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ソーサリー・ゼロ第二部-11

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三一〇

 君はルイズとギーシュに、当初の予定どおり北西へ向かうと告げる。
「あんたねぇ。さっきのおじさんの話、聞いてたの!?」
 食って掛かるルイズに君は、男爵の屋敷は焼け落ちたそうだが、そこになにか手掛かりが残されているかもしれぬと説明する。
「焼け残ったものだって、どうせ略奪されつくしちゃってるわよ。王党派の軍隊を探して、男爵の居場所を訊いたほうが手っ取り早いわ」と、
納得のいかぬ様子でルイズは言う。
 ギーシュもルイズに同意し、
「無駄足だと思うけどなぁ」とぼやく。
 君はふたりに、嫌なら好きにしろと告げて背を向けると、リビングストン男爵領へと向かう道を進む。
 ルイズは
「ま、待ちなさいよ! 行かないとは言ってないでしょ!」と叫んで、
君に追いすがる。
「あんたってば、人の話を聞こうともしない、わがままな使い魔なんだから! でも、こうなったらとことんまで付き合ってあげるわ。
感謝しなさいよね!」
 そう言ってルイズは、君の横に並んでで歩く。七四へ。


七四

 このアルビオン大陸は雲の上を漂っているだけに、高原のように涼しく、空気も爽やかだ。
 周囲にはよく手入れされた畑や牧草地が広がり、この国を二分する醜い戦争のことなど忘れてしまいかねないほどの、牧歌的な風景だ。
「どうせ来るなら、観光で来たかったな」とギーシュが言うと、
「わたしは昔、家族で来たことがあるわよ。王都ロンディニウム……古都サウスゴータ……あの美しい町並みも、
戦火にけがされてしまったのかしら」と、
ルイズが溜息をつく。

 内乱の真っ最中だけに、街道上で旅人や商人と出会うことは少ない。
 道の向こうからやって来るのは反乱軍の隊列ばかりであり、何台もの馬車を連ねた輜重(しちょう)部隊や、
牛に大砲(君にとって未知の武器だ!)を 牽かせた砲兵隊が進んでくるため、君たちはそのたびに脇に寄って道を空けなければならない。

 やがて日が傾いてきたが、地図を広げたルイズの説明によると、もっとも近い村まで徒歩で四時間はかかり、到着するのは真夜中に
なってしまうという。
 今夜は、屋根の下で眠ることをあきらめたほうがよいかもしれない。
 街道を外れ、野宿に適した場所を探すか(二〇七へ)?
 それとも、道を歩き通して村へと向かうか(一四八へ)?


二〇七

 君たちは野宿できる場所を探して、街道の西側に広がる森に踏み入る。
 朝まで眠るつもりならば木陰などではなく、洞窟のような場所のほうが安心感があるだろう。
 しばらく森の中をさまよい歩いた君たちは、望んでいた以上のものを見つける。
 それは、小さな木造の小屋だ。
 おそらく、炭焼き小屋か森番の小屋だろう。
 作りは粗末だが、一晩を過ごすには最適の場所だ。
 ルイズなどは
「もう歩くのはたくさん。早く入って休みましょう」と言いながら、
君の袖を引っ張って小屋の扉まで導こうとする。
 この小屋に泊まるか(七三へ)?
 他に野宿できそうな場所を探すか(一〇九へ)?



七三

 警戒しつつそっと扉を開けるが、小屋の中には誰もいない。
 埃の積もった様子からして、内乱が勃発して以来、誰も踏み入ったことはないようだ。
 渋るギーシュを半ば無理やりに薪拾いに行かせ、君は床にどっかりと腰をおろす。

「ねえ、ちょっと」
 そんな君にルイズが話しかける。
「この先、反乱軍の兵隊と出会うことも増えるわよね。それで揉め事になって、ごまかすことも逃げることもできなくなって、
命が危なくなったときには ……その……相手を……殺すの?」
「あったりめえだろ、娘っ子」
 君に代わって答えたのは、近くの壁に立てかけられていた、意思を持つ魔剣であるデルフリンガーだ。 
「この国は戦争の真っ最中なんだろ? そこをうろつこうってんだから、火の粉を払うくらいはできねえとな。相手の生き死には、
そんときの運次第だ。 相棒はなかなかの腕前だが、相手を殺さねえように手加減して闘えるほどの達人じゃねえ。そうだろ、相棒?」
 君はデルフリンガーの言葉にうなずき、ルイズに告げる。
 自分は一刻も早くリビングストン男爵と会って、元の世界に戻り、任務を達成しなければならない。
 その目的の妨げになる相手は、何者であろうと実力をもって排除する。
 反乱軍だけではなく、たとえ王党派でも、必要とあれば剣と魔法で叩き伏せる、と。
「そんな! 正しいことのために闘っている人たちにまで、刃を向けるっていうの!?」
「娘っ子。戦争してる奴らってのは、どっちも自分たちこそが正しいと思っているもんだぜ?」
「わたしは娘っ子じゃなくてルイズよ! この戦争は、どう考えたって反乱軍のほうが悪いじゃない!死んだ人をさらし者にするような
奴らよ?」
「王様の軍隊は、んなことしてねえって証拠でもあんのか?」
「『やった証拠』ならともかく、『やってない証拠』なんて出せるわけないでしょ!」
 話はいつの間にか、ルイズとデルフリンガーの口論になってしまう。

