あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

絶望の使い魔IF-4


夢を見た。
最初に暗闇にいるのは昨日と同じ。
前に闇の塊があり、やはりなにかを喋っているが聞き取れない。
だが自分がしなければいけないことはわかる・・・・





眠りからゆっくりと自分が覚醒していくのがわかる。
寝返りを打つと顔に直接朝日が差し込み、目蓋の裏を赤く染める。
頭が活性化してくると昨日のことを思い出し、シーツを蹴飛ばして起き上がり仁王立ちする。
このルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールはついにメイジとして生まれ変わった。
心の中で宣言したルイズは一度出たベッドに戻りうつ伏せに寝て、枕で頭を押さえながら足をぱたぱたさせる。
さらにシーツも巻き込みぐねぐねと動いていたが唐突に夢だったのではないかと不安になる。
時計に目をやり朝食までまだかなり時間があることを確認すると、魔法の練習をすることにした。
さすがに自分が先住魔法を使うことを、他の者に知られるわけにはいかないので学院ではできない。
起きて着替えるといつものようにデルフリンガーを背負い、メイドに洗濯を頼みに行く。
最近、懐いてきたメイドがいる。名前は知らないが何かと世話をしようとしてくる。
そのメイドがちょうどこちらに向かってきていた。

「おはようございます。ミスヴァリエール」

笑顔で挨拶してくるメイドに、にっこり微笑みおはようと返す。

「じゃあ、これお願いね」
「かしこまりました。では終わりましたら後ほどお部屋の方へお届けします」

別れてから厩舎に向かう。さっきのメイドの笑顔をいつか自分が恐怖に染める様を想像し悦に浸る。
今の内に好感度を上げておけば、それは一転裏切られた時の絶望を増加させてくれる。
抱く希望は大きい方がよいと夢で使い魔も言っていた・・・・
馬に乗り近くの森に着く。馬を手近な木に結び、森に入っていく。
木々が倒され、少し凍っている所が残っている小さな広場に出る。間違いなく昨日魔法を使った場所だ。
まだ私はつかえるのだろうか。手のひらを木の根元に向けて呪文を唱える。

「ヒャド」

木に30サントほどの円錐形の氷柱が5本突き立つ。
そしてそのまま突き立った場所から半径1メイル程を軽く凍らせた。
使えた。夢ではなかったと実感しながら、身体が飛び跳ねようとするのを抑える。
精神力を外に噴出し、身体を宙に浮かす。バランスが難しいが飛べている。
早く飛ぶよりこうやって同じところに留まる方が難しいというのは、
系統魔法におけるレビテーションとフライの難しさが逆になっているようで苦笑する。
魔法が使えることも確認でき帰ろうとしたとき、
槍を持ったオークがこちらを見ていることにやっと気がついた。
普通のオークよりも大きい。それでいて、こそっとも音を立てることなく、
ルイズにあと10メイルほどの距離まで近づいていた。
警戒心が湧き上がり一気に黒い靄を身に纏う。間違いなく相手は強い。
デルフリンガーの柄に手をやり相手の出方を待つ。
オークはこちらが警戒したことに驚いたように目を見開いたが、頭をかきながら森の奥に姿を消した。
オークが去った後周囲を警戒しながら戻る。呆気なく森の外まで出れてしまい首を傾げる。
学院でオークを使い魔にしたという生徒はいなかったはず。間違いなく野生だ。
あのオークは何がしたかったのだろうか。考えても答えが出ない。

