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+#navi(悪魔も泣き出す使い魔)
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 ~主人と番犬~ 
 囚われたメイドを救え 
 
 
 
 屋敷の扉が開かれる。招かれざる客は赤色のコートを羽織り剣を背負った銀髪の男。 
 屋敷の執事は男に近づき、死人の様な顔で淡々とこう告げる 
 
 
 
 「ジェール・ド・モット様はお休みになられています。お引取りを・・・」 
 
 
 
 そう淡々と受け答えをする執事の腹に、ダンテはデルフリンガーを深く突き刺した。 
 
 
 
 「マリオネットか」 
 
 
 
 ダンテはそう呟くと、微動だにしない執事の腹からデルフリンガーを引き抜き、 
 その勢いで執事の左肩からから右脇腹にかけて大きく振り下ろした。 
 頭から右半身が泣き分かれになった執事の下半身が膝をつく。吹き飛ばされた胴体の切り口は金属の様な鈍い輝きを発していた。 
 
 
 
 「派手なパーティーにしようぜ!」 
 
 
 
 館内で響き亘る声の中心に、メイド達の注目が集まる。 
 それを合図に、人形のメイドや使用人たちを操る悪霊の数々が姿を露わにし、 
 操られるメイド達は、鎌、ナイフ、包丁と其々手に取り、ダンテに襲い掛かった。 
 
 
 
 先手必勝とばかりに、ゴーレム達へスティンガーを叩き込むダンテ。 
 相手に剣先を突き出し高速で突進しする彼の得意技は、風のメイジが放つエアハンマーに匹敵するその衝撃で、 
 目の前の人形達を木っ端微塵に吹き飛ばした。 
 
 
 
 続けざまにハイタイムを繰り出すダンテ。足元から天井へ向けて斬り上がるその剣圧は、人間の重量を上回る人形をも軽々と持ち上げた。 
 宙に舞う人形は成す術も無くエボニー&アイボリーから放たれる銃弾の餌食となる。 
 
 
 
 人形の一匹がダンテの背後を取った。 
 放たれた刃はダンテを斬り付けたかに見えたが、彼は一瞬でその場から消え、 
 その人形の頭上、しかも背面から飛び降り剣を振り下ろしたのだった。 
 壁を走り、華麗なステップで屋敷内を駆け巡るダンテ。 
 
 
 
 翻弄される人形達は入り口中央へと束ねられ、頭上から降り注ぐレインストームによって破壊された。 
 それから残りの人形を一掃一掃するのにうつ伏せに倒れている執事をスケボーの様に乗り回し、 
 滑るようにホールを移動しながら2丁の銃を乱射した。 
 
 
 
 デルフリンガーは思う。 
 とんでもねえ・・・とんでもねえよ・・。 
 ルーンも発動してねえってのに何て怪力だ。怪力だけじゃねえ・・・。 
 身のこなし、剣さばき。どれを取っても今度の相棒は凄え。 
 へへ・・まるで悪魔に握られている様な気分だぜ・・・おっと、悪魔は相手の方だったか? 
 しかしこんな相棒を相手にする連中は、悪魔といえど堪ったモンじゃねえな。 
 
 
 
 デルフリンガーが思いに耽っている内に、とうとう最後の人形が倒れる。 
 美しい外観を誇っていた屋敷のホールは、一転して瓦礫の山と化していた。 
 
 
 
 「ハッ、つまんねえな。もう終りか?」 
 
 
 
 ダンテはそう吐き捨てるとシエスタを探しにその場を後にした。 
 
 
 
 静寂が支配するモット伯の屋敷内。何処を探してもシエスタの姿は見えない。 
 
 
 
 「ここが最後か」 
 
 
 
 ダンテは目の前にあるモット伯自室入り口のドアを勢いよく蹴破った。 
 ビンゴ。部屋のベットには上着のはだけたシエスタが、そしてその上には屋敷の主人ジェール・ド・モット伯爵が多い被さっていた。 
 どうやら事に及ぶ直前だったらしい。 
 
 
 
 「何だ貴様は!!?」 
 「ミスタ・ダンテ!?」 
 
 
 
 同時に発せられる男女の声 
 男からは驚きと恐怖、女からは安堵と歓喜が込められていた。 
 
 
 
 「下のメイドは皆俺の相手に疲れてネンネしちまってね。ついでにソイツも寄越してくれないかい?」 
 
 
 
 突然押しかけて来たダンテに動揺を隠せないモット伯。その隙をついたシエスタはベッドから飛び退きダンテに駆け寄った。 
 
 
 
 「ミスタ!・・・ミスタ・ダンテ! ・・・わたし・・本当にっ・・・!」 
 「いい子にして待ってな。すぐに帰れるからよ」 
 
 
 
 胸に飛び込んできたシエスタをなだめながら後ろへ下がらせる。 
 
 
 
 「さて、伯爵様? ・・・。」 
 決まり文句の一つでも言ってやろうとしたダンテだったが、モット伯が腰に差したあるモノが目に留まり、言葉を詰らせた。 
 中央のリングに鎖で繋がれた三又のメイスの様なもの・・・見覚えがあった。 
 
