あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

ゼロと聖石-09


二人の決闘が終わったあと、私は町を散策していた。
ヴァルゴを見てもいつもの様に静かな光を湛えるだけ。
アルテマは何も言わない。
空は、雲が飛んでいるだけだった。


そして、夜。
さすがに昨晩ははしゃぎ過ぎたので今晩は静かに過ごす。
反省を生かし、ガチンコ! 雑学コラム対決をやっている時に事件は起きた。
いきなり地震が起きたのだ。
いや、地震というよりはゴーレムが動くような―――
入り口から外を確認しようとした瞬間、シエスタが入り口に向かってテーブルを投げつけて入り口をふさぐ。
先ほどまで食事をしていたテーブルは黒壇製の頑丈かつ非常に重たいものだ。
それを投げつけるなんてなんという腕力、シエスタ恐るべし。
次の瞬間、テーブルに何かを叩きつける音が響く。
メイジと傭兵の混成部隊、狙いはアンリエッタ様から預かった密書と見る。
とりあえず皆と合流し、シエスタが同じタイプのテーブルを横倒しで設置。
ここでの作戦はタバサ、キュルケ、ギーシュが囮、私はワルド一緒に港へ、シエスタが正面突破をかけて港へ。
方針が決まった瞬間、キュルケが化粧を始め、シエスタが軽くステップを踏む。

「じゃあ、後でまた、シエスタ」
「ルイズ様もお気をつけて」

シエスタが入り口のテーブルを切り割って敵陣に突入。
それを見届けた後、私達は裏口へと走っていった。



シエスタが外に出て気が付いたのは、ゴーレムの作成者がフーケだということだ。
作りもそっくりだが、何よりゴーレムの肩にフーケを見てしまった。
それでも足を止めずに、進路を阻む傭兵を切り伏せながら進む。
その間に宿を攻撃し続けるゴーレム。
何とかしなくては。
有る程度安全圏に離れた瞬間、ゴーレムに狙いを定め、

「氷天の砕け落ち、嵐と共に葬り去る滅びの呼び声を聞け! 咬撃氷狼破!」

地面からの刃でゴーレムの右足を破壊しておく。
直後に崩れ落ちていくゴーレム、ルイズ様の金の針効果だろう。
それを見届けて更に加速、一気に港を目指した。

テーブルの影からフレイムボールを撃って相手を牽制。
ギーシュがワルキューレで押し入ってこようとする傭兵を抑え、タバサがエアハンマーでなぎ倒す。
その間にもゴーレムが店を攻撃し、そのたびに壁に亀裂が走る。

「こういうゴーレム相手には、ルイズがくれた金の針で―――」

取り出した瞬間に、再度衝撃が襲う。
その衝撃で金の針を落とし、前列で戦っているワルキューレの足元へ。
そして、傭兵の攻撃で一歩後退したところで思い切り踏みしめ、暗黒回帰発動。

「なにもしていないのに僕のワルキューレが!?」

さすがにこればっかりは悪いと思った。
強度的にまだまだ持ちそうなワルキューレを一体無駄にしたのだから。

「ごめん、ゴーレム殺しのマジックアイテムが間違って発動しちゃった!」

土と土と火のトライアングルスペルで、地面から襲い掛かる炎を出しつつギーシュに謝る。

「そのアイテムはどうやって使うんだ!? それ次第では形勢を逆転できるかもしれない!」

乱戦の最中にどんな策を思いついたのかは知らないが、乗ってみるのも一興。
この針を刺せばいいと教えるとその針をひったくって床に突き立てる。

「ヴェルダンテ、なんとかゴーレムの体勢を崩すからチャンスをうかがってそいつを刺してくれ!」

その言葉に反応してジャイアントモールが床板を破り登場。
金の針を抱えて床下へ消えていった。

「いつの間に使い魔をつれてきたのよ?」
「最初からだ。言い出す暇が無くてね、伏せ札として利用してみた」
「体勢を崩すのは困難」
「そ、そこはほら、団結すれば何とか…」

タバサの冷静な判断が作戦に駄目出しをする。
それでも意見には賛成なのか氷の塊をゴーレムの足にぶつけて体勢を崩そうと狙う。
しかし、質量差で効果は無きに等しい。
さっきと同じスペルで援護しつつ、体勢を崩す方法を考える。

単体で崩すのは困難、質量体をぶつければ崩せるかもしれない。
ギーシュのワルキューレなら条件を満たしているが、勢いが足りない。
そこで名案を思いつく。
これならうまくいくかもしれない。

思いついた方法をタバサとギーシュに伝える。
ワルキューレを一体作ってもらい、足を片側だけ折って傾斜のつけたテーブルにそのワルキューレを寝転ばせる。
タイミングは、ゴーレムが壁の一部を壊した瞬間。
直後、壁の一部が崩れてゴーレムの姿が見える。
「タバサ、ワルキューレ射出!!」

その言葉にタバサがエアハンマーでワルキューレを足から叩いて発射。
青銅の質量体がゴーレムの頭部付近に命中、その瞬間にゴーレムがよろける。
しかし、倒れるまで至らない。
駄目か、と思った瞬間、ゴーレムの右足が地面から出た巨大な刃に貫かれて崩壊。
シエスタが援護してくれたのだ。
更にギーシュのヴェルダンテが金の針を刺した。
暗黒回帰によって崩れるゴーレム。

それをチャンスにつなげるために、ギーシュにワルキューレを量産させ、タバサがエアハンマーで撃ちだす。
猛スピードで飛来するワルキューレに傭兵団が後退した瞬間、地面が燃え上がった。
ワルキューレ内部に油を錬金し、地面に当たって砕けた時に流れ出すようにしておいた。
燃え上がる炎に混乱している最中、タバサが氷を何個も撃ち込む。
水蒸気が発生し、視界をさえぎったところで全員が女神の杵亭を脱出した。



ワルド様が所々に出てくる傭兵の待ち伏せを切り倒しながら進む。
私は今出来ることをするために、詩を歌っている。

「その心は闇を払う銀の剣、絶望と悲しみの海から生まれでて―――」

良く分からない異国の歌だが、精神が昂る。
走りながら歌うのは辛いが、これも早く港に着くための手段。
おかげで本来なら十分かかるような道を五分で踏破した。
そこで歌うのをやめ、息を整える。

「それも君の魔法なのかい、ルイズ?」

首を振って、私はただ歌っただけよと付け加える。
ちょっとだけ特別で、全くといって効果の無い歌を。
港の桟橋に着くと、シエスタが待っていた。
正面突破だけあってさすがに速い。

ワルド様が船を早く出すように交渉し、出港。
こうして、何とか無事にアルビオンに向かって出発したのだった。
ところでキュルケたちは無事に脱出できたのだろうか?
気になるが気にしても仕方が無いと割り切って月を見上げた。

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