あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

ゼロの答え-07


深夜の中庭。二つの月が照らす中、デュフォーとそれを見つめるルイズとキュルケ、そして自らの使い魔に乗って上からそれを見るタバサの姿がそこにあった。
あの後、中庭に出たところキュルケとタバサも来て何をしているのかルイズに追求してきた。
そしてとうとう根負けしたルイズが事情を話し、キュルケとタバサは半ば押しかけ気味に見届け人として参加すると言ってきたのだ。
デュフォーは我関せずと他人事のようにそれを静観していた。
最初はまったく興味なさそうだったタバサだったが、"ガンダールヴ"という言葉を聞くと積極的に参加の意を示してきた。
「あそこの壁を傷つければいいんだな」
そういうとデュフォーは本塔の壁を指差した。
「ええ、そうよ。あんたが本当に"ガンダールヴ"ならそのくらい楽勝でしょ?」
腕組みをしてルイズが答える。
本塔の壁にどれだけの傷を付けられるか?それがルイズたちの出したデュフォーが本当に"ガンダールヴ"なのかどうかを知るためのテストであった。
本塔の壁は非常に頑丈にできている。その上、指定した場所は地面からかなりの高さである。
普通の人間ならとてもではないが手出しできないような位置を指定していた。
仮に本当に"ガンダールヴ"だとしても地面からそれだけ高さのある場所なら、多少の傷しかつけられないとはタバサの弁であった。
タバサがウィンドドラゴンに乗っているのは、指定した場所が場所であるので、宙に浮いて見ないと正しく判別できないだろうとのことからである。
デュフォーはルイズたちの指定した場所の後ろが宝物庫だと知っていたが何も言わなかった。
どうでもいいことだからである。

ルイズが合図をすると同時に、デュフォーの左手のルーンが光り輝いた。
そしてデルフを持って振りかぶり、投げる。
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
「「「「「えっ!?」」」」」
デルフから伸びる悲鳴と、五つの驚きの声が夜の中庭に響いた。
ルイズたち三人以外の声の内、一つは植え込みの中、もう一つはタバサの方から聞こえたのだが、叫んだ当人たちは誰もそのことに気が付かなかった。
そしてデュフォーはそのことに気づいてはいたものの、最初からそこに人がいたり、タバサの使い魔は風韻竜で喋れるということを知っていたので特に反応はしない。
(タバサは自分の使い魔が喋ったことには気が付いていたので、杖で軽く頭を叩いた)

悲鳴をなびかせながら、デルフは見事に根元まで、本塔の壁に突き刺さった。
ルイズたちが指定した場所に寸分の狂いも無く埋まっている。

「これでいいんだろ?」
ごくり、とその場にいた全員が息を呑んだ。
一瞬間を空けて、フーケは我に返るとすぐさま詠唱を始めた。目の前で起きた光景は信じられないが、チャンスであることには違いは無い。
長い詠唱であったが、その場にいたデュフォー除く全員が壁に突き刺さった剣に目を奪われていたので完成まで誰にも邪魔をされることは無かった。
デュフォーは別にどうでもいいといった感じでフーケを邪魔することも無く、ルイズたちが剣を見るのを眺めていた。

巨大なゴーレムが現れるとデュフォーはとりあえず近くにいるキュルケとルイズの肩を叩いた。
「「きゃっ!?」」
突然の刺激に驚いたのか二人が身を竦める。
「な、何するのよ!」
「ダーリンったら。触りたいなら前もって言ってくれれば」
まるで別々のことを言ってくる二人だったが、二人とも同じようにデュフォーに無視された。
あれを見ろ、デュフォーはそう言ってルイズたちの後ろを指差すと小石を拾ってタバサに軽く投げる。
こつんと頭に当たり、惚けたような表情で剣を見ていたタバサが我に返る。
そして石が飛んできた方向を見て、固まった。ルイズとキュルケも同様にデュフォーが指差した方向を見て固まっていた。

