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「Persona 0-00」(2008/08/06 (水) 22:10:34) の最新版変更点
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#navi(Persona 0)
&setpagename(P4vsアンリエッタの影)
Persona 0
「姫殿下が、二人……!?」
「これってまさか、タバサの時みたいに」
「やべぇぞ、おい!」
血で赤く染まったラグドリアン湖の夕焼けの世界に佇む少女は二人。
一人は若き女王アンリエッタ、トリステインの白百合と誉れ高い彼女は血走った眼で目の前のもう一人の少女を睨みつけていた。
アンリエッタの白いドレスと対比するような、黒いレザーのボンテージに紙細工の王冠を被り、不敵に笑うもう一人のアンリエッタを。
「あらあら、来てくれたのねルイズ」
黒いアンリエッタはにっこりとルイズに向かって笑いかける、その笑顔はルイズの知るものと寸分変わらないいつも通りのアンリエッタの笑顔。
「嬉しいわ、わざわざ私に殺されに来てくれるなんて!」
そしてその笑顔のまま、アンリエッタはルイズに向かって鞭を振るった。
ルイズの顔に走る熱い感触、何かが頬の上を流れ、そして幾分遅れて鋭い痛みを覚えた。
それでもルイズは何をされたのか分からず、ただ呆けることしか出来ない。
何をされたのかは明らかなのにその事実を認識することが出来ない。
客観的に見れば明らかだ。
叩かれたのだ、オーク鬼やトロール鬼を狩る時に使うような鋭い鋼糸の鞭で、敬愛するアンリエッタに。
「やめてっ」
ルイズがその顔を血で染めるのを見て、アンリエッタは悲鳴をあげる。
だが、もう一人のアンリエッタはそのことが面白いとでも言うようにただにやにやと笑っているだけだった。
「やめて? ですって、うふふ、本当はもっとやりたいと思っているくせに」
「嘘よっ、そんなこと」
「嘘つきは、あなた」
そう言って黒いアンリエッタはアンリエッタの頬を撫でる。
「私はあなた、だからなんだってお見通し」
「そんな、違、違……」
「羨ましかったんでしょう? ルイズが」
「私は……」
「なんでルイズはあんなにも幸せなの? ウェールズ様は死んでしまったのになんでサイトは平然と帰ったきたの?」
そうして黒いアンリエッタは空を仰いだ。
「そもそもなんで私は王族として生まれてきたの?」
「――!?」
「お母さまもお母さまよ、とうに死んだ旦那の喪に服しているなんてのは体のいい言い訳。自分がやりたくなかったから娘に押し付けるなんて最低の母親だわ」
「違う、そんなこと思ってなんか……」
「ええ、そうね。結局はないものねだりしてるだけ、義務がない平民の娘が羨ましい、私にないものを持っている親友が羨ましい――羨ましいから妬ましい」
そして黒いアンリエッタは白いアンリエッタを最高の笑顔で嘲笑した。
「だから、殺そうとしたんでしょう?」
「違うっ!」
否定の言葉は血を吐くように、俯くアンリエッタは振り絞る。
「そうよね、だってなんの力もない“ゼロ”のルイズを戦争の真っただ中に放り込んだら死ぬのは明らかだもん」
「違うっ!」
「それが駄目だったらせめて恋人だけでも奪おうとしたけどそれも失敗、そうよね、サイトはルイズの使い魔だもの。政治の道具として育てられたお飾りの御姫様を助けてくれるはずなんかないものね」
「違うっ!!」
「そして次に……」
「黙れっ!」
アンリエッタはもう一人の自分に向かって杖を構え。
「あなたなんか、私じゃない!」
禁忌の言葉を、呟いた。
z「うふふ、これで私は私になる」
「姫殿下!」
エンカウント アンリエッタの影
「我は影、真なる我。さぁ踊りましょう、憎くて憎くて仕方がない。私のルイズ」
「まさか、姫殿下が私をそんな風に……」
「ちょっとぉ、何シャドウの言うこと真に受けてるのよしっかりなさいな」
「そうだぜ、本当に姫様がお前のことそんな風に思ってる訳ねぇだろ!」
「――!? なっ、何よ、ちょっと驚いただけなんだからっ」
「なんとおいたわしい、まさか姫殿下がこんなにもの大きな影を抱え込んでいたなんて」
「呆けてる暇はねぇ、行くぞ!」
「敵シャドウ戦力未知数です みっ、皆さん警戒を」
