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GARO~黄金の遣い魔
承前
闇の中、鈍い銀色の影が浮かび上がる。
両腕を前で交叉させた、髑髏のような異形は顎の部分をカタカタ上下させながら語り始めた。
『よう!ひさしぶりだな…なに?「誰だオマエは?」しょうがない奴だな。お前、初めてか?だったら力を抜け…違う違う!なに言わせるんだ!ったく…俺様の名は《ザルバ》!魔導輪の《ザルバ》だ。黄金騎士ガロこと冴島鋼牙と共に、魔獣ホラーを狩り続ける《友》…それが俺様の名前の由来だ。さて…』
魔導輪《ザルバ》は一息つくと、どこか遠い眼をした。
『今から俺様が語る物語は、《もしかしたら》の物語だ。荒唐無稽な夢物語かも知れないし、三千世界のどこか片隅で実際に起きたかもしれない…そんな可能性の物語を今から語ろう』
暗闇の中、ゆっくりと《ザルバ》が遠ざかり始める。
『そもそもは、俺様の相棒の鋼牙がメシアを倒し、暗黒騎士を討ち、レギュレイスの野郎をぶちのめした後の出来事だ』
そして闇のどこかからか…黄金の輝きを帯びた《鏡》のようなものが現われる。
《ザルバ》の頭上まで来ると、《鏡》は彼をゆっくりと飲み込んでいった。ソレに伴い、《ザルバ》の声も遠ざかってゆく。
『いつもの如く…ホラーを追い駆けて魔界に突入した俺様たちは…そこで《鏡》に遭遇し…召喚され…』
一瞬黄金の鏡が砕かれ、光の粉となった。再び集結した光の粉は文字を形作る。
~GARO 黄金の遣い魔~
光あるところに、漆黒の闇ありき。
古の時代より、人類は闇を恐れた。
しかし、暗黒を断ち切る騎士の剣によって、
人類は希望の光を得たのだ。
行け 疾風のごとく
宿命の戦士よ 異界の大地を
何故戦うのか それは剣に聞け
か弱き命守るため 俺は駈け続ける
闇に生まれ 闇に忍び 闇を切り裂く
遥かな 運命の果て巡り合う 二人だから
行け!疾風の如く 魔戒の剣士よ
異界の双月の下 金色になれ
雄雄しき姿の 孤高の剣士よ
魂を込めた 正義の刃 叩きつけて
気高く吠えろ 牙狼!
第1話 召喚
灰色の大地を、騎影が駆けていた。
見渡す限りの荒野である。目印となるものは何物も存在せず、ただただ地平線の彼方までひび割れた大地が広がっている。
転じて視線を上に向ければ、広がるのは鈍色の空である。時折かすめ過ぎるのは漆黒の群雲か…否、それは『字』であった。禍々しい、見る者の魂を腐らせるような呪詛のこもった『文字』の群れが地平線の彼方から押し寄せてくるのだ。
さて…再び大地の側に視点を転じてみよう。先ほどから、騎影はナニモノかを追い続けていた。眼を凝らせば、はるか前方に必死に逃げ惑う影が見えた。影は背中の羽根を力なく震わせ、地面すれすれに滑空している。
そう、一見人間を思わせる影の背中には羽根があった。さらに眼を凝らせば頭部には角状の突起があり、臀部からは尻尾が伸びている。頭に当たる部分は獣と骸骨を混ぜ合わせたようなデティールをしている。
『悪魔』
宗教関係者がその生物を見れば、即座にそう断定するだろう。いや、果たしてソレは生物と言えるのだろうか?ソイツが身にまとう禍々しさは、明らかに我々の世界の理から外れたものだった。
逆に言えば、今目の前に広がる異世界の住人にふさわしい姿であると言えるのかも知れない。もしもこの異形がこの世界の住人だとすれば、おそらくこの世界は『地獄』とか『魔界』とか呼ばれるのだろう。
「!」
『悪魔』は腕に奇妙な荷物を抱えていた。大きさは大人の腕で一抱えほど、全体に角が丸みを帯びた円筒状をしている。漆黒の材質で造られたソレの表面には、淫らな絵模様が浮き彫りになっていた。
「KUああAAAaaaアァAっっ!」
『悪魔』は、その異容にそぐわぬ悲鳴を上げながら振り返った。一瞬後、背後から凄まじい殺気が押し寄せる。烈迫の気合とともに斬撃が突き出され、『悪魔』の背中を薙ぐ。
「GyaうゥうggAaaa!」
背中の羽根を半ばまで切り裂かれ、ソレは滑空の速度そのままで地面に落下していった。大地に叩きつけられ、二転、三転する。
やがて地面に落下した『悪魔』の元に、蹄の音が近づいて来た。追い詰められた『悪魔』は逃げ場所を探して、あちこちに視線を彷徨わせた。
そしてついに、『悪魔』の眼前に蹄の音の主が現われた。
「轟轟轟轟轟ぅぅぅぅ!!!!」
この異界にあっては異質な、凄烈とも呼ぶべき輝きが辺りを彩った。