土でできた巨大なゴーレムがそこに居た。
いち早く硬直が解けたキュルケが悲鳴を上げて逃げ出す。
タバサがウィンドドラゴンでキュルケを拾った。
ゴーレムはデュフォーたちのいる場所。本塔の方へと向かっているため、キュルケのようにその場を離れなければウィンドドラゴンで拾うことは難しい。
だがルイズは逃げようとしない。それどころかゴーレムに向けて呪文を唱える。
巨大な土ゴーレムの表面で爆発が起こる。"ファイヤーボール"を唱えようとして失敗していつもの爆発が起こったのだろう。
当然ゴーレムには通じない。表面がいくらか爆発でこぼれただけだ。
それから何度もルイズは呪文を唱えた。そのたびに爆発が起こる。だがゴーレムはびくともしない、爆発のたびに僅かに土がこぼれるが、それだけだ。

「逃げないのか?」
冷静な声で隣に居るデュフォーがルイズに訊ねた。
ゴーレムはもうすぐ近くまで来ている。
「いやよ!学院にあんなゴーレムで乗り込んでくる奴なのよ。そんな奴を捕まえれば、誰ももう、わたしをゼロのルイズだなんて……」
真剣な目でルイズが言いかけた言葉をデュフォーは遮った。
「お前、頭が悪いな。あいつを捕まえようがお前がゼロのルイズと呼ばれることに関係はないだろう」
息が詰まる。怒りで目の前が真っ赤になった。許せない。ただその言葉だけがルイズの頭の中に浮かんだ。
「ふふふふ、ふざけるなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
その叫びに、ゴーレムも驚いたのか動きが止まる。
「ななな、なんでわたしがゴーレムを捕まえても関係ないってあんたにわかるのよ!」
怒りのあまり呂律の回らなくなった口調で叫び、ルイズがデュフォーに掴みかかる。
「お前がゼロと呼ばれているのは魔法が使えないからだろう?例えこいつを捕まえようがお前が魔法を使えないことに変わりはない」
まったく熱を感じさせない声でデュフォーがルイズに告げる。
「だから逃げろって?こいつを倒しても扱いは変わらないから。……はっ、冗談じゃないわ!」
ルイズは短く吐き捨てるとこう叫んだ。
「敵に後ろを見せない者を、貴族と呼ぶのよ!たとえゼロのルイズと呼ばれるのが変わらなくてもわたしは決して逃げないわ!」
再び動き始めたゴーレムがルイズを踏み潰そうと足を振り下ろした。
その足に対してルイズが杖を振る。爆発が起こり、土がこぼれた。まったく変わらないゴーレムの足がルイズへと迫る。
ルイズの視界がゴーレムの足で埋め尽くされる。そこで横から引っ張られた。
地面に投げ出され、尻餅をつく。横を見上げるとそこにデュフォーが立っていた。ギリギリのところでデュフォーが踏み潰される前にルイズを助けたのだ。

ゴーレムの方はルイズを踏み潰したと思ったのか、それとも興味をなくしたのかその場で止まった。
そして腕を引くと、本塔の壁。それも壁に突き立っているデルフを殴り飛ばした。当たる瞬間にフーケの魔法により、ゴーレムの拳が鉄に変わる。
デルフを楔として、本塔の壁に亀裂が走る。一瞬の沈黙の後、壁が崩れた。
ゴーレムの肩からフーケが降りると壁の中へと入っていく。壁の後ろにあるのは宝物庫。フーケの狙いはその中にある破壊の杖だった。

