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「ソーサリー・ゼロ第三部-07」(2013/03/23 (土) 12:47:43) の最新版変更点
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二〇三
石の雨が降るなか、君は頭を覆い、この異変を引き起こしているであろう怪物の姿を探して駆け回るが、無駄に終わる。
呪われた怪物は安全な岩陰にでも潜み、君の様子を見てほくそ笑んでいるに違いない!
サイコロ一個を振れ。
出目に一を足した数が、石が当たって君が失う体力点数だ。
敵を探し出すことをあきらめた君は、まずはギーシュたちを安全な場所まで逃がすことに決める。
彼らのほうに眼をやると、ギーシュは思いのほか機転のきいたやりかたでモンモランシーをかばっている――武器のかわりに大楯を構えた青銅ゴーレムを二体作り出し、
石の雨から自身と少女を護っているのだ。
それでも、すべての石をかわすことはできなかったらしく、ギーシュの額は切れて血がにじんでいる。
「モンモランシー、立って! 早くここから離れるんだ!」
ギーシュは腰を抜かしてへたり込むモンモランシーに肩を貸し、なんとか立たせようとする。
「さあ、ぼくに掴まって!」
「なに? いったいなんなの、これは!? どうなってるのよ!」
アルビオンでの経験が、彼を多少なりとも成長させたのだろうか、意外なほど冷静に動くギーシュとは対照的に、モンモランシーはうろたえ、おびえきってしまい、悲鳴をあげるばかりだ。
揺れと足の下に転がり込む石のせいでよろめきながらも、どうにかふたりと合流した君は、彼らを伴って坂道を駆け下りる。
石の雨こそ止んだが、危険はおさまるどころか、かえって悪化しているのだ。
地面のいたるところに亀裂が走り、そこから高熱の蒸気が噴き出す。
別の場所では、前触れもなく地面が陥没し、掘りたての墓穴めいた奈落が生まれる。
君はどうする?
ギーシュとモンモランシーに先に行くよう告げ、ひとりでこの怪異に立ち向かうか(五一へ)、三人で固まったまま逃げるか(一五三へ)?
それとも、ふたりを見捨てて全力で逃げ去るか(八六へ)?
一五三
君たち三人はギーシュの青銅ゴーレム二体とともに、岩だらけのごつごつした坂道を駆け下りる。
「アリシャンカの名において、止まれ、アナランドびと! 止まれ、小僧ども!」
唐突に低く不気味な声――君にとっては聞き覚えのあるものだ――で呼び止められ、君たちは驚いて顔を見合わせ、脚を止めてしまう。
それと同時に、足下の地面が裂け、新たな亀裂が現れる。
運だめしをせよ。
吉と出たら、四六へ。
凶と出たら、二九四へ。
四六
君とギーシュは素早く跳び退くことに成功するが、モンモランシーは裂け目に片方の足を踏み外し、小さく悲鳴を上げその場に尻餅をつく。
とたん亀裂がわずかに閉じかけ、彼女の足を挟んでしまう!
無我夢中で駆け寄ったギーシュが彼女に手を貸すが、万力のようにきつく挟まれており、びくともしない。
「そ、そうだ……≪錬金≫で!」
ギーシュは手にした薔薇の造花を、モンモランシーの足を挟んだ岩に向け、短く呪文をつぶやくが、なにも起こらない!
