あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

ゼロの落花生-2

窓から注ぎ込んでくる日差しで、ルイズは目覚めた。
「うぅ~ん…」
ルイズはベッドの上で起き上がった。
直射日光が入り込むので部屋の中は眩しい位だ。
この調子なら、今日は一日中晴れだろう。
きっと清々しい一日になるだろう…同級生に会うまでは。
いや、ちょっと待って…何かもう一つ……頭痛の種になるものがあったような気が…
それに、ぐっすり眠った筈なのに、何故だかあっちこっちの筋肉が痛い。
まるで昨日の夜、怒りに任せて同級生ごと爆破した廊下の瓦礫を一人で片付けさせられた様な…
い、いや、きっと気のせいね。
「とりあえず新鮮な空気を入れましょう」
外の冷たい空気で深呼吸すれば、謎にド~ンと重いこの気分も少しは晴れるでしょう。
ルイズはベッドから立ち上がり、フラフラと窓へ進み、開け放った。
「ああ、やっぱり朝の空気は気持ちがいいわ」
そういいながら深呼吸をするルイズ。
深く息を吸い込み…
「?!ぐほ!!」
噴出すルイズ。
「ごほごほごほごほッ!」
ルイズの視線の先に居た物とは

(ジョー・クールが大学のキャンパスでブラついてるところ)
そう呟きつつサングラスを掛け、タートルネックのシャツを着て、腕組みしながら犬小屋によりかかっている、自分の使い魔だった。
「……あの犬!何やってるのよ!?」
答えは直ぐに出た。
(そこのお嬢さん、いっしょにカフェしないかい?)
近くを通りかかった黒髪のメイドに声を掛けるスヌーピー。
「え?あ、私ですか?すみません、今仕事中なので…」
頭を下げて去っていくメイド。
それを見送るスヌーピー。
(…こういう時はしつこく追わないものさ)
そんな光景を見て、使い魔の主人は頭を抱えてしまった。
しばらく【使い魔性偏頭痛】でうずくまっていたルイズ。
「…あのマヌケ犬!!絶対にとっちめてやるわ!!あんな所で朝っぱらから軟派してるなんて!!!
ご主人様の顔に泥を塗るような行為を!!!!ぜっっっったいにゆるさないわ!!!!」
頭痛は治まったが、今度は高血圧になってしまったらしい。
素早くネグリジェを脱ぎ、今までに無い速さで制服に着替えると、ドアを吹き飛ばさん勢いで開けて自室を出て行った。
ルイズが部屋を出ると、丁度隣の部屋からキュルケが出て来るところだった。
「あらルイズ、今日は朝からハイテンショ「おはよう!キュル!!」
そう叫んで地響きみたいな足音を立てながら、その場を去っていくルイズ。
残されたキュルケはキョトンとした顔をしている。
「おはよう…キュル?」
「きゅる?」
使い魔もキョトンとしていた。


「そ~こ~の~馬~鹿~いぬ~!!!!」
朝の喧噪の中、それを吹き飛ばす怒声が響く。
音の発生源たるルイズは、広場の真ん中の自分の使い魔の所まで、ドスドスと歩いてきているのだった。
歩いていた割に、なにやら息が荒い。
息どころか、火を吹きそうだ。
「…あんた!!一体何様のつもり!!!」
両手を腰にあて、叱り付けるルイズ。
(ジョー・クール)
サングラスを掛けたまま、涼しい顔で答える使い魔。
「何よ!ジョー・クールって!知らないわよそんなの!」
(知らない?)
ちょっと驚いた様子のスヌーピー。
(この大学では有名なんだけどな)
「はぁ!?ここは大学じゃないわよ!!トリステイン魔法学院よ!!!」
(そうかい?似たようなものさ)
「何であんたが決めるのよ!それよりも何よ朝っぱらから、そんな見っとも無い格好して!主人として恥かしいったらありゃしないわ!!」
(見っとも無い?女の子はタートルネックに弱いものなんだよ。知らなかったのかい)
「知らないわよそんなの!!!!!」
(怒ってると折角の顔が台無しだよカワイコちゃん)
そう言って鼻にキスするスヌーピー。
Chu
「キャッ!……キャアアアアアアアァ!!」
叫びまくるルイズ。
「またキスしたわ!!信じられない!……もういいわよ」
使い魔に背を向け、改めて深呼吸をするルイズ。
怒りは収まらないが、落ち着いてきた様だ。
「判ったわよ。そこでそのマヌケな格好で軟派していたなら、いつまでもしてればいいわ」
(そうさせてもらうよ)
「でもね、朝ご飯は貰えないわよ。朝ご飯が欲しかったらさっさとその格好を止めてご主人様の…」
そういって振り向いた時には、ルイズの使い魔は、普通の格好で口に自分のお皿をくわえて立っていた。
(食堂ってどこかな?)
「………(タメイキ)」
何もいう気になれないルイズだった。


