あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

ACECOMBAT ZEROの使い魔-01


「撃て!」
叫び、正面から猛スピードで接近してきた両主翼を青に染めたF-15Cイーグルとすれ違う。
その瞬間、機体に衝撃が走り、コクピットのラリー・フォルクは舌打ちした。
―これまで、だな。
唯一、ECM防御システムが及んでいないエアインテークを撃ち抜かれた愛機ADFX-01"モルガン"は
あっという間に速度が低下、右エンジンの内部温度が異常値に達しており、どす黒い煙を吐いていた。
これでよかったのかもな―。
電気配線が焦げだしたのか、異様な匂いのするコクピットでラリーは深くため息をついた。
思えば核で世界を恐怖で支配したところで、結局争いは無くならないだろう。国境の有無に関わらず。
アヴァロンダムから発射された核弾頭―V2はこの機体から発信されている信号が消滅すると自爆するよう
セットしてある。ちょうど高度1万kmに達した頃だろうから、今自爆すれば地上に被害はない。
「じゃあな、相棒」
自身を撃墜したF-15Cのパイロットに向けてそっと呟き、ラリーは目を閉じた。

次の瞬間、モルガンは四散。はるか高度1万kmにてV2は自爆した。

―俺は死ぬはずだった。けど死ねなかった。
―目が覚めたらそこは・・・。



「あんた誰」
目が覚めるとそこは、見知らぬ大地。まだ外の世界も知らないガキだった頃に習った歴史の授業で中世
と言う時代があったが、なんとなくそんな雰囲気があるような気がした。仮にここが死後の世界だとしたら
えらく穏やかである。
「・・・聞いてるの?あんた誰?」
はっとラリーは問いかけてきた目の前の少女を見上げる。
桃色かかったブロンドの髪の毛に鳶色の目をしていた。
「・・・俺は、死んだんじゃないのか?」
「はぁ?何言ってるの?」
どうやら死んではいないらしい。怪訝な表情でこちらを見下ろす少女が何よりの証拠だ。
立ち上がろうとして、ラリーは痺れて上手く身体に力が入らないことに気づいた。
「無駄よ、サモン・サーヴァントで召喚された者はみんな一時的に動けないわ・・・で、あんた誰」
ご丁寧に力が入らない訳を説明してくれて、しかし少女はしつこく名を聞いてきた。
「・・・ラリー・フォルク」
渋々、ラリーは名乗った―途端、我慢できなくなったのか少女の周りにいた少年少女たちが笑い出した。
「ルイズ、サモン・サーヴァントで平民を呼んでどうするの?」
「ちょ、ちょっと間違えただけよ!」
「間違いって、ルイズはいつもそうじゃないか」
「さすがゼロのルイズだ、俺たちには出来ないことを平然とやってのける、そこに痺れる、憧れるぅ!」
笑い声はさらに大きくなった。ルイズ、と呼ばれた少女は何かと言い返しているが、よく見ると涙目だった。
―状況はよく分からんが。
ラリーは苦戦しつつもどうにか立ち上がって、彼女をかばうように最初に笑い出した小太りな少年に言った。
「おい小僧、なにがなんだか知らんが、よってたかって言いたい放題は感心しないな」
「いいだろう、ルイズは魔法成功率ゼロなんだ。だからゼロのルイズなのさ」
そういった少年を中心にまた笑い声が上がる。ルイズは唇をかんでじっと黙っていた。
「・・・気にくわんな」
「・・・なんだと?言葉に気をつけたまえ平民」
ぼそっと呟いてみたが、少年には聞こえたらしい。
はっきり言って胸糞悪い―ラリーは彼らの中に覚えのある怒りを感じた。
言うことを聞こうとしない足を無理やり引っ張り、ラリーは少年の下に歩み寄る。
「ちょ、ちょっと・・・」
ルイズは呼び止めてみたがラリーが聞く訳がなかった。
気づいた時にはラリーの平手打ちが炸裂し、少年は受け身も取らず地面にひっくり返った。
「ぐ、が、き、貴様・・・!」
地面に叩きつけられて、顔を汚された少年はもちろん怒っていた。だが―。
「さっきの発言を取り消せ、貴様みたいなのを見ていると腹が立ってしょうがない」
傭兵として幾多もの修羅場を潜り抜けてきたラリーに睨み付けられた少年は一瞬びくりと震えて立ち上がり後ずさった。
「いったい何事かね?」
その時、騒ぎを聞きつけたのかいきなり年配の男性が現れた。静まる一同。少年もしぶしぶながら引っ込んだ。
「いえ、何でもありません・・・」
そういったのはルイズ。彼女もあまり騒ぎは大きくしたくないようだった。
年配の男性―おそらくは教師―はふむ、と頷いて
「ではミス・ヴァリエール、彼と契約の儀式を」
と言った。
ところがルイズは困った表情を浮かべた。何故かはラリーには分からない。
「いや・・・でも・・・彼は・・・」
「ミス・ヴァリエール、気持ちは分かる。しかし、どうするにしても彼と契約をしてもらわなければならない・・・・規則なのだよ」
「・・・・分かりました」
ようやくルイズは意を決したようで、ラリーの元に歩み寄った。
「はぁ・・・まったく、なんでこんな目に」
ため息交じりでつぶやくルイズに、ラリーは怪訝な表情を浮かべた。
「・・・なんだ?」
「いいから、ちょっとじっとしてて・・・我が名はルイズフランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール、5つの力を司る
ペンタゴン。この者に祝福を与え、我が使い魔と成せ」
「・・・・・・!?」
突然の口付け。いい年した大人であるラリーもさすがに驚いた。
「・・・いったい、どういうことなんだ?」
「使い魔との契約の儀式よ」
それだけ答えて、頬を赤く染めていたルイズはぷいっとそっぽを向いてしまう。
いったい何が何なのか―ラリーは怪訝な表情を浮かべる以外なかった。


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