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その後スネークはルイズについていき授業を見てみることにした
そこでなぜルイズが『ゼロのルイズ』と呼ばれているか理解することになる
―錬金の授業
元の世界では到底お目にかかれないような生物を観察して回るスネーク
うまそうだ、と思う使い魔も居れば
こいつはうまくても食べたくない、と言うような使い魔も居た
先ほど食事を強奪していったシルフィードとはしばらくにらみ合っていたがバカらしくなってやめた
そんなことをやっている間に教室の扉が開かれる
紫色のローブに身を包んだ中年の女性が入ってくる
どうやら先生のようだ
「皆さん。春の使い魔召喚は大成功のようですね
子のシュヴルーズ、こうやって春の新学期にさまざまな使い魔を見るのが楽しみなのですよ」
その言葉を聞いたルイズは表情を曇らせる
「おやおや、変わった便い魔を召喚したのですね、ミス・ヴァリエール?」
教室がドッと笑いに包まれる
「おいゼロのルイズ!召喚できないからって、その辺歩いてた変態を連れてくるなよ!」
「違うわ!きちんと召喚したけどこいつが来ちゃっただけよ!」
ルイズも負けずに反論する
俺だったらルイズに口げんかを挑もうとは思わないがな…
ひと段落が付いた頃シュヴルーズが授業を始めた
時折生徒を指す
どの世界でも学校は学校だ、と少し安心する
ここでもいくつか発見があった
まず、文字が読めない
これは追々教えてもらうとしよう
次に魔法についていくつか。魔法には主流の四属性―――火水土風と、
失われた『虚無』を含めた5つの系統があると理解した
中でも『土』は生活に密接に関係している、らしい
目の前でただの石ころを真鍮に変えたときはさすがのスネークも驚いた
「たいしたものだ」
「黙りなさい」
授業中は潜入任務同様、目立つべきではない
下手に目立つと先生に目をつけられ指名されることになるからだ
静かな授業で無駄話などをしていると当然目立ってしまう
「おしゃべりをする暇があるのなら、ミス・ヴァりエール、貴方にやってもらいましょう」
この授業も例外ではない
「先生、危険です!」
「どうしてですか?」
「とにかく危険なんです!」
シュヴルーズもスネークも事態が把握できない
「―――やります」
ルイズが立ち上がる。代わりに生徒が机の下にもぐる
「どうした?」
まるで爆発でも起きるかのようだ
生徒が震える中、ルイズは杖を振り上げ呪文を唱える
真剣な顔で石ころに集中するルイズ
こうしてみるとかなりの美少女だ
これでもう少し性格が丸くなり、胸が大きくなれば言うこと無いのだが…
など思っていると呪文が終わったのか杖を振り下ろすルイズ
すると
ドンッ!―ガラガラ
爆発の後に教卓が吹き飛んだ
ガラスは割れ、教卓は黒コゲ
シュヴルーズは黒板にたたきつけられ、使い魔たちは混乱する
しかし、爆心地に居たはずのルイズはたいしたことが無いようだ
なるほどどうりでなめられているわけだ
魔法使いなのに魔法が使えないとは…
「ちょっと失敗したわね」
「ちょっとじゃないだろ!ゼロのルイズ!」
その通りだ
「なるほど、魔法が使えないから『ゼロ』か」
「だ、黙って手を動かしなさい!」
爆発によって吹き飛んだ部屋を掃除する
「どうして使えないのか考えてみたことは?」
手を動かしながら問いかける
「…努力してるのに、なんでか使えないのよ
教科書なんて穴が開くほど読んだ。内容だって暗唱できる
授業だってまじめに聞いてるのに…どうして?」
小さな声、しかしスネークには確かに聞こえた
ゼロのルイズ
誰が言ったか知らないけれど、いつの間にかみんなからそう言われていた
悔しくなかったわけじゃない。だから勉強した。努力した。でも使えない
「私だって…召喚は成功したんだからね…」
そう、だから錬金に挑戦した
召喚が出来たのだから錬金も出来るはずだと思った
「…中国に『志有る者はついになるなり』ということわざがある」
「…スネーク?」
いきなり意味のわからない事を言い出した
チュウゴクって何?
