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#navi(ときめき☆ぜろのけ女学園)
ルイズのもののけ女学園転入から一夜明けて、
「おはよー、ルイズー。具合大丈夫ー?」
襖を開けてルイズを迎えにきたキリの目の前では、
「お風呂に入ってきたんだから、もう垢なんて溜まってないわよー!!」
「だっておいちい味がする」
ルイズと彼女に馬乗りになったペロが押し問答をしていた。
「ペロ! 何やってんのー!!」
「キ……、キリっ! あー、助けてえっ!」
慌ててペロを引き剥がすキリ。げんなりした表情で乱れた髪を整えているルイズに向かって、
「まさか1晩中こんな事してたの?」
「……この顔見ればわかるでしょ……」
「ペロ!」
「だって……、人間なんて滅多に味わえないんだもん」
「は? 人間?」
「なっ、ななななな何言ってるのよ!! 私は西洋妖怪ハッグで……」
「だって、ほら」
ペロの言葉をしどろもどろになりつつ否定するルイズだったが、ペロはルイズの上着の裾をめくり上げる。
「ね」
「おへそが……」
露出されたルイズの腹部を見て呆然としているキリに、ルイズは冷や汗を垂らしつつ質問する。
「な……、何、何がよ? 私のおへそ、何かおかしいの?」
「ルイズ……、妖怪は母親から生まれてくるわけじゃないから、おへそなんて無いんだよ」
『つまりおへそがあるのは人間の証拠』
そう言って上着をめくり上げ着物をはだけさせた2人の腹部は、見事なまでにつるりとしていた。
「(お……、お腹がのっぺらぼう! ……っていうか、人間だってバレちゃったじゃないの! どうしよう……)ち……、違うのよ。こ……、これ……、これは……、おへそじゃなくて私のおちょぼ口……なのよ」
そう言いつくろいつつ自身の腹部を揉むルイズだったが、
(何で私って、勢いだけでものを言ってしまうのかしら……)
とまたも冷や汗をかく羽目になるのだった。
案の定キリは疑惑の視線でルイズの口を指差し、
「じゃあこれは何? 口じゃないの?」
「これは……、け……、毛穴……」
3人の間に今までで最大の沈黙が流れる。
(何、毛穴って! 何、毛穴って!! 何、毛穴って!!!)
「………」
ペロはおもむろに懐から飴玉を取り出すと、ルイズのへそに押しつけてきた。
「ほらおいちい飴。食べて食べて」
「ひゃはは、やだっ、くすぐった……い、駄目、やめてっ、やめてってば、あははははっ、ひゃはは、……私っ、おへそは弱いのよ!!」
「へそ?」
「あ……」
まずい事を言ってしまった事を悟ったルイズは、咄嗟に窓に向かい手すりに足をかける。
「ルイズ!! 何してんの!! 危ないってば!!」
「お願い! 助けて! 食べないで、殺さないで!!」
「そんな事しないよ」
「嘘!」
「ほんと!! 確かに人間に悪さしたがる妖怪の方が多いよ。でも私は違うよ、人間が好きだよ。……私ね、妖怪になる前は普通の猫だったの。凄く可愛がってもらってた。おばあちゃんが亡くなったのにも気付かずに、おばあちゃんの帰りをずーっとずーっと待っちゃうくらいおばあちゃんが大好きだったの。……待ちすぎて妖怪になっちゃったけどね」
キリはルイズの背中に顔を寄せて自身の思いをルイズに伝える。
「……だから私は人間に悪さしたりしないよ。ルイズが人間だって事みんなに内緒にするの手伝うし、ルイズの友達になりたいよ」
「私……っ、自分がどうしてここに来ちゃったのかわからないのよ……。キリと友達になれるのはうれしいけど、でも楽員に帰りたい。家では姉様達も待ってるの。お願い、キリ! どうやったら帰れるのか教えて!!」
「えー、そんなの私もわかんないよ」
「そんなあっさり!!」
「人間の世界との行き来は力の強い大人の妖怪しかできないんだよ。ルイズみたくたまたま紛れ込んじゃう事もあるみたいだけど。まあ、たまたま紛れ込んじゃったなら、いつかたまたま帰れるんじゃない?」
「たまたま……、そんな……。……って事は、私は当面はこっちで生活しなくちゃいけないって事なのよね……」
「ルイズ……」
がっくりくずおれるルイズだったが毅然と顔を上げ、
「うん……、わかったわ……。仕方ないわね、うじうじしていても学生生活が勿体無いわ! 私はここで西洋妖怪ハッグとして学園生活を送ってみせるわ! 恋も! 遊びも! 勉強も! そしていつかたまたま帰るわよ!!」
先程の態度から一転、奮起したルイズにキリ・ペロは感心の視線を送る。
「ねえキリ、私こっちで上手くやっていけるかしら?」
「人間だってバレないよう、おへそは隠さなくちゃね。ペロもルイズが人間だってみんなに言ったら駄目だよ、大変だから。内緒にできるよね?」
「……1日1舐めで手を打とう」
「ペロ!!」
ペロの取引とも思える提案に声を荒げたキリだったが当のルイズは、
「……いいわよ、1舐めくらいなら。ほら……、無条件より条件がある方が安心できるから」
「1舐め……」
その言葉に気をよくしたようで、ペロは胸を超えるほどに舌を伸ばした。
「それ舌伸ばしすぎよ!! ……あ、そうだわ」
そこでふと思いついたようにルイズは、
「1つ気になったんだけど、妊娠とか出産が無いからおへそが無いのよね? じゃあ胸とかは……」
「乳首はあるよ」
「わあっ!」
キリはルイズの質問にあっさり上着を大きくめくって見せ、ルイズを狼狽させた。
「だってあった方が気持ちいいでしょ」
「えーっ!?」
さらにはペロに胸を舐めさせて笑みを浮かべている。キリの言葉はさらにエスカレートし、
「下のお口もちゃんとあるし」
「し……、下のお口!? 可愛い顔して下のお口って言った!?」
「あっ、そうそう、気をつけてね」
キリはルイズの服の胸元に手をかけて、
「下のお口同士でキスすると、ルイズもその相手と同じ種の妖怪になっちゃうから」
「わ……、私が妖怪に……!? っていうか、下のお口でキス……!?」
「私はルイズも猫又になったら嬉しいなー」
「ななななな、えええええ!?」
もののけ女学生のノリについていけるか先行き不安ながらも、ルイズの新たな学園生活はスタートした。
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