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ソーサリー・ゼロ-12

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一一九

 夕日が沈む前に学院に帰り着き、馬丁に事情を説明してから馬を厩舎に戻した君たちは、寄宿舎へ向かう途中で意外な二人連れに出会う。
 ひとりは赤い髪、褐色の肌、艶めかしい肉体をもつ少女≪微熱のキュルケ≫だが、もうひとりの小柄な少女は、君にとって見慣れぬ顔だ。
 青い髪と白い肌をもち、いっさいの感情を浮かべぬ物静かな容貌で目立つところといえば、眼鏡のレンズ越しに輝く青い瞳くらいのものだろうか。
 ルイズやキュルケと同じく黒いマントをまとい、自らの身の丈よりも長大な杖を手にしている。
「おかえり、ヴァリエール。道中は大変だったわね、学院の馬を死なせちゃうなんて」
 動と静、赤と青、豊満と未熟――あらゆる点で対照的なふたりのうち、口を開いたのはキュルケである。
「な、なんであんたがそんなこと知ってんのよ!」
 驚きの表情でルイズが言う。
 キュルケはそんなルイズの様子を満足そうに眺めながら、
「風竜に乗って、空から見てたのよ。タバサが快く協力してくれたから」と答え、
隣に立つ小柄な少女の肩に手をやる。
「わたしのこと覗き見しながら、つけまわしてたの!? ツェルプストーの人間はほんと悪趣味ね」
 ルイズの厭味を気にした様子もなく、キュルケは君のほうを見る。
「あたしが見張ってたのは、使い魔さんのほうよ。服を新調したのね。でも、あいかわらず硬派。ちゃらちゃらと着飾ったりせず実用本位で」
 君のほうに手を伸ばし、襟をつまむ。
「虚飾を嫌う野性的なところと、魔法を熱心に勉強する知的なところ。両方を併せ持つなんて、不思議な人ね。
あたしのまだ知らないタイプだわ……」
 そう言いながらキュルケは、両手を君の首の後ろに回し、顔を近づける。
「は、は、離れなさーい!」
 顔を真っ赤にしたルイズが、君とキュルケのあいだに割り込み、
「人の使い魔に、主人の面前で、なに恥知らずなことやってんの!」とまくし立てる。
「あら、あたしは素敵な殿方と、より深く知り合いたいだけよ」
「人の所有物に勝手に手を出すのをね、世間では、泥棒っていうのよ!」

 二人の口論に付き合いきれぬと一歩退いた君は、タバサと呼ばれた小柄な少女と目が合う。
 彼女はすぐに目をそらしてしまうが、君はこの無口な少女に少しだけ興味を覚える。
 君はタバサに話しかけてみるか(四へ)、ルイズとキュルケを仲裁してみるか(七八へ)、それとも黙ってなりゆきを見守るか(二一三へ)?



 名を名乗りはじめましてと挨拶するが、少女は君をちらりと一瞥しただけで、すぐにそっぽを向いてしまう。
 君が彼女との会話をあきらめて、いまだに口喧嘩を続けているルイズとキュルケのほうに向き直ったところ、
「タバサ」と小さな声が聞こえる。
 彼女も名乗ってくれたようだが、それ以上の会話はない。
 先刻のキュルケの台詞から考えると、このルイズ以上に幼く見える少女が≪風竜≫と呼ばれる空飛ぶ怪物を従えているらしい。
 どうやら、外見からは想像できぬ魔法の実力をもつようだ。一四二へ。


一四二

 ふたりの少女の言い争いは、まだ続いている。
「もっと感謝しなさいな、あなたの馬の仇、林から出てきたあの獣を退治したのは、あたしなのよ!」と自慢げにキュルケが言うと、
「誰もそんなこと頼んでないでしょ! ツェルプストーから恩を売られたって迷惑よ!」とルイズが返す。
 兵が言っていた獣の黒焦げ死体とは、どうやらキュルケの魔法によるものらしい。
 なぜそんなことをしたのだろうと考える君の隣で、タバサが
「世話焼き」と小さくつぶやく。
 その言葉の意味を考えようとした君は、
「おお! こちらでしたか、ミス・ヴァリエールの使い魔殿!」という声に振り返る。
 言葉の主は、教師のコルベールだ。
 片手に古ぼけた本を持っているようだが、夕闇のなかでは表題までは見えない。

