「あんた誰?」
「えっと、どちら様ですか?」
「えっと、どちら様ですか?」
爆炎とともに現れたのは黒髪の少女だった。年は十歳くらいだろうか?
ルイズが半睨みで尋ねると小さく微笑んだ。
ルイズが半睨みで尋ねると小さく微笑んだ。
「ゼロのルイズが人間を召喚したぁ!」
「女の子だぞぅ!」
「か、可愛いぞぅ。ハァハァ」
「う、うるさい!ちょ、ちょっと間違えただけよ!」
「女の子だぞぅ!」
「か、可愛いぞぅ。ハァハァ」
「う、うるさい!ちょ、ちょっと間違えただけよ!」
ルイズが周囲の人間と怒鳴りあう様子を眺めながら、少女は手に持つ、ヴィオラのケースに隠したステアーAUG、突撃銃(アサルトライフル)をいつでも取り出せるよう、静かに構える。
「あの、ここはどこなんですか?たしかわたし、ローマに、マルコーさんの所に行かないといけないのに」
しかし、誰も少女の言葉には耳を貸さない。
「ミスタ・コルベール!もう一回召喚させて下さい!」
「あのー・・・」
「それはダメだ。ミス・ヴァリエール」
「あのー・・・」
「それはダメだ。ミス・ヴァリエール」
「聞いてますかぁー?」
話を聞いてくれない。何やら勝手に話が進んでいるではないか。どうしたものかと首を傾げて考える。そうこうしている内にどうやら話があちらでまとまったようだ。
「ねぇ」
「あ、はい。えっとお話は終わりましたか?」
「あんた感謝しなさいよね」
「あ、はい。えっとお話は終わりましたか?」
「あんた感謝しなさいよね」
やっぱり話を聞いてくれない。
「貴族にこんなことされるなんて、ありえないから、感謝しなさいよね!」
貴族?五共和国派(パダーニャ)ではないことは確かなようだ。そんなことを考えていると、目前に杖が迫る。
「我が名はルイズ・ド・ラ・ヴァリエール五つの力を司るペンタゴン・・・」
―危ない―
そう思うよりも体が動く、杖を持った人物を後ろ手に組み伏せる。
それを見た周囲の生徒はドッと笑い出した。しかし、コルベールは違った。
一連の洗練された動き、間違いなく一定の訓練を受けたものだ。しかしその少女はきょとんとした表情で周囲を見回す。そのギャップに違和感を覚える。
それを見た周囲の生徒はドッと笑い出した。しかし、コルベールは違った。
一連の洗練された動き、間違いなく一定の訓練を受けたものだ。しかしその少女はきょとんとした表情で周囲を見回す。そのギャップに違和感を覚える。
「あ、あんた何すんのよ!どきなさい!」
「えっと、あなた悪い人ですか?」
「悪い人って何よ!わたしは貴族よ!メイジよ!」
「えっと、あなた悪い人ですか?」
「悪い人って何よ!わたしは貴族よ!メイジよ!」
ルイズは少女に組み伏せられたままそう吐き捨てる。しかし少女は拘束を解く気配をみせない。埒が明かない、そう判断したコルベールは少女の前に進み出る。
「あー、すまないが君、ミス・ヴァリエール、今組み伏せている彼女を放してはくれないかね」
そういってみるが、動こうとはしない。あどけない表情の下で、周囲を警戒しているようだ。
「別に君に危害を加えるつもりはないから、彼女から手を放し、話を聞いてくれないかね」
その言葉を聞き入れたのか、ルイズは開放された。
「君はメイジの…」
「あんた何すんのよ!」
「あんた何すんのよ!」
コルベールのセリフを遮り、ルイズは咳き込みながらも悪態をつく。
「こうなったら……」
ルイズは強引に唇を重ねた。
だが唇を重ねられた少女の反応は早かった。わずかな戸惑いがあるものの、先ほどのようにルイズを押さえ込む。その首をへし折らんと。
だが唇を重ねられた少女の反応は早かった。わずかな戸惑いがあるものの、先ほどのようにルイズを押さえ込む。その首をへし折らんと。
ルイズの首は折られることはなかった。少女の左手の甲が激しく痛む、そして激しい嘔吐感。少女は意識を失いルイズの上に倒れこんだ。
「大丈夫かね、ミス・ヴァリエール」
「お、重い、何でこいつこんなに重いのよ」
「お、重い、何でこいつこんなに重いのよ」
少女の下からルイズが這い出る。
「ミス・ヴァリエール、大丈夫かね」
コルベールは尋ねる。
「何とか大丈夫です。けど・・・」
「そうか、皆先に教室に戻ってなさい」
「そうか、皆先に教室に戻ってなさい」
その言葉に促され、生徒たちは学院へと帰り、辺りにはコルベール、ルイズと少女が取り残される。
「ふむ、珍しいルーンだ」
倒れた少女の手をとり呟く。
「ミス・ヴァリエール」
「は、はい」
「歩けるようだね。彼女は私が運ぼう。君はその楽器か何かのケースを持ちたまえ」
「わかりました」
「は、はい」
「歩けるようだね。彼女は私が運ぼう。君はその楽器か何かのケースを持ちたまえ」
「わかりました」
コルベールは少女を魔法で運び、ルイズは少女の荷物を運ぶ。
学院への帰り道、コルベールがふと思ったことを口にする。
「小奇麗な格好をしているな。何というかまるで人形のようだ」
「人形ですか?」
「ああそうだな。すまないね、つまらないことを言って」
「人形ですか?」
「ああそうだな。すまないね、つまらないことを言って」
Episodio 0
La ragazza che fu chiamata in causa
召喚された少女
召喚された少女