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ゼロの使い魔・ブルー編-06

ゼロの使い魔・ブルー(?)編


ルイズは安堵していた。
一時はどうなるかと思ったが、
剣を持ったとたんブルーが凄い動きをして、
ギーシュのゴーレムをバラバラにしてしまった。
彼女は自分のことのように喜びながら、ブルーに駆け寄る。

「ブルー!凄いじゃない!あなた剣も使えたの?」

そうブルーに語りかけたが、返事はない。

「……ちょっとブルー、返事ぐらいしなさいよ!」

そう言って掴みかかると、
彼はあっさり倒れてしまった。

「え?」
「ルイズ、彼は凄いと思うが、その怪我で動けるはず無いぞ。
 ……僕がやっておいて何だけど」

などと、平静は取り戻したものの、未だに立ち上がれないギーシュが言う。

「……ちょ、ちょっと誰か!ブルーを運ぶから手伝って!」

周りで呆然としていた生徒達が、その言葉でハッとして、
ブルーに『レビテーション』をかける。
そのままルイズは、ブルーに付き添って去っていった。
その後暫く観客達は留まっていたが、
そのうち彼らもその場を去っていった。

ギーシュも友人に支えられてその場を去る。

「…彼は何者なんだろうか」

ギーシュは、友人に問う。

「ただの平民では無さそうだな」
「そんなのは身でもって解ってるよ」

軽く返してきた友人に、
冗談交じりでギーシュは返した。



そんな様子を、『遠見の鏡』を使って除いていた二人が居た。
コルベールは声を抑えながらも、興奮を隠せない様子で話し出す。

「オールド・オスマン……あの青年、勝ってしまいました」
「うむ……やはり」
「ミスタ・グラモンはドットクラスのメイジとはいえ、普通の平民では勝てるはずもありません!
 あの動きと剣の腕、彼は間違いなく『ガンダールヴ』かと!」
「少し静かにせい。しかし……」

オスマンの言葉は聞いているのか居ないのか、コルベールは騒ぎ立てる。

「さっそく王宮に報告して、指示を――」
「喝ッ!」

半ば暴走していたコルベールを、それより更に上の大声で止める。

「……落ち着いて話を聞かんか、ミスタ・カーネル」
「コルベールです。……それはともかく、王宮に指示を仰ぐべきでは?」
「それには及ばんよ」

オスマンは即答した。
が、コルベールはその事を疑問に思ったのか、問いかける。

「どうしてです?」

その質問を予め予測していたかのように、オスマンは即座に答えを返した。

「『ガンダールヴ』はただの使い魔ではない」
「その通りです。主人の呪文の詠唱の隙を守るために、戦闘に特化した使い魔だと。
 特別と言うことは解っています、だからこそ―」
「だからこそ、あの戦争と金稼ぎと
 他人の足を引っ張ることしか出来ん王宮のボンクラ共に渡すわけにはいかんじゃろう」

酷い言い方だったが、コルベールは戦争がしょっちゅう起きているこの世界の現状を考え、
取り敢えず同意しておくことにした。

「ははぁ、なるほど」
「この件は他言無用じゃ。下手な手出しもせんようにな」
「はい、かしこまりました」

ふとオスマンは立ち上がると、窓に歩み寄ると、コルベールの方を向くこともなく語りかけた。

「時にミスタ・ルーベンス」
「コルベールです!……で、何でしょうか」
「彼は本当に剣だけで戦っているように見えたかね?」
「……剣以外は、あの閃光を放つ玉しか使ってないでしょう?」
「そうか、なら良い……そろそろ行ったらどうじゃ。
 君にも色々と用はあるじゃろ?」
「……は、それでは」

