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ZERO×SWORD-03

それは、宇宙の底にあるもう一つの御伽の国
天に幻想 地に策謀が溢れる魔法使い(ボンクラ)達の理想郷

夜空を見上げれば、二つの月が人々を見守っている
だが、人々は知らなかった
その日、その空に浮かぶ衛星(つき)が一つ増えた事を・・
だが、それは仕方の無いこと
何故ならば、その衛星(つき)は二つの月に比べてあまりにも小さく、いびつで・・
そしてたった一人の男しか見守っていなかったのだから

ZERO×SWORD ep.Ⅲ
『その「平民」に用がある』


派手に腹の虫を鳴らし、ぶっ倒れた黒づくめの平民を前に呆然と立ち尽くすルイズに声をかける男がいた
「ミス・ヴァリエール・・儀式を続けなさい」
男の名はコルベール。此度の使い魔召喚の儀式を取り仕切る、トリステイン魔法学園の教師である。

ルイズは焦った、何故ならばこのまま儀式を続けるということは
この行き倒れの平民と『コントラクト・サーヴァント』、即ち使い魔との契約の儀式・・
簡単に言えば「キス」をしなければならないのである
(冗談じゃないわよ、ファーストキスもまだなのにこんな平民・・しかも行き倒れとキスなんて・・)
「ミ、ミスタ・コルベール・・これは・・その・・間違いです!」
ルイズはこの場を切り抜けるための口実を必死になって考えた
「間違い?間違いとはどういう事かね?」


「間違いなんです。私は・・ええと・・その・・そう!原作版です!これからこれから何回も『サモン・サーヴァント』を失敗する予定なんです!
コレは失敗して爆発しちゃった所に、たまたまお腹を減らした平民が・・そう!私の失敗のせいで爆発した平民が吹っ飛んで来たんです!
すぐに彼を治療して家に返してあげなくては!
それでもってもう一回召喚をし直さなくては!だって失敗したのですから!!」
最早混乱を通り越して錯乱し、訳の解らない事をまくし立てるルイズに
コルベールは哀れみの視線を向けながらも冷たく言い放った
「ミス・ヴァリエール・・まあ、その、何だ・・君の気持ちもわからなくも無いが、この使い魔召喚の儀式は伝統ある神聖なもの。
例えどんなモノが召喚されたとしてもやり直しは認められない。・・それと原作版って何?」
最後の質問はルイズ自身にもわからなかった・・錯乱している時に何処かの電波でも受信したのだろうか?
「まあ、それはともかく儀式の続きを行いなさい。
幸い呼び出された彼は気を失っているようだし、早く済ましてしまいなさい」


仕方が無い・・ルイズは諦めた。
これ以上ゴネて退学処分にされるよりはマシだ・・と自分を納得させ
気絶している黒づくめ平民(しかも行き倒れ)を仰向けにし、
『コントラクト・サーヴァント』の儀式を行うことにしたのだ
「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。
五つの力を司るペンタゴン。この者に祝福を与え、我の使い魔となせ」
ルイズが定められた言葉を紡ぎ
「うぅ・・・」
気絶している平民の唇に自分の唇を重ねたのと
その男の目がカッと見開かれたのは殆ど同時だった


ヴァンは大変混乱していた
空腹のあまり行き倒れた・・などという事態は今まで生きてきた中で何度もあった
だが
目を覚ました瞬間に見ず知らずの女にキスをされている・・・などという事態は初めてであったのだ
(目を覚ましたらカメが目の前に居たことはあったが)
「ぶ・・あぁぁぁぁぁぁぁ!!何じゃこりゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!???
誰だコイツ?ハッ?さては俺の肉体(からだ)を狙っているな・・
だが残念だったな!俺は『童貞』だっ!今までもそうだし、これからもそうだ!
俺の女はエレナだけで、俺の童貞は未来永劫あいつのものなのだ!
他の女に渡すわけにはいかないのだ。渡すくらいなら、死を選ぶ!
エレナァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ愛してるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!」
訂正・・彼も大変錯乱していた