食堂に到着した二人。
あるいは、一人と一匹。
(へえ、凄いなあ)
自分のお皿を頭に被りながら呟くスヌーピー。
「へー。あんたみたいな犬にもここの凄さは判るのね。ここは【アルヴィースの食堂】っていうのよ。
本当は犬は入れちゃいけないんだけど、特別の計らいで入れてあげるわ。感謝なさいよ」
(それにしても広いなあ)
「でしょ。トリステイン魔法学院の自慢の一つよ」
ちょっと鼻が高くなるルイズ。
(ショッピングモールのフードコーナーみたいだ)
「そう…それ褒めてるの?」
(バーガーキングがあればね)
「言ってる意味がわからないわ」
そういいながら奥に進むルイズ。
その後をトボトボと追従する使い魔。
自分の席までたどり着くルイズ。
すでに、そこにはおいしそうは朝食が準備されている。
「ちょっと!私の使い魔なんだから、イスぐらい引きなさいよ」
イスを引こうとするスヌーピー。
(…背もたれに手が届かないよ)
内心しまったと思うルイズ。
「…考えて無かったわ」
(でもイスの足を引いてあげる)
「う~ん、これでいいのかしら?何か違うような気がしてならないわ」
(結果オーライさお嬢さん。さて、僕の食事はどれかな)
と、背伸びをしてテーブルの上を見回す使い魔。
フッフッフ、と笑い出すルイズ。
「残念だけど、あんたの食事はそこには無いわよ!」
(ないの?)
「そうよ!」
昨日の夜、同級生を爆破する前に仕込んでおいたのだ!
この生意気な使い魔に、下僕であることを思い知らせる惨めな食事を!!
「あんたの朝食はね、これ!この床に…って!どこ行ったのよ!!」
「やあルイズおはよう」
ギーシュがやって来た。
「何か朝から妙に頭痛がするんだけど、まあいや。君の使い魔なら、あそこだよ」
「どこよ!?」
ギーシュが指差す方を見ると、自分のお皿を咥えて厨房に入っていく使い魔が見えた。
「あいつ!何するつもりよ!とっちめてやるわ!!」
「止めときなさいよ」
と青い髪の子を連れたキュルケがやって来た。
「もう、食事の時間よ」
ギーシュもそれに頷く。
「そうだよ。でも僕は何故か食欲が無いんだけどね。頭のコブと関係があるのかな?」
二人に言われ渋々席に作るルイズ。
祈りを終えて、食べ始めたところで、空いていた隣の席に誰かが座った。

