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異世界BASARA-25


盗賊事件のあった翌朝、ルイズはコルベールに学院長室へ来るように言われた。

実はあの後、オスマンの秘書のロングビルが街で聞き込みをしたところ、森の奥にある廃屋に出入りする怪しい人物がいる事が判ったのである。
ロングビルがその人物の姿を描いてみたと言うので、目撃者である彼女に確認してもらう事にしたのだ。

「………で」
学院長室に来たルイズはさも不機嫌そうに横にいる人物を見た。
「何であんたまで来るのよ!」
「あらいいじゃない、何だか面白そうだし♪ねぇタバサ」
「………」
キュルケの言葉にタバサは答えない。ただ、僅かに頷いた様にも見えた。

「そうか、それがしの知らぬところでそんな事があったとは」
「うむ、盗みを働くとはまったくけしからん!」
ルイズやキュルケと共に来たのか、真田幸村と前田利家の姿もそこにあった。

「宜しいですか?一応私が描いてみたのですが…」
ロングビルは紙を広げ、ルイズ達に見せる。

「これは…フーケです!間違いありません!!」
「うむ!確かにあの盗っ人とそっくりにござる!」
フードを被った人物の絵を見て、ルイズと幸村は確信を持ってそう言った。

「オールド・オスマン、すぐに王室に連絡しましょう!王室衛士隊に頼んで兵を差し向けてもらわなければ…」
だがコルベールの提案にオスマンは首を横に振る。
「ならん、ぐずぐずしておったらフーケに気取られる。それにこれは我々の責任じゃ」
そう、いくらアンリエッタ王女が来訪していて警備を割いてしまったとはいえ、盗賊の侵入を許してしまったのだ。
出来る事なら、学院のメイジで奪われた宝を取り戻し、名誉挽回したいところである。


オスマンは集まった教師やルイズ達を見回す。
「これよりフーケの捜索隊を編成する。我と思うものは杖を掲げよ!」
だが、集まった者達は誰も杖を掲げない。下を向いているか、誰かが掲げるのを待っているだけであった。
「…何じゃ?誰もおらんのか?」
オスマンは教師達にきつい視線を向ける。

「どうしたのじゃ!フーケを捕らえようという貴族はおらんのか、ってええぇぇーっ!?」
強い口調で言っていたオスマンがいきなり素っ頓狂な声を上げた。
掲げた者が1人いたのだ。だがその人物とは……

「ウジマサ、お主はグラモンの使い魔であろう?いや、それより何でここにおるのじゃ?」
「な、何じゃオスマン!わしがここにおったらいかんのか!」

氏政であった、何故か呼ばれてもいないのに学院長室に来ていたのである。
「まったく困った事があるならこのわしに言えばいいのじゃ!わしを誰だと思っておる?天下の北条じゃぞ」
自身満々に言うがとても信用出来ない。昨日だって2度も倒れているのだ。
しかも気絶していたせいで彼は相手がどんな恐ろしいメイジか知らないのである。
「いや止めておけ…ただでさえ短い寿命をここで散らすでない」
「お、お、同じジジイに言われたくないわ!大体わし以外誰も上げとらんじゃろ!」
氏政の言う通り、未だ誰も杖を掲げていない。
「ほーれ見ろ!やっぱり頼れるのはわしだけじゃ…」


「私が行きます!!」
そんな中で、ルイズは杖を高く掲げた。



「ミス・ヴァリエール!あなたは生徒ではありませんか!」
コルベールは驚いて声を荒げる。
ところがルイズの横からまた1人、杖を掲げた者が現れた。

「キュルケ!」
「ヴァリエールには負けていられないもの」

そしてキュルケに続いてタバサも杖を掲げる。
「2人が心配」
タバサの言葉にルイズは小さな声で「ありがとう…」と呟いた。
「おおルイズ殿!この幸村も共に行きまする!」
「キュルケ殿、それがしも行くぞ」

その3人の様子を見ていたオスマンは満足そうな顔をした。
反対に、氏政は面白くなさそうな顔をする。
「そんな顔をするでない、ここは彼女達に任せてはくれんかの?」
「フン!こんな小娘共に何が出来るのじゃ!」
氏政はルイズ達を見ると吐き捨てるように言った。
彼にしてみれば、小娘よりも劣っていると思われたのだろう。

「まぁそう言うなウジマサ、彼女達はちゃんと実力は備わっておるぞ。
例えばミス・タバサは若くしてシュヴァリエの称号を持っておる」
シュヴァリエとは与えられる爵位の中では最下級であるが、純粋に実力でしか得られない称号である。
キュルケも知らなかったのかそれを聞いて驚いていた。

「そしてミス・ツェルプストーはゲルマニアの優秀な軍人の家系の出で、彼女自身の炎の魔法も強力じゃ」
オスマンの言葉に応えるようにキュルケは胸を張った。
胸が盛大に揺れ、幸村は鼻を押さえて目を逸らす。
「どうじゃウジマサ、彼女達が優秀だと解ったじゃろう?だからここは譲ってくれんか…」


「あの桃色髪の娘の紹介がまだじゃぞ?んん?」


オスマンの顔が引きつった表情へと変わった。


「…え、えーとミス・ヴァリエールは優秀な魔法使いを輩出したヴァリエール家の出で…」
オスマンはそう言いながら流れ出る汗をハンカチで必死に拭っていた。
「あーそのなんじゃー…将来有望な…その…」
「将来有望な、何じゃ?ん?ん?んんんー??」
何とか褒めようとするものの、中々見つからないのか焦りが顔に浮かんでいる。

「おおそうじゃ!確かミス・ヴァリエールの使い魔はお主の主人であるギーシュ・ド・グラモンを圧倒したではないか」
結局何も思いつかなかったオスマンは、最終的にルイズの使い魔である幸村に目をつけた。
「そうでした!彼はあの伝説のガンダー…」
コルベールが何かを言おうとしたが慌てて口を閉じる。
幸村…そしてキュルケの使い魔である利家の強さを知っている氏政はそれ以上何も言えず、ただ黙っていた。
やっと納得してくれたと、オスマンは胸を撫で下ろすとルイズ達に向き直る。

「魔法学院は諸君らの努力と貴族の義務に期待する!」
オスマンの言葉にルイズ達3人が杖をもう一度掲げる。
「ミス・ヴァリエール、そしてミス・ツェルプストーの使い魔よ。主の力になるのじゃぞ」
「お任せあれ!この槍にかけて、ルイズ殿の力になって見せましょう!!」
「女を守るのは男の役目、それがしもキュルケ殿やルイズ達を守るぞ」

こうして、3人のメイジと2人の使い魔がフーケ捜索隊に選ばれた。


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