チリィィィィィン・・・
運命が変わる瞬間、人はその音を聞くと言う
だが、それが祝福の音だったのか
それとも弔いの鐘だったのかは
死ぬ時で無いと判らない
だが、それが祝福の音だったのか
それとも弔いの鐘だったのかは
死ぬ時で無いと判らない
そして今日この日、この時に彼女は聞いたのだ
自分の運命が変わる音を
自分の運命が変わる音を
ぐぎゅるるるるぅぅぅぅぅぅぅぅ・・・・
「何なのよコイツぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!」
「何なのよコイツぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!」
- 聞いたのだ・・・多分
ZERO×SWORD ep.Ⅰ
タキシードは異世界に舞う
タキシードは異世界に舞う
時は少々遡る
此処はトリステイン魔法学園
此処はトリステイン魔法学園
とある儀式が行われているその場所に、
強い意志を秘めた少女の声が響く
「宇宙の果ての何処かにいる私のシモベよ!
神聖で美しく、そして強力な使い魔よ!
私は心より求め、訴えるわ!我が導きに答えなさい!」
強い意志を秘めた少女の声が響く
「宇宙の果ての何処かにいる私のシモベよ!
神聖で美しく、そして強力な使い魔よ!
私は心より求め、訴えるわ!我が導きに答えなさい!」
彼女の名はルイズ
この魔法学園にて「落ちこぼれ」に分類されている魔法使いの少女である
行われているのは使い魔召喚の儀式
魔法使いにとって、この後の一生を左右する重大な儀式である
この魔法学園にて「落ちこぼれ」に分類されている魔法使いの少女である
行われているのは使い魔召喚の儀式
魔法使いにとって、この後の一生を左右する重大な儀式である
彼女は不満を持っていた
どの系統の魔法を使っても、大概失敗し爆発を巻き起こし
級友達から侮蔑と嘲笑の対象とされる今の状況に
どの系統の魔法を使っても、大概失敗し爆発を巻き起こし
級友達から侮蔑と嘲笑の対象とされる今の状況に
そして彼女は願っていた
今までの不遇を帳消しにする、素晴らしい使い魔を召喚することを
今までの不遇を帳消しにする、素晴らしい使い魔を召喚することを
(神話に語られるような最高位の幻獣を召喚してみせる!
そして二度と私のことを『ゼロのルイズ』なんて呼ばせないわ・・・)
そして二度と私のことを『ゼロのルイズ』なんて呼ばせないわ・・・)
だから唱えたのだ、その召喚の呪文を
級友達が訝しがり、そしてあきれたその内容は、
しかし彼女の心からの願いだったのだ
級友達が訝しがり、そしてあきれたその内容は、
しかし彼女の心からの願いだったのだ
ルイズが召喚の呪文を唱えた直後、それは起こった
まず(級友達は半ば予想していたことだが)
召喚の儀式を行っている広場に爆発が巻き起こった
そしてその直後、鈴の様な澄んだ金属音が響いたのだ
まず(級友達は半ば予想していたことだが)
召喚の儀式を行っている広場に爆発が巻き起こった
そしてその直後、鈴の様な澄んだ金属音が響いたのだ
チリィィィィィン・・・
周囲にいる者で、その音に気づいた者は殆ど居なかった
何故なら最初に起こった爆発音に比べて、それはあまりに小さな音だったからだ
何故なら最初に起こった爆発音に比べて、それはあまりに小さな音だったからだ
だが、ルイズの耳にはハッキリと聞こえた
一番近くに居た・・という理由もあるだろう
だが、例えどんなに離れていたとしても
彼女はその音を聞いたに違いない
一番近くに居た・・という理由もあるだろう
だが、例えどんなに離れていたとしても
彼女はその音を聞いたに違いない
何故なら、その音こそが彼女の運命が変わる音だったのだから・・・
その音のした方向に目を向けたルイズは
そこに黒い「何か」が居るのに気づいた