直後、ルイズは訳の解らない言葉(内容は理解できなかったが、大変不快に感じた)を叫ぶ平民を『サイレント』の魔法(の失敗の爆発)で文字通り黙らせた。
コルベールはルイズを注意しようとしたが、彼女の使い魔の左手の甲に浮かび上がったルーンを見ると
「珍しいルーンだな!」と子供の様に目を輝かせ、いそいそとそれをメモしていた

こうして、トリステイン魔法学園における春の使い魔召喚の儀式は終了した。
「ちょっとコレどうすんのよぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
一人の少女と、一つの黒コゲを残して

数時間後。ルイズの部屋にて
目の前で夜食のパンをもごもごと食べている使い魔を前に
ルイズは悪戦苦闘していた
「できれば調味料をあるだけ・・」
「だから無いって言ってるでしょ!嫌だったら食べなくてもいいのよ!」
「すみません・・」
「はぁ・・何でこんなの・・で、あんたの名前は?」
「ヴァン・・人呼んで『不死身』のヴァン」
「『不死身』?あなた二つ名を持ってるの!?ひょっとしてメイジなの!?」
「いや、だからヴァンだって」
「そういう意味で言ったんじゃないわよ!」

「信じられない・・別の世界って?」
「俺のいた所には魔法は無いし、メイジなんてのはいなかった。太陽が二つ、月は一つ・・」
「太陽が二つもあったら暑いんじゃないの!?」

「まず、使い魔は主人の目となり、耳となる能力を与えられるわ」
「はあ」
「でも、あんたじゃ無理みたいね・・わたし何にも見えないもん」
「へぇ(もぐもぐ)」
「・・・そ、それから使い魔は主人の望むものを見つけてくるのよ。例えば秘薬とか」
「パス。めんどくさい」
「・・・(怒)。あと、これが一番大事なんだけど・・・使い魔は、主人を守る存在であるのよ!その能力で、主人を敵から守るのが一番の役目!・・でも、あんたじゃ無理ね・・」
「あー成る程、『使い魔』ってのは用心棒みたいなものか。」
「全然違う・・けど、もういいわそれで。どうせ言っても無駄だし、せいぜい洗濯、掃除、その他雑用でもしてもらうわよ」
「はあ(もぐもぐ)」
「ああもう、疲れた・・もう寝る。これ明日になったら洗濯しといて」
ルイズはネグリジェに着替えると、脱いだ衣服をヴァンに投げつけ
そのままベッドへと入ってしまった


ルイズは思う
(この男・・ダメ人間だ・・)
もうなんと言うか全身からダメダメオーラが漂っている
ただでさえ平民を召喚などという大失態なのに、さらにその中でも最低ランクのを呼び出してしまったらしい
(ああ・・明日の朝起きて、全部夢だったら良いのに・・)
この日何度目になるか解らない現実逃避をしながら、ルイズは眠りについた。

ルイズがベッドに潜り込んだあと、ヴァンも床で眠りにつこうとした
野宿に慣れているヴァンには、床で眠る事など何の苦も無い
ヴァンは窓の外に二つの月を眺めながら、少しの間思案顔をしていたが
やがて帽子を目深に被りなおすと、そのまま眠りについた。

ヴァンが眠りについたと同じころ
とある国、とある場所にて二人の人物が話をしていた
声の調子から、一人は若い男性、もう一人は若い女性である
「・・・・君。今日軌道上に出現した未確認物体・・・調査報告が来たわ」
「本当ですか?・・・・・さん。それで、詳細は?」
「サテライトベース・・・・で間違いないわ・・そして登録ヨロイ・・・・・『木曜日』」
「『木曜日』・・・・・ですか・・・と言う・・・『彼』・・ですかね・・」
「ええ・・・・その確率・・・・高い・・・・・」
「ここへ・・計画・・・・・試練・・・・しょうか・・」
「今度こそ・・・、・・・・幸せ・・・・」
「・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・」
一通りの話が終わると、男のほうがニッコリと笑った
窓から差し込む二つの月の光に照らされたその右腕・・
いや、右の『カギ爪』をキシリ・・と鳴らしながら・・・・


夜空を見上げれば、二つの月が人々を見守っている
だが、人々は知らなかった
その日、その空に浮かぶ衛星(つき)が一つ増えた事を

知らなかった・・『彼ら』以外の人々は


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