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#navi(ゼロの少女と紅い獅子)
トリステイン魔法学院、中庭。現在授業中。
最近はルイズから常に付いてなくてもいいとのお許しが出ているので、ゲンはリハビリがてらに体を動かしていた。
と言っても、常人から見れば演舞にしか見えない激しい動きであったがとにかく彼の身体の調子は戻りつつあった。
「なあ、ゲンよ」
右手に握られたデルフリンガーが声をかける。
「剣が言うのも変な話だが、もう少し扱いはどうにかならんかね?」
彼は目下ゲンに片手のみで縦横無尽に振り回されていた。ゲンが得意とする宇宙拳法は特に武器を必要としない、しかしかつての師であるドリューからはあらゆる武器の扱いの訓練も受けており大剣も例外ではなかった。
もっとも、ハルケギニアでは考えられないほど動きが派手な上に、古いとは言え大振りであるデルフリンガーをいとも簡単に片手で扱って見せれば驚かれるのも無理はなかった。
基本的に拳法の動きの中に剣術を無理やり放り込んでいるのでその動きは本来の大剣の使い方とはかけ離れていた。
「お前でも、目が回るのか?」
手を休めることなくゲンがたずね返す。どう見ても病み上がりには見えない。
盗賊騒ぎから三日が経過していた。
結局、『暗黒の欠片』は謎の男によって奪われフーケも逃走。しかもあれ程の大騒ぎであったので、近隣の住民がさすがに王都に伝達したらしく翌日には騎士団で構成された調査隊が派遣されてきた。
盗まれたのが『暗黒の欠片』と分かると調査隊の責任者は学院長と何事か喋って、それでその話しは終わりになった。
またルイズやキュルケ、タバサも現場近くにいたとのことで聴取を受けたそうだが、結局一目撃者の域は出なかったとゲンは後で聞かされた。
調査隊もまさかルイズが紅い巨人の正体を知ってるとは思わなかったらしい。
――正体、知られたらまずいのでしょ?
感謝しろとばかりに『ご主人様』から報告を受けたゲンは苦笑するほかなかった。
結局、事件の翌日から姿の見えないミス・ロングビルを最重要人物として国中に御触れを出す事に落ち着き調査隊は引き上げていった。少なくともルイズにはそう見えたらしい。
盗まれた『暗黒の欠片』は勿論、マグマ星人に乗っ取られた人物の捜索も後回しとなった事がゲンにはすこぶる不満であったが、これの正体を無暗に明かすわけにも行かなかった。
ならば自分で捜索するしかない。あれを放置すればまた奴らが……。
「考え事をするなら落ち着いてやりな」
物事を考えながらでは如何なゲンでも動きが鈍る。それを鋭くデルフリンガーに指摘されゲンは動きを止めた。
「分かるか、流石に」
「伊達にナリは古くはねえぜ」
表情が分かればニヤリと笑ったかもしれない。
ゲンは呼吸を整えリハビリを切り上げた。
同時に焦りを覚える自分を戒める。
ゲンが落ち着いたのを見計らってデルフリンガーがゲンに質問する。
「ところで質問があるんだが。お前さん、俺を握っていて何も変化は無いかい?」
デルフリンガーの問いにゲンは少し黙考したが、
「今、お前を手に持っていてもこれと言って何か感じることは無い。それがどうかしたか?」
質問を返されデルフリンガーが黙る。
だがそれも一瞬、昔話でもするように語りだした。
「お前さんは『ガンダールヴ』の筈なんだ。左手のルーンがその証拠よ」
デルフリンガーに言われてゲンは自分の左手の甲に目をやる。ルイズと契約したときに焼け付くように掘り込まれた彼には読めない謎の文字だ。
ゲンは別にこれについてそれほど深くは考えてなかった。
「で、俺がその『ガンダールヴ』ならどうだと言うんだ?」
ゲンが先を促す。
「『ガンダールヴ』は主の剣、伝説に従うならあらゆる武器を使いこなしその力は一騎当千ってとこだ。おめえは確かに強い。トリステインはおろかハルケギニア全域でも、こと格闘能力に限れば適う奴は早々いやしねえ」
そこで一呼吸置く。ゲンが理解してるのを確認したか再び大剣は語りだす。
「だが、そこに『ガンダールヴ』の影響はねえ。まあ確かに俺の扱いも中々だ、しかしそれなら尚のこと、そう人外の力を発揮できるはずなんだが……」
「それは、俺が人間ではないからか?」
ゲンがデルフリンガーの後を受け持つ。
「わからねえ、だがおめえはその姿じゃ完全に力を発揮してるわけじゃねえだろう?」
僅かに揶揄を含んだ問いにゲンは鼻を鳴らした。
確かにウルトラマンレオとしての戦闘力は時に星すらも破壊する。だがそれも今の、おおとりゲンの時のたゆまぬ鍛錬が生み出すものと彼は信じている。それに今のレオは少なくとも全力では戦えない。
「この姿も、あの姿も、本質は変わらない。それとこの文様なら一度だけ僅かに光ったぞ」
ゲンはそう言って、ギーシュとの一戦――と言うほどでもなかったが――をデルフリンガーに説明した。
「ふん、つまり手加減する必要があったからこそゴーレムを破壊できるナイフが必要になり、必要に駆られた結果
『ガンダールヴ』の文様が反応したってとこか。此間のコソ泥の時は、イザとなりゃあ巨人になる覚悟があったって寸法だな」
納得したようにデルフリンガーが纏めた。
「当事者の癖にいまいち理解がなくて悪いが、そんな都合のいいものなのか?」
「都合のいいように解釈するしかねーだろう?」
そんな物か。そう呟いてデルフリンガーを鞘に戻そうとするゲン。
完全に収まる寸前デルフリンガーは、
「わからねえのは、元に戻ったおめえがあんだけボロボロにされてんのにまったく発動しなかったことだな」
と付け加えた。
――それは俺が知りたい。
ゲンは心中で呟いた。
あの謎の現象、大自然を敵に回したようなあの感覚。
このハルケギニアには何か自分の考えの及ばない意思が存在するとでも言うのだろうか?
