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使い魔のゼロ 第三話

第三話 力満ちる戦士

イライラしながらもルイズは食事を終え、授業のため教室に向かった。
他の生徒達は各々横に召喚した自分の使い魔を置いている。
ゼロもそれを見てルイズの隣に立った。
ルイズはそれをしゃくに感じた。もちろん使い魔の分際で席に座ることなど許されないが、
かといって横に突っ立たれるというのも気に障る。
「横に立たれてもうっとおしいから床にでも座ってなさい」
「分かった」
そういうとゼロは通路の階段に腰を下ろした。
「皆さん、春の使い魔召喚は大成功のようですね。
このシュヴルーズ、みなさんの使い魔を見るのを毎年、楽しみにしているのですよ」
そして教室を見渡しゼロに眼をみやる。
「おやおや、また変わった使い魔を召喚したようですね、ミス・ヴァリエール」
シュヴルーズのとぼけた声に、教室中から忍び笑いがもれる。
「だって『ゼロ』だし。召喚が成功したのか怪しいもんだ。その辺の平民引っ張ってきたんじゃないか?」
「いやあ、その辺のやつがあんな変わった鎧なんてつけてるか?
きっとこの日のために前々から用意した、ルイズのセンス的にかっこいいサクラなんじゃないか?」
誰かがそういうと、忍び笑いは大笑いに変わった。
ただ、ゼロの名前については何も言われなかった。キュルケならさっさと広めると思ったのだが。
が、そんなことは関係ない。
「いい加減なことをいわないで、かぜっぴきのマリコルヌ!あんたの体型のほうがよっぽどセンス悪いわよ!」
「誰がかぜっぴきだ! 俺は風上のマリコルヌだ!そ し て!体型のことは言うなー!」
こうして朝に続き騒ぎ出すがシュヴルーズが杖を振り、二人の口を赤土で塞いでしまう。
こうして何事も無かったように授業が始まった。
ゼロは黙って講義を聞き、同時に辺りを観察していた。
生徒に付き従いやってきた使い魔。フレイムほど大きく力もありそうなものはそういなかったし、
多くはデータ上に残るただの動物と同じようだったが、実際には何かの力を持っている可能性もある。
しかしそれ以上は外見の観察からは分からなかった。
講義のほうも重要だった。今回は基本をまとめているようであり、魔法について知るのに大いに役立った。
魔法には土、水、火、風の四元素、そして虚無の五つの属性があり、
メイジはそのうち少なくとも一つの属性を使えるらしい。
元の世界では 氷、火、電気の属性があり、三すくみの関係で優劣があった。ここではどうなのか?
が、一番重要だったのは錬金の実践であった。
シュヴルーズは魔法でただの石を真鍮に変化させていた。なんでもスクウェアでは金の錬金すら可能だそうだ。
「ルイズ、トライアングルやスクウェアというのは何だ?」
授業の邪魔にはなるがこれは聞いておかなければならなかった。
ルイズによると属性を重ねられる数でドットからライン、トライアングル、とランクが上がり、
スクウェアが最上位だそうだ。
ランクが上がるほど希少な金属の錬金が可能になるようだが、スクウェアでようやく金が錬金できるということなら
自分のボディの超合金は錬金できないか、非常に困難だろう。
これまでの話だと、この世界ではそんな材質は見たことも無いはずだ。
いきなり魔法でボディを鉄くずに変えられる心配は無いらしい。
が、こうして話したことをとがめられ、ルイズが実践を行わされる羽目になった。
ルイズはまたひとつゼロのことが嫌いになった。

それと同時に、教室がざわめき始める。
ルイズが教壇に向かおうとすると
「ルイズやめて、お願い」
「いやだー、死にたくないー」
「ルイズの魔法の目撃者になってあげられるよ、私は死ぬけどね」
皆が騒ぐも、シュヴルーズは
「皆さん騒がないでください、ではミス・ヴァリエール宜しくお願いします」
と話を進め、ゼロは、ルイズの実力が分かる、と考えていた。
そして、ルイズが呪文を唱え杖を向けた瞬間、爆発が起きた。
「ぎゃー、やっぱりー!」
「いやだ、死にたくない、ギチギチギチー!」
「モットチカラヲー!」
「何度でも!ナ ン ド デ モ!蘇ってやる!」
大惨事だった。シュヴリーズは爆発をもろに受け気絶していた。
そんな中、ルイズははぼろぼろになりながらも立っていた 。まっすぐに前を見て。そして力強く言った。
「ちょっと・・・・、失敗しちゃった見たいね」
それを聞いて再び騒ぎが起こる。そんな中、青い髪の少女、タバサはゼロを見ていた。
避難した自分たちと違い、あの爆発の瞬間とっさに顔はかばっていたようだったがそれ以外は爆風と破片を浴びたはずだ。
だがゼロは、腕や脚の鎧の無い部分も指して傷ついた様子は見せない。そのことが少し気になった。
そのゼロは、あの瞬間自分におきた変化について考えていた。