助けられたことで張り詰めていた糸が切れたのか、ゴーレムが壁を破壊していくのを見上げながら、ルイズの目から涙がこぼれた。
自分の力が通じない悔しさにルイズは泣きながら拳を握りしめる。
そんなルイズに対してデュフォーが声をかけた。
「お前、頭が悪いな。逃げないのは構わないが無駄なことをして何がやりたいんだ?」
思いやりのまったくない言葉に更に涙が溢れる。
「だって、悔しくて……わたし……いっつも馬鹿にされて……だから見返したくて……」
嗚咽で途切れ途切れに言葉を紡ぐルイズ。
そんなルイズをデュフォーは一刀両断で切り捨てる。
「お前は本当に頭が悪いな。見返したいのなら、何故無駄なことをする?」
ナイフのようにデュフォーの言葉はルイズを切りつける。
泣きながらルイズはそれに反論した。
「わかってる……わかってるわよ、わたしじゃどうしようもないことくらい……でも、じゃあどうしろってのよ!」
その言葉に対する返事はすぐにデュフォーから返ってきた。

「オレが指示を出す」
ルイズは顔を上げた。
今聞いた言葉が信じられなかったからだ。
「どうやったらあいつを倒せるのか?その『答え』が欲しいんだろ?」
普段と変わらない冷静な表情でデュフォーはルイズにそう告げた。

「―――え?」
目に涙を浮かべたまま、告げられた言葉の真偽を確かめるかのようにルイズはデュフォーを見つめる。
いつもと変わらない表情。嘘でも慰めでもなく、ただ単純に事実のみを伝えたという様子でデュフォーはルイズを見ていた。
「……本当に、あいつを倒せるの?」
おずおずとルイズがデュフォーにそう訊ねた。
まるで目の前の希望に縋り付いて裏切られるのが怖いという様子でデュフォーの提案に乗ることを躊躇している。
だがそれもデュフォーが口を開くまでだった。

「お前、頭が悪いな。『答え』が出せるから、『指示する』と言ったんだ」

ビキッという音があたかも実際にしたかのような勢いでルイズの顔に青筋が浮かぶ。
同時にデュフォーの提案に対して躊躇させていた気持ちは跡形も無く吹き飛んだ。
「やるわよっ!やってやるわ!」
それを聞くとデュフォーはルイズに向けてこんなことを言った。
「そうか。だったら今から奴を追う。そして術者に対して直接"ファイヤーボール"を唱えろ」
あまりといえばあまりに突飛な提案にルイズの目が丸くなる。
「ちょっ、ちょっとデュフォー!何で"ファイヤーボール"であのゴーレムが倒せるのよ?防がれて終わりでしょ!」
「何を言っている?お前が魔法を使えば爆発が起きるだろう。それでゴーレムを操っている術者を直接倒せばいいだけだ」
「んなっ!ははははは、初めからわたしが魔法を失敗することが決まってるみたいに言わないでよ!ひょっとしたら成功するかもしれないじゃない!」
しかしデュフォーはルイズの怒声を無視すると、ウィンドドラゴンに乗って上空を飛んでいるタバサへと声をかけた。

「何?」
タバサはデュフォーの近くまで来ると、自らの使い魔の上から降りて何の用なのか訊ねた。
ルイズが対して何やら騒いでいるのは互いに完全に無視している。
「今からあのゴーレムを倒しに行く、だからその風韻竜で後を追ってくれ」
告げられたゴーレムを倒すという言葉よりも、風韻竜という言葉に驚いてタバサは息を呑んだ。
そしてデュフォーに対して警戒の目を向ける。だがデュフォーはこちらもあっさり無視してまだ騒いでいるルイズに向き直った。
その様子にタバサはこの場でそのことについて言及することを諦めた。
幸いなことに今デュフォーが言った風韻竜という言葉を聞いていたのは恐らく自分しかいない。
キュルケは風韻竜の上にいるから、今の会話が聞こえていた可能性は低い。ルイズは騒いでいるからこれもまた今の言葉が聞こえていた可能性は低い。
だがこの場で下手に追求したら、近くにいるルイズと自らの使い魔の風韻竜―――シルフィードの上に乗っているキュルケにも聞かれるかもしれない。
そう判断するとタバサはシルフィードに戻った。
そして"レビテーション"でデュフォーたちをシルフィードの背に乗せる。
デュフォーたちが乗ったことを確認すると、指示通りゴーレムを追いかけ始めた。

