「ドラが使い魔-5」(2011/12/31 (土) 17:15:12) の最新版変更点
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あの後
ギーシュとの決闘を決意したエル・マタドーラは今
「ごめんなさい…!ごめんなさい、マタドーラさん…私のせいで…!」
「い、いやいやいいって、なんてことないさ」
泣き崩れ、自分に謝罪するシエスタに胸を貸していた
―――いやぁ、これってお役得ってやつ~?ラッキー
にやけながらそんなことを考えるマタドーラの顔面に
「この、エロ・マタドーラぁぁぁぁぁぁ!」
「ぶげし!?」
ルイズの放ったドロップキックがジャストミートした
―――こ、これもお約束ってやつかぁ~?…あ、薄ピンク
そんなことを思いながら彼は後ろにぶっ倒れた
だめだこりゃ
「何考えてるのよ!貴族に決闘を挑むなんて!」
ぶっ倒れたマタドーラにかまわず声を上げるルイズ
「今ならまだ間に合うわ、今すぐギーシュを説得して…」
「………そりゃあ、出来ねぇ相談だな」
ムクリ、と顔を抑えながら起き上がり、マタドーラは彼女の言葉をさえぎった
「何でよ!!」
「あいつは――」
「あいつはお前を馬鹿にした」
「…!」
「俺はそれが許せねぇ」
驚愕で声が出せないルイズに対し、マタドーラはさらに続けてそう言った
「そ、それでも…」
なおも食い下がろうとするルイズに
「何だ、俺が負けると思ってるのか?」
二ッ、と笑い顔で答える
「大丈夫だ、俺は絶対負けねぇ」
「…本当に?」
「俺はお前の使い魔だ。俺の好きな言葉でがんばっているルイズの使い魔なんだから
絶対に負けねぇ」
「こと、ば?」
「ああ、そういえばまださっきの話が終わってなかったな
もう一つ、俺の支えになってくれた「言葉」」
ドラが使い魔 「努力と根性、略して…」後編
「努根性だ!!」
「…暇じゃのう」
トリステイン魔法学院本塔の最上階にある学院長室
白い口ひげと白髪が印象的な現学院長、オールド・オスマン氏は暇を持て余していた
「それと私のお尻をお触りになるのはどういう関係があるのでしょうか、オールド・オスマン?」
その言葉に答えるのは彼の横に立つ学院長秘書であるミス・ロングビル女史
「いや、だって暇じゃし」
「答えになってません」
反省の色がまったく見えないオスマン氏にミス・ロングビルは額に青筋を立てながら即答する
「いいぢゃん別に、減るわけでもなし。大体、目の前にいい女がいて
それがいいケツしとったら触るのは当たり前じゃろう?」
何が当たり前なのかは知らないが、平然とそう言い切るオスマンに
ブチッ
…と彼女の中の何かが切れた
「…オールド・オスマン」
「な、何じゃね?」
いきなり声のトーンが変わり、笑顔になったミス・ロングビルに、ビクッと体を振るわせるオスマン
「ちょっと、そこに立ってもらえませんか?」
「う、うむ。こうかね?」
彼は彼女の言われるがままにそこに立つ。立ってしまう
「ええ、では…」
フッ、とそこで笑顔が消え
「 千 裂 脚 ! ! 」
憤怒の表情をその顔に貼り付けながら、そう叫ぶと同時に
まるでマシンガンのごとく放たれた蹴りが、オスマンの体を中に浮き上がらせた
「オボボボボ!?」
オスマンの悲鳴をBGMに蹴りを繰り出すロングビルの姿は、青いチャイナ服を着た
お団子頭のインターポール捜査官を連想させた
数分後
「た、大変ですオールド・オスマン!」
バン!とドアを開け飛び込んできたコルベールが見たものは
「なぬごとふぁね、みふふぁ・こふへーふ」
顔面がボコボコになり、言葉に鳴らない声を出すオールド・オスマンと
「『何事かね、ミスタ・コルベール』と言っています」
それを冷静に翻訳して伝えるミス・ロングビルの姿だった
「………ええと
オールド・オスマン、いったい何が?」
「ひにせんでいひ。ひて、なひぐとかふぇ」
