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「コンバット越前ゼロカスタム-3」(2007/07/26 (木) 20:45:54) の最新版変更点
追加された行は緑色になります。
削除された行は赤色になります。
前回のあらすじ
ピョイ~~~~~ン。ガシャ~~~~~~~ン!!
えっと、つまりこういうことね。
ギーシュはあのポリゴンに追い回されたりなんなりいろいろ精神的にも堪えまくった。
んで、その使い魔のご主人様であるこの私に代わりに仕返ししようと。
え、これってとばっちりよね。
「決闘だ!キミを変わりにボコボコにゲフンゲフン……じゃなくてあの使い魔の主人としての
責任を果たしてもらうぞ!」
「あのね。貴族同士の決闘なんて禁止されているんだから駄目にきまってるじゃない。」
「あ……それもそうだな……イャ待て!!キミは確か魔法が使えないんだったな!」
「だからなによ!!結局バカにするだけなの!?アイツに直接仕返しなさいよ!」
「フンッ!魔法が使えない癖に貴族?アッハッハッハッハ!!魔法が使えるから貴族というんだよ
ゼロのルイズ!魔法が使えない君なんか平民同然だバーカバーカ!!」
くっ!コイツブチ殺してやりたいほどムカツク奴だわ!!負けてなんかいられないわよ!
「いいわ。受けてやるわよ。」
「ん~~?なあんだって?もっかい言ってくれるかい『ゼロ』のルイズ?」
「受けてやるって言ってるのよこのへタレ!!!」
「ヘ、ヘタレ……その言葉忘れるなよ!ヴェストリの広場で待ってるからな!!!」
やってやろうじゃないッ!
それだけ言うとギーシュはさっさと広場に行ってしまった。
怒りに髪の毛が逆立ちそうなルイズの前に現れたのはヒョコヒョコと現れたのは
ルイズの使い魔。コンバット越前こと越前康介!!
「アンタ何余計な事しやがってんのよォーー!!!」
ドグシャ!!!
フルパワーで繰り出されたルイズの蹴りが越前の股間を的確に攻めた!
「ハウ゛ァ゛ァ゛ァ゛!!!」
「アンタが変な事したせいで私がとばっちり喰らったじゃないのよ!一体ギーシュに何したの!?」
「お……お母さん。」
「質問に答えんかこのバカポリゴーーーーンッ!」
グチョ!!
ルイズの追撃の二発目が炸裂した。何か大事なものを失った気がする越前であった。
「つまり。アンタはギーシュの奴がメイドに嫌がらせしてたのを止めるために仲裁に入ったわけね。」
「そうだぜ。俺は何も悪い事してないんだぜ。ホントだぜ。」
「まあ一応私の使い魔だし信じてあげるわ。」
越前も信じてもらえて嬉しかったのかピョコピョコ動いている。ムササビも佐藤君も嬉しそうだ。
「だけどアンタは私の使い魔なんだからちゃんと働いてもらうわよ。今すぐに」
「今すぐにって。何をするんだい?」
「決闘よ。アンタが追い回したあの金髪よ。私の変わりにブチのめしてきなさい!」
元の原因はそもそも俺だし。それにあの少年にはまだお灸を据えてはいない。
「せっかくだから、俺はルイズの変わりに決闘を受けるぜ!」
ここはヴェストリの広場。ギーシュは決闘するとみんなに言い触らしていたので結構な人が来てる。
さすがに人前でルイズをボコボコにするのはマズイ。適当に降参させてその後はルイズを部屋に呼び込んで…
たっぷりとかわいがってやる……グヘヘと笑うギーシュ君。モンモランシーの事コイツ忘れてんのか?