授業後、ルイズとゼロは片づけをしていた。その中でルイズは口を開く。
「どう、大失敗だったでしょう、私。いつもこうなるのよ、今日だけじゃなくて。
成功率ゼロ。だから言われるの、私、ゼロって。いっつもゼロって馬鹿にされるの!」
昨日からいやなことばかりだった。歯止めが利かなくなっていた。
「なのに何であんたはゼロなのよ!馬鹿にしないで!あんたなんか嫌いよ!」
「それでもこれは俺の名だ。俺の名前なんだ。それを変えることはできない。

俺は、ゼロだ」

ルイズは黙ってしまっていた。自分をゼロという男。そこによく分からないが何か大きいものを感じたからだ。
「それと頼みがある。もう一度、魔法を使ってくれ」
「はあ、なに、もう一度笑いものにしたいの、わたしを!」
「たのむ」
一度は気勢をそがれたが再び怒りが蘇ってくる。
「じゃあ望みどおりにしてあげるわ!」
そういいゼロの眼前を爆破してやる。
が、いきなりにも関わらずゼロは腕で顔をガードしていた。それが余計にむかついた。
「やはりな」
「なにがよ」
「さっきもそうだったがお前が魔法を使うと何故かエネルギーが回復している」
「エネルギ-?」
「ああ、俺の力の源だ。これは失敗なんかじゃないんじゃないのか」
冗談じゃない、爆発するだけでなくこいつに力を与えるなんて最悪だ。これが失敗じゃなくてなんだというのだ。
今後むかついてこいつを吹き飛ばしてもかえって元気になるってことじゃないか。
実際はエネルギーは回復してもダメージはあるのだがルイズはそうとは知らずただ苛立ちを募らせていた。

昼、明らかに険悪な雰囲気を(ルイズが一方的に)放ちながら、
掃除のせいでやや遅めに食堂へ向かうと何か口論が起きていた。
野次馬に話を聞くとなんでもメイドがギーシュの香水のビンを拾ったことでふた股がばれて修羅場になっているらしい。
と、ギーシュがふざけたいい訳をしたあげく頬をぶたれていた。
これでこの騒ぎは終わりかと思いきや、ギーシュはビンを拾ったメイド、シエスタに因縁をつけ始めた。
「どうしてくれるんだい? 君が軽率に香水の壜などを拾い上げてくれたせいで、こんな事になってしまった。
二人のレディを傷つけてしまったんだぞ?」
「も、申し訳ございません!」
「謝って済む問題だと思っているのか!?
フン、やはり平民は平民か。 空気を読んで拾わない程度の事さえ期待するほうがバカだったね」
そういってギーシュが薔薇の造花、彼の杖をポケットから取り出した。
それを見たシエスタは哀れなほどに震え、涙を流してわびていた。
浅ましい。これが貴族のすることか。魔法は使えなくとも貴族としての矜持が自分にはある。
それを同じ貴族がこんなまねをしているのはひどく不快だった。
そしてそんな行為を、
「もうやめろ」
ゼロが止めていた。
「なんだい君は?……ああ、ゼロのルイズの使い魔だったね、確か。
 平民の分際で口出ししないでくれるから、ミスには罰を与えるのは当然だろう」
「俺にはお前は単に二股のばれた八つ当たりをしているようにしか見えないな。それならば、止めるまでだ」
もっともなことだった。それを受け周りからもギーシュへの野次があがる。
ギーシュは怒りに震え顔を赤くした後、ゼロに目を向けた。
「さすがは卑しい平民、礼儀というものを知らないようだねッ!
「いいだろう、『決闘』だッ!僕がじきじきに礼儀を教えてやろう。
ヴェストリ広場で待っている!準備ができたら何時でも来たまえ!」
「いいだろう」
「威勢だけはいいようだね。ああそうだ、名前を聞いておこうか、
貴族にたてついた馬鹿な平民として語り継がれる名前を」
「俺の名は、ゼロだ」
「はははははははっ、なるほど、ゼロのルイズにふさわしい名だな。
成功率ゼロの主人に礼儀がゼロの使い魔、ぴったりじゃないか!はーっはっはっはっはっは!」

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