あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

Zero ed una bambola   ゼロと人形-26


「つまんない」

 華やかなパーティーが開かれる中、綺麗なドレスを着たルイズは一人バルコニーに佇んでいた。そこにアンジェリカの姿はない。

「はぁ」

 小さく溜息を吐いてホールに目をやった。そこではパーティーを様々な人が楽しんでいたが、ルイズはその輪に入る気にはならなかった。

「何しけた顔してるの?」

 先ほどまで色々な男に囲まれていたキュルケが彼らを振り払い、ここにやってきた。

「だってアンジェがいないし…」

 ルイズは口を尖らせ、まるで拗ねた子供のようだ。キュルケはそんなルイズに少し呆れてしまう。

「体調が悪いんだから仕方ないでしょう? けど折角買ったドレスも無駄になっちゃたわ」

 キュルケが話しかけてもルイズの様子は変わらない。

「もう、いつまで拗ねてるの? 全く仕方がないわね」

 キュルケはそういうとルイズの手を引っ張り無理やり会場に連れ戻そうとした。

「ちょっと、何すんのよ!」

 キュルケの手を振り払うルイズ。

「もう、痛いわね。あなたが詰まらなさそうだから一曲踊って上げようと思ったのよ」
「踊りたいならあいつらとでも踊れば良いじゃない!」

 ルイズはそういって先ほどまでキュルケを取り囲んでいた男達を指差す。

「本当はアンジェちゃんと踊ってみたかったからルイズ、あなたはアンジェちゃんの代わりよ?」

 ルイズはキュルケに煌びやかなホールへ無理やり連れて行かれた。

 パーティーは始まったばかりだ。



Zero ed una bambola   ゼロと人形



 学院長室ではオスマンとコルベールが戻った二人から報告を聞いていた。

「それではフーケの姿はなかったのじゃな?」

 報告を聞いたオスマンは何かを考え込むような仕草を見せる。

「あの、スイマセン。フーケを捕まえることができなくて…」

 申し訳なさそうな様子を見せるルイズにコルベールは笑顔で答えた。

「いいのですよ、ミス・ヴァリエール。君たちが無事でよかった」
「うむ。破壊の杖を取り戻すことができて何よりじゃ。後は大人の仕事じゃからな」

「それよりもミス・ロングビルは大丈夫なのですか?アンジェちゃん…ルイズの使い魔と一緒に医務室に行ったみたいですけど」
「安心したまえ。治療については最善を尽くそう」

 キュルケの問いにオスマンは答えた。

「それと…これ返します」

 ルイズはオスマンにM16を渡そうとする。

「そういえば君の使い魔はこれを使えると言っていたね?」

 コルベールは唐突にルイズに話しかけた。

「はい…そうですけど、それがどうかしましたか?」
「あーそれは…」

 少し答えづらそうなコルベール。

「ちと聞きたいことがあってな…体調が良くなったらここに連れて来てくれんかのう?」

 ルイズは少し嫌な予感がした。

「…はい」

 口を開くのに少し間が空いてしまった。

「さて、今夜はフリッグの舞踏会じゃ。二人とも楽しんでくれ」

 話は終わったと二人の退室を促す。ルイズはその言葉を聞くとすぐに学院長室を後にした。アンジェリカのことが心配なのだろう。
 だがキュルケは部屋から出て扉を閉める瞬間見てしまった。オスマンとコルベールが自分達に聞こえないように何かを話しているのを……。

「何か隠してるわね…」



Episodio 26

Un ballo che manca
寂しい舞踏会






Intermissione



 舞踏会が開かれる中、腕の治療を終えたロングビルは学院長室の前に来ていた。

「お呼びになられましたか? オールド・オスマン」

 学院長室の扉をノックして部屋に入るロングビル。アンジェリカに折られた腕を肩に吊っている。

「怪我は大丈夫かね? ミス・ロングビル」

 部屋に入ってきたロングビルの怪我を労わるオスマン。

「ええ、完治するのに一月ほどかかりそうですが…」

 まだ傷が痛むのか渋い表情をする。

「災難じゃったのう、怪我をした挙句何も盗めなかったらからのう?」

 オスマンの軽い口調から出て来た衝撃の言葉。

「!?」

 思わず杖を構えようとしたが杖をコルベールに奪われた。

「あまり我々を舐めないで戴きたい。ミス・ロングビル、いや土くれのフーケ」

 左腕を折られ、右肩も軽くはない怪我を負っているロングビルにとってこの状況はまさに最悪だった。逃げる手立てなどない。

「逃げようと考えるんじゃないぞ? そんなことされたらわしらは荒っぽい手を取らねばならんからのう」

 ロングビルはよろよろとその場に崩れ落ちた。

「そんな…まさか…」

 ロングビルの頭の中には最悪のシナリオが展開される。

「嫌…ティファニア…」

 気が付けば最愛の家族の名を口にしていた。


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