「ゼロの視線-03」(2008/08/16 (土) 00:00:57) の最新版変更点
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第三話
「な、何考えてるのよ!
これはアタシの決闘なんだから、アンタに関係無いのよ」
「わたしは君の使い魔だそうだ。
ならば君の戦いをわたしがかわりにやっても構うまい?」
「ま、まあそうね。
ただし!戦う以上は勝ちなさい!絶対に!」
「了解した」
ルイズを下ろすと、ワルキューレに相対する幻之介。
「ではこの国の術とやら、どれほどのものか見せてもらおうか」
「くっ くそぉ!」
顔面を腫らしたギーシュが、七体のワルキューレを操って幻之介に攻撃をかけるが、かすりもしない。
むしろ時折拾った小石を投げつけられて結構ボロボロだ。
「それ、隙ありだぞ少年」
「ぶぎゃっ」
その軽快な身のこなしは、まるで
「あれが噂に聞く東方の舞踊、『カグラ』なのかしら」
ポツリと呟くモンモランシー。
控えめにいって、ギーシュ・ド・グラモンは幻之介の引き立て役でしかなかった。
「それにしてもゲンノスケって、腰の剣を使おうとしないわね」
「使うまでも無い。彼は勝とうと思えば小石をギーシュの急所に当てれば終わる。それをしないのは」
「多分ギーシュの、というかわたしたちの魔法を見極めようとしてるのね」
「あら、ヴァリエールがあたしに話し掛けてくるとは思わなかったわ」
「あたしのゲンノスケを褒め称えてるんでしょ?ならツェルプストーであっても話し掛けるのはやぶさかじゃないわ」
「言っとくけどゲンノスケが凄いんであってアンタがスゴい訳じゃないんだからね?
かろうじてゼロじゃなくなった、って程度よ」
「でも、ゲンノスケはあたしの下僕なんだからね、うらやましいかしら?」
「・・・・・・ちょっとだけ・・・・・・」
などとやっていた時、ワルキューレの一体の拳が幻之介の腹部を捕らえる。
大きく高く飛ばされる幻之介。
「「ゲンノスケ!」」
真っ青になり、声を揃えるルイズとキュルケ。だがしかし
「大丈夫」
「「大丈夫って何が?」」
「彼は殴らられてなどいない。
あえて言うならわざとこぶしを受けた」
「何でそんな事わかるのよ」
「見た。彼は殴られたのではなく、拳に乗ってジャンプした」
その言葉に皆が -ギーシュすらー 注目する中、幻之介はひらりと空中で一回転して華麗に着地する。
「ふむ、土を青銅と変えくぐつと操る術、か。なかなかに面白い。が」
ここで幻之介の眼光が一気にきついものとなる。
「この程度か?」
それは侮辱でも侮蔑でもなく、ただ事実を口にしただけ。
おまえは弱いと宣言された、ただそれだけの事。
「だ、黙れぇ!」
七体のゴーレムが一斉に踊りかかろうとして、そのまま崩れ落ちる。
?
一同が見ると、何も無かった。
ギーシュの手中に、杖代わりである薔薇の造花が無かった。
恐る恐る振り向いたギーシュの目に映ったのは、見た事も無い形状のナイフに貫かれて壁に張り付いている自分の杖。
「杖が無ければ魔法が使えないのなら、杖を手放させてしまえばいい」
そんな幻之介の言葉に、今更ながら真っ青になるギーシュ。
もし最初からゲンノスケが「殺す」つもりだったら開始五秒で自分の眉間はあの投げナイフ
(後でゲンノスケに『クナイ』というのだと教わった)
に貫かれてたのだという事を嫌でも悟らされる。
「僕の 負けだ」
「結局ギーシュ、というかドット程度じゃゲンノスケの剣の腕前、披露するまでも無かったってコトね」
「力量差がありすぎたってコトよね」
「そういえばタバサ、あなたの知る「伝説の剣士」ってどんな技だったの?」
「誰も彼が剣を抜く所を見ていない」
「何よそれ」
「彼は剣を鞘にしまったまま敵に近づき、見えない速さで鞘から剣を抜くと同時に敵を切り、即座に鞘にしまった」
「見えない速さで?」
「肯定 その剣は魔法を切り岩を断ち火や水すらも両断したという」
「あら、火まで?」
「ある騎士は彼が剣をしまう音を聞き、自分の断面を見て初めて自分が斬られた事に気づいたと伝えられる。
イアイという技なのだとか」
「自分が真っ二つに切られた事すら気づかない・・・・・・」
「神速の剣技・・・・・・・」
「あはははー」
「テファねーちゃん、ただいまー」
「おかえりなさい、彼女は?」
「もうすぐかえってくるよー」
「でもあいつどんくさいなー」
「どんくさいよねー」
「心底どんくさいー」
「でも食べられるキノコとか詳しいから、ほらこんなに一杯取ってきたよー」
「じゃあ今夜はご馳走ですね」
「わーい」「やったー」
「ただいま戻りました」
「おかえりなさい、オボロ」
#navi(ゼロの視線)
第三話
「な、何考えてるのよ!