学園に戻り朝食を取り、授業に行く。
風の偏愛者ギトーの授業の時、授業の内容を聞かず、ルイズはこれからのことを考えいた。
これまで漠然としていたが魔法が使える様になったルイズはかなり強くなったと言っていい。
しかし国家に対抗できるわけがない。どのような力が必要なのだろう。
やはりモンスターの大群か。しかし昨日引き連れた魔物は討伐されてしまったようである。
下手に魔物を暴れさせると警戒されてしまう。遺跡に軍が駐留するようになったのがよい例だ。
いや、別に魔物を使う必要はないのではないか。
国という枠組みに対抗するなら国をぶつければいい。ちょうど内乱を起こしている国があるではないか。
あの内乱が成功すれば反乱軍はどうするのだろう。確か聖地の奪還を掲げていたはずだが、
まちがいなく余勢を駆ってトリステインに攻めてくる。
そうなれば遺跡など二の次になる。そこでモンスターを引きつれ治安を悪化させる。
ただでさえ戦争状態であるのに魔物まで暴れてはトリステインは地獄になるだろう。
内乱の起こっている国、アルビオンに行き、いや行かなくとも反乱軍に支援すればよい。
いまのアルビオンに行くのはどう考えてもおかしく、目立ってしまう。
支援だけでもかなり難しくなる。アルビオンとトリステインは朋友。
反乱軍に支援しているのがばれれば死罪は免れない。やはり他人に任せることはできない。
だからと言って自分は行けないし、行ったところでトリステイン貴族が反乱軍に接触できないだろう。
ルイズは自分が何もできそうにないのがもどかしく唸った。
案の定教師に指摘されたが完璧に無視し通し、ギトーの頭の血管をピクピクいわせた。
昼食の後メイドから紅茶をもらっていると視線を感じた。
あれはたしかモット伯だったか。平民で遊ぶというあまりよいとは言えない趣味を持つ嫌われ者だった。
しかし立ち回りはうまく、宮廷に置いてかなりの地位を持つ。
前の自分なら毛嫌いしていたが今では特に思うことはない。
しかし視線はルイズではなく隣に立っているメイドを見ているように思える。
モットが消えてからメイドが呼ばれて連れられていった。
……嫌な予感がする。

夕食の時間、メイドが来なかった。眉間に皺がよるのを止められない。
食事が終わるとすぐに厨房に向かう。ちょうどコック長のマルトーが出てきたようだ。

「コック長、少し聞きたいんだけど」
「ミスヴァリエール?どうしました?」
「メイドのことよ」

自分の名前を貴族嫌いのマルトーが知っていることに疑問を持つがほうっておいてメイドの事を尋ねる。
マルトーは悔しそうに顔を歪める。

「ミスヴァリエール、シエスタから直接聞かなかったのですか?」

そのときルイズは自分に懐いていたメイドの名前がシエスタだと初めて知った。

「聞いてないわね。ただモット伯が見てたから嫌な予感がしたのよね」

ますます歪めて怒っているのか悲しいのかどちらか分からない顔をマルトーは取っている。

「シエスタが貴方のことを話しているときはそれはもう楽しそうでした。
 言わなかったのは貴方に迷惑をかけないためでしょう。アイツはモット伯に連れてかれちまいました。
 相手は貴族なんですから我々はどうすることもできません。・・・ちくしょう!」

マルトーの様子は観ていて気分がいいが、それよりもモット伯の行動が許せなかった。
トンビに油揚げを掻っ攫われる・・・まさにそれだ。
口の端を無理やり引きつり上げ笑顔を作る。その顔を見たマルトーは先ほどまでしわくちゃにしていた顔を
引きつらせ青くしていた。
ルイズはゆっくり厩舎に向かう。途中で風竜を見つけた。となりに小柄な者がいる。
タバサであった。どうやらルイズを見ていて話はだいたいわかっているみたいだ。

「馬よりこの子のほうが速い」

すばやく打算する。ガリア出身のトライアングルの風のメイジ。
使い魔は風竜―シルフィードである。
彼女とはそんなに親しくはないから友情からの手伝いではない。
メイドを助けようという正義感の持ち主であったか?答えはNO。
つまりなにかルイズに求めていることになる。

「あなた、私がこれから何をするかわかっているのかしら?」

そこで初めてタバサがルイズの表情を判別できる距離になる。
タバサはそれを見て杖を構えそうになる。そして自分の思い違いに気付いた。
モット伯に交渉をしに行くと思っていたがとんでもない。あれは殺すつもりだ。
それをタバサは知ってしまった。もう逃げられない。もし自分が協力しなければ躊躇なく殺しにくるだろう。
協力すれば自分も同罪。喋ることはなくなる。ガリア出身とはいえ罪を犯すのはダメージが大きい。
しかもタバサの場合、犯罪者となると、タバサを始末する格好の口実を叔父に与えることになる。
そうなると、このルイズを止めることが一番よいのだろう。しかし相対してそれが不可能だとわかる。
これまでいろんな任務で亜人と戦ってきたが、このルイズは桁違いだ。
生き残れるかわからない。私は目的も果たさず死ぬわけには行かない。

