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超魔王(?)使い魔-8

「…ところでアンタ、昨日渡した服、ちゃんと洗ったんでしょうね?」
食堂に向かう途中で気になっていたことを尋ねる。
まあたぶんこいつのことだし…
「あ」
「やっぱり忘れてたのね…」
予想通りだ。
「う、うるさい!だ、だいたい何でこの俺様がそんなことをせねばならんのだ!」
「使い魔だから」
「うぐ…」
「今日は大目に見てあげるけど明日からはちゃんとしてよね」
ああ、なんて心が広いのかしら私。
「……洗濯のやり方がわからん」
「…は?」
「だから、洗濯のやり方がわからんと言っている」
はぁぁぁぁ?
「何よそれ」
「し、仕方なかろう!魔界ではそんなことする必要がなかったのだ!それにそういうことはプリニーどもにやらせていたのだ!」
…また魔界か。こいつがただの平民ではないというのは何となく分かる。
召喚したときになんかしようとしてたしね。あのときに感じた威圧感は嘘ではないと思う。
でもそうなるとこいつはいったい何なんだろう?まさかエルフ?いやいや、それは無いわね。エルフなら何かしらの魔法使うはずだしね。
もしエルフならあんな簡単に契約なんてできなかっただろうし。
「…もういいわ。じゃあ明日からは洗濯物はメイドにでも預けてきなさい。
それくらいならできるでしょ?洗濯のやり方もちゃんと覚えるのよ」
「…結局俺がやることになるのか。メイドがいるのなら全部そいつらに任せればよいではないか…」
「口答えしないの。ほとんど役に立たないんだからそのくらい働きなさい」
「なっ!?役に立たないとはなんだ!だいたい人を勝手に呼んでおいて…」
「あーはいはいわかったわかった」
「…クソッ」
それっきり黙ってしまった。それにしても洗濯のやり方すら分からないなんてどういう教育を受けてきたんだろう?
ぷりにーとかワケ分かんないこと言ってるし本当に謎だ。
まあそれでもこいつの強さは今日中に分かる。フフフ…楽しみにしてなさい。

そうこうしているうちにアルヴィーズの食堂に着いた。
ここまで大きく派手にする必要あるのかな?とか時々思うけど自分で利用するぶんには困ることはないから文句もない。
使い魔が驚く顔が目に浮かぶ。自慢してやろうと使い魔の方に振り返る。
「どう?すごいでしょ。本当は平民なんかが入っちゃいけないんだけど、私が特別に許してあげるわ。感謝なさい」
「…ゼニスキーの成金城みたいだな。まあ派手さではあっちの方が上だがどのみちオレ様の性には合わん」
…あれ?驚いてない?ていうかこれより派手ってどういうことよ。
「おい、オレ様のメシはどこだ」
くそう、予定ではコイツが私のおかけで入れるってことに泣いて感謝するはずだったのに。
ここの豪華さに圧倒されることが大前提なのにその大前提が崩れたんじゃ意味無いじゃない!
「オイ、早く言え。オレ様のメシはどこにある」
何だか負けた気分だ…ええい使い魔の分際でえええ!「いい加減にしろ!早く教えんか!」
「うるっさいわねぇ!教えろって何をよ!」
「だからオレ様のメシだ!どこにあるのかと聞いておるのだ!」
こいつのご飯?
「…あ」
「あって何だあって。…おい、まさかとは思うが…」
やばい。変な汗がでているのが自分でも分かる。
「…忘れたのではあるまいな?」
はい、そのとおり!…どうしよう
「そそそ、そんなことあるワケ、無いじゃない。この私が使い魔の食事を忘れるなんてミスをするはずないでしょ!」
「…なら何でどもってるのだ」
本当なら躾けのためにわざと薄めたスープやらを食べさせるつもりだったんだけど…すっかり忘れていた。
忘れていたなんてマヌケすぎる、何か適当な言い訳は…
……………閃いた!
「そ、そうよ!アンタ今朝使い魔のくせに私より遅く起きたじゃない!それに洗濯もしてなかったし!その罰よ。アンタ朝はご飯抜き!」
「な、何だそれは!だいたい貴様昨日は睡眠の邪魔をしたらコロスとか言っていたではないか!」
「そ、それでも洗濯してなかったのは事実でしょ!だからご飯抜き!もういいから外で待ってなさい!」
とりあえず無理矢理追い出す。…ふぅ。でも少し悪かったかな?お昼は普通に食べさせてあげようかしら…