「ねえタバサ、あなたさっきダーリンから何を言われたの?」
シルフィードでゴーレムを追い始めて間もなくして、キュルケはタバサにそんなことを訊ねた。
デュフォーとルイズはピリピリとした空気を発していて、とても声をかけられる雰囲気ではない。
正確にはルイズだけがそんな空気を発しているのだが、デュフォーは平然とした顔でその近くにいるため同様に声をかけられる雰囲気ではなくなっている。
そのため親友であり、今のところ何もしていないタバサに聞くことにしたのだ。
「今からゴーレムを倒すって」
タバサはそれに対して短く答える。
「あ、それで私たちにも手伝うようにってことかしら?でもあんなゴーレム相手にどうやって?」
その返答に対しキュルケが訝しげな表情を顔に浮かべた。
当然だろう、あんなゴーレムをどうやったら倒せるというのだ。
「違う。今からあのゴーレムを操っている術者を吹き飛ばすから、そうしたら捕まえろって言われた」
その言葉に対してキュルケは息を呑む。
「ちょっ、ちょっと本気!?どうやったらそんなことができるのよ。ここから魔法を撃ってもあのゴーレムが防いで終わりに決まっているじゃない!」
タバサは叫ぶキュルケに眉根を寄せた。
「わからない。でも……」
そう言うとタバサは首を後ろに向けてデュフォーたちを見る。
「彼はできないなんて微塵も思っていない」

ゴーレムと風韻竜では速度において圧倒的に差がある。
そのためフーケのゴーレムに追いつくまでにはさほど時間はかからない。
丁度城壁を越えたところで追いつき、その上空を旋回する。
それを確認するとデュフォーは隣にいるルイズに声をかけた。
「ルイズ。あそこだ」
その指の先にはフーケの姿があった。
「そろそろ詠唱を始めろ。このままの位置を保ち、奴を吹き飛ばす」
その言葉にルイズが息を呑んだ。
そして意識を集中し、呪文を唱え始める―――が数秒もしないうちに詠唱は尻すぼみになり、途中で消えた。

「……やっぱり、無理よ」
消えてなくなりそうな声がルイズの口からこぼれた。
「何故だ?」
何を言ってるんだこいつは?という顔で聞き返すデュフォー。
「動いてる的に直接当てるなんて今までやったこと無いのよ!無理に決まってるわ!」
ヒステリックに叫ぶルイズ。
それに対してデュフォーは呆れたような顔をしてルイズに向けて言った。
「オレが言ったことはお前ができる範囲のことでしかない。不可能だというのなら、それはお前自身に問題がある」
ルイズは歯を食い締めた。自分に問題がある?そんなことは最初からわかっている。
「今更なに言ってるのよ!わたしに問題があるなんて最初からわかってるでしょ!」
その言葉にデュフォーはますます呆れたような表情になった。
「お前、頭が悪いな。オレが言っていることを理解できていない」
ルイズは顔を上げるとデュフォーを睨みつけ、そして叫んだ。
「なにが理解できてないっていうのよ!あんたなんかにわたしのことはわからないわ!」
その叫びを受けてもデュフォーは微動だにしなかった。何の感情も浮かび上がっていない瞳で睨みつけるルイズを見返す。先に目を逸らしたのはルイズだった。
デュフォーはそんなルイズに対して追い討ちのように言葉を投げつける。
「オレはお前の能力を理解した上で、できると言っている。できないと思い込むのはお前の自由だ。だがそれはお前自身ができないと思い込むことで、自分の能力を下げているからだ」
それはまったく温かみを感じさせない冷徹な言葉。
だがその言葉は不思議とルイズの中に染み渡る。
その言葉の重みは今ままでルイズが感じたことのある誰のものとも違った。
失望でも、期待でもない。ありのままの事実。ルイズに対してそれができて当たり前だからやれと要求するだけの言葉。
ルイズの胸の中で何かが溶けて消えた。代わりに熱いものが溢れる。
「もう一度聞く。あいつを倒すための『答え』が欲しいか?」
そして再び、デュフォーがルイズに訊ねた。

