルカヌスの右フライトユニットを直撃する。バランスを失ったウルカヌスは地に倒れた。
オニクスは膝をついて立ち上がり、重い体を引きずって前方へと走る。左腕から柄だけの剣を抜き、右手に携えて。そして距離がつまる。
「切っ先だけの剣」と「それから下しかない剣」は合体し、一本の輝く剣となった。刺さった切っ先を勢いよく引き抜く。
ウルカヌスは残りのユニットでこちらを振り向き、ボルカノハンマーで剣を防御しようとする。
だがオニクスの振り下ろした剣は、あっけなくボルカノハンマーの柄を破断させ、逸れた切っ先は残ったフライトユニットを裂いた。
完全に地に着くウルカヌス。だが、彼が立ち上がることはかなわない。
なぜなら彼の足は曲がっていたのだから。
産み落とされたその時から、彼の足はいびつに曲がっていたのだから。

「殺してやるよ」

そしてオニクスは容赦なく、逆手に構えた剣を、ウルカヌスの胸に突き立てた。

飛び散る火花。上がる悲鳴。そして剣の傷から漏れる光は、頭像の最後の輝き。
「…」
オニクスは無言で剣をさらに深くへと押し込んだ。漏れる光は強くなり、ウルカヌスの悲鳴も、またそれに比例して大きく、激しくなり---------
そして、剣がひときわ深くに刺さったその時、光は奔流となり、うずたかく舞い上がった。

光が止み、オニクスは剣から手を離す。わずかに灯る命の輝きがそうさせるのか、ウルカヌスは顔をオニクスに向けた。
「へっ……やりやがったな…」
「カナは…殺させない」
「お前が見ているのは所詮幻想だぞ」
「それでもいい、俺は決めた、前世で果たせなかった誓いを、今こそ果たそう」
「勝手にしやがれ…それより…俺をけしかけた正体…知りたくはないか?」
「それは知りたい所だ」
「へっ、ヒントだけくれてやるよ」
「…」
「『俺達と同じ』さ、贋作野郎」
「!? 今何と言った!」
だが、そこでウルカヌスは完全に息を引き取った。
オニクスはしばらく、そこで呆然としていた。
彼の言葉の意味を、理解したからだ。

立ち尽くすオニクスに、ルイズは声をかけた。
「ね、ねぇ…」
「…契約に応じる気になった」
「え!?」
「もしも俺達の上にさらに神がいるのなら、それがきっとチャンスをくれたんだ。果たせなかった義務を果たすための切符を」
「よくわかんないけど、じゃぁ、契約さっさと済ませましょ」
と、ルイズが言ったその時だった。オニクスの目に灯っていた、明かりが突如消えた。だがルイズは気がつくことなく、オニクスに話しかけることを続ける。
「ねぇ、ねぇってば。さっさと動きなさいよ」
「…」
オニクスの機能は一時停止していた。覚醒してすぐの機能の酷使で、彼の体はボロボロになっていたのだった。満身創痍の体をようやく動かしてウルカヌスを葬った後だ、力が抜けてしまったのだろう。
彼は機能を止め、自己修復モードに入ったようだ。だがやはりルイズは気付かず、届かない手で彼の胸板を叩いていた。
「ちょっといきなり黙りこくってどーしたのよっ!ねぇっ!!」

がしゃん。

鈍い音を立てて彼は倒れた。全身の制御を切ったのだから、当然の結果だ。ルイズもまたそれを見て、何か納得したようだ。
「疲れたなら疲れたっていいなさいよ…馬鹿ね」
そして彼女は、人生最初のキスを、神の化身に捧げた。

Completion of the contract.
Onixs became use of Rouis.

Rouis was master of the skill.
"Blacksmith".




次 回 予 告

契約は終わった。
契約は結ばれた。
しかし、彼に申し付けられるのは
剣となることばかりではない。

次回「日常」 機械を纏った神の雑用が、始まる。

新着情報

取得中です。