…クソッまさかメシ抜きとは…だいたい昨日は衣食住面倒見るとか言ってなかったか?
いきなり約束を破るとは…ええい腹が立つ!いずれ必ず復讐してやる…
そんなことを考えていると何やらむこうからメイドらしき女がこっちに近づいてきた。
「あの…どうかしたんですか?そんなところで何を…?」
「わがままなご主人さまにメシを抜かれた。食い終わるまで待ってろとのご命令だ」
皮肉たっぷりに言っておく。
「ごごご、ご主人さま?…ああ、もしかしてあなたがミス・ヴァリエールの使い魔になったっていう…」
「そうらしいな。甚だ不本意ではあるが」
まったくもって忌々しい。
「ご飯抜きだなんて…こんなかわいい子にそんなひどいことを…
そうだ!よかったら厨房に来ませんか?何かご馳走しますよ」
何かかわいいのところで妙なアクセントが…まあいいか。
何か食えるのなら問題ないな。
「うむ、分かった。では案内しろ」
「よかった。では、こちらに」
厨房に向かっていると度々あのメイドがこちらを見ていた。
…妙に蕩けた笑顔で。
振り向く度にかわいいなぁとか私もご主人さまって言われたいなぁとか聞こえてくる。…きっと気のせいだ。
食べちゃいたいなあとか言っていたのも気のせいだ。間違いない。
気のせいじゃないのならたぶんメシのことだ。オレのことではない。
なんか鼻血が出てるのもオレの目の錯覚だ。目が獲物を狙う鷹のようにもなってない。
…ついてくるんじゃなかった

「ん?おう、シエスタか…ってぬおっ!?」
厨房に入るとマルトーさんがびっくりした様子で私の顔を見てた。どうしたんだろう?
「シエスタ、鼻血が出てるぞ!?どうした、まさかクソったれの貴族にでもやられたのか!?」
どうやら妄想のしすぎで鼻血が出てたみたいだ。
だからさっきからすれ違う人が若干引きぎみでこっちを見ていたのかな?
「あ、いえ、そうじゃないんです。気にしないでください。大丈夫ですから」
「そうか?それならいいんだが。何かあったらすぐ言うんだぞ。
…ところでお前の後ろにいるヤツはどうしたんだ?なんかすごい警戒してる気がするんだが」
「あ、そのことでお願いしたいことが…」
マルトーさんに事情を説明すると快く引き受けてくれた。
「坊主も災難だったな!今は余りものしかないから大したモンは作れねえが我慢してくれ。
すぐできるからちょっと待ってな」
「…コイツと待つのか?」
「ん?何か問題でもあんのか?」
「…いや、いい。だができるだけ早く頼む」
「?そんなに腹が減ってんのか?まあ任せとけ」
そういって料理を始めるマルトーさん。やっぱり料理長だけあって手際がいい。
私も料理には自信があるけどさすがにここまで上手くはない。
使い魔の子も感心しているみたいだ。
…それにしてもかわいいなぁ~。こんなかわいい子を使い魔にできるなんてミス・ヴァリエールが羨ましい。
抱き締めてなでなでしたいなあ~。抱っこして寝たいなあ~。
そういえば名前を聞くのを忘れていた。
「あの…お名前は何とおっしゃるんですか?」
「…ラハールだ」
声もかわいいぃぃぃ!!
名前もすごくかわいい!ああ~抱き締めたい!なでなでしたい!ほっぺたぷにぷにしたい!
「…人に名乗らせておいて自分は名乗らんのか」
あ、興奮しすぎて忘れてた。不機嫌そうな顔もいいなあぁ…

「あ、ご、ごめんなさい。私、シエスタって言います。よろしくお願いしますね」
是非ともよろしくしてほしい。そして抱き締めさせて。あと添い寝も。寝顔もかわいいんだろうなぁ…。
今夜あたり忍び込んで見てみようか。寝息をたててすやすやと眠るラハールくん。
もぉぉぉぉ!完璧!かわいすぎて死んじゃう!
ああ、もうダメだ。我慢できない。部屋に持ち帰ろう。きっと神様も許してくれる。
「うふ、うふふ、うふふふふふふ」
「なぜ笑いながらこっちにじりじり寄ってくるのだそのわきわきしてる手はなんだなんで鼻血だしてるのだ
とりあえずこれ以上近寄るなぁー!!」
「おーい、できたぞ…ってなにしてるんだ?シエスタ、また鼻血出てるぞ?大丈夫か?」
…いいところだったのに。
「た、助かったぞ。礼を言う」
「?何がだ?ともかく、ホレ。シチューだ。余ってた食材も入れたからな、具もたっぷりだ」
「うむ、ごくろう」
そういって食べ始めるラハールくん。…やっぱりかわいい。これは神の創った芸術品だ。
あーんして食べさせてあげたい。でもラハールくんはきっといやがるんだろうなあ。いやがるラハールくん…うふうふふふふふ
「シエスタ…本当に大丈夫か?頭でも打ったのか?」
マルトーさんがちょっと失礼なことを言ってる。
「大丈夫です。うふふふふふふ」
今はそんなことよりラハールくんの食事シーンの方が大事なのだ。邪魔しないでほしい。
そうこうしているうちに食べおわってしまった。
「なかなか美味かったぞ。お前、名前は何という?」
「満足してもらえたみたいだな。俺はマルトー。ここの料理長をやってる。
また食いっぱぐれたらここにきな。適当に何か作ってやるからよ」
食事シーンをたっぷり網膜に焼き付けることができて私も大満足だ。
「オレはラハールだ。また来るからな。美味いものを用意して待っていろ」
「でけえ口叩きやがる。気に入ったぜ、好きなときにきな。じゃあな」
ああ、行っちゃった…後ろ姿もかわいかったなあ…
こんど襲っちゃおうかなあ…うふふふふふふ

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