「そんな! ど、どうして!?」
驚愕の表情を浮かべたギーシュは二度三度と≪錬金≫の術を使うのだが、モンモランシーの足を捉えた岩にはなんの変化も現れない。
やがて、亀裂を中心とした君たちの立つ地面が、次第に熱を帯びだす。
シューッという音とともに裂け目から蒸気が噴き出し、足を焼かれたモンモランシーは苦悶の悲鳴を上げる。
「モンモランシー!」
ギーシュが叫ぶ。
「いったい、なんなんだこれは!? ≪土≫の≪スクウェア≫にだって、こんな真似はできないはずなのに!」
このままでは、動けぬモンモランシーは蒸し焼きにされてしまう。
「いや……助けて……熱い……」
モンモランシーが怯えきった声を出す。
「助けて……お願い……」と。
「ま、待っていてくれ、モンモランシー! すぐに、すぐに助けるから!」
ギーシュはそう叫ぶと、青銅ゴーレムを操って地面を掘り崩そうとするが、不自然なほどに頑丈な岩は青銅の拳をもってしてもほとんど削れない。
君も、デルフリンガーの切っ先を突き立て手伝おうとするが、わずかに石粉が舞うだけだ。
焦燥と、周囲に立ち込める痛いほどの熱気によって、今や君たち三人は全身が汗にまみれている。
指先が焼けるのもかまわず、亀裂を拡げようと悪戦苦闘するギーシュの額には汗の玉が結び、それを見つめるモンモランシーの青い瞳は涙を湛える。
「ギーシュ、わたしのことはいいから早く逃げて! このままじゃ、あなたまで死んじゃう!」
「モンモランシー、ぼくは……ぼくは、きみの騎士だ! そう誓ったじゃないか。命を懸けてきみを護る、と」
モンモランシーは大粒の涙をこぼしながら、
「そんなの……そんなの、何年も前の子供同士の約束じゃない! 今はそんな誓いに縛られている場合じゃないわ!」と叫ぶが、
ギーシュはあくまでその場を離れようとはしない。
もはや残された手段は術を使うか(一二五へ)、ギーシュとモンモランシーを見捨てて逃げ出すかだ(八六へ)。
一二五
どの術を使う?
素早く、しかし慎重に選ばねば、モンモランシーの命が危ない。
HOW・四九七へ
ZAP・四〇〇へ
KIL・四六八へ
YOB・三四九へ
RAN・四一六へ
四九七
体力点二を失う。
術をかけ、モンモランシーを救うための最善の方法の示唆を待つ。
やがて妙な感覚に襲われる―― 一刻も早くこの場を離れ山を下りるよう、眼に見えぬ何者かが君の袖を引くような錯覚に陥ったのだ。
最初はなにかの間違いだと考えるが、すぐに、術は正しく作用していることに気づく。
この術は、術者が危険から逃れるよう導いてはくれるが、他者を助ける方法までは教えてくれぬのだ!
一二五へ戻り、選びなおせ。
三四九
体力点一を失う。
巨人の歯は持っているか?
なければこの術は使えぬので、一二五へ戻り選びなおせ。
巨人の歯があるなら、地面に投げて術をかけ、身の丈十五フィートに達する巨人を作り出せ。
突如出現した巨人を眼にしたギーシュとモンモランシーは、口を揃えて
「ト……トロール鬼!?」と驚きと恐怖の声を上げるが、
君は心配ないと告げ、巨人に命令を下す。
少女の足元の岩を砕いて自由にしてやれ、と。
指先や足が焼けるように熱いにもかかわらず、巨人はモンモランシーの足下の岩をつかむと両腕に力瘤を盛り上がらせ、大きな岩の塊をもぎ取る。
ようやく解放されたモンモランシーをギーシュが抱き抱える。
役目を終えた巨人は跡形もなく消えうせる。一五へ。
一五
モンモランシーを救い出した君たちだが、彼女に怪我の具合を尋ねる暇もあらばこそ、新たな脅威が出現する。
数ヤード先の地面を突き破って現れたのは、焦茶の鱗と巨大な翼をもつ大蛇だ!
「くそっ、今度はなんだっていうんだ!?」
ギーシュは新たに四体の青銅ゴーレムを作り出し、身構える。
「もう、いや……どうなってるのよ、この山は……」
モンモランシーが声を震わせる。
「こんな化け物が居るなんて……信じられない……」
七大蛇の一匹である土大蛇は翼を拡げ、鎌首をもたげると、シューッと憎々しげな吐息を漏らす。
君は、この恐るべき怪物相手にどう闘う?
デルフリンガーで打ちかかるか(九七へ)、それとも術を使うか?
