「ホラ早く!急ぎなさいよ!」
食堂での騒動の後、ルイズも一緒にミュウツーが食べられそうな物を探していた。
だが、結局見つけることはできず、何気なく時間を確認してみると授業が始まるギリギリになっていたのだ。
そして今、二人教室へ向かって駆け出していた。
だが、結局見つけることはできず、何気なく時間を確認してみると授業が始まるギリギリになっていたのだ。
そして今、二人教室へ向かって駆け出していた。
「ご主人、なぜ急ぐのだ?」
「アンタのせいで遅刻しそうなのよ!」
「遅刻とは何だ?」
「授業に遅れることよ!」
「授業とはどこで行うのだ?」
「教室に決まってるでしょ!」
「アンタのせいで遅刻しそうなのよ!」
「遅刻とは何だ?」
「授業に遅れることよ!」
「授業とはどこで行うのだ?」
「教室に決まってるでしょ!」
ミュウツーに質問責めにされながらもルイズは全速力で走り抜けていた。
「ではすぐに向かおうか」
ようやく納得したらしいミュウツーは目に蒼い光を輝かせ、ルイズの手を掴んだ。
「ちょっと!何を――」
突如二人のいた周りを閃光が輝き、二人はその場から忽然と消え去った。
先に教室にやってきていた生徒達は驚愕の表情を浮かべていた。
先程まで誰も座っていなかった席にルイズとその使い魔が現れたからだ。
これには普段寡黙な青い髪の少女も流石に驚いていた。
先程まで誰も座っていなかった席にルイズとその使い魔が現れたからだ。
これには普段寡黙な青い髪の少女も流石に驚いていた。
「・・・アンタ、何したの?」
「テレポートだ」
「テレポートだ」
ミュウツーはそう答えるとルイズに背を向け、教室の後ろへと向かっていった。
ルイズは呆然としていて何も言えなかった。
ミュウツーが壁へ背を預け、瞑想に耽ろうと目を閉じた。
その時、キュルケの机の下からミュウツーへ向かって何かが飛んできたのだ。
ミュウツーは瞑想を中断し、飛んできた何かを受け止めた。
ルイズは呆然としていて何も言えなかった。
ミュウツーが壁へ背を預け、瞑想に耽ろうと目を閉じた。
その時、キュルケの机の下からミュウツーへ向かって何かが飛んできたのだ。
ミュウツーは瞑想を中断し、飛んできた何かを受け止めた。
「カゲー!」
それは、橙色の体、先が松明の様に燃える尻尾、トラの様な模様、愛嬌のある瞳のトカゲであった。
飛んできた何か、それはキュルケが使い魔として召喚したフレイムであった。
ミュウツーは先程の生徒達以上の驚愕の表情を浮かべていた。
飛んできた何か、それはキュルケが使い魔として召喚したフレイムであった。
ミュウツーは先程の生徒達以上の驚愕の表情を浮かべていた。
「・・・お前は、まさか」
「カゲー!」
「カゲー!」
フレイム、いや、このポケモンは、ミュウツーが幼い頃共に研究所で作られ、テレパシーにより夢を共有し、
他のコピー達と共に消滅した筈の、『ヒトカゲツー』であった。
他のコピー達と共に消滅した筈の、『ヒトカゲツー』であった。
「・・・そのサラマンダーみたいなの、アンタの知り合い?」
ルイズはミュウツーに尋ねつつ教室から出て歩き始めた。
三人、いや一人と二匹が教室を元通りにし終わったのは昼休み前であった。
三人、いや一人と二匹が教室を元通りにし終わったのは昼休み前であった。
いつも通りルイズが錬金に失敗したことは変わらないのであるが、
ミュウツーが爆発を防ごうとサイコキネシスを放ち、それが間に合わず逆に被害を広げてしまったため、ここまで時間がかかってしまったのだ。
とはいってもルイズとフレイムは見ているだけでミュウツーがほとんどを片付けたのであるが。
ミュウツーが爆発を防ごうとサイコキネシスを放ち、それが間に合わず逆に被害を広げてしまったため、ここまで時間がかかってしまったのだ。
とはいってもルイズとフレイムは見ているだけでミュウツーがほとんどを片付けたのであるが。
「幼馴染み、というものだろうか?」
「カゲー!」
「カゲー!」
片付けを終えた三人はそのまま食堂へと向かっていた。
道すがら、来る時とは逆にルイズは何度もミュウツーに質問をした。
杖を使わずに魔法のようなことができるのは何故か、フレイムがどういう種類のサラマンダーなのか等である。
ミュウツーはその全てに答えつつ、食堂の前までルイズについていった。
道すがら、来る時とは逆にルイズは何度もミュウツーに質問をした。
杖を使わずに魔法のようなことができるのは何故か、フレイムがどういう種類のサラマンダーなのか等である。
ミュウツーはその全てに答えつつ、食堂の前までルイズについていった。
食堂まで来ると、ミュウツーはルイズと別れ食べ物を探し始めた。
とはいえ、朝の間にとある場所以外は探し尽くしていたため、向かう場所は決まっていたのだが。
とはいえ、朝の間にとある場所以外は探し尽くしていたため、向かう場所は決まっていたのだが。
「・・・というわけで、私でも食べることのできそうな物を提供して頂きたいのだが」
「カゲー!」
「カゲー!」
ミュウツーとフレイムは食堂の裏にある厨房へ来ていた。
二人の前には黒髪のメイドが立っていた。
二人の前には黒髪のメイドが立っていた。
「わかりました。ちょっと待っててくださいね」
黒髪のメイド――シエスタはそういうと厨房の奥へ行き、シチューを持って戻ってきた。
「この様な物はどうでしょうか?余り物で作ったシチューなのですが」
ミュウツーはそれを受け取ると口へ運び、飲み込んでみた。
それはとても美味しく、体も拒絶反応を示さなかった。
それはとても美味しく、体も拒絶反応を示さなかった。
「これなら問題ないようだ、ありがとう」
「よかった。お代わりもありますから二人でゆっくりしてくださいね」
「カゲー!」
「よかった。お代わりもありますから二人でゆっくりしてくださいね」
「カゲー!」
ミュウツーの変わりにフレイムが笑顔で返事を返し、ミュウツーは嬉しそうに尻尾を振りながら黙々とシチューを食べ続けていた。
そんな二人をシエスタは笑顔で見つめていた。
そんな二人をシエスタは笑顔で見つめていた。
空中に蒼い光を纏った多種多様のケーキが飛び、それは一人の皿に一つずつ降りていっていた。
その様子を、生徒達や他のメイド達は呆然と眺めていた。
魔法を使わずにケーキが浮いていることも理由の一つだが、一番の理由は配っている者の姿であった。
その者の姿に、ルイズはアゴが外れそうになるほど驚いていた。
その様子を、生徒達や他のメイド達は呆然と眺めていた。
魔法を使わずにケーキが浮いていることも理由の一つだが、一番の理由は配っている者の姿であった。
その者の姿に、ルイズはアゴが外れそうになるほど驚いていた。
配っていたのは、メイド服を着たミュウツーであった。