 口論をやめたルイズとキュルケ、相変わらずの態度のタバサの注目を浴びるなか、コルベールは力を貸してもらえないかと言うと、
君に古ぼけた本を手渡す。
 表紙を目にした君は、驚愕のあまり本を取り落としそうになる。
 表紙に書かれているのは君の故郷、アナランドの文字だ!

 君はあわてて驚きの表情を隠そうとするが、三人の少女とひとりの教師は、君の反応を見逃さない。
「その文字が読めるのですね!? オールド・オスマンでさえ見たこともないという、その文字を! 藁にもすがる思いで、
遥かな異国から召喚されたというあなたの協力を仰いでみたのですが、まさかあなたが≪エルフの魔法書≫を解読できるとは!」
 コルベールは興奮を隠さず、君に≪エルフの魔法書≫を読んでくれとせっつき、三人の少女は意外な展開にぼうっとしている。
 いや、タバサだけは違う。
「危険」と言うと、
杖を両手で持ち直す。

 その言葉と同時に、君とコルベールの間の地面が突如盛り上がり、君たちふたりを弾き飛ばす!
 地面に背中を打ちつけた(体力点一を失う)君が起き上がって何があったかを確認すると、さっきまで立っていた場所に、
人の背丈ほどもある 巨大な腕が地面から生えている。
 その腕は土の塊でできており、あの≪エルフの魔法書≫を太い指で器用につまむと、そのまま学院の城壁のほうへと素早く滑っていく。
 君は巨大な腕を追いかけるか(二四八へ)?
 それとも術を使うか?

 ROK・四○○へ
 WOK・三五二へ
 DIM・三三一へ
 BIG・三七五へ
 NIP・三三一へ


二四八

 君は巨大な土の腕を城壁に追い詰めるが、腕は≪エルフの魔法書≫を頭上高く投げ上げる。
 本の飛んだ先を目で追うと、城壁に設けられた通廊の上に、黒い長衣をまとった人物が立っているのを目にする。
 頭巾を目深にかぶっているため、顔はわからない。 
 その人物は土の腕が投げた本を受け止めると身を翻し、城壁の反対側、学院の外に向かって飛び降りてしまう。

 あの本を、得体の知れぬ者の手に渡すわけにはいかない。
 そう決意した君が、黒い長衣の人物を追うために動こうとしたところで、ルイズ、キュルケ、タバサ、コルベールの四人が追いついてくる。 
「土のゴーレム……まさかあれが、≪土こねのフーシェ≫なの?」
「≪土塊(つちくれ)のフーケ≫」
 ルイズの間違いを即座にタバサが訂正する。
「やられた……本塔から持ち出したところを狙われるとは……」
 痛む腰をさすりながら、落胆した表情のコルベールが言う。
 未知の言語を解読する鍵が見つかったと思ったら、突然手許から奪われたのだ。
 知識を得ることを喜びとする彼にとっては、まさに痛恨事だろう。

 あの黒い長衣の人物は、近頃トリステイン全土を荒らしまわっている盗賊、≪土塊のフーケ≫というらしい。
 強大な≪土≫系統の魔法使いであり、魔法に関連した器物を好んで獲物に選ぶという。
 読めもせぬ文字で書かれているとはいえ、≪エルフの魔法書≫と名づけられた書物ならばその価値は計り知れぬ、とフーケは考えたのだろう。

 君はアナランドの魔法使いの義務として、あの本を奪回しなければならない。
 再び馬を借りて、フーケを追うか(八七へ)?
 ルイズたち四人の魔法使いに、なにか助力を仰ぐか(一六九へ)?
 どちらもいやなら、術を使ってもいい。

 FAR・三三九へ
 ZEN・三八三へ
 NIP・二九七へ
 ZIP・四一○へ
 TEL・二九七へ


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