「モット伯の殺害。私はあなたの使い魔に興味がある。
 可能性でしかないが私の問題を解決できるかもしれない」

できるだけ簡潔に答え、助ける理由も入れる
ルイズの視線にタバサは唇が乾いてくるのを自覚する。
むしろ使い魔のことを出した瞬間に強くなった気がする。
すべてを説明すれば納得してくれるかもしれない。どうする。背中の汗がゆっくり落ちる。
つばを飲むと喉が鳴る音が響く。逃げるにも逃げられる気がしない。


「わかったわ。じゃあお願いね」

一気に場の空気が弛緩した。額に汗を掻いてしまう。
よく考えればここは魔法学院の中だ。戦えば人が集まってくるだろう。
それは自分もルイズも本意ではない。

「タバサ。モット伯の館まであなたの問題って奴の詳しい説明をお願いするわ」

それにタバサは頷く以外なかった。
シルフィードに乗り、ルイズの視線に晒されながらタバサは語った。
自分がガリアの王族であること。父が伯父に殺されたであろうこと。
母が心を壊す薬をタバサの代わりに飲んだこと。母の心を戻す、そして伯父に復讐するためなら
なんでもする気がある。シュバリエの爵位は自分を合法的に殺すために伯父が任務という名の死地に送って、
それらの任務を達成していたら勝手に付いていたこと。これまでいろんな薬で母を治そうとしたができず、
先住魔法の薬ではないかと思っていたところに、ルイズが系統魔法と思えない黒い靄を使いフーケのゴーレムと
戦っていた。キュルケはルイズの性格が使い魔召喚から少し変わったと言っていたから、
使い魔は先住魔法を使えるのではないか?そして母の心も治せるのではないかと希望を持ったこと。
その話を聞き、ルイズはすばらしい人材だと感じた。
フーケ戦で有能なのはわかっていたが、これほど闇を抱えていたとは。
話が終わると同時にモット伯の館に着く。

シルフィードで斥候したところ、門番が正門に二人裏門に一人。館周りを巡回しているのが四人、
二人づつに別れ犬を連れているらしい。正面からルイズが派手に乗り込み、巡回を引き付け、裏口の一人はタバサが始末する。
ルイズはそのまま館に突入、タバサは他に逃げようとするものを上空から監視することに決まった。
抜かれるデルフリンガー。

「おいおい、今日もやる気満々なのね・・・
 嬢ちゃんに付き合っていると倫理観がおかしくなりそうで怖いなぁ」

全身に闇を纏い疾走する。雑談している門番の頭を一振りで2つ飛ばす。門を蹴り飛ばし中に入る。
ずいぶん派手に音が出てしまった。犬が吠えている。
番犬が来たか。どんどん近づいてくる。飛びかかってきた犬が2匹、片方を剣で開きにし他方の喉を握り潰す。
走ってきた巡回の四人も後を追わせる。館の扉を切り開く。
ぼけっとこちらを見ている兵士が四人いた。奥のほうに二人と手近に二人。

「ヒャド!ヒャド!」

魔法を奥にいる二人に唱えながら近くの一人を切り捨てる。奥の二人が頭と身体から氷を生やしたところで、
四人目がやっと状況を悟る。笛を鳴らそうと口に入れると同時にデルフリンガーも一緒に入れてやる。
兵士が詰めていると思われる場所に行くとカードゲームの最中のようで何人かがカードを持っている。
テーブルの上には掛け金と思われる小銭がおいてあり、
盛り上がっているのか他の者は立ち上がって勝負の行方を見ている。
こちらを見ている者は一人もいない。