 薪を抱えて戻ってきた(生木も少なからず混ざっていたが)ギーシュを加え、三人で食事をとる。
 体力点一を加えよ。
 食事を終えた君たちは毛布にくるまって眠るが、ルイズもギーシュも、固い床の上では、なかなか眠れぬとぼやく。
 君が、石の床と藁束を≪使い魔≫の寝床に指定した者の言う台詞かと皮肉ると、ルイズはすぐに口をつぐみ、ギーシュは
「それは……ひどい」と小さくつぶやく。

 君は、はっと目を覚まして飛び起きる。
 かすかな地響きと、木の枝の折れる音は、夢の続きでも空耳でもない!
 なにか巨大なものが、君たちの泊まっている小屋に近づいているのだ。
 君は慌ててルイズを揺り起こしつつ、ギーシュを蹴飛ばす。
「ん……まだ真夜中じゃない」
「な、なんだ? 敵襲か?」
 目を覚ましたふたりに事情を説明し、荷物をまとめるよう命じる。
 迫り来るなにかと対決するか(一六八へ)、それとも、ふたりを連れてこの場から離れるか(二二四へ)?



二二四

 目の覚めきっていないルイズを引きずるようにして小屋を飛び出すと、そこから二十ヤードほど離れた藪の中へと潜り込む。
 眠りを妨げられたルイズは
「どうせ猪かなにかでしょ……もっと寝かせてよ」と言って、
大きなあくびをするが、途中で息を呑む。
 小屋の前に姿を現したのは、身の丈十六フィートにも達する巨大な人影だったからだ。
 それも、一体ではない。
 その怪物は七体は居て、それぞれが地響きを立てて歩き、獣のような唸り声を発している。
 夜の森なので細部まではっきりとは見えぬが、それは、多少いびつな人間に似た姿であり、手には人の身の丈ほどもある槌矛や戦斧を
握っている。
 どの怪物も腰布一枚の半裸だが、何体かは大鍋のような兜をかぶっているようだ。
「トロール鬼だ……どうしてこんなところに」
 小さくささやくギーシュが震えているのは、夜の寒さのせいだけではなかろう。
 あれがトロールだと? と、君は眼を丸くする。
 トロールといえば、七フィート前後の大柄で愚かな乱暴者だが、あの怪物は丘巨人ほどもあるではないか!
 小屋を取り囲んだ『トロール』どもは、窓から小屋の内側を覗いていたが、中に誰も居ぬことを確認すると急に腹立たしげな様子を見せる。
 呼吸する音が荒々しくなったと思うと、数体がめいめいの得物を振り上げ、そのまま小屋の天井に振り下ろす。
 小屋は蝋細工のようにあっさりと砕け散り、十秒と経たぬうちに木片の山と化す。
 小屋を叩き潰して気が晴れたのか、巨体の怪物どもはもと来た方向へと引き返し、足音が遠ざかっていくので、君たち三人は安堵の息をつく。
 三人がかりで魔法を使ったところで、あのトロール鬼の集団を相手に生き残るのは、まず不可能だっただろう。 
 君は正しい判断をして、自分だけではなく仲間の命をも救ったのだ。

 君は、恐怖に言葉を失っているルイズとギーシュを森の奥まで導き、そこで寝直すように言う。
「ね、眠れるわけないでしょ。またあんなのが来たらどうするのよ!」と言うルイズに君は、
自分が朝まで見張りにつくと告げる。二〇五へ。


二〇五

 空に朝日が昇り、浮遊する大陸を照らす。
 君たちの居る森の奥にも木の葉越しに日光が射し込んだため、君はルイズとギーシュを揺り起こす。
 ふたりは数時間だけとはいえ、眠ることができたようだ。
 トロール鬼どもによって眠りを妨げられ、その後は一晩中寝ずの番をした君は、体力点一を失う。

 荷物をまとめて再び出発した君たちは、森を抜け街道に出る。
 歩き続けていた君は、東の方向に幾筋もの黒煙がたなびいているのを認めて、はたと立ち止まる。
 王党派と反乱軍がせめぎ合う前線はもっと遠くのはずだが、火事だろうか?
 煙のあがる方向へ行ってみるか(一二二へ)、それともこのまま街道を北西へと進むか(二三一へ)?


一二二

 黒煙に導かれて三十分ほど歩いた君たちが眼にしたものは、なんとも凄惨な光景だ。
 そこは小さな村――だったものと呼んだほうがふさわしい――で、全ての建物が炎を吹き上げており、いたるところに死体が
転がっているのだ。
 首を斬り落とされた農夫が壁にもたれかかり、少年とも少女ともつかぬ小さな死体が道の真ん中で煙をあげてくすぶっている。
 女の死体は老若を問わず衣服を失っており、殺される前に辱められたと見て間違いないだろう。
 この村は家々、路地、広場、果ては井戸の底まで死体だらけという、地獄めいたありさまなのだ。

 「そんな……そんな……」
 顔を蒼白にしたルイズが夢遊病者のようにふらふらと歩く一方、ギーシュは塀に両手をつき、咳き込みつつ激しくもどしている。
 君は、自分の迂闊さを呪う。
 このような惨状は≪旧世界≫ではそう珍しいものではない――オークの襲撃を受けた僻村と同じだ――ため、深く考えもせずに、
死体に免疫のないルイズたちまで連れてきてしまったのだ。
 ふたりにこれ以上悪影響を与えぬうちに村を出ようとする君だが、自分たち以外の人の気配を感じて周囲を見回す。
 家が燃え上がる音に混ざって聞こえてくるのは、鎖帷子や武器がかちゃかちゃと鳴る音だ。
 武装した兵士たちがやって来る――おそらくはこの惨状を作り出した張本人どもがだ!
 物陰に隠れるか(二五二へ)、それともルイズたちを先に逃がすため、人殺しどもの前に立ち塞がるか(二八四へ)?

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