そしてゼロのルイズはやってきた。かなりムカついてるらしく血管が浮き出ている。グフフ。たっぷりいたぶってやる。
「諸君!決闘だ!」
ウオオオオオ!と周りが絶叫する。対戦相手がゼロのルイズって事であまり盛り上がらないと思っていたが
金を賭ける者が出始めたのでルイズに大穴狙いで賭けてる奴もいるのだ。
青銅のギーシュVSゼロのルイズ。二人の決闘が始まろうとしている。
かに見えた……
ここはトリステイン学園学園長室。
ここの学園長であるオールド・オスマンは秘書のミス・ロングビルと教師のミスタ・コルベールと一緒に
今まさに始まるであろう広場での決闘を遠見の鏡と呼ばれるマジックアイテムを使って覗いていた。
「う~ん。ワシはとりあえずグラモンのバカ息子に賭けようかのう。お二人さんはどっちに?」
「私は普通じゃつまらないのでミス・ヴァリエールのほうに。ミスタ・コルベールはどちらに?」
「ええっと私は……じゃなくて止めましょうよ!何生徒の賭けに混じってるんですか!眠りの鐘の使用許可を!」
「こんなアホみたいなことにもったいないわい。レクリエーションだと思えばいいのじゃよなあミス・ロングビル」
「そうですね。しかしオールド・オスマン。何でさっきから私のお尻を触っているのですか?」
「そんな硬い事言わないでよロングビルちゃん♪やわらかくていい尻じゃあ。この調子でムネもおねがいするかのう~ハウッ!」
バキィッ!
ロングビル怒りのストンピングである。手を踏みつけられたオスマンは苦しそうに。しかし嬉しそうな表情で
手を踏まれて這いつくばっていた。
「年寄りになんてことを!あ、でもいい!やめないで!もっとォ!ああァ!」
本気でこの学園をやめようかと本気で思ったミスタ・コルベールであった。
その時である。鏡で眺めていたコルベールがなにやら異変を感じたようである。なにか鏡の視界のすみっこ。学園の
屋根のほうに緑色のカサカサ動く物体が混じっている。何だこれは?
「ウキャホワタァァァ~~~~~!!!!」
何だ今の声は?この声はまさか……
そのまさかであった。周りが「何だ今の甲高い声は?」と思っている間にそれはやってきた。
シュタ!とルイズの隣になぜか頭上から舞い降りた天使。じゃなくて緑色の悪魔。
ルイズの使い魔コンバット越前である!
ババーーーン!
「ちょ、えええ!!?何でキミがここに来てるんだ!」
「だって決闘は私じゃなくてコイツが受けるからよ。」
「何だと!?キミが決闘を受けると言ったじゃないか!!約束を破るのか!?」
「使い魔はご主人と同然なのよ。よく言うじゃない。それに私は『ゼロ』だから魔法はつかえませんよーだ。」
ルイズはしてやったりと言わんばかりにギーシュに対してアッカンベーをしていた。
これからギーシュにはたっぷりさっきの仕返しをして恥をかいてもらうんだから。
ギャラリー的にはルイズが選手交代したことについては何も文句はない。魔法が使えないことはみんな知ってるからだろう。
だがギーシュを応援するものがほとんどだ。ルイズに賭けてない全員といってもいい。そりゃ食事時にひどい目に
会った生徒も少なくなく恨まれまくりだったため越前はアウェー状態(当たり前だが)であった。
「ギーシュゥゥ!!その緑色のバケモノを倒してくれえぇ!!」
「ギーシュ様!その緑の悪魔を退治してください!!」
「俺、ギーシュが勝ったら故郷に帰るんだ…」
ゴキブリ!ダニ野郎!などなど言いたい放題である。一人死亡フラグを立てている少年の名はマリコルヌ。
大丈夫。みんな応援してくれているじゃないか。何も心配なんていらないさ!
それに僕のワルキューレはあんな緑のバケモノなんかに絶対負けはしない!!