「ヒャダルコ」

カード勝負を見るために固まっていて狙いやすい。
50サントほどの氷の塊が飛び交い、脳漿や内臓をぶちまけて殺した後、部屋を凍りつかせる。
館を練り歩くがなかなか人と出会わない。
門を蹴り飛ばした音、そして先ほどの魔法の音が大きかったせいか、
何か起こっていると思った平民の使用人は部屋に逃げているようだ。
時折出会う者はすべて殺していく。

今日仕入れたメイドと寝室に行こうとしたところでやっと館での異常に気付いたモット伯は、
メイドを寝室に入れてから雇っているメイジと腕の立つ親衛隊5人といっしょに階段を降りていく。
これからお楽しみの時間であったのにそれを邪魔されたのだ。この代償高く払ってもらおう。
降りた先には桃色の髪の少女がいた。着ているのは魔法学院の制服ではないだろうか。
なんということだ。これはおもしろいことになりそうだ。平民での遊びはそろそろ飽きてきていたところだ。

「おい!君!私が誰か知っておるのかね?」
「血袋に名前がいるの?」
「そう!私は血ぶくrっじゃない!私は・・・」

名乗ろうとしたところで親衛隊の一人が前に出て制してくる。
何をやってるんだと睨むが他の護衛も同様な判断を下したのか真剣な様子で娘を見ている。

「モット伯、すぐに逃げてください。奴は普通ではありません」

何を馬鹿なとよく見てみると娘は全身に黒い靄を纏い、持っている剣からは血が滴り落ちている。
そしてはっきりとした殺意が見える笑顔。一気に寒気が襲ってくる。
モット伯は護衛に任せたと言うとすぐに最上階にある隠し階段に向かう。
メイジと親衛隊二人が残り3人がモット伯についていく。
モット伯は自分の執務室に戻り本棚を動かす。裏にあった扉に護衛といっしょに入っていく。

残った剣士二人はかなり剣の腕が良さそうだ。二人はメイジが詠唱する時間を稼ごうとしている。
唱え終えるのを待つ気はない。ルイズは左手で持った杖を振り上げる。
唱えておいたファイアーボールを天井に向けて放つ。護衛たちはファイヤーボールに備えていたが、
天井がいきなり爆発するのには備えられなかった。護衛はメイジも合わせて床に叩きつけられる。
倒れているうちに後衛のメイジ以外の首を狩る。
メイジを見ると倒れながらもすでに詠唱を終えていたようで笑みを浮かべていた。

「ライトニングクラウド!」

目の前で稲妻が走りルイズに向かう。まともに受けると一撃で人を殺せる威力を持つ。
食らったルイズは微動だにせず、笑みを貼り付けた顔だけを護衛のメイジに向けている。
自分の放った魔法が効いていないことにメイジが気付き飛び退きながら詠唱する。
さっきまでメイジがいた場所を剣が抉る。
メイジはルイズには勝てないと悟っていた。これはもう護衛のためでなく自分が逃げるために
距離をとらねばならない。そして彼は気付けなかった。
ルイズが剣を振り上げたところでメイジは呪文を解き放つ。

「エアハンマー」

ルイズは意に介さずそのまま頭蓋骨を潰した。

隠し階段は最上階から一階まで抜けられる。
抜けた先には地下通路につながる入り口が取り付けられている。
モット伯が一階まで着いた時隠し階段の上層の入り口が吹き飛ばされた音がした。
螺旋階段になっていて、空いていた中央から本棚ごと隠し扉が落ちてくる。
地下通路の入り口を開けようとするが空かない。
いくら引いても空くことがないのでモット伯は固定化の掛かっていないはずの扉に錬金を使った。
錬金できない。水の魔法で無理やり破ろうとしても全く効果がない。
いったい誰が固定化の魔法を掛けたのかとモット伯が怒鳴る。
頭に水をかけられた。落ち着くことができたが同時に怒りも湧く。
護衛を睨み付けようとすると護衛の顔から剣が出ていた。水のかかった髪を触ると手が赤くなる。
他の護衛は皆頭から氷柱を出している。顔から剣を生やした護衛が倒れると笑みを浮かべる少女がいた。