「『気にせんでいい。して、何事かね』と言っています」
オスマンの言葉に、というよりロングビルの通訳にはっとして、自分がここに来た目的を思い出した
「…伝説が、現れました」
そう言って差し出したのはいつの間にかスケッチしたマタドーラの左手のルーンと
本に載った、それに良く似た紋様だった
それを見たオスマンの顔はシリアスモードへと切り替わる
「…くわふぃくはなひはまへ、みふは・こふふぇーふ」
「『…詳しく話したまえ、ミスタ・コルベール』と言っています」
出した声とロングビルの通訳のおかげで雰囲気はシリアスとは言いがたかったが
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「よく来たね。怖気づいて逃げ出したかと思ったよ」
「な、ワケねぇだろスネちゃま野郎」
ギーシュとマタドーラ
2人はヴェストリ広場で対峙していた
ほとんどの声援がギーシュのほうに向かう中
「こらー!アレだけ言ったんだから勝たなかったら承知しないからねー!!」
「マタドーラさーん!がんばってくださーい!!」
ルイズとシエスタの声援だけがマタドーラに届く
それにマタドーラは手を振りながら笑顔で答えると、ギーシュに向き直る
「で、決着のつけ方は?」
「簡単だよ。降参するか、戦闘不能になるか、第三者が止めに入るか、こんなところだな」
「…なるほどね。じゃあ、とっとと始めようぜ」
「いいだろう」
そう言ってギーシュはバラの花を振るうと、花弁が1枚、広場の地面に落ち、戦乙女の青銅の像が現れる
「僕はメイジだ。だから魔法で闘う
言い忘れていが僕の二つ名は『青銅』。青銅のギーシュだ。従って、青銅のゴーレム『ワルキューレ』が相手を」
「何でもいいから早く来いよ」
自慢げなギーシュの言葉をさえぎって、欠伸をしながらマタドーラはそう言う
親友達と数々の修羅場をくぐってきたマタドーラにとって、いまさら青銅のゴーレムなど驚くにも値しなかった
「…っ!いい態度だ。行け、ワルキューレ!!」
ギーシュの命令により、ワルキューレがマタドーラへと向かい、拳を振り下ろす。それを
まるで、ピッチャーフライを取るように、マタドーラの右手がキャッチした
「なっ!?」
「残念だったな…俺はドラえもんズ一の
力 持 ち な ん だ よ っ ! ! 」
驚くギーシュにかまわず、マタドーラはそのままワルキューレを
ブオンッ
と音とを立ててブン投げる
「ヒッ!」
飛んできたそれを咄嗟に避けるギーシュ
グワッシャアァァァァァン!!
「まぐど!?」
「「「「「ま、マリーのアトリエェェェェッ!!!!」」」」」
「マリコルヌ…だ……」
ワルキューレはお約束どうり某少年を直撃したが、それは別にどうでもいい
「今ので本気か?だったら期待はずれもいいところだぜ」
余裕の笑みを浮かべるマタドーラに
「くっ…な、嘗めるなァァァァァァァァッ!!」
どこぞの十傑集の一人のように叫び、再びバラを振るうと
今度は六体のワルキューレが武器を持って現れ、マタドーラの周りを取り囲む
「おやおや、こんな美人に囲まれるなんて。モテる男はつらいねぇ」
「ふざけるなッ!!!」
ギーシュの叫びと共に、ワルキューレが武器をマタドーラへと突き出す
「っ!」
思わずルイズとシエスタは目をつぶる。が、
「な、何ィィィィッ!?」
聞こえてきたのはギーシュの声
目を開けてみると、マタドーラは突き出された武器のはるか上に飛んでいた
「ヒラリマントを使うまでもねぇ、お前らにはこいつで十分だ!」
そう言ってポケットから一本のサーベルを取り出す
すると、マタドーラの左手のルーン輝き出す
――何だ…力が…力が湧いてくる!
それを見て、あわててギーシュがワルキューレに命令を出す
「わ、ワルキュー…」
「遅いッ!」
ザザンッ!!
だがそれより速く、マタドーラが六体のワルキューレをばらばらに切り裂く!