「いいだろう。ゼロのルイズの代わりだろうがなんだろうが僕が打ちのめしてやる!ルイズはその後だ!」
「いい?越前。殺しちゃ駄目よ。だからその変な武器は使っちゃ駄目。分かった?『とことんコケにしてやりなさい!』」
「わかったぜ。じゃあ始めようか少年!」
代理選手としてコンバット越前VS青銅のギーシュの決闘がこうして幕を開けた。
「僕はメイジだ。だから魔法を使わせてもらう。」
対する越前は地面に寝そべってクネクネする形で質問に答えた。完全に舐めきっているようである。
「クソッ!なめやがって!!行け!ワルキューレ!!」
ギーシュが薔薇の造花を乱暴に振るとそこには甲冑を着た女青銅騎士へと
土が変化して現れた。なるほど。魔法っていったのはオカルトの類ではないようだな。
しかしこの位では驚くにも値しない!
「行っけぇぇ!僕のワルキューレ!!」
青銅の騎士が越前に向かって蹴りを繰り出して……
ボコッ!ドゴォ!!ズゴォ!!!
数発の青銅の騎士の打撃は全段見事越前に命中した。そりゃ寝そべっていればそうなるわな。
「このやろぉ!やりやがったなぁ!グホッ!ボディにモロ入った……やる気失せてきた…」
「なにやってんのよこのバカポリゴン!!ちゃんとやりなさいよ!」
「ハッハッハッ!キミはどうやら見た目や動きが気持ち悪いだけの奴のようだね!さっきは
よくも追い回してくれたね。全力で仕返しするよッ!覚悟したまえ!」
越前に追撃するために再度ワルキューレが襲い掛かる!!小賢しい!!
起き上がった越前は腕を思い切り振り上げると向かってくる騎士に向かって。
シャキン!
チョップで青銅の騎士を切り裂いた!!
ええええええええええええええええええええ!!!?
(切り裂いた!?ハア!?僕の青銅を素手で切り裂くなんて……)
ギャラリーも真っ二つに切り裂かれたワルキューレを見て喜びと悲しみの歓声が沸き起こる。
ルイズに賭けた人達は歓喜の声を上げている。
「なんだ…アンタやればできるじゃないの!その調子でやっちゃえ!!」
越前本人も驚いていた。格闘攻撃の際シャキンと音はするものの切り裂いたことなんかないし
さっきは夢中で追いかけていたために気がつかなかったがスピード。パワー。共に上昇している。
クリムゾンを握っている時に光っているこの左手の紋章。これが関係あるのか。今はどうでもいい。
あの少年を更正させるために俺は戦う。俺は正義感及び勇気は「平均以上」なんだからねっ!!
「くっ。一体倒しただけで…調子に乗るんじゃないぞバケモノ!!」
ギーシュがまた造花の薔薇を振るとそこには剣や槍で武装したワルキューレが6体現れた。
「どうだ!これだけの数でかかればひとたまりもあるまい!どうだ怖いかーー!!!」
越前は話をまったく聞いておらずそばにいる白い佐藤君と『あっちむいてほい』を楽しんでおられた。
「どこまでも……どこまでもコケにしやがってぇぇぇぇ!!!ワルキューレ!!!全力で
そのバケモノを刺し殺せぇぇぇぇ!!!!!!!!」
ワルキューレは越前を囲むように6体が回り込み全速力で刃を越前に向けて突進してきた!!!!
周りを囲まれているため逃げる道はない!どうする越前ッ!!
グサッ!!!
何かが刺さるような音がした。だがそこにいたのはなんと…
6体共青銅同士で刺し合っていた青銅達。越前ではなく6体同士で刺し合っていたのだ。
越前は刺される瞬間に上にジャンプしてムササビ君にぶらさがって攻撃を逃れたのだった!!
6体ともお互いの全力の攻撃を喰らって崩れていった。
「そんな……そんなばかな…来るな…コッチに来るなアアアアアアア!!!」
「さて少年。覚悟は出来ているかな?」
越前がギーシュに向き合うと(何処から見ても向き合ってる様に見えるが)ゴキブリのような動きで
カサカサカサカサカサカサカサカサカサと俊敏な速さで近づいて
ガシッ!