眩いほどの黄金の輝きが騎影から放たれている。
それは、巨大な馬にまたがった騎士だった。すなわち全身を一部の隙もなく、黄金のプレートメイルで覆われている。頭部も牙を剥きだしにした、狼を模した兜に包まれていた。深い緑色の瞳には峻烈な輝きが宿り、今にもその口蓋をこじ開けて遠吠えしそうである。
騎乗する馬体もしかり、肉食獣のしなやかさを持つ巨大な体躯は全身が黄金製であった。首から背中にかけて伸びる、燃えるような緋色の毛飾りがアクセントとしてひときわ眼を引く。馬蹄が大地を踏みしめるたびにひび割れ、周囲には突風が渦を巻いていた。
『よーやく追い詰めたぜ』
そのとき、奇妙にくぐもった声が聞こえた。声を発したとすれば、今この場に居る『悪魔』か騎士しかいない。状況から考えて声の主はおそらく後者だろう。だが、軽い声質といかにも重厚そうな騎士の風情とは明らかにそぐわない。
『魔界の運び手《シャックス》。お前が奪った《グレンデルの託卵》、返してもらうぞ』
声は狼面の騎士の左手から聞こえていた。良く眼を凝らせば、騎士の左の中指に鈍い銀色の指輪がはめられている。髑髏のような形状のソレの顎が、声が聞こえるたびにカクカクと上下するのも見えるはずだ。
『さっさっと仕事を済ませちまおーぜ。鋼牙?』
指輪の声に応えるように黄金騎士が首肯し、再び剣を構えた。もはや逃れる事ができないと理解して、『悪魔』シャックスはシャアシャアと威嚇の声を上げた。黄金騎士がかまわず大剣を振り下ろそうとして―。
『おい鋼牙!』
「む!?」
「シャァ!」
三者が三様、声を上げた。
『いつの間に?ゲートか?』
剣を振り下ろそうとする騎士の頭上、二、三メートルほどの位置に《黄金の鏡》が浮いていた。そう表現することしかできない。周囲の光景を映し、なおかつ内側から輝きを放つソレは、黄金騎士が気付くと同時にゆっくりと舞い降りてきた。
『しまった!』
突然の変事のため、気付くのが遅れた。指輪の声の主が叫んだときには、既に遅かった。
「syあゥァオああっ!」
『悪魔』シャックスがかろうじて残された翼を羽ばたかせ、目の前の《黄金の鏡》へと飛び込んだのだ。たちまちその姿を《鏡》の中に没するシャックス。
『何てこった!どーする?鋼牙』
「…決まっている…」
悔しさをにじませる指輪の声に黄金騎士は重々しく応えた。その声は意外と若々しい。
「この先にナニがあろうと、追い駆け、追い詰め、打ち倒すだけだ!」
黄金騎士は剣を構えなおすと、手綱を廻らせた。操られた巨馬は甲高い嘶きと共に大地を蹴る。ドオン!というくぐもった共に飛翔した馬体は、なおも下降しつつある《黄金の鏡》の中へとその姿を躍らせた。
後に残されたのは、荒涼たる大地。命ある者は存在し得ない、『魔界』の風景だけ。
そして、舞台は更なる異界へと移る。
命とヒトの陰我(いんが)が渦巻く緑の大地。
すなわち『ハルケギニア』へと。
「…宇宙の果ての何処かにいる私の僕よ!気高く美しく、そして力強き遣い魔よ!私は心より求め、訴える!…我が導きに、応えよっ!」
遠く、茜色に染まりかけた空の下に少女の声が響き渡った。
どこまでも続く緑の平原である。
草いきれの漂う、初夏の趣きを感じさせるその場所に、少女は一人立っていた。赤みがかった、金髪の少女である。その鮮やかな髪の色を、ヒトによっては「ピンク」と表現するだろう。簡素だが清潔な、学校の制服のような装束をまとっている。唯一異なる点は、その肩に羽織られた一枚の布切れ―マントである。
ピンクの髪の下の、普段勝気な光をたたえている鳶色の瞳は、今は泣きそうにしかめられていた。否、すでに目の端には透明な雫が浮かびかけて居る。
悔しさ、絶望、苦しみ、哀しみ…あらゆる負の感情が一緒くたになったような波に少女の心は翻弄されている。
何故、少女がこのような激情を抱くに到ったのか?その答えは少女の背後にある。
少女のはるか遠くに数十人、同じ様な居住まいの集団が固まって立っていた。彼らはある者は少女を指差し、またある者はうつむきひそやかな声を上げて嘲笑していた。
「…」「…ゼロ…」「もう、いい加減…」「諦めろ…留年…」「追放だな…」
自分を指すあきらかな声に、少女の心は折れそうになる。だが最後の思いを振り絞り、杖を握る拳に力を込める。
そして詠唱。
先ほどと同じく、本来魔方陣が形成される場所に爆炎が舞い上がった。
(やっぱり、アタシには…)
ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールは暗澹たる気持ちで目の前の光景を見つめていた。
本日百四十五回目になる『爆発』の結果である。
周囲には朦々たる土煙が舞い、容易に向こう側を見通させない。だがそこに生ある者の動く気配はなく、誰何の声にもただただ沈黙が返ってくるのみだった。
「誰か―」
最後の希望を込めて、土煙の向こうへ声を投げかけたときだった。
「GユるRuルるLうゥ」
奇妙な、唸るような声が土煙の中から聞こえてきた。
「え!?」
思いもかけない、否待ち望んだ事態にルイズの心は高鳴った。
―そう、そのはずだった。
だが煙の向こう側から聞こえてくる唸り声は、少女の期待をあっさりしぼませるほどの禍々しさをまとっていた。
(ううん!どんなものだって、アタシに遣い魔が来たんだもの!それに…)
この場合、少女の足を一歩踏み出させたのは背後からの嘲笑の群れだった。
もっとも、今は予想外の事態にさすがに声は潜んでしまっているが。
兎に角、ルイズは自分が召喚を成功させた『遣い魔』を迎えに行こうとした。
ゆらゆらと、煙の向こうに影が揺らめく。
「我が名は、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール、五つの力を司るペンタゴン…この者に祝福を与え、我の遣い魔となせ…」
杖を掲げ、呪文を唱えながら近づき―。
「GGGGGGGGGGOOOOOOOOOOOOOOOOTTTSSSSSSっっっ!」
だが、少女が足を踏み出すより先に、『ソイツ』は土煙の向こう側から姿を現した。
「ひっ!」
『ソレ』をなんと表現すれば良いのだろう?
『ソレ』は人間ではなかった。
『ソレ』は獣ではなかった。
『ソレ』は人間に似ていた。
『ソレ』は獣のようだった。
『ソレ』は獣であり人間のようであり、それ以外のナニかだった。
あえて呼ぶならば、『ソレ』はまさしく―。
「あ、あああ悪魔!」
『ソレ』は豚のような鼻から息を漏らしながら、ギチギチと牙の生え並んだ顎を開き、硬直し切ったルイズに飛び掛ろうとして―。
「BゥUoooUuuugya嗚呼ッ!」
いきなり、横合いに弾き飛ばされた。
ヒトと獣の合いの子を思わせる、灰色のただれた皮膚を持つ異形は地面に叩きつけられ、二転三転して停まった。
「嘘…」
かすれた声で呟きながら、ゆっくりと視点を異形から正面へ転じる。
そうして、ルイズは獣のような異形を弾き飛ばしたモノの正体を見た。
「…剣?」
それは、一振りの長大な剣だった。両手持ちの、幅の広い刀身は奇妙な未知の金属の輝きを放っている。刀身の中央にははなにやら奇妙な絵文字がレリーフされていた。
剣の持ち手を確認しようと、ルイズはさらに視線をその先へと向けた。
そして、息を呑む。
「…狼…」
そこには、黄金に光り輝く狼の相貌があった。
まず目に付くのは、深い緑に輝く両の眼(まなこ)だろう。牙をむき出し、波打つような装甲で毛を逆立てた様子を表現している。全体に構えた刀身と同じ様な意匠の模様が刻まれていた。
頭部より下に眼を向ければ、全身黄金色に光輝くプレートメイルに身を包んでいるのが分かる。肩や二の腕、太ももの装甲のエッジは刃物のように尖っていた。胸の中央下寄りに緑の石、腹部には紅い三角形の意匠のバックルを装着している。
狼をモチーフにした、全身鎧に身を包んだ騎士。
それがルイズが眼にしたモノの正体だった。
「…ダイジョウブカ?」
狼の形の兜の向こう側から、男が声をかけてくる。
「あ、ははははいっ!」
異国の言葉で意味は分からなかったが、意外と若々しいその声にルイズはシャン!と背筋を伸ばした。
「た、助けてくれてありが…」
「CKuううrYuuUゥうぅウ」
再び、先ほどのアノ声が聞こえてきた。見れば騎士に倒された異形が再び立ち上がるところだった。
「チ!シマツスルゾ、ザルバ」
舌打ちすると同時に、異形に向かってゆく黄金の騎士。だが―。
「イケネエ!コウガ…ジカンダ!」
突然、今まで聞いたことのない声が聞こえて、騎士の鎧が『消えた』。
否、鎧がバラバラに分解されて空中に吸い込まれたと言うべきか。兎に角、そこに残されたのは一人の青年だった。
「ニガサンッ!」
漆黒の皮製のスーツに白いロングコートといういでたちの青年は、残された翼を羽ばたかせようとしている異形へ飛びかかろうとした。
(ななななななに?アタシが召喚したのは…二人?悪魔と、騎士?どどどっちが良いの?)
