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&setpagename(ゼロのコードギアス 第一章 『魔人が 喚ばれた 日』その4.5)
「誰じゃ…」
不意に話が終わったのち、ロングビルを退室させコルベールに指示をだしたのち
(ロングビル?コルベール?いや…違う…)
「失礼します。学園長」
慇懃無礼な態度で入ってきたのはルルーシュであった。
頬が緩むオスマン、しかし手から杖は離れていない。
「どうしたのじゃ?何かはなしでも?」
「えぇ…異世界の武器についてです」
思わず地が出そうになるのを押さえ
「それが?どうかしたのじゃ?」
「はい。ぜひとも見せていただきたいのです。もし私が来た世界のものなら手がかりがあるかもしれません。そして他にも異世界からきた人間がいるかも」
「それはならぬ」
「…!なぜです?!」
ルルーシュは思わずオスマンから放たれる圧に物怖じしそうになるがひるまないことは出来た。
「あれは危険なものじゃ、そもそも君も異世界とはいえ学生ではないのか?教育者としてそれは出来ん」
「ではコルベール教諭といっしょに…」
「ならぬ。帰る方法は安心するのじゃ…今コルベール君に探してもらっておる」
自分は危険視されている?!そう感じ取ったルルーシュは、オスマンが杖を出すのを見た。
(そもそもオスマンは記憶を消せるのではないか?オスマンは自分を殺すのではないか?殺したら新しい使い魔が呼べるとも聞いた。
くそ!失態だ!ここではもみ消されたら何も残らない!質問に来たのは浅はかだったか?!だがみすみすつかんだチャンスを逃すわけにはいかない!)
この男、ルルーシュ・ランペルージは想定外のことにはめっぽう弱い。
そして
ルルーシュは
ギアスをかけた。
そして結果的に其の考えは正解だった。
【ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが問いに答えよ】
キーーーーーーーーーーーーーーーン
「イエス…ユア、ハイネス…」
オスマンの口からこの世界にはない呟きが聞こえる。
オスマンは語る。
破壊の杖は魔法ではなく別の技術で作られたもので本当に危険である。
破壊の杖は封印された宝物庫にある。
固定化がかけられているが厳重ではない。
今後、警備の強化、学園内の貴族の気の引きしめが要求される。
ルルーシュには内々に注意が配られている。
本心はこのまま異世界に帰る、もしくは監視下におくことを考えている。
学園トップのオスマンに、早々ギアスをかけるという行為。
早計とも考えられるがルルーシュは自分が危険視されていることを知った。
(…このまま何も行動を起こさずに座視するわけにはいかない…今回の一件で二つの「希望」もできた…
破壊の杖は後々確認に行くか、もしくは奪取することが重要…このままでは現物を確認することすらできない…
まぁいい…こちらからも何かしらの行動を起こさないと…)
結論を出したルルーシュはオスマンに一瞥もくれず、学園長室を後にした。
翌日、早速ルルーシュは行動を起こした。急ぎすぎかと考えるが今現在は終始監視がついてはいない。
あらかじめシエスタに教師達の簡単な情報を聞き出す。
「えーとですねぇ…あそこでご飯を食べている皆さんは教師ですねぇ」
「ありがとうシエスタ」
【固定化を解除し宝物庫の扉を開けろ!】
キーーーーーーーーーーーーーーーン
日付代わり早朝近く、三人の教師、そしてルルーシュが一応もしものことを考えて仮面をかぶり宝物庫前に現れる。
ルルーシュはあっけなく破壊の杖を奪うことに成功した。
(ふん…まったく…ずいぶんと気が抜けた警備体制だな…)
そして部屋に戻り、ルルーシュはルイズが授業へ行くのを送り出した後、今朝盗み出した破壊の杖の箱を開けた。
その目は驚愕に包まれる…
「これは…まさか…そうなのか…!」
箱の中から出てきたのはロケットランチャーだった。
エリア11、旧日本でレジスタンスなどが使用していたものだ。
「やはり異世界の住人はみなエリア11から…いや…少なくとも地球から…年代は同じ、もしくはここ数十年…」
喜びと同時、次に困るのは破壊の杖の…
処分だ。
(使い方も解らない上、処分にも困る…またメイジに命令して元に戻させておくか…)
ルルーシュは注意しながら何気なくグリップを握った瞬間…
「こっ!これは!」
手のルーンが光だし、自分の頭の中に使い方が浮かんでくる。
「そうか!これがガンダールヴのルーンの力か!」
一人部屋の中で高い笑い声がした。
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