自惚れるつもりはなかったが、仮にも光の国の戦士である彼はあらゆる生命の息吹を感じ取る事が出来る。無論完璧ではないが、それはレオの姿になったときにより顕著になる。
しかしここハルケギニアそれを感じたものの、それ以上の意思が彼を苦しめた。
「意思か……目に見えない生命がいるのか」
ありえない話ではなかった。実体を持たない者や何十回でも復活する宇宙人がいたりするのだ、自然に溶け込んでしまっている、或いは自然そのものに意思があってもおかしくない。
『もしそれらがいたとして俺が気配を感じる事が出来ないのは、耳を傾けないからか』
ゲンは静かに目を閉じ風や木々の音に耳を澄ます。
大地は、大気は、水面は、地球でも光の国でもL77星でも明確な意思を持たずとも確かにその息吹を漂わせていた。
ハルキゲニアの自然が意思を持つか、或いは自然の代弁者がいれば。
その声を感じ取るように意識を高めれば。
飛来する小石を察知する事ぐらいは簡単だった。
飛んできた小石を鞘ではたいてゲンは目を開けた。
「何よ、もう完全復活?」
後ろを振り向くとルイズが小石を手で弄びながら近づいてきた。
「瞑想してたんだがな」
苦笑しながらゲンが応じる。どうやら授業が終わったらしい。
「怪我が治ったなら、前までのようにちゃんとやる事はやってもらうわよ」
「ああ、分かっているとも。で、今日の特訓はするのか?」
特訓と言われてルイズは一瞬目を丸くした後思い出したように、
「……そう言えばそんな事やってたわね。ドタバタですっかり忘れてたわ」
「どうする? 無理強いはしないし、それにあの日君は成功したからな。まあ追い詰めて初めて一回だけ成功と言うのは成功と言えるかどうか……」
「いいわよ、やって見せようじゃないの」
ゲンの言葉を挑発と捕らえたかルイズが意気込んでみせる。
「ご主人様の力を見せてあげるわ、ついて来なさい」
そう言って校舎のほうに歩いて行く。ゲンも後に続いた。
「……スマン俺が見くびっていたようだ」
「……と、当然でしょ! 一度使えれば覚えるわよ」
結論から言うとルイズはいつもの鍵をした部屋から一発で脱出に成功した。
ゲンが素直に謝るが、ルイズも内心ではあっけない成功に少々戸惑っていた。
もっとも、生まれてこの方まったく魔法が使えなかった――正確に言うならまともに使えなかった――彼女が突然、特訓があったにせよ魔法を使いこなせていると言うのは、彼女自身を以ってしても呆けるには十分な出来事であった。
『父様と母様は喜んでくれるかしら? ねえさまは……鼻で笑われて終わりかしらね。ちいねえさまは……』
実家でもっとも分かりやすく可愛がってくれた下の姉の事を思い出したルイズは、ゲンには見えないように小さくガッツポーズを取るのであった。
「喜びに浸ってるところを悪いが」
急にゲンに声をかけられて思わずビクッっと反応してしまう。
「べ、別に喜んでないわよ! で、何?」
「『アン・ロック』が成功したなら次の段階も早いだろう。例えば、明かりをつける、だったか?」
そう言いながらゲンは倉庫の奥にあったランプを手にとった。
「これに明かりを灯せるかやってみるんだ」
言われるがままルイズは詠唱する。
短い詠唱の後軽く杖を振るうと、弱々しくはあったがランプに明りが灯った。
「たいしたもんだ、天才だな」
ランプを掲げながらゲンは短く絶賛した。
「天才って、言いすぎよ」
「きっかけを掴んだだけで使いこなせるようになったり、別のスキルを足がかりに他の能力を目覚めさせる事が出来るのは、才能によるのが大きい。
もちろん、努力無しでは才能は開花しないけどな」
言い終わると同時にランプの明りはフッと消えた。
「もっとも、まだ訓練がいりそうだが」
「そんなに簡単にマスター出来るとも思ってないわ」
苦笑しながらルイズが応じる。
「でもまったく使えない事はないのが分かっただけでも収穫だわ。系統魔法が使いこなせるようになれば完璧ね」
そして、思い出したように呪文を唱えだすルイズ。ゲンは彼女が何の呪文を唱えてるか分からない。
「次は何の呪文だ?」
「錬金!」
そう叫んで、ランプに向かってルイズは杖を振るった。