『ワルキューレ!』
「もう痛いじゃないの」
『もっ、申し訳ありません姫殿下』
「ふふ姫、姫って――みんな心の底では私のことを笑っているくせに、お飾りの人形姫と笑っているくせに!」
『行って、イーヴァルディ!』
「勇者様、勇者様か。差し詰め私は悪い魔王? いいわね、勇者に助けられるだけの姫よりも勇者を殺す魔王になるほうがよっぽど面白そうだもの」
『そんな風な言い方をしても説得力がない』
「逃げたいよ、逃げたいに決まっているじゃない、しがらみも葛藤も全部全部ほうり捨てたいに決まっているじゃない」
『姫様は本当は優しい人だって俺知ってます!』
「だから助けてみせる。せめてこっちの『世界』では』
「王冠なんていらない、豪華な椅子も傅く臣下もいらない、でも欲しいものは何一つ手に入らない……」
『姫殿下、今お助けします。ペルソナ!』
「くぁぁあああ、ルイズ、ルイズ。あなたも、あなたも私を姫と呼ぶのね」
『ひっ、姫殿下』
「みぃんなそう、姫様、姫様って飾り物の姫の部分しか私のことを見てくれない、私をただのアンリエッタとして見てくれたのはウェールズ様とサイト殿だけだった」
『そんな、だって私は、私は……』
「嗚呼、ウェールズ様、どうして私も一緒に死なせてくれなかったの?」
「やりました、レベルアップですよ」
「姫様……」
「ちょっと待って、様子がおかしいわ」
倒れたままのアンリエッタをあざ笑うかのごとく、黒いアンリエッタはもう一度ゆらりと立ち上がる。
「そんな一度倒したのに……」
「ふふ、無駄よ。無駄、憎くて憎くて堪らない私のルイズ」
「くそっ、それほど強く拒絶されてるってことか」
たじろぐ満身創痍のルイズ達を前に、ゆらりと黒いアンリエッタから闇が立ち上る。
「ど、どうするんだい。これでなんとかならなかった時のことなんて考えてないよ」
「うるせぇ、一度で駄目なら何度だって……」
――もう止めましょう。
「何を言っているの? これは全部あなたが望んだことじゃない」
ルイズ達の背後から進み出たのは、倒れていたはずのアンリエッタだった。
その瞳には相変わらず脅えの色が強い、だが同時にラグドリアンの水底のような深い何かを湛えている。
「そうです。確かにその通り、私は――醜い女です」
「そうね、汚いくせにそれを認めたがらないあたりが最悪よ、いつもいつも綺麗ごとばっかりで」
「自分でも無理だと思っていることを周りに押し付けて平然と素知らぬ顔」
「最低の女、それが……」
その言葉を遮ったのは、桃色の髪の少女の叫び。
「そんなことない! ひめっ――アンリエッタが最低なんて絶対ないんだから」
「そうだぜ、アルビオンの一件だって別に姫様が無理やり行かせた訳じゃねぇし、ルイズが勝手に意気込んで先走っただけさ」
「なによ心の闇とか言うからどんなものかと思ったら、うちの貴族連中のえげつなさと比べたらてんで大したことないじゃない」
「む、むしろわたしなんかは恐れ多いお方でもそんな悩みを持つのかって、安心しちゃったくっ、くらいですし」
次々と自分に向かって飛ぶ声援、それに向かってアンリエッタは花のような笑顔で微笑み。
「ありがとう、でもこれで終わりにします」
ウェールズの幻影が使っていた剣杖を己の胸に突き立てた。
遠くからルイズたちの呼ぶ声が聞こえる。
急速に暗くなっていく意識のなか、ぼんやりとアンリエッタは考えていた。
こんな風に結末を悲劇的な――けれど滑稽な死で締め括るあたり本当に自分らしい。
――ねえ、あなたもそう思うでしょう?
暗い闇のなかに浮かぶのはもう一人の自分、黒いアンリエッタ。
五感が麻痺し、死と言う終わりに向かって対等に向かい合えるのは、あとは自分自身である彼女以外にはいない。
けれどもう一人のアンリエッタは何も言わない。
――やっぱりあなたはもう一人の私なのね。
まっすぐにアンリエッタのことを見つめてくるだけだ。
――醜くて、汚くて、他人ばかり羨ましがって、けれど自分だけは綺麗なままだと思い込もうとしていた自分。
その彼女に向かってアンリエッタは悲しげに笑いかけると、ゆっくりと頭を下げた。
――ごめんなさいね、ずっとあなたを見てあげなかった。
だからせめて、一緒に行きましょう。と。
その言葉に、黒いアンリエッタはこの闇のなかで初めて口を開いた。
「私は、死にたくない」
――え?
