あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

第2回 趙・貴公子君臨!!

その一:ルイズの場合

「First kissからっ始まる~ 二人の恋のHistory~♪ ルルル~ララ~ララ~ラララ~…」
趙公明が召喚されて、はや三日。ルイズは得意(デレ)の絶頂にあった。例えばこんな調子だ。

「僕の爵位かい? 僕は金ゴウ島の麗しき貴公子(プリンス)! つまり最高位の『公爵』ということになるのかな?
 もっとも、王様というより『教主』の下だったけれどね。
 ……ほう、キミも公爵家令嬢とは奇遇だ!(くるくる) では、気軽に『ルイズ』と呼ばせてもらっても、いいかな?(ドン)」
「ああ! プリンス、なんと光栄なのでしょう! けれどこんなむさ苦しい一人部屋では、息が詰まってしまいますわ」
「そうだねルイズ! 素敵なお部屋だけれど、早速模様替えと拡張工事に取り掛からせよう!(パチン)」

趙公明が指を鳴らすと、どこからともなくエレガントなスーツの一団が現れ、瞬く間に部屋を改装・拡張していく。
「まぁ、召喚魔法? いいえ、きっとプリンスには不可能はないのですね」
もうルイズは彼にメロメロだ。ワルド? ああ…そんな人もいましたね。

ルイズと趙公明の身の回りの世話一切は、趙公明がどこからか呼び出す執事とメイドたちに任されている。
なにしろ趙公明一人でも、一日最低七回はお召し換えがあるので大変なのだ。

食事や授業には、趙公明もルイズについて来る。
しかし食堂や教室には、巨大でゴージャスな『テーブルと椅子のセット』……と、いいますか、
ティールームそのものを持って来させて、優雅に最高級の紅茶を味わっている。無論、各々メイドつきだ。

「ああ、美味しい。どうだねルイズ、このクックベリーパイは甘みが控えめで、キミの口にも合うと思うんだが」
「少し頂いておりますわ、プリンス。でも今は、ダイエットしておりますの、ヲホホホホホ」
「おやおや、そんな事をしなくたって、キミは小鳥のように軽やかじゃないか!(ヴァヴァアアン)」
「まぁお上手ですこと、コロコロコロ」

と、いいますかお前ら、授業中だぞ。
しかし、『プリンス』とゼロのルイズには誰も逆らえず、黙認するかたちとなったのであった。





その二:キュルケの場合

ある日の深夜。趙公明が一人で、踊り場の窓辺で双月を眺めている。
「あ~ら、プリンス・チョウ・コウメイ。今晩は、お元気ですかしら?」
「やあ、ミス・ツェルプストー! 御機嫌よう! いい月夜だね!(ンドヴァズピプォー)」
なんちゅう擬音だ。だが別に気にせず、呼びかけられた赤い髪の女性は妖艶に微笑む。少しダッキを思わせた。
「うふふふ、お気軽に『キュルケ』とお呼び下さいな。二つ名は『微熱』ですわ。
 ルイズはおねむのようですから、少し私の部屋でお話いたしません?」

キュルケに誘われるまま、趙公明は彼女の部屋に入る。一応仙人(神)なので、性的なことはなしだ。
「…まぁ、プリンスには御妹君が三人もいらっしゃるの? きっと素敵な令嬢方なのでしょうね」
「フフフ、キミに勝るとも劣らない美人姉妹さ! ぜひ会わせたいところだが…この写真で勘弁願いたい(べっ)」
「写真? それは、何ですの?」
「まあ、小さな肖像画みたいなものかな。おお、これは丁度三人一緒に写っているよ、ほら」
「どれどれ………おうげっ!?」

一人目は、身長2メイル強はある、全身ビリーの如き黒光りする筋肉で固めたマッスル☆ナース☆エンジェル。
二人目は、童話に出てくる魔女そのものの鷲鼻を持ち、大きなリボンをつけたロリータ・ファッションの小人の老婆。
三人目は…凄まじく肥満してソファーに寝そべり、駄菓子を貪り食っている超絶巨大コニー(小錦デブ)。
しかも各々がグロスを塗った唇を光らせ、セクシーポーズをキメている!!
「ゲフゥ!!!(ズーン)」
キュルケは、あまりの『視覚への暴力』に、喀血して倒れた!!