 
 
 「・・・こりゃ驚いた。お喋りワンちゃんが今度は人間のおままごとかよ。」 
 
 
 
 ダンテがそう言った瞬間、人が変わった様にモット伯の目つきと口調が荒々しくなった。 
 かつてテメンニグルの番犬だった魔獣ケルベロスが、彼の身体を支配したのである。 
 
 
 
 「小僧、何故貴様がここにいる」 
 「悪いが交尾ごっこは他所の犬でやってくれ。コイツはお前等には勿体無いんでね。」 
 「その娘はこやつが望んだものだ。我はこやつの魔力を得る代わりに、こやつの望みと役割をはたしておるのだ」 
 「ほーう。それで、週に2回コックを呼んで、ここが悪霊だらけなのは?」 
 「死なない程度に望みのものを供給させれば、後は我のやり方で、こやつ役目を果たすまでだ」 
 
 
 
 悪魔が奉仕するその様子に、半ば呆れ気味な顔をするダンテ。 
 
 
 
 「涙ぐましいね。ワンちゃんコンクールなら努力賞って所だぜ」 
 
 
 
 それからダンテはデルフリンガーの剣先をモット伯に突きつけ、声を荒げた。 
 
 
 
 「いいから、ソイツからさっさと出てやれよ。休養は十分取ったろうが」 
 「ならぬ。我が命じられたのはこの屋敷の番。その娘も返してもらうぞ」 
 
 
 
 自分を求める悪魔の声を聞き、シエスタの体が強張る。 
 
 
 
 「誰の言いつけだか知らねえが、オイタが過ぎるとタダじゃおかねえぞ。来いよ、お仕置きの時間だ」 
 「よかろう。我を再び従えたくば、今一度その力を示すがいい」 
 
 
 
 頑として引き下がらないケルベロス。 
 モット伯の体が宙に浮き、腰へ差していたメイスの様なものが三つの犬の頭へと変貌した。 
 
 
 
 「ミスタ・ダンテ!」 
 「さがってなシエスタ。ショウタイムってヤツだ」 
 
 
 
 氷を自在に操り我が力とする魔獣ケルベロス。 
 モット伯の前に氷の壁面が広がった。これを破壊しない限り、本体にダメージは与えられない。 
 エボニー&アイボリーで攻撃を加えるもの、撃たれた端からみるみる壁が復元される。 
 氷の再生スピードが前回ケルベロスとやり合った時とは比べ物にならない。 
 モット伯は水のメイジ。彼が生み出す水から無尽蔵に氷が作られていたのだった。 
 
 
 
 氷弾、氷柱、冷気と休む間も無く三頭の首から放たれる攻撃。 
 一方、シエスタを庇いながら防戦に徹するダンテは、反撃の糸口を見出せないまま除々に体力を消耗していた。 
 
 
 
 この場に留まれば氷攻め、近づけばシエスタが危ない・・・チッ めんどくせえな。 
 
 
 
 そう思っていた矢先、天井から降り注ぐ無数の氷柱がシエスタに襲い掛かった。 
 迫る脅威に対して身体は動かず、その場でただ目を瞑る事しかできないシエスタ。ああ自分はここで死ぬのだと覚悟する。 
 
 
 
 氷柱は降りてこない、温かいものが頬を伝う。
 
 
 目を開くと血まみれのダンテが自分に覆い被さり、降り掛かってきたであろう氷柱を全身で受け止めていた。 
 
 
 
 「あ・・・ああ・・」 
 「体だけなら、ちょっとばかり頑丈でね。・・・この位じゃ死にやしねえよ」 
 
 
 
 顔を真っ青にしながら震えるシエスタに、余裕の顔でそう答えるダンテ。 
 しかし、振り返った時に見せた、無数の氷柱が突き刺さったその背中は見るのも痛々しい。 
 シエスタは己の無力さをただ呪った。 
 
 
 
 ダンテがケルベロスに向かって低く唸る。 
 それにしてもあのクソ犬。コッチがどうなろうがお構いなしかよ。 
 
 
 
 「舐めやがって・・・」 
 
 
 
 そう言いながらモット伯に取り憑いたケルベロスに怒りを露わにした時、ダンテの左手に刻まれたルーンが輝き出した。 
 
 
 
 魔力が開放された訳ではない、今まで感じたことの無い力。 
 今の氷柱で受けた傷がみるみる回復する自身の体に困惑するダンテ。 
 その隙を逃さずケルベロスが氷弾を3発連続で二人目掛けて撃ち込が、 
 全身を輝かせるダンテはデルフリンガーを高速で振るい、3発の氷弾をいとも容易く打ち落とした。 
 
 
 
 「何だそれは!?」 
 「さあ?自分でもよくわからなくてね」 
 
 
 
 驚きを隠せず目を大きく見開くケルベロス。ここぞとばかりにダンテは反撃に乗り出した。 
 
 
 
 そうだ相棒!心を震わせるんだ!! 
 怒り、悲しみ、喜び、色んな感情を高ぶらせる事でお前は誰よりも強くなれる!! 
 いわゆるスペシャルエディションのターボモードってヤツだ!! 
 何を言ってるのか俺自身もよくわからねーが、とにかく心を振るわせるんだ俺のガンダールヴ! 
 
