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ゼロと聖石-外伝 昼下がりの戦い

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虚無の曜日。
中庭にテーブルと椅子を並べてお茶会としゃれ込んでいる。
シエスタが給仕をし、皆で談笑を続ける。
そこで、私は疑問に思っていたことを口にした。

「ねぇ、シエスタってメイジくらいなら余裕で倒せる気がしない?」

その言葉にタバサとキュルケが同意する。
風のラインスペルでようやく持ち上げられるような重りがついた棒を振り回し、
デルフリンガーの効果で飛来する魔法を叩き落し、お返しとばかりに剛剣技で反撃してくる。
しかも、冥界恐叫打で杖破壊されたら完全に無力化できる。

やばい、相当な数で襲い掛からないと絶対倒せない。
しかも最低ラインがトライアングルで。

当の本人は否定していた。
そりゃそうだろう、この世界においてメイジは最強だと言われ続けている。
シエスタを目の前にした私達に言わせて見れば、ミスター・ギトーの発言と同じだ。

そこで面白いことを思いついた。

「じゃあ、模擬戦やりましょ? 私達もシエスタも自分がどういう風に技術を伸ばせばいいか分かるでしょ?」

シエスタ以外が同意。
キュルケは杖を素振りし、タバサは本を閉じる。
私も作っておいたエーテルを飲み、リレイズを全員に掛ける。

シエスタも仕方が無いと言った感じで準備してきますと部屋へ戻っていった。
フーケ討伐の時ですら見せなかったフル装備がついに見られるのか?
そう思ってワクワクしながらヴェストリの広場で待つ。
そういう私も出来る限りの装備を整え、キュルケは破壊の魔銃まで持ち出している。
タバサは以外にも杖以外はいつものまま。

シエスタが出てきた。
頭全体を覆う兜に、がっしりとした作りの鎧。
腰にはデルフが差してあり、左手には見たこと無いつくりの盾を持っている。
手には薄手の皮手袋、全身に闘気をみなぎらせてこちらに向かってくる。

これに遭遇したらメイジでもドラゴンでも逃げ出すわ。

「さて、一対一でやるんでしたね。誰からいきますか?」

全員が固唾を飲み込み、キュルケが一番手を名乗り出た。

―――キュルケの場合―――

開始の合図と共に片手でグレイシャルガンを連射。
シエスタはそれを避け、デルフで弾きながら進む。
その間に一つ仕掛けをし、グレイシャルガンを射撃。
そこで、シエスタはとんでもない手段に出た。
放たれた魔力弾を、

「チェストォオオオオ!!」

両手で挟んで止めた。

「「な、なにそれーーーーー!!!」」

図らずともキュルケと同じタイミングで叫び声をあげる。
そう、目にも見えない魔法の弾丸を、両手で挟んで止めた。魔法すら発動させずに。
そのまま一気に距離を詰めようとして、シエスタの足元が爆発した。

「成功! こういうときのために開発しておいた土と火と火のトライアングル、トラップファイヤ!」

爆煙が晴れ、そこにシエスタの黒焦げになった姿が―――無い。
と思った瞬間、太陽が一瞬陰る。
一瞬その方向に目が行き、全てを理解し、キュルケに叫ぶ。

「その場所からはやくはなれて!!」

キュルケはその言葉が聞こえる一瞬前にそこから飛びのいた。
次の瞬間、そこにデルフが突き刺さっていた。
約10メイル、上。そこで何かを投げたようなシエスタがいた。
重力に引かれる形でシエスタが着地、デルフを引き抜いてキュルケに突きつける。

「トラップファイヤの発想はよかったですが、それを切り札にするんじゃなくてもう一手必要ですね」

キュルケ、敗北。
ただし、収穫は大きかった模様。

―――タバサの場合―――


まず牽制にウィンディアイシクルを山ほど出して順次射出。
それをシエスタがデルフで弾きながら前進。
ここでタバサが突撃。
杖に氷を纏わせた氷と氷のラインスペル、アイスブランド。
それを振りかぶって突撃。
シエスタはそれに気が付くと盾で受け止め、デルフで切ろうとする―――が受け止められる。
タバサの反対の手には氷のラインスペル、アイスシールドが張られていた。
どうやら接近戦の練習を行うようだ。

シエスタが攻撃するのにあわせてタバサがそれらを防ぎ、あるいは反撃する。
膠着状態かと思った瞬間、シエスタが驚きで目を見開く。
タバサのアイスシールドが変化し、今まさにシエスタを突こうとしている。
瞬間的にシエスタは盾を放り投げる。
右手はアイスブランドで止められている。
そんな状況で何をするのかと見ていると、鎧の内側から一本の剣を逆手で抜き、その一撃を弾いた。
更に追撃で盾の部分を一瞬で切り裂き、首元に剣を当てる。

「接近戦慣れしていないメイジには有効です。今度はお互い本気で戦いましょう?」

その言葉にタバサはうなずき、シルフィードの待つ木陰に歩いていった。

―――ルイズの場合―――

真っ先にマバリアを使用し、シエスタの突撃を待つ。
速度を計算し、詠唱を調整。

「地の砂に眠りし火の力目覚め、緑なめる赤き舌となれ! ファイラ!」

行動自体はキュルケのトラップファイヤと同じ。
しかし、絡みつく炎がシエスタを阻害し、飛ばせない。
デルフで炎自体を無効化したのを確認すると、テレポでシエスタの背後を取るように跳ぶ。

「身の盾なるは心の盾とならざるなり! 油断大敵! 強甲破点突き!」

強甲破点突きが私の腹部に命中、しかし、前と違って服が破壊されない。
アルテマの知識にあったメンテナンスが役に立った。
お互い有利になるようなポジションを求めて跳び、跳ね、あるいは走りだす。
その間にも相手を牽制するかのように飛び交う魔法に剛剣。
その状態を崩してしまったのはルイズだった。
牽制のために放ったサンダラが外れ、シエスタに接近させるチャンスを与えてしまう。

そして私は接近してくるシエスタに―――





決着だけで言うと、私はシエスタに勝った。
勿論見直す点も多く、シエスタも精進が必要ですと笑っていた。
こうして、私達の昼下がりは過ぎていった。

この経験が、あのワルドとの戦いに役に立つなんて思ってもいなかった。
ともあれ、私達はいつもどおりの休日を過ごすのだった。

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