あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

薔薇乙女も使い魔 3




「まったく二人とも、何をしているの?」

真紅は大きな葉っぱの上にジュンとルイズを乗せて、呆れていた。


「いつつつつ・・・何すんだよルイズさん!」
「な、何をするって、それはこっちのセリフよ!
 使い魔が逃げ出せば、追いかけるに決まってるじゃないの!?」
「だから~、新しい使い魔を召喚すればいいだけでしょう?」
「うっ!」
ルイズは、みるからに動揺した。冷や汗もダラダラと流し始めた

「・・・もしかして・・・出来ないんですか?」
「そっ!・・・そんなわけ、ないでしょうが!で、でもね」
ルイズはすっくと立ち上がり、ビシィッっとジュンのルーンを指さした。
「あたしはあんたと契約したの!それが証のルーンよ
 新たな召喚をして契約するには、前の使い魔が死ななきゃいけないのよ!」
「え」

ジュンは左手のルーンをじっとみつめた。

「あんた、あたしに殺されたい?」
「え・・・いや、それは困る。これじゃ、まるで奴隷っつーか、奴隷以下?
 というか、なんだよその契約は!?呪いじゃねぇか!!」
「知らないわよ!そういう契約なのよ!!」

ジュンはルイズとルーンと薔薇の指輪を見比べた。
なんだか、真紅と契約したときもこんな感じだった気がする。

「そして、あたしも使い魔が居なきゃ困るの。メイジとしてね
 何しろ、メイジの格は使い魔を見れば分かるって言われるくらいなんだから」
「う~ん、けど、こっちも帰らなきゃいけないしな。勝手な事言われても困るぜ。
 なんとかこれ解除できないかな」
「殺す以外の方法?聞いた事無いわね」

ジュンは頭を傾けて、どうしようかと考えていた
そしてルイズは爆発寸前なほどイライラしていた。
周囲の状況も見えないほどに

「ルイズ、そんなに使い魔が必要なの?」
「そりゃそうよ、これはあたしのメイジとしての一生が・・」

突然後ろから声をかけられ、ルイズは振り向いた。
そこには、真紅が立っていた。
突き抜けるような青空の向こうに、何か木のようなものがかすんで見える
何もない空の中に、真紅が浮いていた
ルイズは大きな葉っぱの下を覗き込んだ。
雲海で何も見えない空が

「キャアアアアアアアアア!!!!!」
ルイズは葉っぱの上にへたりこんでしまった
「な!何よここ!?どこなのよ!??どうしてこんな所にいるのよぉ!」
葉っぱにしがみついて叫び続けている

そんなルイズを尻目にジュンと真紅は視線を合わせ
真紅は意地悪っぽくウィンクして
ジュンは、にひひぃ~♪ と、こっそりニヤニヤ笑った

真紅はルイズに近寄り、優しく話し始めた
「ここはnのフィールド。さっき話した人間の夢の世界よ
 あたし達はここを通っていろんな場所へ行けるの
 でもここはとてもとても迷いやすい場所だわ
 あたし達ローゼンメイデンしか、この空間を通り抜けられないわ」

「そして私も、ですよ。可愛い迷子達」

突然何もない空間に、白い裂け目が出来た
そこから飛び出したのは、ウサギ頭に燕尾服

「やっぱり来たわね、ラプラスの魔」


真紅はラプラスの魔に正面から向き合った
ジュンは葉っぱの上に立ち上がり、油断無くウサギを睨み付ける
意識を左手の指輪に向ける。いつでも真紅に力を送れるように
ルイズはガタガタ震えながら、視線だけ動かして、その怪人を見た

「道化だけではありませんよ。薔薇乙女の半身達も、またここに」
そう言うと同時にラプラスの背後から、3つの光球が飛び出した
3色の光が真紅とジュンの周囲を嬉しそうに飛び回る
「あら、スィドリームだけじゃなくってピチカート。
 それにメイメイも・・・」
「メイメイって、あの水銀燈の?へぇ、あいつが俺たちを捜しに・・・」

何か二人だけで分かる単語が飛び交い、ルイズは完全に置いて行かれた
分かったとしても、この高さ。恐怖に震える彼女に届く言葉ではない

ウサギ頭が大仰に両手を広げ、朗々と語り出した
「嵐に巻かれた船員さん達
 そろそろ港に帰る時間ですよ。
 人形達が居なければ、人形劇が始まりません
 それはとてもとても退屈な時間です。」

「ふざけるな!お前の暇つぶしのために真紅も、雛苺も、蒼星石も・・・」
握り拳をわなわなと振るわせ、ジュンはラプラスの魔へ飛び出そうとした
「待って、ジュン」
真紅はジュンに振り向き、飛びかかろうとするジュンを制した
「なんでだ真紅!?こいつはあの偽物野郎と」
「そうかもしれないけど、今は帰るのが先よ」
「くっ・・・」

