あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

ゼロと雪姫-3


使い魔として異世界ハルケギニアに呼び出されて一日目。
朝から色々大変な事が起きました。
私の主になったルイズ、彼女のお友達のキュルケに火を吐くトカゲのサラマンダー。
宙を浮く人を見たり、朝御飯の前に喧嘩が起きたり。
めちゃくちゃな事ばかりで、それは、私のこれからの生活を示すような朝でした。

~魔法が使えないって、本当かい?~

食事を終えたルイズはアナを連れて教室へと向かった。教室の中に入ると先に教室に入っていた生徒達はクスクスと笑い始める。
皆、様々な使い魔を連れていた。猫、犬、蛇とアナの世界でもごくごく普通にいる動物たちもいた。
しかし、好奇心旺盛なアナにとってもっと目を引いたのは。

「ルイズ!あれ!廊下で見た大きな目玉!」
「バグベアーね。」
「あの蛸お化けは!?初めて見るわ!」
「スキュアよ。」

ルイズは目をキラキラと輝かせながら使い魔に指を差す。ルイズはそれを得意気に説明した。うん、まさに理想のお姉さん像。
しかし、それは数分後に脆くも崩れるものであった。

ルイズは自分の席の隣にアナを座らせた。アナはフンフンと鼻唄混じりで両足を上下に振っている。
時にリンクス達とじゃれあう姿は余りにも可愛らしく、そっち系の生徒達の視線はアナに釘付けだった。
ルイズは思った。ビバ!歩く萌え属性!さて。

「皆さんそろそろお静かに。私が講師のシュヴルーズです。」

シュヴルーズと名乗った中年の女性は教室中を満足そうに微笑みながら見回した。

「皆さん。春の使い魔召喚は大成功のようですわね。・・・あら?ミスタ・マリコルヌは?」
「せんせーい。マリコルヌ君は欠席するそうでーす。」
「それは残念ですねぇ。」
そう言うと今度はルイズの席に顔を向かせた。

「おやおや変わった使い魔を召喚したものですね。ミス・ヴァリエール。」

ルイズは思わず赤面して俯く。その時アナは上目遣いで自分の顔を見ている事に気付く。
(その顔も可愛いわね・・・・、よし、アナ見てなさい。食堂であなたが頑張った分、私も頑張ってやるから。)

シュヴルーズは授業を進めていく。アナは首をコクコク上下に振りながら楽しそうにに授業を見ていた。
魔法というのは、アナにとって非常に興味深いものであった。本を読むことを好んでいたアナにとって魔法とは憧れの存在であった。
確かに似たようなものは自分の世界にもあった。オーバーマンの繰り出す超現象オーバースキルである。
しかしあれはどちらかというと戦闘に特化したものが多く、日常で使われるものはそう多くはなかった。
それに対して魔法は生活、農業などをより良くする為に使われる。これがアナの魔法への興味を駆り立てる一つの理由になった。

「・・・つまりドット、ライン、トライアングル、スクウェア。使える系統が増える事でより強力な魔法が使えるのね!」
「そうよアナ。小さいのに賢いわね。」
「じゃあルイズは今はいくつ足せるの!?」
「そ、それは・・・」
「そこ、ミス・ヴァリエール私語を慎むものよ。今は私の授業であります。」

シュヴルーズはちょっと尖った様子で言う。「す、すいません。」
「お喋りする暇があるのならあなたにやってもらいましょう。ここにある石ころを、望む金属に変えてごらんなさい。」

ルイズは立ち上がらない。困ったようにもじもじするだけ。

「ルイズ!頑張ってね!あなたならできるわ!」

しかし使い魔の期待の眼差しが逃げることを許さない。小時間思考した。
仕方ない。ルイズは立ち上がり、前に歩いて行った。それと同時に教室はざわめき始めた。

「ルイズ。やめて。」

その途中でキュルケが蒼白な顔で言う。

「冷やかしは止しなさい。ミス・ツェルプトー。他の生徒が見ているのよ。さあ。」

教壇に立ったルイズをシュヴルーズはにっこりした顔で見つめる。
ルイズは唇を軽くへの字に曲げ、真剣な顔で石ころを見つめる。目をつむり短くルーンを唱えると、目を見開き杖を振った。

「やってみるさ!えーーい!」

ドゴン!!

