幸村が戦っているのに、ルイズはただ見ているなんて出来なかった。
呪文を唱え終わり、幸村に加勢するべく杖を振るったのだ。
しかし、ファイヤーボールを唱えたものの出たのは火の玉ではなくいつもの失敗魔法。
塔の壁近くでいつものような爆発が起こったのだった。
呪文を唱え終わり、幸村に加勢するべく杖を振るったのだ。
しかし、ファイヤーボールを唱えたものの出たのは火の玉ではなくいつもの失敗魔法。
塔の壁近くでいつものような爆発が起こったのだった。
「ぐあああぁぁぁぁ~!!!」
…しかも幸村を巻き込んで…
…しかも幸村を巻き込んで…
「ユ、ユキムラ…大丈夫!?」
黒焦げになって落ちてきた幸村にルイズは心配そうに言う。
ゴーレムの肩からそれを見ていた女は鼻で笑った。
「はっ、あれのどこがファイヤーボールなんだい?やっぱり何も出来ないメイ…」
そこまで話していた女は、塔から何か崩れるような音がして振り向く。
驚いた事に、ゴーレムでも壊せなかった壁にひびが入っているではないか。
(ゴーレムでも破壊出来なかった壁を?あの小娘が?)
黒焦げになって落ちてきた幸村にルイズは心配そうに言う。
ゴーレムの肩からそれを見ていた女は鼻で笑った。
「はっ、あれのどこがファイヤーボールなんだい?やっぱり何も出来ないメイ…」
そこまで話していた女は、塔から何か崩れるような音がして振り向く。
驚いた事に、ゴーレムでも壊せなかった壁にひびが入っているではないか。
(ゴーレムでも破壊出来なかった壁を?あの小娘が?)
「…まぁいい、好都合じゃないか!」
女は好機と、ゴーレムに命令を出して壁を殴らせた。
すると、強力な魔法がかかっていた筈の壁は遂に音を立てて破壊されてしまった。
女は好機と、ゴーレムに命令を出して壁を殴らせた。
すると、強力な魔法がかかっていた筈の壁は遂に音を立てて破壊されてしまった。
その音は反対の品評会会場まで聞こえてきた。
「何じゃ今の音は?」
オスマンが言うと、続いてまた大きな震動が伝わってくる。
「何じゃ今の音は?」
オスマンが言うと、続いてまた大きな震動が伝わってくる。
「……?」キュイィィー?
揺れで皆が狼狽する中、忠勝は「起動形態」となって空高く飛び上がった。
上空へ上がると、塔から立ち昇る煙と壁を破壊して逃げようとしている岩の怪物が目に入った。
「…!?…」ギュピーン!!
その怪物を敵と判断した忠勝は目を赤く光らせるとその怪物に向かって行く。
揺れで皆が狼狽する中、忠勝は「起動形態」となって空高く飛び上がった。
上空へ上がると、塔から立ち昇る煙と壁を破壊して逃げようとしている岩の怪物が目に入った。
「…!?…」ギュピーン!!
その怪物を敵と判断した忠勝は目を赤く光らせるとその怪物に向かって行く。
起動音に相手も気づいたのか、地面に手を伸ばして何かを掴むと、それを明後日の方向へ投げ飛ばした。
ルイズだ。怪物はルイズを空高く投げ飛ばしたのだ。
あの高さから落ちれば、フライの使えない彼女は地面に激突して死んでしまう。
ルイズだ。怪物はルイズを空高く投げ飛ばしたのだ。
あの高さから落ちれば、フライの使えない彼女は地面に激突して死んでしまう。
「……!!!」ガゴン!!ブオォォー!!
忠勝は方向を変え、悲鳴をあげながら落ちるルイズをキャッチした。
もう少しで地上に激突する所であった。
ルイズを地上に降ろすと忠勝はもう一度加速装置を起動させ、逃げた怪物を追う為に飛翔する。
忠勝は方向を変え、悲鳴をあげながら落ちるルイズをキャッチした。
もう少しで地上に激突する所であった。
ルイズを地上に降ろすと忠勝はもう一度加速装置を起動させ、逃げた怪物を追う為に飛翔する。
茫然としていたルイズだったが幸村の事を思い出し、急いで駆け寄る。
意識を取り戻したのか、槍を支えに何とか立ち上がろうとしていた。
意識を取り戻したのか、槍を支えに何とか立ち上がろうとしていた。
「ユキムラ…さ、さっきのは私が悪かったわ。そ、その…立てる?」
「ルイズ殿か…なんのこれしき、お館様の拳に比べればどうということ…」
「ルイズ殿か…なんのこれしき、お館様の拳に比べればどうということ…」
ピシリッ!!
「なっ!?!?」
「なっ!?!?」
心配させまいと立ち上がった幸村だったが、支えにしていた槍の1本に亀裂が入ったのを見て血相を変えた。
さらに、そんな彼に追い討ちをかけるかのように亀裂が広がり、遂には刃がボロボロと崩れてしまった。
さらに、そんな彼に追い討ちをかけるかのように亀裂が広がり、遂には刃がボロボロと崩れてしまった。
「うおおおぉぉ!?せせせせ拙者の槍が!朱羅があぁー!!」
「わわ私のせいじゃないわよ!!」
「わわ私のせいじゃないわよ!!」
この日の騒ぎが完全に収まったのは夕方だった。
ゴーレムを追っていた忠勝の報告は以下のようなものである。
ゴーレムを追っていた忠勝の報告は以下のようなものである。
「森林に逃げた岩の物の怪に追いつきそうだったが、
自分の目の前で崩れて土くれになってしまった。
また、操っていた者の姿を見つける事は出来ず。」 ~翻訳:タバサ~
自分の目の前で崩れて土くれになってしまった。
また、操っていた者の姿を見つける事は出来ず。」 ~翻訳:タバサ~
そして、破壊された宝物庫の壁にはこのような張り紙があった
「“破壊の杖”と“禁断の聖書”、確かに頂きました
~土くれのフーケ~」
~土くれのフーケ~」