あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

ゼロの男爵

 春の使い魔召喚で私、ルイズ・フランソワーズ・ル・ド・ラ・ヴァリエールが
呼び出した使い魔は、黒い服、黒いマント、黒い帽子、黒い色のついたメガネを
着けた平民であった。

「あんた誰?」
「私の名は、坂口照星といいます。かわいいお嬢さん」

 長い金髪の前髪は先端でカールしており、言動や物腰がとても丁寧で落ち着いており、
それでいて堂々としている態度から、ただの平民ではないだろうと思われた。
 そしてそれは正しかったのである。

 最初に彼がその力をみせたのは、ギーシュとの決闘の時であった。
 二股がバレてふられた腹いせにメイドのシエスタに八つ当たりしていたギーシュを
照星は諭すも、逆に彼の怒りを買い決闘を申し込まれる。
 私やシエスタは照星を止めるも、彼はこの申し出を受けた。不安がるシエスタに
照星はにこりと微笑み言った。

「男爵様は無敵です」

 誰もがギーシュの勝利を疑わぬ中、照星はヴェストリの広場に現れた。
ギーシュがキザったらしく名乗りを上げ、決闘がはじまった。

「僕の二つ名は『青銅』。従って青銅のゴーレム『ワルキューレ』が
 お相手するよ。よもや、文句はあるまいね?」

「ええ、ありませんよ。私も『似たようなもの』を使いますから」

 決着はすぐに着いた。照星の傍らに出現した『巨大な腕』が全てのワルキューレ
もろともギーシュをふっ飛ばしたのである。
 それは巨大な、本当に巨大な、ガントレットを着けた腕であった。
 予想外の出来事に観客の誰もが呆然とする中、私は彼がただの平民ではない
という予感が正しかったと感じていた。

 次に力をみせたのは、『土くれ』のフーケ討伐のときである。
 学園の宝物庫より破壊の杖を盗み出したフーケ。 そのフーケを捕まえるべく
名乗りを上げた私とキュルケとタバサは破壊の杖を奪還するも、フーケの作り出した
ゴーレムに襲われ窮地に陥っていた。キュルケの炎も、タバサの氷の矢も効かず、
当然私の失敗魔法の爆発も効かなかった。
 頼みの破壊の杖も使い方がわからず、もうだめだと思った瞬間、

「待ちなさい!
 あなたの相手はこの私が務めます!」

 ゴーレムの真上から照星と『巨大な足』が降ってきた。
 グリーブを着けたその足はフーケのゴーレムを一撃の下に粉砕した。フーケは
それに巻き込まれたらしく、後にゴーレムの土くれの中から発見され、捕らえられた。
 圧倒的なまでの強さであった。

 その晩フリッグの舞踏際の会場で、私は違う世界から来たと言う照星に故郷に
帰りたいか聞いてみたら、仲間が『へるめすどらいぶ』でいつでも迎えに来れるから
大丈夫です、と言っていた。『へるめすどらいぶ』とは何だろう? 竜の名前だろうか?

 それからしばらくして、フーケを捕らえた武勲を聞いてか私はトリステイン王国
王女アンリエッタ様より直々にアルビオンに潜入し、ウェールズ皇太子にあてた手紙を
取り戻して欲しいとの頼みを受けた。おともだちである姫さまの頼みは当然引き受
けたいし、照星がいれば多少の困難も平気だろうと判断し、私はその任を引き受けた。
 任務の一員として(なぜか)ギーシュと、私の婚約者であるワルド、途中で勝手に
ついてきたキュルケとタバサを交え港町ラ・ロシェールへとたどり着く。

 そこで私達はアルビオンの貴族派に雇われた傭兵達に襲われた。彼らはメイジと
戦い慣れているらしく、私達は劣勢であった。さらにそこに捕らえられているはずの
フーケも加わり、私達は窮地に立たされた。
 その窮地を救ったのは、やはり照星であった。その時、初めて私達は彼の力の全貌
をみた。彼が『バスターバロン』と呼んだ巨大なゴーレムは、全長がフーケのゴーレム
の二倍程あり、フルプレートアーマーとマント着け威風堂々とその存在を示していた。

 バスターバロンはフーケのゴーレムに拳のラッシュを叩き込み粉砕し、傭兵達を
文字通り『蹴散らした』。戦いとも呼べぬ戦いの後、照星は私達を両肩から内部へと
招き入れ、そこでバスターバロンの能力について説明した。
 バスターバロンは両肩に配置されたメイジの魔法を拡大増幅できるということが
わかったので、さっそくワルドを配置し『フライ』を使いアルビオンまで行くこと
にした。

