★★★★★☆
「わ…わしの馬車あああぁぁあぁぁぁぁ!!」
「ト…トニー!!何やってるんだ!?」
「ギーシュさっさと馬車に乗れ!!」
主人と御者を蹴落とすと馬車を奪い、馬車を調達する。ギーシュはその光景に唖然としていたが、首根っこを掴んで後部座席に放り
投げると、何事も無かったかのように馬車を走らせる。はっきり言って野郎二人で歩いて行くプランは無い。
「何で馬車盗むんだ!」
「黙って乗ってろ!俺の町ではよくある事だ……さて、薬屋の道を案内しろ」
ギーシュを黙らせると、俺はギーシュに薬屋を案内させる。こんないかがわしい仕事、さっさと終らせたいからな。
「ここの路地を入るんだ」
ここは確か、ルイズが俺の傷を治す為に用いた薬を買った店では無いか。横の武器屋で思い出した。ここならば……まぁおそらくは
モンモランシーを振り向かせる為の『媚薬』だろうが……効果は期待できるのだろう。
「ここで待ってるからな、早く買って来い」
ギーシュに薬を調達に行かせると、直ぐに戻ってくる。予め薬屋が用意していたのだろう。これで仕事は終わりか。
「後、もう一軒あるんだ。そっちにも行って欲しい」
「はぁ?薬屋にもう一軒行くのか!?」
薬なら、この薬屋で事足りるのじゃないのか!?何だよ、面倒だなぁ……。
「そう言わずに……頼むよ。色々と試したいのだ」
「仕様が無い」
本気で面倒臭いのだが、仕事である以上仕様が無い。ギーシュに案内を続けさせて向う事にする。
「ト…トニー!!何やってるんだ!?」
「ギーシュさっさと馬車に乗れ!!」
主人と御者を蹴落とすと馬車を奪い、馬車を調達する。ギーシュはその光景に唖然としていたが、首根っこを掴んで後部座席に放り
投げると、何事も無かったかのように馬車を走らせる。はっきり言って野郎二人で歩いて行くプランは無い。
「何で馬車盗むんだ!」
「黙って乗ってろ!俺の町ではよくある事だ……さて、薬屋の道を案内しろ」
ギーシュを黙らせると、俺はギーシュに薬屋を案内させる。こんないかがわしい仕事、さっさと終らせたいからな。
「ここの路地を入るんだ」
ここは確か、ルイズが俺の傷を治す為に用いた薬を買った店では無いか。横の武器屋で思い出した。ここならば……まぁおそらくは
モンモランシーを振り向かせる為の『媚薬』だろうが……効果は期待できるのだろう。
「ここで待ってるからな、早く買って来い」
ギーシュに薬を調達に行かせると、直ぐに戻ってくる。予め薬屋が用意していたのだろう。これで仕事は終わりか。
「後、もう一軒あるんだ。そっちにも行って欲しい」
「はぁ?薬屋にもう一軒行くのか!?」
薬なら、この薬屋で事足りるのじゃないのか!?何だよ、面倒だなぁ……。
「そう言わずに……頼むよ。色々と試したいのだ」
「仕様が無い」
本気で面倒臭いのだが、仕事である以上仕様が無い。ギーシュに案内を続けさせて向う事にする。
「なぁ……ここはスラム一歩手前じゃないのか」
「そうだな、でも此処なのだ。薬屋」
ギーシュに再び案内された場所は、一般人が知識無しに入ってはいけない良い言い方をすれば雑居な歓楽街、悪い言い方をすれば治安の
悪いスラム一歩手前とでも言うべき地区だった。入った瞬間胡散臭さが漂うのだが……本当に大丈夫か?ギーシュよ。
「じゃあ買ってくる。待っててくれ」
「待て、今回は俺も行く……あのワルキューレを出して馬車を守らせとけ」
俺は持って来た『軍用ショットガン』を直ぐに出せる準備をして、ギーシュの後に付いていった。
「そうだな、でも此処なのだ。薬屋」
ギーシュに再び案内された場所は、一般人が知識無しに入ってはいけない良い言い方をすれば雑居な歓楽街、悪い言い方をすれば治安の
悪いスラム一歩手前とでも言うべき地区だった。入った瞬間胡散臭さが漂うのだが……本当に大丈夫か?ギーシュよ。
「じゃあ買ってくる。待っててくれ」
「待て、今回は俺も行く……あのワルキューレを出して馬車を守らせとけ」
俺は持って来た『軍用ショットガン』を直ぐに出せる準備をして、ギーシュの後に付いていった。
「グラモン様、お待ちしておりました」
俺とギーシュが入ると、店そのものは怪しくは無いものの、どうにも形容し様の無い胡散臭いオヤジに出迎えられる。
「注文していた物、用意できたか?」
「ええ……少々お待ちください」
怪しいオヤジが対応すると、そのまま裏に下がっていく。だが俺は見逃さなかった、このオヤジの口元を。
(……トニー、大丈夫そうだぞ)
(油断するな……何か来る!!)