「ルイズと一緒に生きていたい」
「もっともっと楽しいことだっていっぱいしたい」
「ウェールズ様に、会いたい、会いたいよ……」
それはずっとアンリエッタが見ようとしなかった己自身の言葉、切り捨ててきたと思って、けれど切り捨てられなかったアンリエッタの剥き出しの魂が放つ言葉だった。
思えば滑稽な話だ、あれほど“王女”として見られたくなかったと言うのに自分はずっと“王女”と言う名の鎧を纏ってしか周囲と接してこなかったのだから。
「あは、ははは、はははは」
その考えに至ったアンリエッタは一頻り笑い。
「やっぱり、あなたは私だわ」
眼尻に涙を溜めながら、その右手を差し出した。
――自分自身を受け入れる強さが力へと変わる
アンリエッタはもう一人の自分…
困難に立ち向かう人格の鎧ペルソナ フレイヤ を手に入れた。
#navi(Persona 0)
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&setpagename(ペルソナ全書)
ようこそお越しいただきました。
こちらは作中で登場したペルソナの由来や能力等を解説させていただきます、ペルソナ全書のコーナーでございます。
まだ未見のお客様はご注意くださいますよう。
それでは下へ参ります。
ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール
ペルソナ-イドゥン-
アルカナ:愚者
耐性:光・闇・風・雷 弱点:火・氷
初期習得スキル
・ディア
・ヒステリービンタ
・メギド
・治癒促進・小
北欧神話の神、詩の神ブラギの妻にして常若の林檎(あるいは青春の林檎)と呼ばれる黄金に輝く果実の管理者。
彼女がその手に林檎を掲げている間は神々は老いも死もない永遠の若さを保ち続ける。
彼女がロキによって誑かされ巨人族の手に翳め去られると、神々は急激な老いに襲われたと言う。
だが浚われた彼女はロキの手によって助け出されることとなる。
神々の黄昏の時、世界樹ユグドラシルから転げ落ちる。
ペルソナの姿としてはルイズの体から枝を伸ばす仮面の乙女と言う姿を取る。
その左手には鋼糸で編まれた籠、右手に掲げるのは黄金の林檎、目から上を覆う仮面は彼女には似合わない無骨な鉄仮面である。
ルイズの理想が反映されているためか、人間の形の姿をした部分はちぃ姉様であるカトレアのスタイルに酷似している。
つまりバインバインでボンキュボーン。
能力的には雑魚戦のネ申、専用スキルである“万能ブースタ”と“万能ハイブースタ”のおかげでメギド系を主力ががんがん進んでいける。
燃費は最悪だが中盤に覚える気功・大のおかげで気楽に爆発を連発出来るのも○。
だが弱点属性が二つもあり、行動も遅いのでボス戦でのイゴ率はかなり高い。
ギーシュ・ド・グラモン
ペルソナ-シグルズ-
アルカナ:剛毅
耐性:打・火 弱点:貫 吸収:斬
初期習得スキル
・トラエスト
・ラクカジャ
・疾風斬
・マインドスライス
・テンタラフー
北欧神話の偉大な英雄、ジークフリードの別名。
名剣グラムを持ち、竜へと変じた小人ファヴニールを殺し莫大な財宝を手に入れることになる。
その際その血を浴びて不死身になるが、唯一背中の菩提樹の葉が張り付いて血を浴びることが出来なかった部分が弱点となった。
旅の途中でワルキューレであるブリュンヒルドを茨から救い出し恋に落ちるが、忘却の秘薬を飲まされ別の女性と結婚したばかりか他の男がブュリンヒルドに求婚するのを手助けしてしまう。
最後には真実を知ったブリュンヒルドの計略により、その背中に投げ槍を受け絶命する。
その死体は自害し果てたブリュンヒルドの亡骸と同じ薪の上で火葬された。
右手に剣を、左手に翼の生えた美女を、と言う姿の白銀の鎧を着けた仮面の騎士。
その鎧は胸の心臓の部分に螺旋形の穴があいている。
北欧神話で語られるシグルズの姿とは程遠いが、これが“英雄”に憧れるギーシュの心の形なのかもしれない。
もっとも恋人を裏切ってしまったが故不遇な最後を迎えることになった英雄と言うのは、はたして偶然なのだろうか?
使い勝手が3のアイギス、4の千枝ちゃんのように物理スキルが主体。
違うのは攻撃魔法を一つも覚えず物理一辺倒と言うことだろう。
ただしその代わり補助魔法スキルは非常に充実している。タルカジャ・ラクカジャ・スクカジャを覚えLvが上がればそれぞれのマハとマハオートを覚える。
ただ物理に強い割に貫通が弱点と言う珍しいペルソナなので、意外なところで苦戦するかもしれない。
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