万力のような力でギーシュの腕を越前はガッチリと掴んだ。
「助けてぇぇぇぇ!!!ごめんなさいごめんなさい許して!!!もうしません!もうしません!!!!」
「キミには…心清い人になってもらうよ。」
周りが唖然とした様子で二人を見ている時。それは現れた。
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!
そう、あの有名な『赤い扉』である。まるで魔界の入り口のようにクチを開けて待っている。
「せっかくだから、俺はこの赤の扉を選ぶぜ!」
なにがせっかくなのかさっぱり分からないがそのままギーシュを引き込み扉をバタンと閉めてしまった。
「ファファファファファファファファイヤ!」
「やめてぇ!あ、駄目、それはらめぇぇぇ!!!!」
音だけしっかり聞こえるのが生々しい。ギャラリーが息をのむ中声がやむとギーシュが扉の外に出てきた。
ガシッ!
かに見えたか扉の中から越前にまたまたギーシュは引き込まれた。
「アァ!アァ!アァ!アァ!アァ!アァ!アァ!アァ!アァ!」
「やだぁっ、ひあ、だめえ、アッーーーーーーーーー!!!」
そして中からズタボロ状態のギーシュが飛び出て後ろには頭に腕をくんで腰を突き出している越前が
バァーーーン!という効果音と共に出てきた。
ギーシュ・ド・グラモン KO負け
前回のあらすじ
ピョイ~~~~~ン。ガシャ~~~~~~~ン!!
えっと、つまりこういうことね。
ギーシュはあのポリゴンに追い回されたりなんなりいろいろ精神的にも堪えまくった。
んで、その使い魔のご主人様であるこの私に代わりに仕返ししようと。
え、これってとばっちりよね。
「決闘だ!キミを変わりにボコボコにゲフンゲフン……じゃなくてあの使い魔の主人としての
責任を果たしてもらうぞ!」
「あのね。貴族同士の決闘なんて禁止されているんだから駄目にきまってるじゃない。」
「あ……それもそうだな……イャ待て!!キミは確か魔法が使えないんだったな!」
「だからなによ!!結局バカにするだけなの!?アイツに直接仕返しなさいよ!」
「フンッ!魔法が使えない癖に貴族?アッハッハッハッハ!!魔法が使えるから貴族というんだよ
ゼロのルイズ!魔法が使えない君なんか平民同然だバーカバーカ!!」
くっ!コイツブチ殺してやりたいほどムカツク奴だわ!!負けてなんかいられないわよ!
「いいわ。受けてやるわよ。」
「ん~~?なあんだって?もっかい言ってくれるかい『ゼロ』のルイズ?」
「受けてやるって言ってるのよこのへタレ!!!」
「ヘ、ヘタレ……その言葉忘れるなよ!ヴェストリの広場で待ってるからな!!!」
やってやろうじゃないッ!
それだけ言うとギーシュはさっさと広場に行ってしまった。
怒りに髪の毛が逆立ちそうなルイズの前に現れたのはヒョコヒョコと現れたのは
ルイズの使い魔。コンバット越前こと越前康介!!
「アンタ何余計な事しやがってんのよォーー!!!」
ドグシャ!!!
フルパワーで繰り出されたルイズの蹴りが越前の股間を的確に攻めた!
「ハウ゛ァ゛ァ゛ァ゛!!!」
「アンタが変な事したせいで私がとばっちり喰らったじゃないのよ!一体ギーシュに何したの!?」
「お……お母さん。」
「質問に答えんかこのバカポリゴーーーーンッ!」
グチョ!!