ジュンは震える拳を下げ、黙ってラプラスの魔を睨み続けた

「さすがは聡明なる第五ドール
 それではウサギの穴から帰りましょう
 でもお気を付け下さい、この穴は長く暗く、そしてまぶしくもろい
 ゆめゆめ闇と光にまかれることの無きよう、ご注意を」
ラプラスの魔は背後の空間を白く切り裂き、きびすを返した

「おい、イタズラウサギ」
「なんですか?ネジを巻いただけの少年」
ジュンがラプラスの魔に向け、口を開いた
「時間が惜しい、飛ばすぞ」
「ほう、よろしいのですか?
 あなた方はともかく、そちらの迷子のお嬢様には、少々刺激が強いかと」
「構わないさ。真紅もいいよな?」
「ええ、急いでちょうだい」

そんな話をする三人を見て、恐怖で動けないルイズは、更にイヤなモノを感じた
話を終えた三人がルイズを見て、少し笑った
何か、イヤなものが混じった笑みを

「あ・・・あの、ちょっと待って、いいいったい、何の話を・・・ひいいぃぃいええええええええっっっ!!」
言うが早いかジュンとルイズ、そして真紅も乗った巨大葉っぱが
ラプラスの魔と光球達に先導されて、もの凄い加速で飛び始めた!


「ぃぃぃっぃいいやあああああああああぁぁぁぁぁ・・・」
ルイズの悲鳴はドップラー効果を残して消えていった


大瀑布の中を突っ切った
矢が飛び交う戦場を駆け抜けた
密林の木々をすり抜けた
一寸先も見えぬ暗黒の地下に潜った
見た事もない巨大な遺跡の門をくぐった
幻獣達が牙をむく草原を渡った
悪臭を放つ汚泥を彷徨った
病と死に支配された貧民街を飛び去った
果てしなく巨大な樹の根本まで落ちていった
光のささぬ深海から浮上した

ラプラスの魔と、一行をのせた葉っぱは、時には風よりも速く、音よりも速く飛んだ
数多の夢と現を
闇と光の中を
いくつもの次元の扉を
世界と世界の狭間を
悠久の時を
あるいは雷よりも速く駆けていった

そして


「楽しき旅も、しょせんはうたかたの夢
 目の前にあるは、穏やかだがけだるい日常
 それでは皆様、しばしの別れ
 道化師は再び舞台裏へ」

そういってラプラスの魔は、また次元の狭間へ消えていった
残されたのは、大きな葉っぱに乗ったヘロヘロの乗客だった
「はぁ・・・やっとついた。うあー、かなり力吸われたぁ」
「お疲れ様だったわ、ジュン。でも結構元気そうね
 じゃ、ルイズはよろしくね」

ルイズは、とっくの昔に気絶していた

真紅と、ルイズを抱えたジュンが出た先は、桜田家の倉庫だった。
いつもの鏡から出てきた真紅達の前に、
翠星石
「真紅ぅ!ジュンん~~~!!心配したですぅ~!!」
金糸雀
「真紅!ジュンも!無事だったのかしらーーーーっ!!」
桜田のり
「ジュンくん、真紅ちゃん・・・良かった、無事だったのね」
柏葉巴
「必ず戻ると信じてたわ。二人とも・・・・お帰りなさい」
草笛みつ
「よ、よかったわぁ。ホント良かった。これで一安心ね」
柴崎さん
「おお、ジュン君も無事じゃったか、良かった良かった。ほんに良かったわぃ」

みんなが泣きながらだきついてくる
ようやくの再会を喜び合う
「ただいま、みんな心配かけたわね」
「ねえちゃん、翠星石、みんな。ただいま。
 どうにか帰って来れたぜ」
ちくしょう、泣けてくる。涙がとまらねぇ

そして倉庫の入り口からは黒い羽根の先が見える。水銀燈だ
さすがに中には入りづらいらしい

ようやくの再会を喜び合い、その後
「えーっと、もしかして金糸雀のマスターですか?」
「あ、はい。初めまして。草笛みつと言います
 へぇ~、あなたがローゼンメイデンを2体も所有するミーディアムですかー」
「みっちゃんもあなたたちを心配してぇ来てあげたの。感謝するかしら?」
と言う風に、なんだか和気あいあいと茶飲み話に花が咲きそうになった

だが、水銀燈が倉庫の中に、決定的に空気を凍り付かせる一言を放った

「真紅・・・蒼星石と雛苺のローザミスティカはどうしたのぉ?」




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