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ユリアゼロ式-TYPE5


ユリアゼロ式TYPE-5「ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールの憂鬱Ⅴ」

ユリアは走っていた。泣きながら走っていた。
『ユリア100式マニュアル
ダッチワイフであるユリア100式は100メートルを23.5秒で走れるのだ!』
後ろから誰かが追ってくる気配は感じなかった。もう自分の事を探していないのかもしれない。
行く当てなどなくいつのまにか誰もいない広い草原のど真ん中にいた。
「はぁ………これからどうしよう。」
地面に座り込んだユリアはどうすればいいのかまったくわからなかった。そこに―――
「あれ? ユリアさんですか?」
夜の散歩をしていたシエスタが現れた。

数分後にシエスタは水筒とコップを持って戻ってきた。
冷水をコップに入れてユリアに渡した。ユリアはそれを両手に持って一口飲むと黙っていたユリアは口を開いた。
「実は……私、ダッチワイフなんです。」
ユリアの告白にシエスタは驚いた表情は浮かべたもののすぐにもとの表情になった。
「驚かないんですか? 私はこの国ではタブーとされている性欲処理器具なんですよ。」
「まあ多少は驚きましたが……なんとなくユリアさんは私達とはちょっと違う人なのかもしれないなーってちょっと思ってましたから…」
「それは……どういう意味なんですか?」
シエスタはコップに入った水を一口で飲みくだし告白した。
「実は、私のおじいさんはダッチワイフを作ろうとしていたんです。」

「私のおじいさんは小さなお人形が好きでそういうのを作っていたんです。
それでよく小さい私にダッチワイフについて熱く語ってくれました。その時によくメイドロボのようなダッチワイフを作りたいとよく言ってたんですよ。」
どうやらシエスタ一家がそういうことに理解があるのはそのおじいさんのせいのようだ。
ユリアの世界ではまだメイドロボというものが普及されていなかったからもっと未来の日本から来たのかもしれなかった。
「でも、ダッチワイフってご主人様の元を逃げ出したのを知られたら大元に強制停止させられるんじゃありませんでしたっけ?」
「………え?」
「いっ、いえ 違うのならそれでいいんです。なんでもないですから。」
シエスタは慌てて手を振って否定した。ユリアは首を傾げるばかりである。
「ユリアさんはこれからどうするおつもりなんですか?」
ユリアははっとした。ただ何も考えもなく飛び出してきて一体どうすればいいのだろうか?
「私なんて廃棄されればいいんです……いや、廃棄しなくちゃいけないんです。」
ユリアはうつむいたままつぶやきつづける。
「だって、私まだバージンでルイズさんとHしたことないばかりか一回もイかせた事なんてないし……私なんて…」
「ユリアさん。これも私のおじいさんから聞いたことなのですが……
『ダッチワイフは性交渉だけが目的じゃない。 愛することも目的だ』……と私のおじいさんは言っていました。」
ユリアは顔を上げた。シエスタはユリアにこう問いかけた。
「ユリアさん……ご主人様への愛は誰にも負けない自信はありますか?」
「もっ、もちろんです!」
ユリアは胸を張ってそう答えた。
「じゃあもう一度ルイズ様の元へ行きましょう。あの方は優しいお方ですから。」
「はい! ありがとうございます!」
ユリアは涙ぐみながらそう答えた。

部屋に戻ってきたら明かり一つついていなかった。
「おかえり」
「はっ、はい。ただいま帰りました」
緊張していたのかユリアは兵隊口調になっていた。
それを見ておもわずシエスタは笑ってしまったがルイズは顔一つ変えることなく能面のようだった。
「さっきワルドがここに来たわ。」
ルイズは淡々と話し始めた。
「一度君の使い魔と決闘をしてみたい。勝ったほうが私を自由に出来る……そんな提案らしいの。」
途端にシエスタとユリアの顔が青ざめた。
「そっ、そんな! ワルド様はものすごい強いお方じゃ……」
「ものすごいなんてレベルじゃないわ」
ルイズはそう言い放った。ルイズは顔を横に向けて暗闇のどこを見ているのかがよくわからなかった。
「決闘は明日の朝ヴェストリの広場で行われるそうよ。ワルドは私とユリアを見て早急に邪魔者は排除してとっとと結婚することを決めたみたい。」
「そんなこと言わないでください……!」思わずユリアは叫んだ。彼女はまた泣いていた。
「まだ私が負けるって決まったわけじゃないですか! やってみないとそんなこと
「ないわよ! そんな根拠も何もないこと言わないで!!」
ルイズもおもむろに叫んだ。そして彼女もまた泣いていた。
「新しい使い魔を召喚しておけとも言われたわ! これであなたもワルドに殺されて終わりね!
ああそうよ!これでいいのよ!これで!」
「……いいんですか?」
シエスタは思わずそう訊ねた。ルイズは泣きながら髪の毛を振り乱して叫び散らした。
「そんなのわかんないわよ! でも、こうでも思い込まないと私どうすればいいのかわからなかったから……! 全部全部あなたのせいなのよ!!」
半狂乱になったルイズをなだめるのにはかなりの時間を要した。終わったことにはルイズは疲れきってしまって泥のように眠ってしまった。
その後、ルイズを寝かせて部屋をきれいに整えたらすっかり真夜中になってしまった。
「すいません……ご迷惑をおかけしてしまって。」
「いえいえ。これも私の仕事ですから。」
シエスタは疲れた顔一つせずに微笑んだ。
「私……やれるところまでやってみようと思います。」
ユリアの決意を聞いたシエスタは何も言わずただユリアを見つめているだけだった。
「確かにワルドさんはルイズさんの特別な人だからルイズさんと一緒に過ごしたいと思うのはわかるんです。
でも、私は………何もせずに身を引くことなんてできません!
だって、私にとってもルイズさんは特別な人なのですから……」
それを聞いたシエスタは思わず笑みをこぼした。
「素敵なプロポーズですね。まさかユリアさんがそこまで考えていたなんて女の私でも妬けてきます。」
「えっ、いやその……えっと……あはははは………」
ユリアは思わず赤くなってしまったがもはや苦笑するしかなかった。
「じゃあこれで失礼します。また何かございましたら私に言ってください。」
「はい。おやすみなさい。」
シエスタを見送ってルイズを眺めているとユリアはあっと息を呑んだ。
そこには傷だらけの足元があった。
きっと私のことを探して傷だらけになってこの部屋に戻って今度は心を傷らだけにされたのだろうか……そう思うと胸が熱くなった。
ユリアはルイズの傷だらけの足元にそっと口づけをした。
「おやすみなさい、ルイズさん。」


「「おおお……」」
フェニアのライブラリーから小さな感嘆の声があがった。
その声の主はコルベールとタバサであった。
タバサがユリアの胸元にあった紋章を彼女は記憶していたため、
コルベールはもう一度ユリアに対してセクハラまがいのことをする必要はなくなったのである。
「ガンダールヴ……」
タバサもいつに無く興奮してる。コルベールも同様だった。
タバサと一緒に読んでいたその古書を仕舞い走り出した。
「どこへいくの?」
「まずは学院長に報告しよう。君も一緒に来るといい。」
「でも……」
二人で廊下を走ってると生徒がなにやら歓声を上げているのを見かけた二人はそれをスルーしようとしたのだが
「おーい! 親衛隊長のワルド様とルイズの使い魔が決闘してるぞ!」
それを聞いた二人は互いに顔を見合わせた後頷きあい、決闘が行われている広場へ向かって走り出した。


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