DOZ・四二一へ
DUM・三五九へ
SIP・三八九へ
ZAP・四四六へ
BAG・四九〇へ
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二〇三
石の雨が降るなか、君は頭を覆い、この異変を引き起こしているであろう怪物の姿を探して駆け回るが、無駄に終わる。
呪われた怪物は安全な岩陰にでも潜み、君の様子を見てほくそ笑んでいるに違いない!
サイコロ一個を振れ。
出目に一を足した数が、石が当たって君が失う体力点数だ。
敵を探し出すことをあきらめた君は、まずはギーシュたちを安全な場所まで逃がすことに決める。
彼らのほうに眼をやると、ギーシュは思いのほか機転のきいたやりかたでモンモランシーをかばっている――武器のかわりに大楯を構えた青銅ゴーレムを二体作り出し、
石の雨から自身と少女を護っているのだ。
それでも、すべての石をかわすことはできなかったらしく、ギーシュの額は切れて血がにじんでいる。
「モンモランシー、立って! 早くここから離れるんだ!」
ギーシュは腰を抜かしてへたり込むモンモランシーに肩を貸し、なんとか立たせようとする。
「さあ、ぼくに掴まって!」
「なに? いったいなんなの、これは!? どうなってるのよ!」
アルビオンでの経験が、彼を多少なりとも成長させたのだろうか、意外なほど冷静に動くギーシュとは対照的に、モンモランシーはうろたえ、おびえきってしまい、悲鳴をあげるばかりだ。
揺れと足の下に転がり込む石のせいでよろめきながらも、どうにかふたりと合流した君は、彼らを伴って坂道を駆け下りる。
石の雨こそ止んだが、危険はおさまるどころか、かえって悪化しているのだ。
地面のいたるところに亀裂が走り、そこから高熱の蒸気が噴き出す。
別の場所では、前触れもなく地面が陥没し、掘りたての墓穴めいた奈落が生まれる。
君はどうする?
ギーシュとモンモランシーに先に行くよう告げ、ひとりでこの怪異に立ち向かうか(五一へ)、三人で固まったまま逃げるか(一五三へ)?
それとも、ふたりを見捨てて全力で逃げ去るか([[八六へ>ソーサリー・ゼロ第三部-24#86]])?
一五三
君たち三人はギーシュの青銅ゴーレム二体とともに、岩だらけのごつごつした坂道を駆け下りる。
「アリシャンカの名において、止まれ、アナランドびと! 止まれ、小僧ども!」
唐突に低く不気味な声――君にとっては聞き覚えのあるものだ――で呼び止められ、君たちは驚いて顔を見合わせ、脚を止めてしまう。
それと同時に、足下の地面が裂け、新たな亀裂が現れる。
運だめしをせよ。
吉と出たら、四六へ。
凶と出たら、二九四へ。
四六
君とギーシュは素早く跳び退くことに成功するが、モンモランシーは裂け目に片方の足を踏み外し、小さく悲鳴を上げその場に尻餅をつく。
とたん亀裂がわずかに閉じかけ、彼女の足を挟んでしまう!
無我夢中で駆け寄ったギーシュが彼女に手を貸すが、万力のようにきつく挟まれており、びくともしない。
「そ、そうだ……≪錬金≫で!」
ギーシュは手にした薔薇の造花を、モンモランシーの足を挟んだ岩に向け、短く呪文をつぶやくが、なにも起こらない!