一方、取り残された形のルイズは内心困惑の極みにあった。
無理もない。ようやく遣い魔の召喚に成功したと思ったら、目の前に現われたのが予想外の存在だったからだ。人間そのものを召喚したなどという話、おおよそ聞いた試しがない。ならばもう一方の悪魔が良いかと尋ねられたら、それも願い下げだった。契約の儀式以前に下手をすると食い殺されてしまう気配が濃厚だったからだ。
白コートの青年は剣を巧みに操り、相手の攻撃をはねつけながら追い詰めてゆく。舞うように身体を反転させながら、下から切り上げた刃が悪魔の腕を一本、斬り落とした。
だが、それは意図せず相手の体勢を崩す結果となった。反動で反対側に傾いだ悪魔の身体を、青年の剣先は追い駆けることに失敗する。
「シマッタ!」
青年の斬撃を逃れた悪魔は、残った片翼を羽ばたかせ突進する。
彼女―ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールに向かって。
(殺される!)
こちらに再び向かってくる悪魔に、ルイズは目を瞑りその場に立ち尽くすことしかできなかった。次の瞬間、全身に衝撃が走り彼女は押し倒された。
(死んだ?私とうとう死んじゃったの?さようならお姉様達、さようならお母様、さようならクックベリーパイ!)
なぜか父親の顔が思い浮かばなかった。
「あ、あれえ?」
だが、思い浮かべた疑問符のおかげで彼女は自分に起きている異変に気付いた。
「死んで、ない?」
恐る恐る閉じていたまぶたを開く。するとルイズの眼と鼻の先にあったのは―。
「!」
あの、異国の青年の騎士の顔だった。
ハルケギニアの住人には華やかな髪色の持ち主が多い、だが青年は珍しい茶色がかった黒髪と漆黒に近い茶色の瞳をしていた。顔立ちは端正だが、しかめられた眉間の辺りに強硬な性格がうかがえる。コートの袖越しに触れる腕の感触は硬く、ゴツゴツとしている。
その感触にルイズは(男のヒトの腕って、やっぱり逞しいんだ)などとぼんやり考えていた。
「クッ!」
と、その青年の顔が伏せられる。同時にどこからか再びアノ声が聞こえてきた。
「ダイジョウブカ?コウガ、アブナイトコロダッタナ」
それに対して青年は首を振り、顔を上げた。
「アア、トッサニガロウケンデフセイダ。ダガ…」
遠く、草原の彼方に暗く沈む森を見据え。
「シャックスニ、ニゲラレタ」
見れば、ルイズを襲うとした悪魔の姿はどこにもいない。ただ、一連の騒ぎをポカンと眺める級友達と、こちら目がけて一目散に駆けて行くコルベール教師の姿が見えるだけである。
(そうだ…アタシは遣い魔召喚の儀式の真っ際中だったんだ)
級友達と教師の姿にようやく滞っていたルイズの脳が活性化し始める。
(あの悪魔に逃げられて、残ったのはこの騎士様一人だけ…このヒトに逃げられたら、もしかしてアタシ召喚失敗!)
召喚失敗→留年の図式が脳裏に浮かび、従って次の瞬間彼女が取った行動は能動的な行為ではなく、消去法的な措置だった。
「ま、待ちなさいっ!」
去っていった悪魔を追い駆けようとするのか、立ち上がりかけた青年の首に腕を絡め、ルイズは己の方へ引き寄せた。
「ナニ!?」
少女のあまりに思いがけない行為に、普段は欠して油断しないはずの青年の行動が一瞬遅れてしまった。。
そして、少女の唇が青年のソレと重なった。
「お前、なにをする!」
『チョ!待っ…鋼牙!』
「コルベール先生っ!アタシ、このヒトを遣い魔にしますっ!」
三者三様の叫び声が、ようやく昇り始めた双月の空に響いた。
第1話 召喚 終了
流れ落ちる涙 抑えきれずに
君は素顔の弱さを 初めて見せた
悲しみはいつか消せるはず
僕はあきらめず 愛を伝えてゆく
全てをなくしたこころが もう一度
夢を見ることができるように
僕が愛を伝えてゆく
~予告~
ザルバ『突然の異世界への召喚。だが吾らが魔戎騎士に惑いなど在りはしない。しかし、己の使命を果たそうとする鋼牙の前に一人の少女が立ちふさがる。次回『双月』。鋼牙、オンナの涙は、手ごわいぜ』
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