ルイズの追撃の二発目が炸裂した。何か大事なものを失った気がする越前であった。
「つまり。アンタはギーシュの奴がメイドに嫌がらせしてたのを止めるために仲裁に入ったわけね。」
「そうだぜ。俺は何も悪い事してないんだぜ。ホントだぜ。」
「まあ一応私の使い魔だし信じてあげるわ。」
越前も信じてもらえて嬉しかったのかピョコピョコ動いている。ムササビも佐藤君も嬉しそうだ。
「だけどアンタは私の使い魔なんだからちゃんと働いてもらうわよ。今すぐに」
「今すぐにって。何をするんだい?」
「決闘よ。アンタが追い回したあの金髪よ。私の変わりにブチのめしてきなさい!」
元の原因はそもそも俺だし。それにあの少年にはまだお灸を据えてはいない。
「せっかくだから、俺はルイズの変わりに決闘を受けるぜ!」
ここはヴェストリの広場。ギーシュは決闘するとみんなに言い触らしていたので結構な人が来てる。
さすがに人前でルイズをボコボコにするのはマズイ。適当に降参させてその後はルイズを部屋に呼び込んで…
たっぷりとかわいがってやる……グヘヘと笑うギーシュ君。モンモランシーの事コイツ忘れてんのか?
そしてゼロのルイズはやってきた。かなりムカついてるらしく血管が浮き出ている。グフフ。たっぷりいたぶってやる。
「諸君!決闘だ!」
ウオオオオオ!と周りが絶叫する。対戦相手がゼロのルイズって事であまり盛り上がらないと思っていたが
金を賭ける者が出始めたのでルイズに大穴狙いで賭けてる奴もいるのだ。
青銅のギーシュVSゼロのルイズ。二人の決闘が始まろうとしている。
かに見えた……
ここはトリステイン学園学園長室。
ここの学園長であるオールド・オスマンは秘書のミス・ロングビルと教師のミスタ・コルベールと一緒に
今まさに始まるであろう広場での決闘を遠見の鏡と呼ばれるマジックアイテムを使って覗いていた。
「う~ん。ワシはとりあえずグラモンのバカ息子に賭けようかのう。お二人さんはどっちに?」
「私は普通じゃつまらないのでミス・ヴァリエールのほうに。ミスタ・コルベールはどちらに?」
「ええっと私は……じゃなくて止めましょうよ!何生徒の賭けに混じってるんですか!眠りの鐘の使用許可を!」
「こんなアホみたいなことにもったいないわい。レクリエーションだと思えばいいのじゃよなあミス・ロングビル」
「そうですね。しかしオールド・オスマン。何でさっきから私のお尻を触っているのですか?」
「そんな硬い事言わないでよロングビルちゃん♪やわらかくていい尻じゃあ。この調子でムネもおねがいするかのう~ハウッ!」
バキィッ!
ロングビル怒りのストンピングである。手を踏みつけられたオスマンは苦しそうに。しかし嬉しそうな表情で
手を踏まれて這いつくばっていた。
「年寄りになんてことを!あ、でもいい!やめないで!もっとォ!ああァ!」
本気でこの学園をやめようかと本気で思ったミスタ・コルベールであった。
その時である。鏡で眺めていたコルベールがなにやら異変を感じたようである。なにか鏡の視界のすみっこ。学園の
屋根のほうに緑色のカサカサ動く物体が混じっている。何だこれは?
「ウキャホワタァァァ~~~~~!!!!」
何だ今の声は?この声はまさか……
そのまさかであった。周りが「何だ今の甲高い声は?」と思っている間にそれはやってきた。
シュタ!とルイズの隣になぜか頭上から舞い降りた天使。じゃなくて緑色の悪魔。
ルイズの使い魔コンバット越前である!
ババーーーン!