 
 
 
 
 て言いたい!  言ってやりたいのに!!ああもうもどかしい!
 
 
 「聞こえてんだよ阿呆」 
 「え・・・?」 
 
 
 
 気づかぬ内に魂の叫びが声に出ていたらしい。 
 そして自らの刀身が、知らず知らずの内に美しい波紋を煌かせながら元の姿に戻っていたのである。 
 
 
 
 「ようデル公、コイツがお前の本当の姿なのか?」 
 「えっ? ええ?? おうっ!ハイッ!その通りです!」 
 「イカすじゃねえか。気に入ったぜ!」 
 
 
 
 ダンテは煌く刃に姿を変えたデルフリンガーを肩に担いで、ケルベロス目掛けて特攻した。 
 
 
 
 「Are you rady?」 
 
 
 
 ダンテから繰り出される高速の剣舞が、モット伯を隔てた氷の壁面を物凄いスピードで削っていった。 
 破壊と再生、拮抗するかにみえたが、氷の再生が僅かに追い着かない。 
 モット伯の魔力が底を尽きようとしていたのだ。 
 止まない剣舞に抗えず、更なる高速で繰り出される連続突き、ミリオンスタッブをとどめに、氷の壁面はとうとう破壊された。 
 
 
 
 「グオオ・・・!!」 
 
 
 
 魔力を使い果たしたモット伯が地上へと落下した。 
 身に纏う氷を跡形も無く破壊され、呻きを漏らしながら堪らず実体化するケルベロス。 
 
 
 
 「まだだッ!!」 
 
 
 
 ケルベロスの一頭が口からブレスを放った。この距離では避け切れない。 
 
 
 
 「相棒!俺をかざせ!」 
 
 
 
 そう叫ぶデルフリンガーを吹き荒れる冷気に突き出す。 
 その身に襲い掛かる絶対零度のブレスは、デルフリンガーの刀身が全て吸収してしまった。 
 渾身を込めた最後の一撃をも受け流され、満身創痍のケルベロス。 
 
 
 
 「さあ、お仕置きだ。誰が主人だったか思い出させてやる」 
 
 
 
 頭を垂れるケルベロスにゆっくりと歩み寄り、悪魔の様な笑みで宣告するダンテ。 
 雄叫びを上げる魔獣は頭一つを残し、二つの頭と四つの足を全て切り刻まれていった。 
 シエスタはその惨劇を見終わる事無く、卒倒して意識を失ってしまった。 
 満身創痍のケルベロスが、息を切らしながらダンテに詰め寄った。 
 
 
 
 「ハアッ・・・ハッ・・!・・・流石だな。この男の力を持ってすれば、或いはと思っていたが・・・。」 
 「フンッ 下手な小細工が俺に通用すると思ったか?」 
 「甘くは無かったという事だな・・・・。いいだろう、・・・今一度お前に従おう、そして我が牙の加護を受けるがいい。」 
 
 
 
 そう言いうやケルベロスの姿は三又のヌンチャクに変化し、光に包まれながらダンテの下へ戻った。 
 
 
 
 「やれやれ、とんだお騒がせだったな」 
 「しつけがなってなかったんじゃねえか相棒?」 
 「あン?誰が喋っていいって言った?」 
 「う・・・」 
 「ああ、そうだな。このお喋りが直らない剣を改めて躾けてやらないとな」 
 「ちょっ!?(ヤブヘビッッ!?)」 
 「・・・まあいいや。デル公、さっきのもお前の力なのか?」 
 「え?・・・えええ!まあ・・その、何ていうか。俺っち、 
 魔法とか4大元素のエネルギーとか吸収できるんみたいなんです。はい」 
 「ふーん・・・そんなモンあるなら、最初っからそう言っとけよ。使えねえ野郎だ」 
 「だってアンタ喋んなって・・・ああ!いや、何でもないです・・・(トホホ・・・)」 
 
 
 
 デルフリンガーをいじってる間にモット伯の意識が戻る。 
 魔力も体力も根こそぎ奪われたらしく、何とも言えない疲労感が全身を巡り、息切れが絶えない様子だ。 
 
 
 
 「無駄話は止めだ。面倒になる前にとっとと帰るぜ」 
 
 
 
 
 ダンテはシエスタを抱きかかえ、屋敷を後にした。 
 その道のりで、何かを思い出したダンテは背中に担いだデルフリンガーに話しかける。 
 
 
 
 「デル公、お前がさっき言ってた、ガンダールヴって何だ?」 
 「ああ、その・・・すみません、忘れました」 
 「ホントに使えねえ野郎だな。もういい、喋んな」 
 「(ひでえや・・・)」 
 
 
 
 外は夜明け前。光が薄く差し掛かり、日の出が上ろうとしていた。 
 
 
 
 「今夜中か・・・」 
 
 
 
 主人の言いつけを何とかして間に合わせるため、足早に学院を目指すダンテ。 
 その腕の中にはシエスタが心安らかに寝息を立てていた。
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