ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールは人生最大の試練に立ち向かっていた。
何せこの使い魔召喚を失敗したら進級出来ず退学もありうる。
まさに背水の陣、ルイズにとっては生きるか死ぬかの瀬戸際と言っても良い。
ルイズは全身全霊を込めて呪文を唱える。
何せこの使い魔召喚を失敗したら進級出来ず退学もありうる。
まさに背水の陣、ルイズにとっては生きるか死ぬかの瀬戸際と言っても良い。
ルイズは全身全霊を込めて呪文を唱える。
「宇宙の果てのどこかにいるわたしのシモベよッ! 神聖で美しくッ、そして強力な使い魔よッ! わたしは心より
求め、訴えるわ……我が導きに答えなさいッ!!」
求め、訴えるわ……我が導きに答えなさいッ!!」
呪文の成立とともに目の前が爆発し、煙が辺りを覆う。
すわ失敗かと落胆するルイズだが、その煙が晴れてくると、そこに何かが要る事に気づき喜色満面となるも、煙が 晴れていくにつれ当惑の表情へと変化していく。
召喚された物体は、彼女が思い描いていた使い魔とはあまりにもかけ離れていたからだ。
するとそこにいた物体、手足の生えたりんごは、その渋い顔にマッチした渋い声で言った。
すわ失敗かと落胆するルイズだが、その煙が晴れてくると、そこに何かが要る事に気づき喜色満面となるも、煙が 晴れていくにつれ当惑の表情へと変化していく。
召喚された物体は、彼女が思い描いていた使い魔とはあまりにもかけ離れていたからだ。
するとそこにいた物体、手足の生えたりんごは、その渋い顔にマッチした渋い声で言った。
「俺が神聖で美しく強力な使い魔だ」
召喚主であるルイズはおろか、周りで事態を見守っていたクラスメイト、さらには教師であり今まで数々の召喚儀 式を監督してきたコルベール出さえ、あまりの発言に言葉を失い戸惑う。
と、その使い魔は絶妙の間をおいて言い放った。
と、その使い魔は絶妙の間をおいて言い放った。
「ウソだけど」
ルイズは素早く足を上げると、思いっきり踏みおろした。
果肉と果汁が飛び散り、見るも無残な轢殺死体が出来上がる。
内心の怒りの為かさらに何度か踏みにじり、完全に粉砕すると何事も無かったように再び呪文を唱え始めた。
果肉と果汁が飛び散り、見るも無残な轢殺死体が出来上がる。
内心の怒りの為かさらに何度か踏みにじり、完全に粉砕すると何事も無かったように再び呪文を唱え始めた。
「宇宙の果てのどこかにいるわたしのシモベよッ! 神聖で美しくッ、そして強力な使い魔よッ! わたしは心より
求め、訴えるわ……我が導きに答えなさいッ!!」
求め、訴えるわ……我が導きに答えなさいッ!!」
見た事も無い服装をした平民の使い魔が召喚されたのは、その後しばらくたってからであった。
完
-「極楽りんご」より