あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

侍の使い魔-12

「どした、ルイズ!!」
 銀時は剣を手に取り、外のほうを見る。
 その瞬間小屋の屋根が吹き飛んだ。
「マジでか」
 吹き飛んだ屋根の上から、巨大なゴーレムがこちらを睨んでいる。
 最初に反応したのはタバサだった。すぐさま呪文を唱えるがゴーレムはびくともしない。
「ファイヤボール」
 キュルケも同じく呪文を唱えたが結果はやはり同じだった。
「無理よ、こんなの」
「退却」
「ちっ・・」
 キュルケとタバサの言葉に銀時は思わず舌打ちをした。
 逃げるのは癪だが今はそれしかない。

 ルイズはどこだか確認する。
 ルイズはゴーレムの背後で失敗魔法をぶつけていた。
 爆発はするものもゴーレムには傷一つつかない。
「逃げろ!ルイズ!」
 銀時はルイズに向って思いっきり叫んだ。
「いやよ、あいつを捕まえれば、誰ももうわたしを馬鹿にしないわ。ゼロのルイズなんて呼ばないでしょ!」
「無茶すんじゃねー!!逃げろっつの」
 ルイズの目は真剣だ、銀時に止められそうにない。
「私にだってささやかだけど、プライドってもんがあるのよ。ここで逃げたらゼロのルイズだから
 逃げたって言われるわ」
「いいじゃねえか、他人の言うことなんざ気にするな、自分に恥ねえように生きればいい」
「私は貴族よ、魔法を使える者を貴族って呼ぶんじゃないわ」
 ルイズは杖を構える。
「敵に後ろを見せない者を貴族って呼ぶのよ!」
 ゴーレムはルイズにを踏み潰そうとする。
 ルイズは呪文を唱えるがゴーレムにはやはり通用しない。
 ゴーレムの足がルイズの眼前に迫る。
「待てェェェ!!」
 銀時は駆け出した。
「待て待て待て待て待てェェェ!!」
 疾風のごとく駆け込んだ銀時がルイズを抱きかかえそのまま地面に転がる。
「馬鹿野郎!!死ぬ気ですかお前は!!」
 銀時の激昂にルイズは涙目になる。
「だって、悔しくて・・・。私いつも馬鹿にされて・・」

 銀時はやれやれとため息をついた。
 ルイズの頭をポンと優しく叩く。
「悪かったよ、おめーにも貫き通したい武士道があるんだな」
「え・・」
 ルイズの顔はくしゃくしゃになってる。
 しかし、再びゴーレムが襲い掛かってきた。
「ちっ、空気よめねえ野郎だな、もてねえぞ」
 銀時はルイズを抱きかかえて逃げ回った。
「今まで苦しかったんだろ、誰からも認められなくて辛かったんだろ。
 それでも歯喰いしばってがんばってきたんだろうが。
 俺はお前を認めてやるよ、魔法が使える使えない関係ねえ、おめえはすげえ奴だ」
「ギントキ・・あんた・・」
 ルイズの心は初めて軽くなったような気がした。
 目の前の男は今まで一番言ってほしかった言葉をくれたのだから。
「世界中がお前の事笑っても俺はぜってえ笑わねぇ
 世界中がお前の敵に回っても俺はお前の味方だ。
 たいした事はできねえかもしれねえけど、お前が泣いた時その涙ぐらいは吹いてやるよ」
「ギントキ・・」
 ルイズは銀時の胸で泣いた。
 悔し涙じゃない、胸から沸き起こる暖かい感情が涙になって湧き上がるのだ。