「そんな! ど、どうして!?」
驚愕の表情を浮かべたギーシュは二度三度と≪錬金≫の術を使うのだが、モンモランシーの足を捉えた岩にはなんの変化も現れない。
やがて、亀裂を中心とした君たちの立つ地面が、次第に熱を帯びだす。
シューッという音とともに裂け目から蒸気が噴き出し、足を焼かれたモンモランシーは苦悶の悲鳴を上げる。
「モンモランシー!」
ギーシュが叫ぶ。
「いったい、なんなんだこれは!? ≪土≫の≪スクウェア≫にだって、こんな真似はできないはずなのに!」
このままでは、動けぬモンモランシーは蒸し焼きにされてしまう。
「いや……助けて……熱い……」
モンモランシーが怯えきった声を出す。
「助けて……お願い……」と。
「ま、待っていてくれ、モンモランシー! すぐに、すぐに助けるから!」
ギーシュはそう叫ぶと、青銅ゴーレムを操って地面を掘り崩そうとするが、不自然なほどに頑丈な岩は青銅の拳をもってしてもほとんど削れない。
君も、デルフリンガーの切っ先を突き立て手伝おうとするが、わずかに石粉が舞うだけだ。
焦燥と、周囲に立ち込める痛いほどの熱気によって、今や君たち三人は全身が汗にまみれている。
指先が焼けるのもかまわず、亀裂を拡げようと悪戦苦闘するギーシュの額には汗の玉が結び、それを見つめるモンモランシーの青い瞳は涙を湛える。
「ギーシュ、わたしのことはいいから早く逃げて! このままじゃ、あなたまで死んじゃう!」
「モンモランシー、ぼくは……ぼくは、きみの騎士だ! そう誓ったじゃないか。命を懸けてきみを護る、と」
モンモランシーは大粒の涙をこぼしながら、
「そんなの……そんなの、何年も前の子供同士の約束じゃない! 今はそんな誓いに縛られている場合じゃないわ!」と叫ぶが、
ギーシュはあくまでその場を離れようとはしない。
もはや残された手段は術を使うか(一二五へ)、ギーシュとモンモランシーを見捨てて逃げ出すかだ([[八六へ>ソーサリー・ゼロ第三部-24#86]])。
一二五
どの術を使う?
素早く、しかし慎重に選ばねば、モンモランシーの命が危ない。
HOW・四九七へ
ZAP・四〇〇へ
KIL・四六八へ
YOB・三四九へ
RAN・四一六へ
四九七
体力点二を失う。
術をかけ、モンモランシーを救うための最善の方法の示唆を待つ。
やがて妙な感覚に襲われる―― 一刻も早くこの場を離れ山を下りるよう、眼に見えぬ何者かが君の袖を引くような錯覚に陥ったのだ。
最初はなにかの間違いだと考えるが、すぐに、術は正しく作用していることに気づく。
この術は、術者が危険から逃れるよう導いてはくれるが、他者を助ける方法までは教えてくれぬのだ!
一二五へ戻り、選びなおせ。
三四九
体力点一を失う。
巨人の歯は持っているか?
なければこの術は使えぬので、一二五へ戻り選びなおせ。
巨人の歯があるなら、地面に投げて術をかけ、身の丈十五フィートに達する巨人を作り出せ。
突如出現した巨人を眼にしたギーシュとモンモランシーは、口を揃えて
「ト……トロール鬼!?」と驚きと恐怖の声を上げるが、
君は心配ないと告げ、巨人に命令を下す。
少女の足元の岩を砕いて自由にしてやれ、と。
指先や足が焼けるように熱いにもかかわらず、巨人はモンモランシーの足下の岩をつかむと両腕に力瘤を盛り上がらせ、大きな岩の塊をもぎ取る。
ようやく解放されたモンモランシーをギーシュが抱き抱える。
役目を終えた巨人は跡形もなく消えうせる。一五へ。
一五
モンモランシーを救い出した君たちだが、彼女に怪我の具合を尋ねる暇もあらばこそ、新たな脅威が出現する。
数ヤード先の地面を突き破って現れたのは、焦茶の鱗と巨大な翼をもつ大蛇だ!
「くそっ、今度はなんだっていうんだ!?」
ギーシュは新たに四体の青銅ゴーレムを作り出し、身構える。
「もう、いや……どうなってるのよ、この山は……」
モンモランシーが声を震わせる。
「こんな化け物が居るなんて……信じられない……」
七大蛇の一匹である土大蛇は翼を拡げ、鎌首をもたげると、シューッと憎々しげな吐息を漏らす。
君は、この恐るべき怪物相手にどう闘う?
デルフリンガーで打ちかかるか(九七へ)、それとも術を使うか?
DOZ・四二一へ
DUM・三五九へ
SIP・三八九へ
ZAP・四四六へ
BAG・四九〇へ
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