コルベールがドアを開け、去っていくのを察知してから、
オスマンは誰に聞かれるでもない独り言を言う。

「うちにまともな奴は居ないのかのぉ……
 あんな量のナイフが忽然と消えても何とも思っておらん……」

まぁ、色ボケとツンとデレと誇りが頭の大部分を占める貴族に、
そんなことを期待する時点で間違ってるのかも知れないが。



彼は目を覚ました。朝の光が窓から差し込んでいる。
起き上がってみると、自分の身体の所々に包帯がまかれ、
絆創膏が貼られているのを確認した。

思い出してみる。
一つのみの月が照らす、あの切り立った――
いやいや、確かにそれが最後ではあるが、それではない。

ギーシュとか言う少年が繰り出したゴーレムにボコボコにされ、
その後剣を持ったら途端に身体が軽くなり、
剣を流れるように扱って、勝利した。
そして、気絶した。

辺りを見回してみると、ルイズの部屋だった。
自分はどうやらルイズのベッドに寝かされているらしい。
そのルイズはと言うと、机で寝ていた。

左手を上げてみる。
そこには使い魔の証たるルーンが刻まれていた。
決闘の時はよくわからなかったが、
剣を持ったとき、確かにこのルーンは光り輝いていた気がする。

(g……u…nd…r…l……f……『ガンダールヴ』)

読んで見る。ルーンの知識はある。
読めたものの、意味が全くわからない。

(一文字違えば灰色の魔法使いと同じ読みだな)

そんなことを考えながら、左手を見つめていると、ノックの音がし、
暫く待つとドアが開き、少女が入ってきた。
シエスタとか言う少女である。
彼女は彼を見ると微笑み、パンと水の入ったお盆を彼の隣に置いた。

「シエスタさん?」
「目が覚めたんですね、ブルーさん」
「うん……ブルー?」
「……どうかしました?」
「…ああ、何でもないよ。……いや、なんでもない」

口調を直す。不自然ではあったが。
が、シエスタは特におかしいとは思ってないらしかった。
元々それほど話していたわけではない。
よく憶えて無くてもおかしくはないだろう。
考えていると、シエスタが話しかけてきた。

「あれからミス・ヴァリエールがこの部屋までブルーさんを運んできたんです。
 先生を呼んだりして、『治癒』の呪文をかけてもらったりして、大変だったんです」

自分……自分達には『命』の術があるのだから、
その気になれば怪我など致命傷ですら一瞬で治せるのだけど。
だが、あのまま目覚められない可能性もあったので、
素直な気持ちでルイズに感謝していた。

「『治癒』の呪文のための秘薬の代金は、ミス・ヴァリエールが出してくれました。
 だから心配しなくても大丈夫ですよ?」

黙り込んでいたので、お金の心配をしていたと思われたらしい。
……ちょっと待って。

「……お金ってどのぐらいかかるか知ってる?」
「えーと、まぁ、平民に出せるような金額じゃないのは確かですね……」
「困ったな、僕はお金を持ってないよ?」

確かクレジットは使えないはずである。
金の取引で莫大なクレジットがあったが、ここでは役に立たない。
元手として残して置いた金があれば話は別なのだろうが、
残念ながら、今それはここにはない。

「ミス・ヴァリエールが出してくれたのですから、あなたが心配しなくても大丈夫ですよ」
「それでも、何かお返しをしなきゃいけないだろう?……痛ッ」

左手に痛みが走る。

「あ、まだ動いちゃ駄目です!身体の方の傷は大したこと無かったんですけど、
 その左手の骨折は『治癒』でも直しきれなかったんです。安静にしていないと」
「不便だな」

……確かに不便だ。後で治しておこう。
が、今は止めと居た方が良いだろう。

「食事を持ってきました。食べてくださいね?」
「ありがとう……僕はどのぐらい寝てたのかな」

聞いてみるが、大体の予測は付けている。
ここに来てからは何故か回復が鈍いけど、
術力が結構回復しているから、大体2・3日って所だろう。

「三日間ずっと寝続けてました……」

ほら。

「厨房のみんなも心配してました。動けるようになったらこっちに顔を見せてくれますか?」
「構わないよ」

そう言ってから、視線を机で寝てるルイズに向ける。

「彼女は僕が寝てる間ずっと机で寝てたのかい?」
「いや、全然寝てませんよ?」
「え?」
「彼女が寝ずに看病してくれたんです。ずっとやってたから、疲れちゃったんじゃないでしょうか」
「そうか、彼女には感謝しなきゃならないね……」