「乗って」
 タバサはシルフィールドで銀時の前にあらわれた。
 銀時はすぐさまルイズをシルフィールドに押し上げた。
「あなたも早く」
 タバサは珍しく焦ったように銀時に言うが、銀時は首をふりゴーレムに向き直った。
「ルイズ、よく見とけよ、俺はおめーの武士道も護ってやるよ」
「ギントキ、まさか!」
「使い魔の功績は主の功績なんだろ、俺があれを倒したら誰もおめえのこと馬鹿にしねえよな」
「ダーリン、無茶よ」
 キュルケも止めようとするが銀時は動かない。
「さっさと行け、貴族が敵に後を見せねえって言うんならな、
 侍はいざって時他人を護れる奴のことを言うんだよォォォ!!」
 銀時は剣を抜いてゴーレムに向って走り出した。
 タバサは無表情で銀時を見ていたが 迫ってくるゴーレムにやむなくシルフィールドを
 飛び上がらせた。

銀時は剣をゴーレムの足にあてるが。
 ガッキーン!!
 あっさり折れた。
「やっぱりナマクラじゃねえかよ、あの武器屋の親父マジで死ね」
 ゴーレムの拳が降ってくるが寸前でかわす。
 銀時は折れた剣を投げ捨てる。
「やっぱ俺にはこいつが似合うな」
 そして銀時は『洞爺湖』を手に取った。
 再びゴーレムの拳が銀時に襲い掛かる。
 今度は『洞爺湖』を思いっきりゴーレムの拳に振りぬいた。
 今度はゴーレムの拳のほうが打ち砕かれた。
 銀時は間髪いれずにゴーレムに向って『洞爺湖』を打ち続ける。
「すごい・・」
 ルイズ達は30メイル以上あるゴーレムに一歩も引かず戦う銀時を
 見ていた。
 ゴーレムは崩れていくがその度に再生していく。
「ちっ、これじゃあ埒があかねえ」

 ルイズは何とか銀時を助けようと『破壊の杖』を取り出した。
 タバサにレビテーションをかけてもらい破壊の杖を振る。
 しかし何も起こらない。
「本当に『破壊の杖』なの、これ」
 銀時は地面に降り立ったルイズを見て舌打ちをする。
「あの馬鹿」
 しかし、あれならゴーレムを倒せるかもしれない。
「ルイズ!貸せ!」
 銀時はルイズから半ば無理やり『破壊の杖』を奪い取った。
「使い方が分からないのよ」
「こいつはな・・こう使うんだよ」
 銀時は一回だけこれを使ったことがあった。
 すぐさま『破壊の杖』を肩に乗せ、スコープで標準をゴーレムの頭部に合わせた。
「どっせい!!」
 銀時はトリガーを引くとゴーレムの上半身は大爆発を起こした。
 上半身は消滅し下半身も動かなくなり土に戻っていく。
 ルイズは腰が抜けたのかへなへなと地面に崩れ落ちた。

