「ゼロの超人」
第0話.使い魔登場の巻
ルイズ・フランソワーズ・ド・ラ・ヴァリエールは当惑していた。
日ごろからロクに魔法が使えず、ゼロだ、無能だと言われている自分だが、この春の使い魔召喚の儀において、ようやくサモンサーヴァントを成功させることができた。
それ自体はいい。
だが、自分はいったい何を召喚してしまったのだろう?
もうもうと煙が立ちこめる中――もちろん、ルイズの魔法につきものの”爆発”が起ったのだ――爆心地のあたりに揺らめく黒い人影。
まだシルエットしかわからないが明らかに二足歩行するヒューマノイド。それも、オーガのような巨体というわけでもなく、エルフのように尖った耳も見受けられない。ぶっちゃけ、ただの人間っぽく見える。
日ごろからロクに魔法が使えず、ゼロだ、無能だと言われている自分だが、この春の使い魔召喚の儀において、ようやくサモンサーヴァントを成功させることができた。
それ自体はいい。
だが、自分はいったい何を召喚してしまったのだろう?
もうもうと煙が立ちこめる中――もちろん、ルイズの魔法につきものの”爆発”が起ったのだ――爆心地のあたりに揺らめく黒い人影。
まだシルエットしかわからないが明らかに二足歩行するヒューマノイド。それも、オーガのような巨体というわけでもなく、エルフのように尖った耳も見受けられない。ぶっちゃけ、ただの人間っぽく見える。
(もしかして……わたし、平民を呼び出しちゃった?)
ガックリうなだれるルイズ。
そりゃあ、ドラゴンやグリフォンのような特上級の使い魔が呼び出せると本気で思っていたわけではないが、さすがに平民はないだろう。これなら、むしろ犬とか猫とか……百歩譲ってカエルやネズミのほうが、いくらかマシだ。
そりゃあ、ドラゴンやグリフォンのような特上級の使い魔が呼び出せると本気で思っていたわけではないが、さすがに平民はないだろう。これなら、むしろ犬とか猫とか……百歩譲ってカエルやネズミのほうが、いくらかマシだ。
煙が晴れるにつれ、人影の姿が明らかになる。
そこに立っていたのは、ルイズたちと同年代くらいの少年に見えた。
黒い髪は前髪の一部以外は短めにまとめられ、清潔そうな印象を与える。
顔だちは比較的整ってはいるが、どことなく目がトロンと眠そうなので、美形と呼ぶにはほどどうにも遠い。
ハイカラーの黒い上着と、同じく黒いズボンを着用しているが、足元はなぜか裸足に木製のサンダルのようなものを履いている。
そして、傍らに金属製の奇妙な二輪車を携えていた。
黒い髪は前髪の一部以外は短めにまとめられ、清潔そうな印象を与える。
顔だちは比較的整ってはいるが、どことなく目がトロンと眠そうなので、美形と呼ぶにはほどどうにも遠い。
ハイカラーの黒い上着と、同じく黒いズボンを着用しているが、足元はなぜか裸足に木製のサンダルのようなものを履いている。
そして、傍らに金属製の奇妙な二輪車を携えていた。
おもむろに"彼"が片手をあげた。
「やぁ。」
~以上、「ゼロの超人」改め「究極超人るいず」、つづく~