ルイズは夢を見ていた。
自らの使い魔と、それと同じ顔をした者が対峙している場面だった。
同じ顔をしていたその人は、よく似てはいたものの、
髪の色は銀というような色だったし、何か雰囲気というものが違っていた。
だが、似ている部分もあるような気がする。
それに、ブルーもなにか少し雰囲気が違うような気がする。

そうしているうちに、二人の間に何かが違う「空間」が作られるのを感じた。
何かが始まるようだ。

よく似た男も、術士のようだった。二人は互いに光の線の様な術を放ち合う。
互いにそれが当たりはしたものの、致命傷にはなっていないようだった。

今度は、「空間」が変わるのを感じた。
何か明るさを感じさせるような雰囲気になると、ブルーが詠唱を始めた。
とてつもない熱風が、その場にある全てのものを巻き込み、吹き飛ばし、溶かしていった。
当然、あの銀髪の術士もだった。

(……――!)

が、そのどう考えても死んだはずの青年が光の帯に包まれ、浮かび上がると、
光の帯が消えた後には無傷の青年がいた。

(なにがどうなってるの?)

夢にしては、何か現実味がありすぎるのだ。
目の前の光景が現実的かと言われたら、はっきりと否だが。

暫く、その戦いは続いた。勝ったのはブルーだった。
何をしたのかは解らなかったが、相手の術士が既に倒れていた。
そして、何故か死体を残すこともなく、その術士は消えた。
ブルーは、少しそこに留まっていたが、そのうち切り立った頂点から飛び降りてきた。

「俺は誰だ?」
(え?)

それが、声ではないとルイズには解った。
あえて言うのなら、それは心の声とでも言うべきもの。何故か理解できる。夢だからだろうか?
ルイズは興味が湧いた。何故か聞いてみたくなったのだ。
が、不思議なことに、ブルーしかいないはずなのに、さっき死んだ筈の青年の声も聞こえてくる。
それは会話をしているようにも思えた。

「ブルーなのか?ルージュなのか?」
「あの瞬間、ブルーの力が僕を貫いたとき、僕はブルーに吸収されたんだ」
「今、俺はブルーでありルージュだ。そして、理解した」
「最初から僕達は一つだったんだ!」
「何故キングダムは教えてくれなかったのか?」
「それを知らなければならない。帰ろうブルー」
「「――キングダムへ!」」

二つの声が合わさって聞こえたあと、ルイズの意識は一旦暗転し、今度は光に包まれた。



ルイズが目を覚ました。

「ふぁ……ふわああぁ……」

ブルー(?)とシエスタは、欠伸の音に反応してルイズの方を向く。
ルイズも、彼らの方に向く。

(……あれ?)

何か違和感を感じる。
ルイズは何か言おうと思ったが、その前にブルー(?)が話しかけてくる。

「おはようルイズ」
「え、ええ、おはようブルー」
「看病していてくれたって、シエスタから聞いたよ。
 ありがとう。礼を言わせてもらうよ」
「そ、そうね、感謝しなさい」
「洗濯物とか溜まってるだろうからやっておくよ。どこにある?」
「え、えーと、あそこに……」
「シエスタ、洗濯が出来る場所に案内してくれないかな?」
「大丈夫なんですか?左手……」
「大丈夫。すぐ治るよ。それじゃルイズ、ゆっくり休んで」

そう言うと彼女の使い魔は、メイドを連れて彼女の部屋から出て行った。
そんな彼の様子を見て、ルイズはただ戸惑うことしかできなかった。

「……えぇ~?」


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