「やったわ、ギントキ!さすがダーリン!」
 キュルケが抱きついてきたのを思いっきりかわす銀時。
「フーケはどこ」
 タバサの声に一同ははっとする。
 ミス・ロングビルは草むらから現れるが分からないと首を振った。
 銀時は『破壊の杖』を見ながら、何故これがここにあるのか考えた。
 でもいくら考えても分からなかったのであっさり考えるのをやめた。
 不意にミス・ロングビルが銀時から『破壊の杖』を取り上げる。
「美人秘書の姉ちゃん?」
 ミス・ロングビルはそのまま『破壊の杖』をそのまま4人に向けた。
「ご苦労様」
「ミス・ロングビル!」
 キュルケが叫んだ。
 銀時は今日何度目かのやれやれと顔をして頭をかいた。
「つまりこの姉ちゃんが、『ささくれ』のブスっていうことだ」
「そう・・って違うわよ、『土くれ』のフーケよ、あんたわざと間違えてるでしょう!!」
 銀時にボケられ、思わず突っ込むフーケ。
 それまでのミス・ロングビルの優しいそうな雰囲気から一変して猛禽類のような表情に変わる。
「はー、意外に好みのタイプだったんだけどな、やっぱ第一印象良い奴に限ってろくな奴がいねえ」
「そう、残念ね、私も貴方みたいなタイプは好みだったんだけど」
「そいつは光栄だ、世の中ままならねえな」
「ちょっとそんなこと言ってる場合」
 軽口を叩き合う銀時とフーケにルイズはイライラしたように言った。
 タバサは杖を振ろうとした。
「おっと、動かないで全員杖を遠くへ投げなさい、『破壊の杖』はぴったり貴方達を狙ってるわ」
 ルイズ達は杖を投げた。
「そこの使い魔の貴方もよ、その木刀を投げなさい、あんたは武器を持つとすばっしこくなるから」
 この時フーケは少し勘違いをしていた。
 銀時は言われた通り『洞爺湖』を投げた。
「どうして!?」
 ルイズはそう怒鳴る。
 それにフーケは妖艶な笑みを浮かべる。
「そうね、ちゃんと説明しなきゃ死にきれないでしょうから、私ね、この『破壊の杖』奪ったのはいいけど
 使い方がわからなかったのよ、どんな物でも使い方がわからなかったら宝の持ち腐れ、そうでしょう」
 ルイズは飛び出そうとしたが銀時に止められる。
「ギントキ!」
「やめとけよ」
「ずいぶん物分りが良い使い魔ね、だからこれを貴方達に使わせようとしたの。
 実際こうやって使い方教えてくれたし、じゃあそういうことだから短い間だったけど楽しかったわ、さようなら」
 フーケは『破壊の杖』を構えた。

皆目を瞑るが銀時だけが人を馬鹿にしたようなニヤニヤとした笑みを浮かべている。
「貴方勇気あるのね」
「そうじゃねえよ、本当に追い詰められたのはどっちかって言う話だ」
 銀時はどこから取り出したのかメガホンを持ち出した。
「あー、『土くれ』のフーケ、お前は完全に包囲されている。武器を捨てて出てきなさい。
 故郷でお袋さんも泣いてるぞ、今日はそのお袋さんも来てくれている。
『もう知らないから、母さんあんたは3年前に死んだとものと思っているから』(銀時裏声)」
 一人芝居を始めた銀時にルイズ達は唖然としている。
 フーケの頭には青筋が出ている。
「貴方私のこと馬鹿にしてるでしょう!!そうなんでしょう!!」
「あ、やっぱりわかる」
「貴方から先に死になさい」
 フーケは『破壊の杖』のトリガーを引いた。
 しかしそれはうんともすんとも言わない。
「な、どうして」
「だから言ったじゃん、本当に追い詰められたのはどっちかって。
 そいつは単発だから魔法なんかでねえよ」
「単発、どういう意味よ」
「言ってもわからねえよ、そいつは魔法の杖でも何でもねえ」
 銀時はいつの間にかフーケのすぐ横にいた。
 フーケの勘違いは銀時は武器を持たなくてもすばしっこいということだ。
 元々『洞爺湖』もフーケのほうに向って投げたので銀時はすでにバットのように構えていた。
「そんなことよりさ、ウチの母方の祖父が『仁義を介さない醜い奴は顔面いっとけ』って
 それって坂田家の家訓なんだ、じゃ、そういうことだから」
「ちょ・・まっ・・」
 フーケは破壊の杖を投げ捨て杖を握ろうとしていたがすでに遅かった。
 銀時はイ○ロー並のバットスウィングを見せた。
「ふぎゃぁぁぁ!!」
 フーケの顔面には思いっきり当て、フーケは5mほど吹っ飛んで動かなくなった。
「こいつは確か機械大砲(からくりおおづつ)っていったかな、詳しい型番は忘れちまったけど
 ってもう聞いてねえか」
 銀時は『破壊の杖』を拾う。
「ギントキ!」
 ルイズはあまりの状況の変化についていけず混乱していた。
「とりあえずこれで任務完了ってとこか」
 そのことばを合図にルイズ、キュルケ、タバサは銀時に駆け寄った。
 とりあえず銀時は3人と抱擁することにした。

新着情報

取得中です。