校舎の片隅で爆発が起こったのは言うまでもない。
「ま、まあ焦ってもしょうがないわよね」
少々煤けた姿で遠回しに失敗を認めるルイズ。
「ゴホッゴホッ……もう少し回りのことを配慮してくれると助かる」
吹き上がった埃に咳き込みながらゲンが注文を出した。
夜半、ゲンは学院長に会うため本塔に来ていた。ちなみにルイズもついて来ている。
「でも、あの石ころの事聞くんでしょ。あれは気紛れで置いておいたものって言ってたけど?」
「その言葉でますます正体を知ってる気がするよ」
そう言いながらゲンは学院長室のドアをノックする。
「開いとるよ」
いつもの気のない返事が返ってくるとゲンは即座にノブを捻って部屋に入った。
「ちょっ、ちょっと失礼でしょ!」
慌ててルイズが後に続く。
「夜分に申し訳ありません学院長。あの、使い魔……ゲンが学院長に聞きたい事があるって」
ルイズの台詞が終わると同時にゲンがズイッと一歩前に出る。
「宝物庫から盗まれた黒い石の事を知っている限り話してもらえますか?」
「ゲン、失礼でしょう! アンタ礼儀って物を知らないの!?」
思わず怒鳴るルイズの声も、今はゲンには聞こえていないかの様に彼の目はオールド・オスマンを捉えて微動だにしない。
オールド・オスマンは泰然と構えたまま暫らく二人の方を見て沈黙していた。
ゲンとルイズも彼の言葉を持って押し黙る。
やがてゆっくりと口を開いて、オールド・オスマンは耳が痛くなりそうなほどの静寂を破った。
「かれこれ三十年は前じゃったかの。突然森に飛来したのよ、ほれそこから見えるじゃろ?」
そう言って窓の外を指しながら彼は続ける。
「真夜中にワシはここでいつもの様に執務中じゃったのだが、空から突然に降ってきおった。たいした大きさでもなかったのに木々が何本も倒れておったわ。様子を見に行くと大地を深く抉っておるのに、落ちてきたと思しきあの石には欠けた点が見当たらん」
そこで言葉を切ってゲンの反応をうかがうオールド・オスマン。ゲンはまだ黙りこくっている、その目が先を促していた。
椅子に身を預けたまま再び黙ったオールド・オスマンだったが今度は短かった。
「だが、ワシはそこから逃げねばならんかった。石の直ぐ近くにはワシより一回りほど大きい亀かカニの化け物がおった」
「一回り? と言うと全長は数メート、いや数メイルという所ですか」
意外そうな声を出してゲンが話をさえぎった。学院長がそれを首肯する。
「化け物としては十分なでかさじゃろう。おまけに飛んできおった。ワシは必死で逃げて、あらん限りの魔法を駆使して何とか逃げ延びた。
じゃが、放っておくわけにもいかん。王都に連絡を入れて直ぐに騎士団に来てもらった。幸運にも化け物は一匹だけじゃったから何とか倒したよ。問題はその後じゃった」
オールド・オスマンはそこで言葉を切ると立ち上がり、大きな本棚に向かった。下部の引き戸を開けると金庫があり、彼は鍵を取り出しそれを開いた。
「落ちてきた石からまた化け物が生まれつつあったのじゃ。それはずっと小さい虫けらのような大きさだったが、形は異形そのものじゃった。
慌ててその石も破壊しようとしたが、叩こうが、斬り付けようが、火で燃やそうがあれは壊れんかった。そこでせめて化け物がこれ以上出てこんように封印する事にした。と言っても大したことは出来んかったがの。鉄の箱を被せてそれを錬金でつなぎ目を無くし、更に固定化を何重にもかけて後は宝物庫行きよ」
「何故この学園の宝物庫に保管したのです? 王都ならもっと厳重な警備の下に置く事が出来たはずだ」
合点が行かないとばかりにゲンが突っ込む。
オールド・オスマンが一抱えほどの布に包まれたものを持ち上げながら振り向いた。
「化け物の騒ぎは緘口令が敷くのが遅れたせいで、高級貴族どもの間では割と噂になっとったんじゃ。我こそは使いこなして見せようぞと言った阿呆が呼ばれもせんのに群れを成してきおったわ。王城の宝物庫ならば、色々と理由をつければ持ち出す事もそう難しくはない」
彼は金庫から取り出したものを机の上に置くと、布を外した。中から現れたのは所々朽ちてはいるものの明らかに巨大な生物の物と思われる鋏だった。