「ちょ、えええ!!?何でキミがここに来てるんだ!」
「だって決闘は私じゃなくてコイツが受けるからよ。」
「何だと!?キミが決闘を受けると言ったじゃないか!!約束を破るのか!?」
「使い魔はご主人と同然なのよ。よく言うじゃない。それに私は『ゼロ』だから魔法はつかえませんよーだ。」
ルイズはしてやったりと言わんばかりにギーシュに対してアッカンベーをしていた。
これからギーシュにはたっぷりさっきの仕返しをして恥をかいてもらうんだから。
ギャラリー的にはルイズが選手交代したことについては何も文句はない。魔法が使えないことはみんな知ってるからだろう。
だがギーシュを応援するものがほとんどだ。ルイズに賭けてない全員といってもいい。そりゃ食事時にひどい目に
会った生徒も少なくなく恨まれまくりだったため越前はアウェー状態(当たり前だが)であった。
「ギーシュゥゥ!!その緑色のバケモノを倒してくれえぇ!!」
「ギーシュ様!その緑の悪魔を退治してください!!」
「俺、ギーシュが勝ったら故郷に帰るんだ…」
ゴキブリ!ダニ野郎!などなど言いたい放題である。一人死亡フラグを立てている少年の名はマリコルヌ。
大丈夫。みんな応援してくれているじゃないか。何も心配なんていらないさ!
それに僕のワルキューレはあんな緑のバケモノなんかに絶対負けはしない!!
「いいだろう。ゼロのルイズの代わりだろうがなんだろうが僕が打ちのめしてやる!ルイズはその後だ!」
「いい?越前。殺しちゃ駄目よ。だからその変な武器は使っちゃ駄目。分かった?『とことんコケにしてやりなさい!』」
「わかったぜ。じゃあ始めようか少年!」
代理選手としてコンバット越前VS青銅のギーシュの決闘がこうして幕を開けた。
「僕はメイジだ。だから魔法を使わせてもらう。」
対する越前は地面に寝そべってクネクネする形で質問に答えた。完全に舐めきっているようである。
「クソッ!なめやがって!!行け!ワルキューレ!!」
ギーシュが薔薇の造花を乱暴に振るとそこには甲冑を着た女青銅騎士へと
土が変化して現れた。なるほど。魔法っていったのはオカルトの類ではないようだな。
しかしこの位では驚くにも値しない!
「行っけぇぇ!僕のワルキューレ!!」
青銅の騎士が越前に向かって蹴りを繰り出して……
ボコッ!ドゴォ!!ズゴォ!!!
数発の青銅の騎士の打撃は全段見事越前に命中した。そりゃ寝そべっていればそうなるわな。
「このやろぉ!やりやがったなぁ!グホッ!ボディにモロ入った……やる気失せてきた…」
「なにやってんのよこのバカポリゴン!!ちゃんとやりなさいよ!」
「ハッハッハッ!キミはどうやら見た目や動きが気持ち悪いだけの奴のようだね!さっきは
よくも追い回してくれたね。全力で仕返しするよッ!覚悟したまえ!」
越前に追撃するために再度ワルキューレが襲い掛かる!!小賢しい!!
起き上がった越前は腕を思い切り振り上げると向かってくる騎士に向かって。
シャキン!
チョップで青銅の騎士を切り裂いた!!
ええええええええええええええええええええ!!!?
(切り裂いた!?ハア!?僕の青銅を素手で切り裂くなんて……)
ギャラリーも真っ二つに切り裂かれたワルキューレを見て喜びと悲しみの歓声が沸き起こる。
ルイズに賭けた人達は歓喜の声を上げている。
「なんだ…アンタやればできるじゃないの!その調子でやっちゃえ!!」
越前本人も驚いていた。格闘攻撃の際シャキンと音はするものの切り裂いたことなんかないし
さっきは夢中で追いかけていたために気がつかなかったがスピード。パワー。共に上昇している。
クリムゾンを握っている時に光っているこの左手の紋章。これが関係あるのか。今はどうでもいい。
あの少年を更正させるために俺は戦う。俺は正義感及び勇気は「平均以上」なんだからねっ!!