しかし直後に認識を改める・・それは「何か」では無く「誰か」である事に
そこに黒い「何か」が居るのに気づいた
しかし直後に認識を改める・・それは「何か」では無く「誰か」である事に
そこに居たのは一人の男であった
年齢は二十代そこそこに見える
年齢は二十代そこそこに見える
身長は180サント・・いや、よく見るとかなりの猫背であり
背筋を伸ばせば190サントを超えそうな長身である
背筋を伸ばせば190サントを超えそうな長身である
顔立ちは悪くなく、むしろ整っている方ではあるが
その表情はどうにも覇気が無く
何かに疲れているようなイメージを与える
その表情はどうにも覇気が無く
何かに疲れているようなイメージを与える
服装は何故かタキシード、
そしてツバ広の帽子(何故か帽子の端に金色のリングが付いていた)を被り
腰には剣を差して・・いや、これもよく見ると剣では無かった
その男が腰に差していたのは剣の「柄」だけであった
そしてツバ広の帽子(何故か帽子の端に金色のリングが付いていた)を被り
腰には剣を差して・・いや、これもよく見ると剣では無かった
その男が腰に差していたのは剣の「柄」だけであった
広場をざわめきが包む
「に・・人間?」「あれ・・あの格好・・平民だよな?」
「変わった格好だな・・でも貴族には見えないから平民だろ」
「・・ゼロのルイズが平民を召喚したぞ!」
「さすがゼロのルイズ!まさかただの平民を召喚するなんて」
「いやいや、ゼロのルイズにはぴったりの使い魔じゃないか」
驚きの声は徐々に嘲笑へと内容を変え、広がっていった
「に・・人間?」「あれ・・あの格好・・平民だよな?」
「変わった格好だな・・でも貴族には見えないから平民だろ」
「・・ゼロのルイズが平民を召喚したぞ!」
「さすがゼロのルイズ!まさかただの平民を召喚するなんて」
「いやいや、ゼロのルイズにはぴったりの使い魔じゃないか」
驚きの声は徐々に嘲笑へと内容を変え、広がっていった
ルイズも呆然とし、思わず一人ごちる
「こ、こんなのが・・神聖で美しく・・そして強力な・・」
思わず現実逃避をしそうになる精神を何とか繋ぎとめ
彼女は男に話しかける・・・
「あんた・・誰?」
「こ、こんなのが・・神聖で美しく・・そして強力な・・」
思わず現実逃避をしそうになる精神を何とか繋ぎとめ
彼女は男に話しかける・・・
「あんた・・誰?」
男が答える
「○×××△△△●×△●▲」
「○×××△△△●×△●▲」
ルイズは頭を抱えた
「言葉が通じないの?どこの平民?」
「△●▲×△●△△△」
「●△△△●×××△」
男は周りの者が誰も理解できない言葉で二言三言喋ると
「言葉が通じないの?どこの平民?」
「△●▲×△●△△△」
「●△△△●×××△」
男は周りの者が誰も理解できない言葉で二言三言喋ると
ぐぎゅるるるるぅぅぅぅぅぅぅぅ・・・・
周りの者が誰でも理解できる腹の音を鳴らし
その場にバッタリと倒れた
広場には一瞬の沈黙の後
「プッ」
「「「「「「ワハハハハハハハハハハハハハハハ!!」」」」」」
文字通りの大爆笑と
「何なのよコイツぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!」
ルイズの絶叫が響き渡った
その場にバッタリと倒れた
広場には一瞬の沈黙の後
「プッ」
「「「「「「ワハハハハハハハハハハハハハハハ!!」」」」」」
文字通りの大爆笑と
「何なのよコイツぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!」
ルイズの絶叫が響き渡った
それが心に虚無を持つ男、ヴァンと
後に虚無の力に目覚める少女、ルイズの出会いであった
後に虚無の力に目覚める少女、ルイズの出会いであった
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