「ヒイイイッ!!」
顔を青くし、ギーシュは尻餅をつく
「――これで詰みだぜ、セニョール」
落ちてきたバラをサーベルをもっていないほうの手で取り、そう、宣言した
「……ま、参った…」
ギーシュは情けなく、ただそう言うしかなかった
あの後
ギーシュとの決闘を決意したエル・マタドーラは今
「ごめんなさい…!ごめんなさい、マタドーラさん…私のせいで…!」
「い、いやいやいいって、なんてことないさ」
泣き崩れ、自分に謝罪するシエスタに胸を貸していた
―――いやぁ、これってお役得ってやつ~?ラッキー
にやけながらそんなことを考えるマタドーラの顔面に
「この、エロ・マタドーラぁぁぁぁぁぁ!」
「ぶげし!?」
ルイズの放ったドロップキックがジャストミートした
―――こ、これもお約束ってやつかぁ~?…あ、薄ピンク
そんなことを思いながら彼は後ろにぶっ倒れた
だめだこりゃ
「何考えてるのよ!貴族に決闘を挑むなんて!」
ぶっ倒れたマタドーラにかまわず声を上げるルイズ
「今ならまだ間に合うわ、今すぐギーシュを説得して…」
「………そりゃあ、出来ねぇ相談だな」
ムクリ、と顔を抑えながら起き上がり、マタドーラは彼女の言葉をさえぎった
「何でよ!!」
「あいつは――」
「あいつはお前を馬鹿にした」
「…!」
「俺はそれが許せねぇ」
驚愕で声が出せないルイズに対し、マタドーラはさらに続けてそう言った
「そ、それでも…」
なおも食い下がろうとするルイズに
「何だ、俺が負けると思ってるのか?」
二ッ、と笑い顔で答える
「大丈夫だ、俺は絶対負けねぇ」
「…本当に?」
「俺はお前の使い魔だ。俺の好きな言葉でがんばっているルイズの使い魔なんだから
絶対に負けねぇ」
「こと、ば?」
「ああ、そういえばまださっきの話が終わってなかったな
もう一つ、俺の支えになってくれた「言葉」」
ドラが使い魔 「努力と根性、略して…」後編
「努根性だ!!」
「…暇じゃのう」
トリステイン魔法学院本塔の最上階にある学院長室
白い口ひげと白髪が印象的な現学院長、オールド・オスマン氏は暇を持て余していた
「それと私のお尻をお触りになるのはどういう関係があるのでしょうか、オールド・オスマン?」
その言葉に答えるのは彼の横に立つ学院長秘書であるミス・ロングビル女史
「いや、だって暇じゃし」
「答えになってません」
反省の色がまったく見えないオスマン氏にミス・ロングビルは額に青筋を立てながら即答する
「いいぢゃん別に、減るわけでもなし。大体、目の前にいい女がいて
それがいいケツしとったら触るのは当たり前じゃろう?」
何が当たり前なのかは知らないが、平然とそう言い切るオスマンに
ブチッ
…と彼女の中の何かが切れた
「…オールド・オスマン」
「な、何じゃね?」
いきなり声のトーンが変わり、笑顔になったミス・ロングビルに、ビクッと体を振るわせるオスマン
「ちょっと、そこに立ってもらえませんか?」
「う、うむ。こうかね?」
彼は彼女の言われるがままにそこに立つ。立ってしまう
「ええ、では…」
フッ、とそこで笑顔が消え
「 千 裂 脚 ! ! 」
憤怒の表情をその顔に貼り付けながら、そう叫ぶと同時に
まるでマシンガンのごとく放たれた蹴りが、オスマンの体を中に浮き上がらせた
「オボボボボ!?」
オスマンの悲鳴をBGMに蹴りを繰り出すロングビルの姿は、青いチャイナ服を着た
お団子頭のインターポール捜査官を連想させた
数分後
「た、大変ですオールド・オスマン!」
バン!とドアを開け飛び込んできたコルベールが見たものは
「なぬごとふぁね、みふふぁ・こふへーふ」
顔面がボコボコになり、言葉に鳴らない声を出すオールド・オスマンと
「『何事かね、ミスタ・コルベール』と言っています」
それを冷静に翻訳して伝えるミス・ロングビルの姿だった
「………ええと
オールド・オスマン、いったい何が?」
「ひにせんでいひ。ひて、なひぐとかふぇ」
「『気にせんでいい。して、何事かね』と言っています」
オスマンの言葉に、というよりロングビルの通訳にはっとして、自分がここに来た目的を思い出した