「この背の高い子が長女ビーナス。小さな子が次女クイーン。おやつを食べているのは三女マドンナさ!!
 …おや、どうしたんだいキュルケくん? まさか僕の可愛い妹たちのセクシーな美しさに、自信を喪失してしまったのかい?
 おお…美しさは、罪……(くらり)」
まあ、破壊力は抜群のようだ。むしろ直接出会わなくて助かったといえよう。





極上ときめきロマンシングタクティクスVer.2.改「趙・貴公子君臨!!」ZERO通’XTURBO++64TWEI ~そして伝説へ~ :ギーシュの場合

「なあギーシュ! お前、いま誰と付き合ってるんだよ! 教えろって色男!」
「付き合う? フッ、僕にそのような女性はいないのだ。バラは、多くの人を楽しませるために咲くのだからね(キラキラ)」
趙公明・弐号機…もとい、もう一人の気障な優男ギーシュ・ド・グラモンが、取り巻きたちと食堂でだべっている。
ルイズたちは、少し早いアフタヌーン・ティーの時間だ。優雅な時間が流れていく。

と、ギーシュのポケットから硝子の香水瓶が転がり落ちた。それを近くにいたメイドが拾い、そっとテーブルに返す。
「ん? …いや、これは僕のではないよ。キミ、とっておきなさい」
「え? あ、でも、こんな高価な物……」
小声でのやりとりを、取り巻きが目ざとく見つける。

「おや? その香水はもしや、モンモランシーの香水じゃないか?」
「そうだ! この鮮やかな紫色は、モンモランシーが自分のためだけに調合している香水だぞ!」
「つまりお前は今、モンモランシーと付き合っている。そうだな? ギーシュくん」
「しかもそれをメイドにあげるなんて、何股かける気だ?」
「ちっ、違う! いいかい? 彼女の名誉のために言っておくが……あっ、ケティ!?」

ギーシュは何とか弁明しようとしたが、後ろのテーブルに座っていた栗色の髪をした少女が近づき、涙を流し始める。
「ギーシュ様……やはり、貴方はミス・モンモランシーと……」
「待て、彼らは誤解しているんだよケティ。いいかい、僕の心の中には、君だけ……(パン)」
二股(三股?)発覚だ。ギーシュの頬をケティの平手が打つ。
「さようなら!!」

ケティが去ると、今度は遠くの席から一人、金髪ロールの少女が立ち上がった。こちらもギーシュに歩み寄ってくる。
「も、モンモランシー! 誤解だ! 彼女とはただ一緒に、ラ・ロシェールの森へ遠乗りしただけで…勝手に」
口をへの字に結んだモンモランシーは、無言でワインの瓶を掴み、ギーシュの頭の上に振り下ろした!
(ガッ)「ギャ――――ッ!!!」
「この、嘘吐き! 絶交よ!!」
ちょっと血が出たギーシュにそう怒鳴り、モンモランシーも大股で去っていった。


気まずい空気が食堂の一角を支配する。
ギーシュはハンカチでゆっくりと血を拭いた。そしてやれやれ、と肩をすくめ、口を開く。
「ふぅ、あのレディたちは、バラの存在の意味を理解していないようだね……それはそうと、キミ」
メイドは突然指差され、ビクッとした。
「キミの機転が利かなかったおかげで、二人のレディの名誉が傷ついた。この始末、どうしてくれるんだね?(ビッ)」
……理不尽だ。責任をメイド一人に押し付けるなど、色男の風上にも置けない。
しらけた空気の中に、BGM付きで近づく怪しい影が一つ。

(ラアーーーイイヤーーーアライヨラ ルーララララルラルラララルーラーー)

「げぇっ、コウメイ! …もとい、プリンス・チョウ・コウメイ!」
そう、我らが麗しの貴公子、趙公明だ。彼は騒ぎの種が大好きな、困った人でもある。
「待ちたまえギーシュくん! 今のキミの行いは、到底貴族子弟の、ジェントルマンの行いではないよ!
 キミがバラのように美しく、またバラの花には愛多きことは認めよう!
 しかし美しく香るバラも、醜い棘だらけになっては誰が愛でてくれるというんだね!?(ビッシ)」

「え、いや、あの、プリンス」
「はっ、そうか! キミは僕との華麗なる戦いを、決闘(デュエル)を望んでいるというワケだね?
 よろしい!(パン) その挑戦、お受けしよう! イヤだというなら、僕が申し込んであげるよ!
 僕が直々に、貴族とは何たるかを叩き込んであげよう!(キラキラキラキラ ジャジャアアアン)」

趙公明は嬉しそうに宣言すると、いそいそと白い手袋を取り出し、呆然とするギーシュに投げつけた。
「僕は『ヴェストリの広場』で待つ! 準備が出来たらいつでもおいで!」
「……え? あの、プリンス? …えええええ?!」
本日一番災難なのは、やはりギーシュ・ド・グラモンであった。

(つづく)

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