ギーシュが余裕の笑みを見せた瞬間、俺の懸念は的中する。右の勝手口より2名、入り口より2名、奥の口よりオヤジ含めた3名計7人、
レザーアーマーに剣携えて突入してきた。
「こんな事だろうと思ったぜ!!」
「出来れば生け捕りにしろ!!幾らメイジでも多勢に無勢なら勝てるだろ!!」
オヤジは叫ぶ。野郎、数的優位に粋がってやがるな……。
俺とギーシュが入ると、店そのものは怪しくは無いものの、どうにも形容し様の無い胡散臭いオヤジに出迎えられる。
「注文していた物、用意できたか?」
「ええ……少々お待ちください」
怪しいオヤジが対応すると、そのまま裏に下がっていく。だが俺は見逃さなかった、このオヤジの口元を。
(……トニー、大丈夫そうだぞ)
(油断するな……何か来る!!)
ギーシュが余裕の笑みを見せた瞬間、俺の懸念は的中する。右の勝手口より2名、入り口より2名、奥の口よりオヤジ含めた3名計7人、
レザーアーマーに剣携えて突入してきた。
「こんな事だろうと思ったぜ!!」
「出来れば生け捕りにしろ!!幾らメイジでも多勢に無勢なら勝てるだろ!!」
オヤジは叫ぶ。野郎、数的優位に粋がってやがるな……。
――全員始末しろ!!
チンピラ共は突入したのと同時に剣を抜く。数的優位にある為、全員余裕すら感じられる。
「平民殺しちまえば後は貴族だけだ!!掛れ!!」
「野郎……ギーシュ、右のチンピラ共をバラせ!」
「分かった!」
立ち上がったのと同時に黒光りしている『軍用ショットガン』を取り出し、急いで入り口に向って発砲。響く銃声と共に入り口側の
チンピラ2名が吹き飛ばされて転倒、出血の量から見て絶命しただろう。
「なっ…何が起こったんだ……ええいっ早く始末しろ!!」
一気に二人を倒されたオヤジはうろたえる目の前の二人を一喝し、俺を殺そうとけしかける。
「うおおぉぉぉぉぉ!!死ねえぇぇぇ……グオッ!!」
半ば半狂乱になって掛ってきたチンピラに再度ショットガンを発砲、同じように後ろに吹き飛ばされるように転倒し、絶命する。
至近距離で撃たれて無事では済まない。もう一人のチンピラはこの光景が止めになったのか、剣を持って一歩足を出したものの、
後ろからショットガンを再度発砲し仕留めた。咄嗟に右を見ると、ギーシュはチンピラにをワルキューレをけしかけて嬲っている。
格好つけて戦ってやがるな……。
「ギーシュ何モタモタしてるんだ!!格好つけてないでさっさと始末しろ!!」
「分かってる!!」
余りの状況にオヤジはとうとう戦意喪失、後ろを振り向いて逃走を試みる。だが逃さない。
「待ちやがれ」
「ひいっ!!」
後ろから殴りつけて転倒させると、額にショットガンの銃口を向けた。
「平民殺しちまえば後は貴族だけだ!!掛れ!!」
「野郎……ギーシュ、右のチンピラ共をバラせ!」
「分かった!」
立ち上がったのと同時に黒光りしている『軍用ショットガン』を取り出し、急いで入り口に向って発砲。響く銃声と共に入り口側の
チンピラ2名が吹き飛ばされて転倒、出血の量から見て絶命しただろう。
「なっ…何が起こったんだ……ええいっ早く始末しろ!!」
一気に二人を倒されたオヤジはうろたえる目の前の二人を一喝し、俺を殺そうとけしかける。
「うおおぉぉぉぉぉ!!死ねえぇぇぇ……グオッ!!」
半ば半狂乱になって掛ってきたチンピラに再度ショットガンを発砲、同じように後ろに吹き飛ばされるように転倒し、絶命する。
至近距離で撃たれて無事では済まない。もう一人のチンピラはこの光景が止めになったのか、剣を持って一歩足を出したものの、
後ろからショットガンを再度発砲し仕留めた。咄嗟に右を見ると、ギーシュはチンピラにをワルキューレをけしかけて嬲っている。
格好つけて戦ってやがるな……。
「ギーシュ何モタモタしてるんだ!!格好つけてないでさっさと始末しろ!!」
「分かってる!!」
余りの状況にオヤジはとうとう戦意喪失、後ろを振り向いて逃走を試みる。だが逃さない。
「待ちやがれ」
「ひいっ!!」
後ろから殴りつけて転倒させると、額にショットガンの銃口を向けた。