石ころは机ごと爆発。爆風をモロに受けたルイズとシュヴリーズは黒板に叩きつけられた。



「ぎゃー!何をやっているんだ!」
「いつもより左舷の弾幕が濃いよ!なにやってんのーーー!」

生徒は悲鳴を混じえ騒ぎ始めると、教室に居る使い魔は暴れだす
アナのリンナが爆発に驚いて飛びあがるとそれに反応した大蛇が、大きな口を開けてそれを追いかけた。

「ああ!だめよ!その子を食べちゃ!」

アナは大蛇を続いて追いかけるが、横から飛び出して来たマンティコアに邪魔される。

「危ないよ!めーでしょ!」

アナが大きな声でそう言うと、周りの人間が気付かない程度で右手のルーンが輝いた。
するとどうだろう。暴れまわっていた使い魔達が暴れるのを止めた。
これでパニックを起こしていた生徒達は、落ち着きを取り戻し、騒ぎは一旦おさまった。
ルイズは慣れたような顔で立ち上がった。

「ちょ、ちょっと失敗した見たいね・・・・。」

煤で真っ黒になったルイズ立ち上がり、ハンカチで顔を拭きながらそう言うと、生徒達の視線がルイズに集まる。怒りが込められていた。

「ちょっとなんて事!そんな訳無いだろゼロのルイズ!」
「魔法の成功が0じゃないか!」
「お前見たいな奴は逝っちゃえよー!」

猛然と反撃を喰らう。アナはそれを唖然とした表情でそれを見ていた。

所変わって・・・。
先日の『春の使い魔召喚』の際、ルイズが呼び出した使い魔の少女のことが気にかかったミスタ・コルベールは、図書室に込もって書物を調べていた。
気になったのは、その少女の右手に刻まれたルーン。珍しいルーンだったのでもしやと思い、先日の夜から、詳しい記述が書かれた本を一心不乱に探していたのだ。
そして

「こっ、これは!」

古書の一節と少女に現れたルーンのスケッチを見比べる。そして、慌てて本を抱えて走り出す。
彼の向かった先は学院長室であった。



「暇じゃのう」
トリステイン学院長を務めるオスマン氏は、白い髭をよらし、机に肘をついて退屈を持て余していた。おもむろにうむ、と呟いて引き出しを引いて水ギセルを取り出す。
しかし、水ギセルは宙を浮き、部屋の隅で書き物をしていた秘書のミス・ロングビルの手の中に入っていった。

「年よりの楽しみを取り上げて楽しいかね?ミス・・・」
オスマン氏はつまらなさそうに呟く。ミス・ロングビルは眼鏡をくいっと直して、椅子から立ち上がり、オスマンに近づいていった。

「オールド・オスマン。あなたの健康を管理するのも私の勤めなのですわ」
「こう平和が続くと時間の過ごし方というのが何よりの問題となるのじゃな」
「オールド・オスマン。」
「なんじゃ。」
「私のお尻を撫でるのはやめてください。修正しますよ。」

オスマンは口を半開きにしながらぽけ~と天井を見つめた。

「都合が悪くなるとボケたフリをするのも止めてください。」

するとオスマンの肩に、白い二十日ネズミが乗ってかって来た。オスマンは横目でネズミを見ると何時になく、真剣な目付きになった。

(ご苦労様じゃ。モートソグニル。っで色は?色はどうじゃった?ワシの予想では黒なのじゃが?)
(ちゅうちゅう。)
(何!トリコロール!?それはまた趣味が悪いというかオーガニック的というか・・・・。はっ!)

キュピーンっと、オスマン氏の額に閃光が走る。前に視線を整えると、禍々しいオーラを纏ったミス・ロングビル。
天使のような微笑みを見せるが、目は笑っていない。
「歯をくいしばりなさい。貴方のような人は、修正しないとわからないようですから。」
「ふむ・・・、サボテンの花が咲いているのう。」

そんな時、ドアがガタン!と勢いよく開き、中からコルベールが飛び出してきた。

「たた、大変です!オールド・・・」

コルベールの声は徐々にトーンダウンしていく。
目の前に居るオスマンは何故か机の上でノックアウトしているのだから。
横ではミス・ロングビルが何事も無かったかのように書類の整理をしていた。

「ううう・・・。若いモンがいたいけな老人に暴力を振るう。寒い時代になったと思わんか?」
「何のことかサッパリです。オールド・オスマン。」

哀れんだネズミは、チューっと鳴くのであった。


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