これはアタシの決闘なんだから、アンタに関係無いのよ」
「わたしは君の使い魔だそうだ。
ならば君の戦いをわたしがかわりにやっても構うまい?」
「ま、まあそうね。
ただし!戦う以上は勝ちなさい!絶対に!」
「了解した」
ルイズを下ろすと、ワルキューレに相対する幻之介。
「ではこの国の術とやら、どれほどのものか見せてもらおうか」
「くっ くそぉ!」
顔面を腫らしたギーシュが、七体のワルキューレを操って幻之介に攻撃をかけるが、かすりもしない。
むしろ時折拾った小石を投げつけられて結構ボロボロだ。
「それ、隙ありだぞ少年」
「ぶぎゃっ」
その軽快な身のこなしは、まるで
「あれが噂に聞く東方の舞踊、『カグラ』なのかしら」
ポツリと呟くモンモランシー。
控えめにいって、ギーシュ・ド・グラモンは幻之介の引き立て役でしかなかった。
「それにしてもゲンノスケって、腰の剣を使おうとしないわね」
「使うまでも無い。彼は勝とうと思えば小石をギーシュの急所に当てれば終わる。それをしないのは」
「多分ギーシュの、というかわたしたちの魔法を見極めようとしてるのね」
「あら、ヴァリエールがあたしに話し掛けてくるとは思わなかったわ」
「あたしのゲンノスケを褒め称えてるんでしょ?ならツェルプストーであっても話し掛けるのはやぶさかじゃないわ」
「言っとくけどゲンノスケが凄いんであってアンタがスゴい訳じゃないんだからね?
かろうじてゼロじゃなくなった、って程度よ」
「でも、ゲンノスケはあたしの下僕なんだからね、うらやましいかしら?」
「・・・・・・ちょっとだけ・・・・・・」
などとやっていた時、ワルキューレの一体の拳が幻之介の腹部を捕らえる。
大きく高く飛ばされる幻之介。
「「ゲンノスケ!」」
真っ青になり、声を揃えるルイズとキュルケ。だがしかし
「大丈夫」
「「大丈夫って何が?」」
「彼は殴らられてなどいない。
あえて言うならわざとこぶしを受けた」
「何でそんな事わかるのよ」
「見た。彼は殴られたのではなく、拳に乗ってジャンプした」
その言葉に皆が -ギーシュすらー 注目する中、幻之介はひらりと空中で一回転して華麗に着地する。
「ふむ、土を青銅と変えくぐつと操る術、か。なかなかに面白い。が」
ここで幻之介の眼光が一気にきついものとなる。
「この程度か?」
それは侮辱でも侮蔑でもなく、ただ事実を口にしただけ。
おまえは弱いと宣言された、ただそれだけの事。
「だ、黙れぇ!」
七体のゴーレムが一斉に踊りかかろうとして、そのまま崩れ落ちる。
?
一同が見ると、何も無かった。
ギーシュの手中に、杖代わりである薔薇の造花が無かった。
恐る恐る振り向いたギーシュの目に映ったのは、見た事も無い形状のナイフに貫かれて壁に張り付いている自分の杖。
「杖が無ければ魔法が使えないのなら、杖を手放させてしまえばいい」
そんな幻之介の言葉に、今更ながら真っ青になるギーシュ。
もし最初からゲンノスケが「殺す」つもりだったら開始五秒で自分の眉間はあの投げナイフ
(後でゲンノスケに『クナイ』というのだと教わった)
に貫かれてたのだという事を嫌でも悟らされる。
「僕の 負けだ」
「結局ギーシュ、というかドット程度じゃゲンノスケの剣の腕前、披露するまでも無かったってコトね」
「力量差がありすぎたってコトよね」
「そういえばタバサ、あなたの知る「伝説の剣士」ってどんな技だったの?」
「誰も彼が剣を抜く所を見ていない」
「何よそれ」
「彼は剣を鞘にしまったまま敵に近づき、見えない速さで鞘から剣を抜くと同時に敵を切り、即座に鞘にしまった」
「見えない速さで?」
「肯定 その剣は魔法を切り岩を断ち火や水すらも両断したという」
「あら、火まで?」
「ある騎士は彼が剣をしまう音を聞き、自分の断面を見て初めて自分が斬られた事に気づいたと伝えられる。
イアイという技なのだとか」
「自分が真っ二つに切られた事すら気づかない・・・・・・」
「神速の剣技・・・・・・・」
「あはははー」
「テファねーちゃん、ただいまー」
「おかえりなさい、彼女は?」
「もうすぐかえってくるよー」
「でもあいつどんくさいなー」
「どんくさいよねー」
「心底どんくさいー」
「でも食べられるキノコとか詳しいから、ほらこんなに一杯取ってきたよー」
「じゃあ今夜はご馳走ですね」
「わーい」「やったー」
「ただいま戻りました」
「おかえりなさい、オボロ」
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