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『1.ドラングフォルドの魔法書断片』
私は今、アングル地方という所に滞在している。
ここは固守的と思われるトリステインの中でも、比較的自由な空気を感じる事ができる。
というのも、ここは良質の海岸線を持っていて、海運が割と篤い。規模こそ小さいが、国を越えた物流があるらしく、ここに住む人々はそうやって周りの国々から考え方や新しい器機を得ているらしい。
滞在中、私の名前を聞いて町の顔役が挨拶に来た。
ゲルマニアで発掘プロジェクトに参加した事は情報に聡い人たちには知られているらしい。ここにやってくるまでにも、似たような経験をした。
顔役の一人はこの地区の寺院の管理を任されているのだという。私の研究に役立つかもしれない、と思い、私はその顔役の方の家に厄介になることにした。
(判読不明)
…どうやら彼は実践教義運動に対して好意的らしい。彼の書斎にはいくつかのそれらしい本が見つかった。…(判読不明)
滞在期間が長くなってきた。私は今、一つの教区の改革の変遷の中にいる。之を直に見ることは滅多にない。…(判読不明)…彼の奉仕活動の手伝いをする傍ら、寺院の中庭で遊ぶ子供達の世話を任された。
この地方は自由闊達な住民を疎んでいるらしい領主が討伐を怠るために、オークの数が馬鹿にならない。子供を外に出してやれないのだという。
小さな寺院の中庭で遊ぶ子供達は、体力が有り余っているのだろう、よく喧嘩を起こす。
親の仕事を手伝えず、遊びにも不満足を感じているらしい子供達は、よく私に話をしてくれとせがんでくる。
せがまれるたびに、私はいろいろな話をしたが、彼らは私の話す『魔法の使えなかった王様』の話をよく聞きたがった。…(判読不明)
…私も加わった自警団は過去のオークが出る範囲から当たりを付けた森に入った。
(以下判読不明箇所が続く)
~…近くに松明が燃えているのを確認してから、私が火の魔法でオークを焼き払うと、伏せていたらしい何匹かのオークが飛び出してくる…(判読不明)……
投げつけた杖にひるんだオークに私の脛がめり込み、オークの口から泡が吹き出た。何とか自警団の皆が森から抜けるまでの時間を稼ぐ為に、
私は久しぶりに拳を握りこんでオークの中に飛び込んだ。…(判読不明)
後日、私は教区の人たちに体術を教える事になった。習いに来た人たちの反応は様々だった。
特筆すべきは、庭遊びに飽きていた子供達がとても熱心に習ってくれていることだ。…(判読不明)
…彼は先日の集会で、実践教義に関しては現状を維持するということで決めたという。私はここの住民ではない。かりそめに軒を借りているだけだ。
だから彼らの決定に何かを言ったりはしない。少なくとも、教区の代表としては推奨も非難もしないのだという。
(判読不明。しかしここにペンで書かれた素描画が入っている)
…体術を習いに来る人が徐々に増えている。一人では指導が追いつかないので、出来のいい人に指導方法を教えながら進めている。
(判読不明箇所が続く)
…近頃、肺と心臓の発作が増えつつある。薬と術でごまかしているが、いずれ抜本的な治療をしなければならないだろう。
しかし、今ある金子ではそれも心もとない。教区の皆の手を煩わせる気も、ない。
(判読不明)
ここ数日は養生をしつつ、之とは別に筆を取っている。教区の皆が私が去った後も体術の鍛錬をしてくれるかはわからないが、もし、する気があるのであれば、
これが役に立ってくれるだろう…。
(判読不明)
今、私はゲルマニアの中部に向かう船の上にいる。以前知己を得た貴族に手紙を送った所、治療の当てを見つけてくれたらしい。
教区の皆は僅かながらの金子を包んでくれて、感謝に堪えない。
彼らには私の書いたいくつかの教本を遺していった。大事にしてくれると嬉しい。
泣きべそで私を見送ってくれた子供達の顔が目に焼きついて離れない…。
(文書はここで途切れている……)
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