「…伝説が、現れました」
そう言って差し出したのはいつの間にかスケッチしたマタドーラの左手のルーンと
本に載った、それに良く似た紋様だった
それを見たオスマンの顔はシリアスモードへと切り替わる
「…くわふぃくはなひはまへ、みふは・こふふぇーふ」
「『…詳しく話したまえ、ミスタ・コルベール』と言っています」
出した声とロングビルの通訳のおかげで雰囲気はシリアスとは言いがたかったが
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「よく来たね。怖気づいて逃げ出したかと思ったよ」
「な、ワケねぇだろスネちゃま野郎」
ギーシュとマタドーラ
2人はヴェストリ広場で対峙していた
ほとんどの声援がギーシュのほうに向かう中
「こらー!アレだけ言ったんだから勝たなかったら承知しないからねー!!」
「マタドーラさーん!がんばってくださーい!!」
ルイズとシエスタの声援だけがマタドーラに届く
それにマタドーラは手を振りながら笑顔で答えると、ギーシュに向き直る
「で、決着のつけ方は?」
「簡単だよ。降参するか、戦闘不能になるか、第三者が止めに入るか、こんなところだな」
「…なるほどね。じゃあ、とっとと始めようぜ」
「いいだろう」
そう言ってギーシュはバラの花を振るうと、花弁が1枚、広場の地面に落ち、戦乙女の青銅の像が現れる
「僕はメイジだ。だから魔法で闘う
言い忘れていが僕の二つ名は『青銅』。青銅のギーシュだ。従って、青銅のゴーレム『ワルキューレ』が相手を」
「何でもいいから早く来いよ」
自慢げなギーシュの言葉をさえぎって、欠伸をしながらマタドーラはそう言う
親友達と数々の修羅場をくぐってきたマタドーラにとって、いまさら青銅のゴーレムなど驚くにも値しなかった
「…っ!いい態度だ。行け、ワルキューレ!!」
ギーシュの命令により、ワルキューレがマタドーラへと向かい、拳を振り下ろす。それを
まるで、ピッチャーフライを取るように、マタドーラの右手がキャッチした
「なっ!?」
「残念だったな…俺はドラえもんズ一の
力 持 ち な ん だ よ っ ! ! 」
驚くギーシュにかまわず、マタドーラはそのままワルキューレを
ブオンッ
と音を立ててブン投げる
「ヒッ!」
飛んできたそれを咄嗟に避けるギーシュ
グワッシャアァァァァァン!!
「まぐど!?」
「「「「「ま、マリーのアトリエェェェェッ!!!!」」」」」
「マリコルヌ…だ……」
ワルキューレはお約束どうり某少年を直撃したが、それは別にどうでもいい
「今ので本気か?だったら期待はずれもいいところだぜ」
余裕の笑みを浮かべるマタドーラに
「くっ…な、嘗めるなァァァァァァァァッ!!」
どこぞの十傑集の一人のように叫び、再びバラを振るうと
今度は六体のワルキューレが武器を持って現れ、マタドーラの周りを取り囲む
「おやおや、こんな美人に囲まれるなんて。モテる男はつらいねぇ」
「ふざけるなッ!!!」
ギーシュの叫びと共に、ワルキューレが武器をマタドーラへと突き出す
「っ!」
思わずルイズとシエスタは目をつぶる。が、
「な、何ィィィィッ!?」
聞こえてきたのはギーシュの声
目を開けてみると、マタドーラは突き出された武器のはるか上に飛んでいた
「ヒラリマントを使うまでもねぇ、お前らにはこいつで十分だ!」
そう言ってポケットから一本のサーベルを取り出す
すると、マタドーラの左手のルーン輝き出す
――何だ…力が…力が湧いてくる!
それを見て、あわててギーシュがワルキューレに命令を出す
「わ、ワルキュー…」
「遅いッ!」
ザザンッ!!
だがそれより速く、マタドーラが六体のワルキューレをばらばらに切り裂く!
「ヒイイイッ!!」
顔を青くし、ギーシュは尻餅をつく
「――これで詰みだぜ、セニョール」
落ちてきたバラをサーベルをもっていないほうの手で取り、そう、宣言した
「……ま、参った…」
ギーシュは情けなく、ただそう言うしかなかった
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