あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

ユリアゼロ式-TYPE6


ユリアゼロ式TYPE-6「使い魔として軸がぶれている」

朝、目覚めると誰もいなかった。
彼女は淡々と着替えて、決闘が行われるヴェストリの広場へと向かうことにした。
誰もいないこの部屋を眺めてみるとどこか寂しい気持ちが湧き上がってきた。そして心の底からここに帰りたいと思えるようになった。
「行ってきます」
決意を胸に秘め、ユリアは歩を進めた。

厨房の掃除をしていたシエスタは昨晩のことを思い浮かべていた。
「私にしかできないこと?」
「はい。もし勝つのであればダッチワイフの機能を最大限に生かさないと勝てないでしょうね。」
「でも、そんなの……あっ」
シエスタは不意に額をくっつけた。
「諦めたらそこで終了ですよ。ユリアさんにしかないもの、ワルド様にしかない弱点……」
シエスタは顔を真っ赤にしているユリアの目を見つめてそう言った。
なぜあんな恥ずかしいことをしたのだろうかと彼女は思う。それも女相手に。
あのときのことを思い出すと自分まで恥ずかしくなるのだからユリアなら尚更に違いない。
でもなぜあんなことを………
「………これからのためにも忘れたほうがいいのかもしれませんね。」
厨房の掃除を終えたシエスタは窓から外を眺めた。雲ひとつない青空だった。
ひょっとしたら今日の決闘でユリアは勝てるかもしれない。そんな気がした。

「逃げなかったことは褒めて差し上げよう。」
「に、逃げるわけないじゃないですか! 私は勝つんですから!」
「その根拠のない自信はどこから来るのか知りたいねぇ……」
「はいはい。口げんかはそれまでにしてはじめますよ。」
立会人であるアンリエッタは少し眠そうな顔をしていたがそれでも威厳は失ってはいなかった。
「早く蹴りをつけないと、外野が飛んでくので迷惑になる……そうでしょ?」
「仰せのとおりであります。」
ワルドは杖を構えると短く呪文を唱えた。
ユリアは愕然とした。一つ、二つ、三つ、四つ……本体とあわせて五体のワルドが出現したのだ。
「あれは……」
「分身の技よ。風魔法の偏在ね……。風の吹くところならどこにでも現れる厄介な戦術よ。」
「そんな…… そんなこと他人事みたいに言わないでください!」
ルイズは思わずアンリエッタに向かって抗議したしかし彼女は顔一つ変えずに言い放った。
「でもね……彼女は勝つわ。」
「えっ?」
ルイズは驚いた表情で彼女の表情を窺った。
「彼女がワルド……いや、男性の最大の弱点に気づいていればの話だけど……ね。」

「行くぞっ!」
ワルドはさらに呪文を唱え、杖を青白く光らせた。
「エア・ニードル……杖自身がドリルのように鋭くなって相手の胸とかを貫く戦法ね。」
「だからなんであなたは他人事なんですか!」
五体のワルドがドリルを持って一気に襲い掛かってきた。ユリアは思わず股間を手で隠した。
『ユリア100式マニュアル
まだ未使用であるユリア100式は股間の死守が最優先事項なのだ!』
「だめです! ここは……この決闘が終わったらルイズさんにささげる大切なものだから……!」
しかし、それに構わず五体のワルドはユリアに飛び掛ってくる。ユリアは思わず目を閉じた。
『「諦めたらそこで終了ですよ。ユリアさんにしかないもの、ワルド様にしかない弱点……」』
シエスタの言葉が思い浮かんだ。自分にしかないもの……ああなぜか今まで過ごした短い時間の記憶が思い出されて……ってだめだめだめ!!!
落ち着けユリア、ユリアにしかない利点でワルドにしかない弱点…自分にしかなくてワルドにはあるもの……自分にはついてなくてワルドにはついて―――
わかった! ユリアは自分の能力を最大限に生かす攻撃に出た。
「とうっ!」
かがんだユリアはそのまま一直線にワルドの胴にタックルした。
『ユリア100式マニュアル
ダッチワイフであるユリア100式は狙った男の下半身を逃さないのだ!』
「もらった!」
「ぶっ!?」
ユリアは手早くワルドのズボンを脱がして下半身を外気に晒させた。
思わぬ攻撃にワルドは戸惑ってしまい対応が遅れたのだ。更に―――
「小さい。しかもかぶってる。」
その一言は強烈だった。婚約者の目の前でこんな生き恥を晒されるとは思っても見なかった。無論ユリアは攻撃のためにわざとそう言ったのだが
五体のワルドの動きが止まった。その隙を突いてユリアが猛追を仕掛ける。
「はうっ!」
ユリアはワルドのを"噛んだ"のだ。完全に受けの姿勢になったワルドはユリアの敵ではなかった。
「はぁぁぁぁぁぁ!!」
ユリアの胸元にある紋章が光りだした。その光を右腕に込めワルドの一部分を掴んで一気に力を入れた。
「ギャッ」
小さな呻き声を残してワルドは気絶してしまった。いつのまにか分身もいなくなっていた。
「あれは……108もの性技のうちの一つである玉潰しの術! 潰されて早急な治療をしなければ死に至る恐ろしい技よ……」
「だからなんで最後まで解説役なんですか!」

