あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

侍の使い魔-11

翌朝
 トリステイン魔法学院は蜂の巣をつついたような騒ぎだった。
 宝物庫から『破壊の杖』を盗んだのは『土くれ』のフーケと呼ばれる最近世間を
 騒がす盗賊である。
 教師達は集まって対策会議を開いているが責任の所在の押し付け合いで、一向に有効策が
 出てこない。
 オスマンの一喝でそれまで好き勝手言っていた教師たちは静まるが。
「で、犯行の現場を見ていたのは誰かね・・」
「この3人です」
 そこには目撃者として召喚されたルイズ、キュルケ、タバサの3人がいた。
 隣では銀時が鼻をほじりながらつまらなそうな顔をしている。
「ふむ、君達か・・」
 オスマンは銀時のほうを興味深げに見る。
 ―何見てるんだ、このジジイ、気持ち悪ッ、源外のジジイと声が似ていてイラッとくんな。
 ルイズは昨日の夜あったことを詳しく説明する。
『土くれ』のフーケの話を聞いてて、銀時は江戸にいた2人の怪盗を思い出した。
 2人とも義賊と呼ばれていた、ただ1人は変態の下着泥棒だったが。
 そんなことを考えていると突然ドアからいかにも美人秘書というような女が現われた。
「ミス・ロングビル!どこ行ってたんですか!大変ですぞ!事件ですぞ!」
「申し訳ありません、朝から急いで調査しておりましたの」
 ロングビルが言うには近くの森の廃屋がフーケの隠れ家ではないかということだ。
 すぐに捜索隊を結成することになったが誰も自ら行こうとしない。
 銀時ももし行けといわれても自分も絶対嫌だと思った。
 しかしここで杖を掲げたのはルイズであった。
「わたしが行きます!」
 銀時はやれやれと思った、どうせ自分も行くことになるのだろうと。
教師たちは慌てて止めようとするがルイズは引かない。
 それに呼応するかのようにキュルケも杖を上げ、タバサもそれに続く。
 キュルケは行く事は無いと言ったが。
「心配・・それに」
 タバサは銀時のほうをチラッと見た。
「?」
 目が合った銀時はいかぶしげな顔をした。
 なんでもタバサはシュヴァリエという騎士らしい。
 周りは驚いているがなんとなくだが銀時は納得した。
 出会った時からタバサからは他の生徒とは違う臭いのようなものを感じていたからだ。
 コルベールが自分の事をガンダ何とかといってたが気にしないことにした。
 こうして捜索隊が結成された。
「杖にかけて!!」
 3人が同時に唱和した直後に銀時が手を上げる。
「ちょっと待った、大事なことを聞き忘れてたぜ」
 その言葉に回りは銀時に注目する。
 オスマンやコルベールはガンダールヴがこの事件で自分達の気づいていないことに
 気づいたのかと、さすがガンダールヴだと思っていたがその期待は次の言葉で粉々に
 打ち砕かれる。
「おやつはいくらまでOKなんすか」
 ピキィィ!!
 空間にひびが入る音が聞こえたような気がした。
 この瞬間、銀時以外の時がとまった。
 ちょっとしたザ・ワー○ドである。
「遠足気分かぁぁぁ!!」
 いち早く復活したルイズが銀時を鞭でしばく。
 その後バナナはおやつに入るんですかというベタなボケをかました
 銀時はさらにルイズに凶悪な突込みを入れられる。
「のう、コルベール君、あれほんとにガンダールヴ?」
「私も少し自信が・・」


4人はミス・ロングビルの案内で馬車に乗っている。
 ちなみに銀時は厨房からもらったおやつの入った袋からチョコレートを取り出し 
 バリバリ食べている。
「それにしても何かめんどくせえことになったな、最近朝早く起きすぎて逆に体に悪いわ、
 俺の血圧いくらだか知ってんの、あ~こんなことなら使い魔なんかなるんじゃなかった」
「さっきからうるさいわね、だったら来なければいいでしょう」
「そういうわけにもいかねえだろ、お前が最初にあったとき『初心者でもできる簡単な仕事です』
『皆仲の良い楽しい職場です』って言ってなければ俺はもう少しは考えてたぞ、あ~詐欺だねこりゃ」
「言ってないわよぉぉ!!そんなこと、あんたバイト感覚で使い魔やってんのぉぉぉ!!」
 そんな銀時とルイズの漫才みたいなやりとりをキュルケは呆れたように見ている。
「仲いいわねえ、貴方達、ちょっと妬けちゃうわ」
「誰がこんな奴と!!」
 ルイズはむきになって否定する。
 タバサはさっきから銀時の食べているチョコレートをじっと見ている。
「喰うか・・」
 銀時は持っていたチョコレートをタバサに差し出した。
 なんとなくだが本能的に、この手のタイプには優しくしといたほうが良いと思った。
「ありがとう」
 タバサはチョコレートを受け取り礼を言った。
「まあ、めずらしい、タバサが人から物を素直に受け取るなんて」
「へ~、手が早いのね、いつの間にかこの子まで口説いてるなんて」
 ルイズはこめかみの方がピクピクしていた。

