あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

K1伝説

シエスタがギーシュが落とした小瓶を拾いあげて、二股がばれてしまいました。

「待ちたまえ」
シエスタの体がビクッと震え上がった。後ろを見なくてもわかる。そうとうお怒りなご様子。
「君が軽率に、香水の瓶なんかを拾い上げたおかげで、二人のレディの名誉が傷ついた。どうしてくれふごろぺっ!?」
誰もがギーシュの方に目をやる。見ると、一人の少年が彼の頬を思いきり殴ったようだ。
辺りは騒然となる。服装は貴族の恰好ではない。となると、風の噂で広まったあのルイズが召喚した平民……?
吹っ飛ばされたギーシュは頬をさすりながら、キッと、づかづかとこちらに向かってくる少年に睨み付ける。
「きっ、貴様ッ! この僕を――」
「このボケナスがあああああぁぁあああぁ!!!!」
少年はこの食堂全域に聞こえるよう叫んだ。
「お前はわかっていない!! なにもわかっていない!!!!!」
誰もが呆然と見ていた。主役の登場である。
「お前は今世紀において最大の産物と言っていい『萌え業界』の鉄則を背いた! フラグの数ならいくらでも立ててもいいッ! ケティエンドでもモンモランシーエンドでも自由だ!」
だかな、と続ける。
「二股、三股、もしくはそれ以上!! それだけはッ……それだけは絶対絶対、たとえこのハルケギニアが滅亡しようともやってはいけない禁則事項なんだあぁあぁあぁあああ!!!!
 いいかよく聞け貴族共、確かに昔は一夫多妻制といって何人でも妻を持つことができた! おおっと今回は彼女か、まあそれはどうでもよい
 だがな! それは既に絶滅している、時代遅れしいるッ!!  かんっぺきにアナログ化しているんだ!! 今の時代じゃまったく流行りはしない!!
理由だと? そんなの簡単だ! 平等に愛する事など不可能だと知ったからだ! 今のお前は火繩銃を用いてアメリカのステルス機、F-22に競り勝とうとしているんだぞ!!
 そこになおれ! 矯正してやるうううぅうぅうう!!! 歯を食いしばれえぇええぇえええ!!!!!」
バキッ、と再び少年はギーシュを殴る。
勢いよく吹っ飛ばされたギーシュは、モンモランシーが座っていた椅子になだれこんだ。
「いいか! 貴様にでも至極簡単、わかりやすく説明をしてやろう! そうだな……誰でもこの業界に入ったら一度でも聞いた事があるピー―やピー―を用いてやるか。
 ん? どうやらこれらは禁止用語とされ封印されているようだな。仕方ない、では漫画の作品からネギ○を例に出してやる!
 嫌いな奴がいるかもしれんが! それならば別になんでも構わないッ! ただ今回はあくまでこの貴族にでもわかりやすいように誰でも気軽に接する作品を選ぶ事にした!
 なに? あのマガジンが他の社に渡さないように独自契約をさせた作者の作品を知らないだとっ!? 今すぐ全巻購入しやがれ! 馬鹿者貴様! 返事は押忍かサー・イェッサーだ!! それでも軍人志望者かあああぁぁああぁぁ!!!!
 それでは簡単に内容を説明してやる。一人の主人公がいて、たくさんの女の子がいる。それだけだ! それだけで十分だ!
 彼女らのジャンルは多種多様! ツンデレ、前髪、天然、おしとやか、お嬢様、スポーツ選手、吸血鬼、ロボ、科学者、未来人、幽霊、剣士、中国拳法、忍者、双子、ガンマン、ぽっちゃり、ピエロ、漫画家、パパラッチ、チアガール、幼なじみ、お姉ちゃん。
 どうだ、正直よくここまでやったものだと感心したぐらいだろ? これだけいたら主人公がいくら補正による鈍感さがあったとしても誰かと結ばれるだろう? いや確実に結ばれる!
 だけどな、もしこの主人公が全員と結ぶ事になったと仮定しよう。そしてそれを頭に思い浮かべてみろ、そいつは幸せかもしれんがな!!
 だがな、落ち着いて考えて欲しい。一人がんな何人と結ばれたらな、それは他の奴らが結ばれなくなるという事なんだああぁぁあぁあああ!!!!
 それを今回のケースにいれてみようか? 今回は二人であったから王道パターンに分類させる『ツンデレ』と『おしとやか』といこう
 ちなみにツンデレには基本貧乳というステータスが、おしとやかには腹黒さが付属しているが、今回はそういったのは全て省くという事にしてやる
 おいデブ! ノッポ!」
そう言って、マルコリヌとその隣の貴族を少年は指差す。
「貴様らはおそらく今までモテた事がない。いいや肯定しなくていい。わかっている。貴様らの持つそのオーラが全て語っている!
 いいか、じゃあ貴様らがこれら二つのタイプが好みの人間だと仮定しよう! もちろん顔、バスト、ヒップ、ウェスト、細かい設定は貴様らが本来求めている状態にしても構わない!
 しかし! もちろん向こうは自分の事をどう思っているかはわからない。わからないよな!? だが、それが独り身だったらこれから起こすイベント、フラグ立て、好感度で可能性があるのは確かだ!
 だがどうだ、その二人がこの生意気なイケメン野郎に取られたらどう思う!? 自分達はモテない暦を更新して、こいつが一人ウハウハ気分になるのを許していいかあああぁぁぁああああ!!!?」
「そ、そんなの許せないです!」
少年の瞳がギロリと光輝く。
「そうだ! そんなもんは断じて許せない! 基本どの作品もヒロインと主人公が結ばれて終わってはいるが、その後のサブヒロインがどうなるかが気になる!!
 各ヒロインエンドという考えは悪くはない。悪くはないのだが結果としてそれは主人公とヒロインのハッピーエンドなだけで他の人間にはある種不幸エンドでもあるんだっ!!
 もっとも一番不幸なのは誰とも結ばれない男キャラなんだが……おおっと話がズレたな。話を戻そう。
 今回は気付いたからよかったものも……いや、違う。こいつはまた同じ事を繰り返すに違いない! 違いないんだっ!!
 いいか諸君! そのような事が断じて許されるのだろうか!?」
「「「「許されませんっ!!!」」」」
「いいか、じゃあお前らに聞こう! てめえらはどっちの味方だっ!!!?」
答えは決まっていた。
「「「「あなた様ですっ!!!」」」」
「僕、間違いてましたッ! あんな奴の友達で」
マルコリヌが少年に感謝の意を表す。俺も俺も、とノッポが続いた。
「あの……それであなたのお名前は一体……」
少年は笑みを浮かべる。なんとも輝かしい笑みであった。
「そうだな、Kと呼んでくれ!」
「「「「K!!! K!!!」」」」
「まっ、こんな奴に俺の固有結界を使う必要はなかったな」
少年の伝説が、今始まった。

新着情報

取得中です。