「ブラックドーム……」
ゲンが大鋏を見ながら呟く。それは正に仇敵を睨みつける者の眼であった。
『暗黒の欠片』がこれで何なのかほぼ確定した。
かつての仲間を、家族同然の人を、彼から奪い去った憎むべき魔星。
それが何の因果かこのハルケギニアに破片となって降り注いでいたのだ。
「お前さん、あれの正体をしっとるのじゃろう?」
正体を明かすべきかゲンは躊躇した。
目の前の老人はもちろん知っている。ルイズにはいずれ話すつもりだったから大丈夫だ。
だがその先はどうなる? 正体との関係を聞かれれば自分のことも応えざるを得ない、協力を要請するならなお更だ。
だが、迷ってる暇は無かった。マグマ星人はあれの使い方を知っているかも知れない。それも悪用の方法を。
ゲンは意を決した。
「あの『暗黒の欠片』の正体はブラックスター。怪獣の一種である円盤生物を生み出す悪魔の星、その破片です」
怪獣、と言う言葉にルイズがびくりと反応する。ブラックギラス、レッドギラスが暴れてからまだ一月もたっていない。
「か、怪獣って。じゃあこの前のブサイクドラゴンみたいなのがあれから生まれるわけ!?」
「いや……学院長の話やこの前見た生物を見る限り、完全な状態じゃ生まれそうもない」
ゲンはそこで一度言葉を切った。
「ブラックスターの欠片があれだけならな」
そう、たった一つだけ次元を超えたと言うのは考えにくい。
あの日、ブラックエンドが絶命し地球にブラックスターが飛来したとき、渾身の力で放ったシューティングビームは
ブラックスターを木っ端微塵に破壊したはずだった。
だがその後不思議な事に、ブラックスターの破片は殆ど地球に降り注ぐ事はなかった。
その時は大気圏で燃え尽きたか重力に引かれなかったと考えた。
或いは心のどこかで無理やりそう理由付けていたのかもしれない。
「学院長先生、ブラックスターをトリステイン全域で捜索するよう国に要請してください」
ゲンの言葉にルイズが眼を丸くする。
「何バカな事言ってるのよ! そんな事出来るわけ無いでしょうが」
「そうでもして見つけなければならない物なんだあれは」
「それでもし見つかったら、君はどうするのかね?」
「完全に、跡形も無く、破壊します」
ゲンの回答にオールド・オスマンは眼を細める。
「国軍を国中で動かせば貴族連中も黙ってはおらん、と言うより彼らの協力も必要だ。さて、君はワシらが何故隠したか覚えておるかの?」
「あれは人間が扱えるものではありません! 第一あんなものを何に使うのです」
「身に火の粉が降りかからん限り人間は危険を本質では理解せん。いや、多少の火傷ならば何としてでも火を扱おうとする。
他の者に火傷を負わすことができるからのう」
「そんなことをしては必ず災難が起こります!」
「まあ、聞きたまえ。国軍全てを動かす事は出来なくても。少しくらいなら協力してもらえる、かもしれん」
ゲンが訝しげな顔をする。
その時学院長室のドアがノックされた。「あいとるよ」といういつもの返事を受けて入ってきたのは、
「失礼する」
「ワルド子爵、どうして!?」
ルイズが驚きの声を上げる。
入ってきたのは、グリフォン隊の隊長であるワルドであった。
ゲンも意外そうな顔で彼を見つめる。
学院長に一礼するとワルドは切り出す。
「悪いが話は聞かせてもらった。全軍を動かすのは無理だが、君の言う事が真実なら確かに捨て置けん」
そう言いながらゲンをに目をやるワルド。能面の彼から真意を伺うことは難しい。
「君がどこから来た何者なのかはこの際どうでもいい。重要なのは『暗黒の欠片』の行き先と、もって逃げた男のことだ」
「何か分かったんですか?」
「昨日、フーケ捜索のため哨戒を行っていたラ・ロシェールの衛兵が、不審な男を目撃している。
あそこで出港できるフネを探していたそうだ」
その言葉にルイズが表情を変える。
「ラ・ロシェールですって? じゃあそいつが仮面男だとしたら行き先は……」
ワルドが頷いて続けた。
「そう、アルビオンだ」
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