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異世界BASARA-30


食堂の上にある大ホール、そこでフリッグの舞踏会は開かれていた。
ホールにはドレスやタキシードで着飾った生徒が大勢おり、テーブルには豪華な料理が並んでいる。
それは別世界から来た幸村達にとってはとても珍しいものであった。

そんな中で幸村はそわそわしており、何度も自分の着用している物を見る。
「どうした相棒、やけに落ち着きがねぇじゃないか」
幸村と共に来ていたデルフが幸村の様子を見て言った。
「やっぱあれか?慣れねぇのかそれ」
「うむ…拙者、このような着物を着るのは初めてだ…」
幸村が戸惑うのも無理はない。彼はいつもの具足ではなく、タキシードを着用しているのだ。
「まぁ似合っているからいいじゃねぇか。あっちは形だけなら良いんだがな…」
次にデルフはあるテーブルに目(?)を向けた。
そこに座っていたのはキュルケの使い魔の前田利家と、彼女の親友のタバサ。
彼もまた幸村と同じようにタキシードを着ている。
が、デルフの言うように形だけであった。
「美味い!この肉美味いぞ!あ、これも食っていいのか!?」
「……………」
彼はテーブルのステーキをフォーク1本で豪快に食べていた。
その姿はお世辞にも行儀が良いとは言えない。
隣で一緒に食べているタバサの上品さが余計際立って見える。

一方、別のテーブルでは氏政とギーシュが座っていた。
「聞いたよウジマサ、こんな働きをしてくれるなんて…主人である僕も鼻が高いよ」
「…お前の為ではないわ馬鹿もん…何でわしには何もないんじゃ…」
氏政は不貞腐れて魚料理をちびちびと食べている。

「何じゃウジマサ、まだ拗ねておるのか…」

そこへワインを持ったオスマンがやって来る。
「ふん!色なら絶対に教えてやらんぞ!」
だが氏政はまだ根に持っているのか目を逸らした。
ギーシュが慌てて叱ろうとするが、オスマンがそれを制する。
「それならもうよい、わしも何もやれんで済まなかったな」
そう言うと、オスマンは持っていたワインを差し出した。
「これはわしからの礼じゃ。さぁぐぐっと飲むがいい」
氏政はそのグラスを受け取る。
「…ま、まぁわしも少し我侭が過ぎたかもしれん…有難く貰おうかのぉ」
そしてそのワインを一気に飲み干した。

ところが、氏政がグラスに口をつけたまま固まった。
「…?どうしたんだいウジマサ?」
ギーシュが問い掛けるが、氏政は反応しない。
心配になり、氏政の肩を掴もうとした……その瞬間。

「…あばばばばばばばばばばばば」
「ひ、ひぃっ!?」

氏政の体がブルブルと凄い勢いで震えだした。
それを見たオスマンの目がカッと開く。
「引っ掛かったなウジマサ!それはマンドラゴラを漬け込んでおいたワインじゃ!!」
「えええぇぇー!?」
言い放たれた言葉に、ギーシュは驚きの声を上げる。
氏政の震えはさらに激しくなり、グラスを落とすとそのまま後ろへ倒れた。
「わしでも直に見た事ないのに……教えてくれなかった仕返しじゃああー!!」
そう言ってオスマンは爺と思えぬ速さで逃げて行った。

「ウジマサ!しっかりするんだ!」
「あばばばばばばば………あ、ご先祖様じゃ」
「ま、また見えちゃいけないものが見えているうぅぅーっ!!!!」

パーティーでホールが盛り上がっている反面、外は静かで虫の鳴き声が聞こえてくる。

…ヴイィィーン…ギギギ

しかし、虫の鳴き声に混じって何やら機械的な音がする。
「………」ブシュー…
音の発信源はタバサの使い魔である忠勝だった。
彼はその体の大きさ故、外で待機しているのである。
パーティーの喧騒から離れた中庭で、忠勝はホールから漏れる明かりを眺めていた。

「タダカツさん」
ふと、後ろから声をかけられた。
振り返ってみると、そこには幸村や利家とよく一緒にいる少女が立っている。
見ると、少女は料理が乗った皿を手に持っている。自分の主人であるタバサからだそうだ。
料理を手渡すと、少女はまだ仕事が残っているからと足早に去って行った。
「………」ヴォォーン…
しばらく料理を見ていた忠勝だったが…皿に乗っていた野菜のようなものを口に入れてみた。