「くっ。一体倒しただけで…調子に乗るんじゃないぞバケモノ!!」
ギーシュがまた造花の薔薇を振るとそこには剣や槍で武装したワルキューレが6体現れた。
「どうだ!これだけの数でかかればひとたまりもあるまい!どうだ怖いかーー!!!」
越前は話をまったく聞いておらずそばにいる白い佐藤君と『あっちむいてほい』を楽しんでおられた。
「どこまでも……どこまでもコケにしやがってぇぇぇぇ!!!ワルキューレ!!!全力で
そのバケモノを刺し殺せぇぇぇぇ!!!!!!!!」
ワルキューレは越前を囲むように6体が回り込み全速力で刃を越前に向けて突進してきた!!!!
周りを囲まれているため逃げる道はない!どうする越前ッ!!
グサッ!!!
何かが刺さるような音がした。だがそこにいたのはなんと…
6体共青銅同士で刺し合っていた青銅達。越前ではなく6体同士で刺し合っていたのだ。
越前は刺される瞬間に上にジャンプしてムササビ君にぶらさがって攻撃を逃れたのだった!!
6体ともお互いの全力の攻撃を喰らって崩れていった。
「そんな……そんなばかな…来るな…コッチに来るなアアアアアアア!!!」
「さて少年。覚悟は出来ているかな?」
越前がギーシュに向き合うと(何処から見ても向き合ってる様に見えるが)ゴキブリのような動きで
カサカサカサカサカサカサカサカサカサと俊敏な速さで近づいて
ガシッ!
万力のような力でギーシュの腕を越前はガッチリと掴んだ。
「助けてぇぇぇぇ!!!ごめんなさいごめんなさい許して!!!もうしません!もうしません!!!!」
「キミには…心清い人になってもらうよ。」
周りが唖然とした様子で二人を見ている時。それは現れた。
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!
そう、あの有名な『赤い扉』である。まるで魔界の入り口のようにクチを開けて待っている。
「せっかくだから、俺はこの赤の扉を選ぶぜ!」
なにがせっかくなのかさっぱり分からないがそのままギーシュを引き込み扉をバタンと閉めてしまった。
「ファファファファファファファファイヤ!」
「やめてぇ!あ、駄目、それはらめぇぇぇ!!!!」
音だけしっかり聞こえるのが生々しい。ギャラリーが息をのむ中声がやむとギーシュが扉の外に出てきた。
ガシッ!
かに見えたか扉の中から越前にまたまたギーシュは引き込まれた。
「アァ!アァ!アァ!アァ!アァ!アァ!アァ!アァ!アァ!」
「やだぁっ、ひあ、だめえ、アッーーーーーーーーー!!!」
そして中からズタボロ状態のギーシュが飛び出て後ろには頭に腕をくんで腰を突き出している越前が
バァーーーン!という効果音と共に出てきた。
ギーシュ・ド・グラモン KO負け
遠見の鏡を使って広場の様子を監視していたオールド・オスマン達3人は口をあけて
ポカンとしていた。ギーシュが負けた事よりもあのルイズの使い魔が何を使ったのか
わからなかった事に対してポカンとしていた。
「えっと、これはヴァリエールの勝ちかのう?」
「…でしょうね。でも今の扉は一体」
「やはり……アレが伝説の使い魔なんですよ!ほらほら!前私が見せたのと同じルーンでしょ!やっぱり
私が思った通りだったんだぁ!うっほほい♪イヤッハーーーー!」
一人で大ハシャギのコルベール。心なしかデコが前より広がってきているようにも見える。
「しかし……あの扉の中でグラモンのバカ息子はなにされたんじゃろうかミス・ロングビル…」
「多分文字通りナニされたんでしょう。 …今のは幻聴です。忘れて下さい。私にはまったく想像もつきません」
いや今メッチャナニ言ってたじゃん。しかしえらい事になった。このデコッパゲが言ってる事が
本当なら一大事じゃ…王宮の連中に知らせるわけにはいかんしのう。
それに大損こいたわい。あの使い魔に賭けるべきじゃった。
まったく面倒事ばかりじゃわい。やれやれ…
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