あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

ドラが使い魔-2

「――異世界?」
「……信じらんねぇか、やっぱり?」

夜 トリステイン魔法学院・ルイズの部屋

ベッドに腰掛けるルイズに、藁の寝床に座り込んだエル・マタドーラは
事情を話していた

「そりゃ、普通はね。だけど…」

ルイズは遠くを見つめ、今日のことを思い出していた


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「ふむ、召喚も成功したようだね。ではミス・ヴァリエール、儀式を続けなさい」
「はいっ!」

コルベールはの言葉に意気込んでそう叫ぶと、ルイズはマタドーラの顔に自分の顔を近づける

「お、オイ、何を・・・」
「いいからじっとしてなさいっ!!」

彼の講義の声も聞かず、そのまま顔を近づける




「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール

 五つの力を司るペンタゴン

 この者に祝福を与え

 我の使い魔と為せ」

契約の言葉を唱え、そして…


チュッ


っと言う音と共に、2人の唇は触れ合った

「…………………………………………………へ?」

「終わりましたっ!!」

呆然としたマタドーラの声とは裏腹に、ルイズの声はとても弾んでいた

「キ、キスゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!?」

叫びをあげるマタドーラ


彼とてキスの経験がないわけではないのだが、いきなり、しかも初対面の
少女に口付けをされれば驚くのは当然である

…と

「!?熱っ!アッチィィィィィィィィィィィ!?」

左手が焼きつくような激痛に腕を押さえて彼は地面をゴロゴロと転がり

「べ!」

偶然にもそばに生えていた木に激突して止まる
同時に彼の手の痛みも消えたのだが、今度はぶつかった頭を抱えてうずくまった

「………プッ」

その光景を見て、生徒の誰かが吹き出した次の瞬間には

「ブワァ――――――ハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!」

その場のほぼ全員が大笑いしていた


笑っていないのは、いつも無表情のタバサと

呆然としたコルベールと

笑顔から一転、悔しそうな顔でプルプルと振るえ、笑い声に耐えるルイズだけだった


「ヒッヒ…さ、流石は「ゼロ」の使い魔!」

「こりゃ凄い!腹筋がちぎれ飛ぶかとおもったぜ!ギャハハハ!!」

「サイコー!もう、サイコー!」

笑い声はそれからマタドーラの頭の痛みが引くまで続いた

「イテテテ…何なんだ、一体」

そう言って立ち上がるマタドーラがふと、左手を見ると複雑な形の刺青のようなものがあった

「な、何だこりゃ?」
「ほう、珍しいルーンだな」

困惑するマタドーラを他所に、コルベールはそんなことを言っていた

「安心しなさい、コントラクト・サーヴァントも成功だ。おめでとう」

そう言うコルベールに対して、ルイズは少々不満げに頭を下げた

「では皆さん、教室に戻りますぞ」

そう言ってコルベールは生徒たち(ルイズ除く)を連れ、「フライ」の魔法で飛んでいく


「ルイズ、お前は歩いてこいよ」

「お前は『フライ』や『レビテーション』の魔法も使えないんだからな」

「精々その使い魔におぶってもらえよ…無理だろうけど。ハハハ」

何の道具も使わずに空を飛んで行く生徒たちを見て、あっけにとられたマタドーラだったが
「魔法」という言葉に納得した

――こいつらドラメッドの同類か?…絨毯なしでも飛べるもんなんだな

そんなことを思ってルイズのほうへ顔を向ける

「セニョリータ、君は飛ばないのか?」
「…ううう、うっさいわねぇ!私は飛べないの!いいでしょ別に!」

フン、と顔を背けるルイズ

「じゃあ、飛んでみるか?」

へ?という表情でルイズはマタドーラに顔を向けると
彼は黄色い竹とんぼのようなものを取り出した

「何よそれ?」
「タケコプター」
「…いや、だからなんなのよ」
「頭に付けてみな」


少々不満げだがとりあえず、契約は済んだのだから従っても危害はないだろうと考え
ルイズはタケコプターを頭に付けた

「付けたわよ」
「んじゃ、横のボタンを押して」

言われるままにボタンを押すルイズ

すると

「え、きゃ、きゃぁぁぁぁぁ!?」

ふわり、と彼女の体が飛び上がった
いきなりのことに慌てるルイズ

「おっと」

それを受け止めたのはいつの間にかタケコプターを付けたマタドーラだった

「慌てんなって、自分が跳びたい方向へ行こうとすればちゃんと飛ぶから」
「ほ、本当に…?」
「ああ」

マタドーラの言葉を聞いて、恐る恐る飛んでみる

「…ほんとだ」
「な、言ったとおりだろ」


呆然とするルイズに、彼は笑顔でそう言った

「あんた、何なの?」
「さっきも言ったろ、エル・マタドーラだって
 ところでセニョリータ、君の名前は?」

ルイズの問いにそう答え、問い返す

「わたしは――ルイズ
 ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールよ」


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ここで話は冒頭に戻る

「でも、あんな道具は見たことも聞いたこともないし…」
「まぁ、そうだよな…」

しばらくの沈黙…

「まぁ、どうでもいいけど…ふわぁ~あ…じゃあさっきも言ったけど、洗濯、頼んだわよ」
「はいはい、任せ…ってちょっと待て!」
いきなり服を脱ぎだすルイズに、慌てて待ったを掛けるマタドーラ

「ふぇ?何よ」
「いきなり男の前で服を脱ぐのはどうかと…」
「男?あんたは使い魔じゃない」
「……」
彼女の言葉を聞いた彼は、コレは何を言っても無駄だ、と瞬時に理解した

「変なの…じゃあこれ、洗っといてね」
そう言って脱いだ下着を投げてよこすと、パチン、と指を鳴らして明かりを消し
ベッドに横になった。はぁ、とため息をつくマタドーラ
男扱いされないというのは悲しかったが、まぁしょうがない。こんななりだもの

「…とりあえず、洗い場にでも行きますかね…」
そう言って彼は部屋のドアを開けた



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「で、洗い場ってのはどこなんだ?」
キョロキョロと辺りを見回しながらマタドーラはこれからのことを考えていた

――もとの場所に帰るにしろ帰らないにしろ、ここでしばらくは暮らさなきゃなんないんだよなぁ

エル・マタドーラの持つ秘密道具のほとんどはレンタル品であり、そのうち10分の9は
すでに返却済みであった。現在、彼の持つ道具は20個ほど、その内10数個は自前で
残りは全てレンタル品である。時間操作系の道具も「タンマウォッチ」のみでコレもレンタル
レンタル品は、直接返さなくても期限が来れば自動的に返却されるため延滞料金の
心配はとりあえずはない

――ま、取りあえずは大丈夫だろ

そう思い、曲がり角を曲がろうとして



どん

「うおっ!」
「きゃ!」
誰かとぶつかった

「…はっ、だ、大丈夫ですか?」
「あ、ああだいじょ…」
ぶつかった相手に返事を返そうとして顔を上げたマタドーラの目に映ったのは

黒い髪の上に、ぴょこん、と犬耳が乗ったメイドだった

「……へ?」

数分後…

「へぇ、シエスタはジィさんが犬の獣人だったのか」
「はい…でもマタドーラさん、さっきはほんとにスイマセンでした」
「いいって、いいって。洗濯も変わりにやってもらったんだから、そう気にすんなよ」
犬耳メイド…シエスタと仲良く談笑するマタドーラの姿があった

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