デュフォーの問いかけに対し、恐らくそれが最後の確認だとルイズは理解した。
ここで断ればきっとデュフォーはルイズにさせることを諦めるだろう。
だからルイズは答えた。今まで生きてきた中で培っていた勇気を全て振り絞り、ルイズはデュフォーに答える。
「……欲しい。わたしはあいつを倒すための『答え』が欲しい!」
気圧されることも無く、それを受けてデュフォーは一度頷いた。
聞き返しはしない。デュフォーからしてみれば最初からできるとわかっていたことに何故悩んでいたのかと不思議に思うだけだ。
だから後は互いにやるべきことをやるだけでしかない。
短くデュフォーが合図をする。
「今だ。詠唱を始めろ」
軽く頷き、ルイズはゴーレムの肩にいるフーケを見つめると深呼吸をした。
息を吸い、吐く。
呼吸を落ち着かせ、標的を見つめる。
さっきまで荒れ狂っていた心臓が、今は静かに鼓動を奏でているのがわかる。
自分と標的。世界に存在するのはその二つだけ。
集中する。一度限りの大博打。外せば次のチャンスはないと警告はされた。
詠唱を始める。かつてないほど集中しているのが自分でもわかる。外す気なんて欠片もしない。さっきまであれほど不安だったことが嘘みたいに感じる。
悔しいがあの使い魔の言っていることは全て正しいのだろう。
思いやりとかそういうものはまるでないが、それだけに事実が痛いほど突き刺さる。

だけどそのおかげでわかったことがある。
ただ悔しく思うだけじゃ何も変わらない。悔しいからって無謀なことをしても何も意味が無い。
そして劣等感から自分の能力を低く評価したら、ますます駄目になるだけだ。
まず自分にできることをしっかりと見つめる。その上で、できることをやる。
そうでなければ前には進まない。
たぶん今までの自分は無いものねだりをしていただけの子供だったのだろう。

そんな自分に対してできると断言したデュフォー。
信頼とか暖かい気持ちなんて微塵も感じない。ただ事実を告げただけという感じの言葉。
だけどそれだけに―――信じられる。
純粋に自分の能力を評価してくれているとわかるから。
思いやりや盲信からの過大評価も、蔑みからの過小評価もしない、ありのままの自分の能力を見てくれてると信じられるから。

だからわたしはあいつの言うことを信じる。
ありのままのわたしを見てくれる人間として、あいつを信じる。

―――だからこれは絶対に成功する。失敗なんてするはずがない。

"ファイヤーボール"の詠唱が終わる。
瞬間、フーケの真横で爆発が起きた。
人形のように吹き飛ぶフーケ。
タバサが杖を振り、"レビテーション"をかけて落下するフーケをシルフィードの上に運ぶ。
術者が気を失ったためかゴーレムが崩れ土の塊へと戻る。
ルイズは安堵すると大きく息を吐いた。
やりとげたことを実感すると、途端に全身から力が抜けてその場に崩れ落ちる。
シルフィードから落ちないようデュフォーが襟を掴んだ。
「ぐえっ!」
襟が引っ張られ首が絞まる。
「何すん――」
文句を言おうとルイズは鬼のような形相でデュフォーを睨んだ。
が、いつもと変わらないその顔を見ると怒りは急速に萎んで何だか笑いがこみ上げてきた。
「ふ、ふふふ、あははは!」
キュルケが『凄いじゃない、ルイズ!』と褒めてきたが、それよりもデュフォーのよくやったなと褒めるでもないその態度が今は無性に嬉しかった。
そのまま学院に戻るまでルイズは笑い続けた。


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