「ミス・ロングビル・・手綱なんて付き人にやらせれば良いじゃないですか」
 キュルケは黙々と手綱を握るロングビルに話しかけた。
「いいのです、私は貴族の名をなくしたものですから」
「だって、貴女はオールド・オスマンの秘書でしょう」
 キュルケは驚いた様に問う。
「ええ、でもオスマン氏は貴族や平民だということに、あまり拘らないお方ですから」
「差し支えなかったら、事情をお聞かせ願いたいわ」
 キュルケの問いに、ロングビルはただ微笑むだけだった。
「いいじゃないの、教えてくださいな」
 ルイズはそんなキュルケを止めようとしたが、意外なところから声がした。
「やめとけよ」
 それはおやつ袋のお菓子を食い終わった銀時だった。
「人間なんざすねに傷を持ってる奴ばかりだ、その傷を見ようなんて悪趣味だぜ」
「まあ、ダーリンがそういうなら・・」
 キュルケは少し恥ずかしそうにうつむいた。
「ああ、寝みぃ、ついたら起こせよ」
 銀時はそのまま両手を後頭部にあて少し横になるような体勢をとり、
 そのままガーガー眠り始めた。


「ギントキ、起きろ」
「ん、着いたのか」
 銀時は寝だれを拭きながら起きる。
「ここから先は、徒歩です」
 馬車が入れない森についた銀時達は歩くことになった。
 森は鬱蒼として薄暗かった。
「や~ん、こわい」
 そう言ってキュルケは銀時に擦り寄ってくるが銀時は頭をがしっと押さえ。
「暑苦しいからあんま近よんな」
「だってー、すごくー、怖いだものー」
「嘘くせーんだよ、お前のその言い方、うっとしいからやめてくれる、マジで」
「ぶ~、ダーリンは私のこと好きじゃないの」
「ああ好きだぜ、軍手の次ぐらいに」
 つまりものすごくどうでもいいということである。
 これならまだ嫌われたほうがマシともいえる。

 森には木こり小屋だったと思しき廃屋があった。
「私が聞いた情報によると、あの中にいるという話です」
 作戦会議が開かれ、その結果偵察兼囮が中からフーケをおびき寄せ
 出てきたところを攻撃することになった。
 その偵察兼囮を誰にするかと言った時、皆銀時を見る。
 銀時は最後まで「じゃんけんにしねえか」と無駄な足掻きを見せてはいたが
 まさしく無駄に終わった。
「結局俺がいつも貧乏くじか」
 そうため息をつきながらもその役を引き受ける。
「じゃあダーリン、これ」
 渡されたのはキュルケの買ってきた剣だった。
 銀時はぶっちゃけいらないのだがパフェをおごってもらったので義理程度には持っておくことにした。
「何かうむやむになっちゃったけど勝負に勝ったのはあたし。文句ないわね、ゼロのルイズ」
 ルイズは何も言わなかった。

 小屋に近寄る銀時。
 妙なことに小屋には人の気配がしない。
 めんどくさくなったので窓を蹴破って中に入った。
 やはり誰もいないし人の気配もない。
 そのことを外に隠れているルイズ達にもサインで伝えた。
 小屋の中にいる銀時は何か手がかりになる物はないかとあたりを物色する。
 暖炉の横に箱が置かれていて銀時はあけた。
「何でこいつがここに・・」
 銀時は目を見開いた。
「破壊の杖」
 後から小屋に入ってきた銀時の取り出したそれをみて言う。
「おい、これが本当に破壊の杖か」
「そうよ、あたし見たことあるもん、宝物庫見学したとき」
 一緒に入ってきたキュルケも言った。
 そんな時急に見張りをしていたルイズの悲鳴が聞こえた。
「きゃあああああ」

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