「…あんた!!!」
そこに居たのは、自分のお皿に貴族諸君と同じ食事を盛った、自分の使い魔が座っていた。
器用にナイフとフォークを使いながら食べ始めるスヌーピー。
「何やってるのよ!!」
(知らなかったんだ)
「何をよ!!」
(貴族の食堂がセルフサービスだなんて)
「あ…あ、あんたね~!!」
食堂で怒鳴りはじめるルイズ。当然ながら、全員の注目を浴びている。
ちょっと恥ずかしい。
「だ、だだだ大体あんたみたいな平民は貴族と同じテーブルで食事しちゃいけないのよ!」
「なあ」
テーブルの向かいに座っている、太っちょの生徒が声を掛けてきた。
「いっちゃあ悪いんだが、彼は平民ですらないんじゃないか?」
「おだまり!」
太っちょは無い首をすくめて黙ってしまった。
「いいこと!今すぐその料理を返してきなさい!!」
(どの料理だい?)
「あ、あれ?」
既にお皿は空だった。
(失礼、ウェイトレス君)
近くに居た黒髪のメイドを呼ぶ使い魔。
「はい、何でしょうか?」
(僕、朝はワインを飲まない主義なんだ)
「申し訳御座いません」
頭を下げるメイド。
「ちょっと!何頭下げてるのよあんた!」
ルイズが怒鳴る。
(その代わり、ルートビアを一杯!)
「ルートビアって何よ!」
「かしこまりました。ルートビアですね」
「だからルートビアって何よ!!」
(ただの飲み物だよ)
「…訳がわかんないわ」

ちょっとしてから、泡立つ飲み物が、大きめのコップに入れられ運ばれてきた。
それを美味しそうに一気飲みするスヌーピー。
(ご馳走様)
といって席からヒョイと飛び降りる。
(コック長に美味しかったと伝えといてよ)
食堂から出て行きながら、さっきの黒髪のメイドに声を掛けた。
「ありがとう御座います」
(礼には及ばないよ。だけど…)
と立ち止まって振り返る。
(次からはドッグフードの方がいいな)
そう言って今度こそ去っていった。
それを眺めていたルイズは、全く食が進まなかったという。

「うっかりしてたわ!」
殆ど手付かずの食事を残して食堂を出た時、ルイズは気がついた。
「授業に使い魔を連れて行かなきゃならないんだったわ!!」
慌てて探すが目の付く所には居ない。
犬小屋の方にも行って見たがやはり居ない。
「どうしよう…」
途方にくれるルイズ。
「そうだ」
が、直ぐに答えは出た。
「つれていかなきゃいいんだ。あの風竜を召喚した子だって、授業には連れていけないだろうし」
むしろ、連れて行かないほうが良い気がしてならなかった。
しかし、教室についてみると。
「……何これ?」
「あの子の使い魔よ」
とタバサを指しながら言うキュルケ。
教室の中には、体を屈めて窮屈そうに縮こまっている風竜が居た。
「…やりきれない」

トリステイン魔法学院のヴェストリの広場一角に、いつの間にか見慣れぬ屋台のような物がポツンと立っている。
屋台と言っても、上に掲げた看板と、テーブル代わりの台とイスが一脚あるだけである。
いや、四角い台の反対側にもイスがあるのだろう。
我らがスヌーピーがそこに腰掛、テーブルに足を乗っけて暇を持て余していた。
(誰か来ないかな?)
しばらくすると、一人の青い髪の女の子が歩いてきた。
メガネと本が良く似合う子だ。
その子が来た方向から、爆発音が響き渡った。
(なんだろう?)
スヌーピーはちょっと驚いたが、青い髪の子は驚かない。
きっと年中行事なんだろう。
青い髪の子ことタバサが、スヌーピーの屋台の前で立ち止まった。
「……」
上の看板を指差すタバサ。
「何?」
(精神分析 一回5セント、さ)
「5セント?」
(100分の1ドルの事さ)
「…わからない」
(なんだって!)
「こっちは?」
下を指差すタバサ。
(医師在院中…まさか読めないのかい?)
「読めない。私の知っている言語じゃないから」
(ここ人は皆英語が喋れるのに読めないのか!困ったな…どうしよう)
「…」
(ねえメガネの君、ここの字を書けるかい?)
無言で首をコクコクと頷くタバサ。
(読める字で書き直してくれないかな?)
「……わかった」
(ありがとう!)
そう言って鼻にキスするスヌーピー。
無表情なタバサもこれにはちょっと驚いた。
「…不潔」
ハンカチで鼻を拭き始めるタバサ。
(そうかな…今朝もちゃんと『水のみ』の水で洗ったんだけどな)
さらに力を入れてハンカチで擦るタバサだった。

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