あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

ドラが使い魔-3

  チュン、チュン

朝――
学院内に小鳥の声が響くころ

「……ふ、あぁぁぁ~あ」
エル・マタドーラは目を覚ました

「…ん~?」
一瞬、ここが何処であるのかわからなくなり、きょろきょろと辺りを見回すと
桃色の髪の少女がベッドですやすやと寝息を立てているのを見て

「…ああ、召喚されたんだっけ」
自分の立場を再確認した


ドラが使い魔 「努力と根性、略して…」前編


そのあとは別段変わったことはなかった


ただ服を着せるように言ったのをすんなりと受け入れたマタドーラにルイズが

「やけにあっさりと言うこと聞くわね」
と尋ねたのを

「俺はもともと、 子 守 り 用のロボットだからな
 こういうのには慣れてんだ」
と答えられて

「誰が幼児体型ですってぇぇぇぇぇぇぇ!?」
と言って、頭をはたいたことぐらいだろう


「じゃあ、行くわよ」
「お~う」
扉を開けるルイズの言葉に軽く返事をして、マタドーラはあとに続いた
と、扉を出ると同時にほかの部屋から生徒が出てくるのが見えた


「おはようルイズ」
「…おはようキュルケ」
自分達から一番近かった部屋から出てきた女生徒の挨拶に
ルイズは、あからさまに不機嫌な態度で答えた
…と

「おはようございます麗しのお嬢さん。よろしければお名前を伺ってもいいでしょうか」
わずか0・2秒でキュルケのそばへと移動し、そんなことをのたまうエル・マタドーラ
いつの間にかその口にはバラを咥えている

「あら、あなたは確かルイズの…」
「使い魔のエル・マタドーラです、セニョリータ。ああ、あなたのその紅い髪は情熱というに相応しい」
「ふふ…ありがとう。私はキュルケ。キュルケ・アウグスタ・フレデリカ・フォン・アンハルツ・ツェルプストー
 人からは「微熱」のキュルケの通り名で呼ばれているわ」
「「微熱」…ふむ、この通り名はあなたに良くお似合いだ」
和やかに会話をするマタドーラとキュルケ。そこに

「なぁに朝っぱらから人の天敵ナンパしてるのよ!この、エロ・マタドーラぁぁぁ!!」
ルイズの放った膝蹴りが、彼の腹を直撃した

そのあとは、マタドーラが蹴られた部分を押さえてうめいていたと言うことや
キュルケが大笑いしながら自分の名前と使い魔を紹介しつつ、ルイズをからかったこと意外は
別段変わったところはなかった


アルヴィーズの食堂

「へぇーー、結構広いな」
食堂を見回しながらそういうマタドーラを、ルイズはジロリと睨みつける

「…今度キュルケをナンパしたら御飯抜きだからね」
「解った解った悪かったって。もうしないから」
そんなことを言いつつ、二人はテーブルへと近づく

「うっひょー!うまそー!いっただっきまぁーす!!」
そう言って椅子に座ろうとすると、ルイズの声で待ったが掛けられる

「あんたはこっち」
そう言って指を向けたほうにあったのは――

木箱の上に乗った固そうなパンとほとんど具の入ってないスープだった

「何この扱い!?」
「本来なら入ることもないところに入れてあげたんだからコレくらい我慢しなさいよ」
「いや、そのりくつはおかしいっ!!」
彼の親友の伝家の宝刀がルイズに向けられるが、効果はなかった
しぶしぶと、マタドーラは固パンにかじりつく

「朝からこんなんじゃ力でないぜ…」
ぽつり、とそうこぼし、あとでシエスタになんか貰おう…と思ったマタドーラだった


午前の授業の時間になった
自分の分の椅子がなかったことに不満げなマタドーラだったが最早何も言う気も起きなかった

しばらくすると、教師の女性がやってきて授業を始めた

「…が~、ご~、が~、ご~」
複数の系統魔術だの、ドットやラインだのの話が出てきたが、最初っから聞く気のない
マタドーラにとっては、いい子守唄がわりだった

「…ちょっと、起きなさいよ」
「んん~…なんだよもう」
気持ちよさそうなイビキを掻く彼にルイズは腹を立て、無理やりに起こす

「…ミス・ヴァリエール、聞いているのですか?」
シュヴルーズという名のその教師はその様子を見てルイズに尋ねた

「へ?は、ひゃい!!」
ルイズはそれを聞き、あわてて答えたので声が裏返ってしまった

「それではミス・ヴァリエール。前へ来て練金を行っていただけますか?」
とたんに教室が騒がしくなる
「先生!」
「なんですか、ミス・ツェルプストー?」
「やめといた方がいいと思いますけど・・・」

「そうだそうだ!」

「お願いします先生、どうか、どうかそれだけは!!」

「ヘイ…ミー、チャンプネ…ツヨイネ…ヘイ、ジャブネ…」
キュルケの言葉に教室中からそれに同意する言葉が放たれる
その騒ぎの中、何かを我慢するかのようなルイズだったが

「やります!」
意を決してそう叫んだ

「ね、ねぇルイズ。お願いだから本っ当にやめて」
そんなキュルケの言葉を無視して、ルイズは前に出る

マタドーラが異変に気付いたのは、前出たルイズは杖を振り上げ
渾身の魔力を詠唱に込めて振り下ろした瞬間だった

「危ねぇ!」
そう声に出したとき、すでに彼はルイズの前方に出ていた

「――ヒラリ!」
彼がマントを振るうと、爆発の衝撃や炎はそのまま――

「ごすぺらっ!?」
一人の生徒を直撃した

「アレ…?」
たらり、とマタドーラの頬を一筋の汗が流れる

「だ、大丈夫かぁー!マルコメミソー?!」

「しっかりしろー!マルコメミソー!!」

「先生、マルコメミソが!マルコメミソがぁ!!」
生徒達が爆発が直撃した少年を心配して騒ぐ中、その少年は

「……ぼ、僕の名前はマリコルヌだ…」
そう言って気を失った

「マ、マルコメミソォォォォッ!!」
生徒達の絶叫が響く。結局、彼の本当の名前を呼んだものは誰もいなかった



「…ヤベェ、飛ばす方向間違えちまった…」
そう、コッソリとマタドーラが呟いたのは余談である

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