これがいけなかった。

「…!?!?」ギュオン!!ガギィィーン!
口に入れた途端、強烈な苦味が広がる。
それだけでなく、嗅いだ事のない臭いが忠勝を襲った。
「…!!…!?」ビーッ!ビーッ!ビーッ!
:警告音が発せられ、体から火花が散り始めた。
さらに目の色も赤や青、緑と目まぐるしく変わっていく。
「!!!!????」ビィィーー!!ガガガギゴゴゴ!!!!
一際大きな警告音が鳴り響くと、どうした事か背中から加速装置が勝手に飛び出す。
そして忠勝は一気に空高く飛び上がり、そのままフラフラと何処かへ飛んで行ってしまった。

「あん?今なんか変な音が聞こえなかったか?」
外から聞こえた音にデルフは幸村に問い掛ける。
幸村は外に目を向けようとしたが…

「ヴァリエール公爵が息女、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール嬢のおなぁーーりぃぃー!!」

丁度その時、ルイズが現れた。
「よう、馬子にも衣装たぁこの事だな!!」
「うるさいわね」
デルフがからかいたくなるのも無理はない。
白のドレスに身を包んだその姿は、いつもより貴族の気品さを際立たせていた。
「…黙ってないで何か言いなさいよ」
「…ぬ、あ…に、似合っているでござるぞ!!!」
幸村はいつもと違うルイズにしどろもどろになっていた。

ふと、ホールに音楽が流れ始める。
今日の主役であるルイズが到着した事により、楽士が演奏を始めたのである。
音楽が流れ始めると、ホールに集まった貴族達はペアを組み、ダンスを踊り始めた。
「な、な、ななななななな!?」
それを見た幸村は口をパクパクさせ、顔を赤くした。
「ルルルルイズ殿!!あ、あれは一体!?」
「何って…踊っているのよ」
「踊る!?ててて手を取り合って……あんなに女子と近づいておるぞ!!!」
幸村の顔はさらに赤くなり、今にも火を吹きそうになっている。
「別に貴族のパーティーなら珍しいものじゃないわよ……あ、あの」
「いや!あんなに顔を近づけるなどやはりはれん………ち?」
ルイズが手を差し伸べていた、何故か顔を赤らめながら。


「そ、その……折角だから踊ってあげてもいいわよ?」


幸村の頭の中でルイズの言葉が反響している。
踊る…?踊るとはつまりあれをするという事か?
「…ちょっと、ユキムラ聞いてる?」
あんな風に手を取り合って一緒に……よく見ると頬が染まっている女子もいる。
それを拙者がやるというのか?無理だ、第一あれは拙者の知っている舞ではな…
「ユキムラ!!」
業を煮やしたルイズが幸村の手をぎゅっと掴む。
と、その瞬間。


「うわああああぁぁぁぁぁーーーーっっっ!!!!!」


幸村の目が飛び出しそうなほど見開き、ルイズの手を凄まじい速さで振り解いた。
あまりの事にルイズは声を上げる事も出来ず、目を丸くする。
「うわああああああぁぁぁぁーーっっ!!!!」
だがそんなルイズの事などお構いなしに幸村は絶叫すると、バルコニーから一気に飛び降りた。

「あら?」
その頃、忠勝に料理を運んだメイド…シエスタは庭を通ってホールの仕事に戻ろうとしていた。
そんな時、こっちへ向かってくる人影が目に入る。
幸村だ。幸村が顔を真っ赤にして走ってくる。
「ユキムラさんどうしたの……」
「うわああああぁぁぁぁーーっっっ!!!!」
「きゃああ~!!」
しかし、幸村は声をかけたシエスタの横を神速の如き速さで駆け抜けていく。
後には目を回したシエスタが倒れていた。
「…な、何よ…私と踊るのがそんなに嫌なの…?」
走り去って行く幸村を、ルイズはバルコニーから眺めていた。


その夜、トリステイン学院の近くにある森から男の叫び声が聞こえたそうな…



パーティーの翌日…
トリステイン城下町は朝早くから町民が忙しく働いている。

「いやあああああぁぁぁぁ~~ん!」

そんな時、チクトンネ街のある店の前から絹を裂くような………男の悲鳴が聞こえた。
「どうしたのこんな朝から…」
悲鳴を聞き、男の娘と思われる女性が目を擦りながら現れる。
そんな事も気にせず男はさらに騒ぎ、店の屋根を指差した。


「私の…!私の『魅惑の妖精亭』の屋根に何か黒くて大きくて頑丈そうなのが突っ込んでいるうぅ!!
………あらやだ、私ったらはしたない?ほほほ♪」


男の言うように、何か大きな…足のようなものがあるから人だろう…
その黒くて大きくて頑丈そうな人が頭から店の屋根に突っ込んでいた。





「…………!」ギュオーン、プシュー…


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