「つ ぅ か ま ぁ え た」


タバサは上空から監視していたが館からは誰も出てこない。
壊れた入り口を見ると外に出ようとしている兵士と使用人が何人かいた。
しかし何かにぶつかっているようで外に出られないようだ。異様な光景だった。
必死に何もないところで立ち往生するその様は鬼気迫るものがある。
館に近づきディテクトマジックを使うが特に反応を示さない。
相手を逃がさないようにする先住魔法だろうか。
シルフィードが話しかけてくる。前から同じことばかり言う。
曰くルイズとその使い魔に近寄ってはいけない。
しかしもう引き下がれないところまできてしまった。

「闇を身体に着てる人間なんてもう人間じゃないのね。あれはいけないものなのね。
 きっとなにか企んでるのね。きゅいきゅい」

闇を着る・・・なるほどとタバサは感じた。
そのうち入り口にたまっていた者を皆殺しにしルイズが出てきた。
タバサは血まみれになっているマントを脱ぐようにルイズに言う。
魔法で水を作り出しその場で洗濯する。そして風を起こし乾燥させる。
返されたマントをルイズが着ると何がしたかったのか悟る。
湿って重いが血の匂いがかなり薄れていた。血まみれのマントの処理は簡単ではないことを
町のゴロツキを始末した時の経験からルイズは知っていたのでタバサに感謝した。
ルイズが黒い靄を消し、シルフィードに乗る。タバサはそれを見て呟く。

「闇の衣服か」
「・・・うまいこと言うわね」

ルイズはそれに反応する。

「そういえば名前なんて考えもしなかったわね。
 ん~、闇の衣服・・闇の服・・・闇の羽衣・・・闇の衣・・・」

最後に言った名前にひどくしっくりくるものを感じる。
これからはこの力を闇の衣と呼ぶようにしよう。
シルフィードに乗って帰りながらルイズはタバサを抱き込むために話す。

「タバサ、私は貴方のお母様を治す方法は知らないわ。
 でも私の使い魔ならわからない。あいつは私に夢の中で先住魔法の使い方を教えてくれたわ。
 人間である私に先住魔法を使わせる事ができるほど魔法について詳しい。
 そして私の使い魔は物を食べる必要はないわ。
 だから今のまま寝ていてもやせ衰えることはない。なぜだがわかる?
 あいつはね、生き物の感情を糧にするらしいのよ。
 つまり人が生きている限り飢えることはない。
 嘘みたいだけど本当のことなの。まるで精霊のような存在。
 つまり言ってみれば人の内面に対してなら何でもできるかもしれない。
 そう、それが薬により壊されたものだとしてもね」

タバサはその話に耳を傾け、拳を握り締めている。
ルイズはその様子を見ながら楽しむ。どうやらタバサは大きな希望を抱いたようだ。
これで使い魔が目覚めるまでは一人使える配下ができた。
タバサに嘘はついてはいない。ただ感情と言っても我が使い魔が糧とするのは負の感情のみだ。
そして魔道については恐ろしく見識がありそうだからタバサの母を治せるかもしれない。
ただし治すかどうかは知らないが・・・・

 ・・・・抱かせる希望は大きければ大きいほどよい。そう使い魔も言っていた・・・・・・・・
シルフィードは背中で為される会話でタバサが食われていくような錯覚を受けた。
タバサに念話で呼びかけるが反応はなく、深く考え込んでいるようだ。
このピンクは危ない。その使い魔はもっと危ない。
そう理解しているが、感覚的な物でしかなく、それではタバサを説得できない。
このピンクは何をするつもりだろうか。絶対に気を許してはいけない。

翌日モット伯亭の事件は、同館で部屋に篭っていた使用人たちが
トリステイン城下に逃げ込んだことで発覚した。
犯行現場にはところどころに氷塊や氷付けの人間が発見されたことから
犯行グループには水のトライアングル以上のメイジが一人以上いたとされ、捜査されることになる。
ちなみにシエスタは無事に学院に戻ってくることができた。
マルトーはシエスタのことをルイズに話したときの反応から、ルイズが仲間を集めてやったのではないかと
勘ぐるが、平民のために動いてくれた貴族になにかするつもりはなく自分の胸に秘めることにした。
ただシエスタにだけは伝えておいたことでシエスタはルイズの更なる信奉者となってしまう。


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