こうして無事に決闘は幕を閉じ、ユリアは使い魔の座を死守できたのだ。
ワルドは担架で搬送され、アンリエッタは「じゃ、そういうことで。」と言い残して去っていった。
そして今は夜、ルイズとユリアは一緒に風呂の浴槽に入っていた。
「えへへへ………」
「こっ、こらぁ! いい加減猫みたいにじゃれつくのはやめなさいよ!」
「だって、この決闘に負けたらルイズさんと一緒にすごすことが出来なかったじゃないですか。 だからとってもとーっても嬉しいんです。」
「そ、そうなの……まあ私もあんたが勝ってくれてちょっと嬉しかったわ。だからその………ありがと」
「え? ルイズさん最後に何か言いませんでしたか?」
「言ってない! 言ってないわよぉ!」
ルイズは顔を真っ赤にしながら首をぶんぶんと振って否定した。
そんな様子を見て微笑んでいたユリアであったが突然真剣な顔をしてルイズに質問をぶつけた。
「私は……ルイズさんの使い魔を続けてもいいのでしょうか?」
その質問にルイズは少し考え込んで
「まあ、ワルドが言う事ももっともだけど……まあ今まで通りにやればなんとかなるわよ。」
ルイズにしてはずいぶんと楽観的な物言いだったが、ユリアはまだ不安さを拭いきれない様子だった。
「でも……今まで通りってこんなことですけど……」
「はうっ!?」
そういってユリアはルイズの乳首を摘んだ。その部分はルイズがよく感じる部分だということはユリアはすでに把握していた。
「こんなことをされても?」
「うっ! だっ、だからそれは……」
ユリアは乳首の先端をぺろっと舐めた。ルイズはその微妙な感触に唸るしかなかった。
「いきおいあまってこんなことになってしまっても?」
くちゅ……ルイズの下腹部からそんな音が聞こえてきた。
「るっ、ルイズさん! すごい濡れてますよ! じゃあ私も万端ですからこのまま………きゃっ」
調子に乗っていたユリアの右腕をルイズはがしっと掴んだ。
「ユーリーアー………今まで通りってことは私の魔法も今まで通りってことよね?」
「えっ!? あっ、えっとその……確かに私Mっ気が強いなーって部分はありますけどそこまで痛いのはちょっと………」
「うるさいうるさいうるさぁーーーい!!!」
久々に大きな爆音がルイズの部屋から聞こえた。

結局無傷で戻ってきたユリアはこの日はルイズと一緒に寝ることにした。
「きょ、今日だけだからね! 明日はいつもどおりあんたは床で寝てもらうから」
「はい! ありがとうございます!」
ユリアは飛び上がらんばかりに嬉しそうだった。色々と話をしていくうちに眠たくなってきたのでそろそろ眠ろうかというところに
「そうだ……ルイズさんちょっと目を閉じてくれませんか?」
いきなりのお願いにルイズは驚いた。 フレンチか? ディープか? それとも……ルイズは恐る恐る目を閉じる。
ちゅっ
ユリアはルイズの額に小さくキスをした。思わず動揺して目を見開くとそこにはいままで感じた妖艶なものとは違った雰囲気をまとったユリアがいた。
「びっくりしましたか?」
「え、ええ……あんたのことだからディープとかそういうのをやってくるかと思ってたけど。」
「そんなことはまだしませんよ。」
ユリアはにっこりと微笑んだ。
その笑顔には偽りのない忠誠と愛が満ち溢れているように感じた。
この使い魔とは上手くやっていけるかもしれない。ルイズは初めてそう感じるようになっていた。

翌朝―――

「え? ユリアに刻まれているルーンの効果?」
数日にも及んで学校の授業をサボっていた学友を心配していたルイズだったが、タバサからユリアの事について調べてたと聞いたときは驚いた。
彼女は頷いた。

「あのルーンはガンダールヴと言ってヒーリング効果とそれにともなう精力絶倫効果がある。」
『ガンダールヴマニュアル
伝説の使い魔に宿るガンダールヴはあらゆる攻撃を無効化に近い状態にするヒーリング効果とそれに伴う108以上の性技、更には精力絶倫効果まであるのだ!』
「「「………」」」
「あのー絶倫って………」
「あんたは別に知らなくてもいいわよ。」
うんうんとキュルケは強く頷いた。
「ただし精力絶倫効果が発動すると男女動物関係なく相手に襲い掛かるらしいけど……」
「えっ。 でもユリアはガンダールヴの力を発揮した後も普通だったように見えるけど……」
ルイズは昨日のことを思い出しながらそういった。すると今まで黙っていたユリアが急に口を開いた。
「私………その時に発情してましたよ。」
「えっ?」
「ルイズさんを抱きしめたい。ルイズさんにキスしたい。ルイズさんの身体を独り占めしたい。ルイズさんにあんなことやこんなことをしていっぱいいっぱい可愛がってあげたい。
その時、強くそう思いました。」
「…じゃあなんでそれを抑制できたのよ?」
ルイズの質問にユリアは少し考えてからこう続けた。
「私が、ルイズさんの使い魔だから……だと思います。なんていうかその……発情か何かでルイズさんに襲い掛かかるのはなんていうかその……違う気がするんです。」
「つまり"愛"がないSEXは嫌だって事だったのね。」
「えっ? そうなんですか?」
キュルケがそう結論付けた。なぜかルイズは顔を真っ赤にしている。タバサも強く頷いた。
「うーん………愛ってなんだかよくわからないんですけどルイズさんと一緒にいたときに感じるこの気持ちは、大切にしたいです。」
ユリアのそんな恥ずかしい告白にキュルケやタバサは拍手を送った。そして当の本人は―――
「ま、まあよくわかんないけど、あんたはずっと私の使い魔なんだからね!」
すっかり真っ赤になったルイズはユリアの手を引っ張って歩き出した。
「あうあああ! そ、そんなに強く引っ張らないでくださいよ~」
こうして虚無の担い手ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールと伝説の使い魔ユリアゼロ式の活躍が始まるのである。
そして現在もなお、この二人が処女を喪失したのかはどうかはいまだにわかっていないらしい。


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