「バスターバロン、発進!!」

 掛け声とともに、バスターバロンの推進装備『ガンザック』が起動し、増幅された
『フライ』と合わせてバスターバロンを飛翔させた。
 そして舞台はアルビオンへと移った。

 アルビオンへ行く途中自分達の目的が『潜入』であったことを思い出し、偶然近く
を飛んでいた空賊船をバスターバロンで制圧し目立たない様に港まで運んでもらおう
としたが、その空賊船の頭こそ私達が探していたアルビオン王国皇太子ウェールズ・
テューダー殿下その人であった。殿下は私達に空賊に扮していた理由を説明し、件の
手紙はニューカッスルの城にあるためご足労願いたいと告げた。

 ニューカッスルにて私は無事に手紙を受け取ったが、そこで悲劇がおこる。ワルド
が裏切ったのである。ワルドはアルビオン国王ジェームズ一世を殺害し、ウェールズ
殿下に重症を負わせたのである。照星が止めなければ恐らく殺されていただろう。
 ワルドは城内ではバスターバロンは使用できないと考え、遍在を使い直接照星を
ねらう。本体を含め五体のワルドが照星に肉薄するも、照星はそれらを素手で向かい
打った。

「素手で何ができる! 老頭児(ロートル)が無理をするな!」

 ワルドが残忍な笑みを浮かべ罵倒した瞬間、私の視界から照星が消え、いつの間にか
ワルドをたこ殴りにしていた。(遍在も殴り倒されたのか消えていた)

  HAHAHAHAHA!!

 照星の笑い声と水の入った袋を叩くような音だけが辺りに響く中、私は彼の実力
を見誤っていたことを悟った。バスターバロンがあるから彼が強いのではない、
彼が強いからこそバスターバロンが扱えるのである。


 あの後、重症を負ったウェールズ殿下と使用人等を含めた非戦闘員を脱出させる
時間をかせぐため、私、キュルケ、タバサ、ギーシュは照星と共にバスターバロン
で出撃した。
 バスターバロンの能力で増幅した炎で敵をなぎ払い、さらに増幅された氷の矢は
大地に大穴を穿った。指揮系統が乱れたところに巨大化したワルキューレが突撃し
更なる混乱を呼び、私の失敗魔法もここぞとばかりに増幅され大爆発を上げ、敵軍
に多大な被害をもたらした。結果敵軍を撤退させて時間稼ぎとしては十分すぎる、いや
やりすぎともいえる成果であった。
 私達は重症のウェールズ殿下を脱出させ、トリステインに亡命させることに成功
したが、アルビオンの貴族派は完全にアルビオンを乗っ取り、『レコン・キスタ』と
名を替えウェールズ殿下のことを理由にトリステインに宣戦布告した。

 私と照星はそれを事前に察知し、あらかじめタルブの村よりもずっと向こうの海岸
でレコン・キスタの軍艦群を待ち受けた。

「来たわよ、照星!」
「よし!仕掛けます!!」
「ガンザック、オープン!!」
「ナックルガード、セット!!」

「「レコン・キスタよ、塵と帰れ!!」」

 奇襲に成功した私達は次々と戦艦を落としていった。戦艦一隻にどれだけの兵が
いるのかは知らないが、一隻で近くの村の一つや二つは占領してしまえるはずだ。
故に一隻たりとも降下させるわけにはいかない。
 バスターバロンが空を飛び、突撃して戦艦数隻を撃沈させる。私の増幅された
失敗魔法も戦艦に大穴を開け航行不能にする。
 敵戦艦隊は最初の一撃で旗艦であるレキシントン号を落とされ、指揮が乱れた
ところを兵を降下させることもできぬまま撃沈されていった。

 竜騎士隊がようやく出撃するが、竜のブレスや半端な魔法、戦艦の砲撃では
バスターバロンの装甲にキズ一つ付けることはできず、大して役には立って
いなかった。
 そんなワンサイドゲームであった戦闘は、私が戦闘中に突然『虚無』の系統
に目覚めたことで、ダメ押しとばかりに増幅された『エクスプロージョン』を
戦艦隊に叩きこみ、終結した。

 その後、私は幾多の困難を照星と共に乗り越え、私は最強の『虚無の担い手』
となりその名を世に轟かせ…って、ちょっと聞いてるの?デルフ!何スネてんのよ?
 そりゃあ、買ってから一度も鞘から抜かなかったのは悪かったと思ってるけど、
この私が直々に今までのこと語ってんだからありがたく聞きなさい!
 うるさい!だってバスターバロンじゃ、あんたは小さすぎて使えないでしょ!
 照星?あいつは素手で充分すぎるくらい強いし、バスターバロン使ったら
同じことでしょ!
 ちょ、泣かないでよ!あんたはイラナイ子なんかじゃないから!ってゆうか
剣って泣けるの!?



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