「強い意志で物事を進めるなら、途中でいろいろ困難なことがあっても
最後には目標を達成できると言う意味だ
ルイズ、諦めるな。何事も投げ出さなければ目標を達成できる」
「…わかったわよ」
スネークなりの励ましなのだろう
「ありがとうスネーク」
小さく聞こえないようにお礼を言っておいた
昼食
本来ならスネークも楽しみなはずだった
既にもらえないのがわかっているため食堂に行く気が起きなかったが
メニューの確認でもと思い付いていくことにした
「あ、スネークさん」
可愛らしい声に振り向いてみればシエスタが給仕をしている
「ああ、シエスタ。朝はすまなかった」
「いえいえ。あの位のこと…あ、そうだ、昼も来ませんか?いつもあまっちゃって大変なんです」
「いいのか?」
「ええ、もちろん」
「すまない、助かる。お礼といっては何だが…仕事を手伝わせてくれ」
給仕の仕事をしていると数多く居る貴族の中で、金色の巻き髪、フリルの付いたシャツを着たきざな貴族が目に付いた
確かにいい男なのだが、どうしてもカッコよく見えない
「おいギーシュ、今は誰と付き合ってるんだいよ?」
「付き合う?僕にそのような特定の女性は居ないのだ
薔薇は多くの人を楽しませるために咲くものだからね」
頭がおかしいんじゃないだろうか
こんなことを素面で言える人間などまともじゃない
そんな彼のポケットから何か落ちたが気づいていないようだ
拾い上げ声をかける
「落ちたぞ、若いの」
テーブルに拾った小瓶を置いてやる。
「これは僕のではない。何を言っているんだ?」
嘘をついているのはみえみえだ
大方二股でもかけているのだろう
それをばれないようにするために嘘をついている
「そうか、ならこいつを今ここで叩き割っても文句は無いな?」
少し脅しをかけてみる。この若いのは一度くらい痛い目に遭ったほうが良さそうだ
「大切なものじゃないなら別に構わないだろう?」
「べ、別にいいとも!僕のではないからね」
手で握りつぶして割る
同時に見事な巻き毛の女の子がギーシュに平手打ちを食らわせる
「貴方の愛がどれくらいのものか良くわかったわ」
「聞いてくれモンモランシー、君は誤解して…」
「さよなら」
もう一発逆の頬に平手打ちを食らわせて帰っていった
するともう一人栗色の髪の可愛らしい少女が涙ながらにギーシュに近づいていき
「ギーシュ様のバカ!やっぱりミス・モンモランシーと付き合っていらしたのですね!」
やはり平手打ちを食らわせて走り去っていった
「これに懲りたら二股なんてかけないことだな」
仕事に戻ろうとする
「待ちたまえ。君のおかげで僕の名誉に傷が付いたぞ。どうするつもりだ?」
「どうもこうも、お前のせいだろうが」
「そうだギーシュ、お前が悪い」
周囲の生徒がはやし立てる
ギーシュの赤くはれた頬がさらに赤くなった
「…いいだろう。どっちが正しいか決闘で決めようじゃないか。ヴェストリの広場で待っているよ平民」
どういう理論だそれは?
この世界の貴族の考えが未だに理解できないスネークだった
「やれやれ、シエスタ、ヴェストリの広場はどこだ?」
答えがないので振り返ると顔面蒼白なシエスタ
「どうした?」
「あ、あなた殺されちゃいます…」
「生憎そのつもりはない」
「平民は貴族に絶対に勝てないんです」
貴族には魔法がある
この差を埋める事は不可能だとシエスタは言った
「不可能を可能に変えるまでだ」
#navi(SnakeTales Z 蛇の使い魔)
その後スネークはルイズについていき授業を見てみることにした
そこでなぜルイズが『ゼロのルイズ』と呼ばれているか理解することになる
―錬金の授業
元の世界では到底お目にかかれないような生物を観察して回るスネーク
うまそうだ、と思う使い魔も居れば
こいつはうまくても食べたくない、と言うような使い魔も居た
先ほど食事を強奪していったシルフィードとはしばらくにらみ合っていたがバカらしくなってやめた
そんなことをやっている間に教室の扉が開かれる
紫色のローブに身を包んだ中年の女性が入ってくる
どうやら先生のようだ
「皆さん。春の使い魔召喚は大成功のようですね
子のシュヴルーズ、こうやって春の新学期にさまざまな使い魔を見るのが楽しみなのですよ」
その言葉を聞いたルイズは表情を曇らせる
「おやおや、変わった便い魔を召喚したのですね、ミス・ヴァリエール?」
教室がドッと笑いに包まれる
「おいゼロのルイズ!召喚できないからって、その辺歩いてた変態を連れてくるなよ!」
「違うわ!きちんと召喚したけどこいつが来ちゃっただけよ!」
ルイズも負けずに反論する
俺だったらルイズに口げんかを挑もうとは思わないがな…
ひと段落が付いた頃シュヴルーズが授業を始めた
時折生徒を指す
どの世界でも学校は学校だ、と少し安心する
ここでもいくつか発見があった
まず、文字が読めない
これは追々教えてもらうとしよう
次に魔法についていくつか。魔法には主流の四属性―――火水土風と、
失われた『虚無』を含めた5つの系統があると理解した
中でも『土』は生活に密接に関係している、らしい
目の前でただの石ころを真鍮に変えたときはさすがのスネークも驚いた
「たいしたものだ」
「黙りなさい」
授業中は潜入任務同様、目立つべきではない
下手に目立つと先生に目をつけられ指名されることになるからだ
静かな授業で無駄話などをしていると当然目立ってしまう
「おしゃべりをする暇があるのなら、ミス・ヴァりエール、貴方にやってもらいましょう」
この授業も例外ではない
「先生、危険です!」
「どうしてですか?」
「とにかく危険なんです!」
シュヴルーズもスネークも事態が把握できない
「―――やります」
ルイズが立ち上がる。代わりに生徒が机の下にもぐる
「どうした?」
まるで爆発でも起きるかのようだ
生徒が震える中、ルイズは杖を振り上げ呪文を唱える
真剣な顔で石ころに集中するルイズ
こうしてみるとかなりの美少女だ
これでもう少し性格が丸くなり、胸が大きくなれば言うこと無いのだが…
など思っていると呪文が終わったのか杖を振り下ろすルイズ
すると
ドンッ!―ガラガラ
爆発の後に教卓が吹き飛んだ
ガラスは割れ、教卓は黒コゲ
シュヴルーズは黒板にたたきつけられ、使い魔たちは混乱する
しかし、爆心地に居たはずのルイズはたいしたことが無いようだ
なるほどどうりでなめられているわけだ
魔法使いなのに魔法が使えないとは…
「ちょっと失敗したわね」
「ちょっとじゃないだろ!ゼロのルイズ!」
その通りだ
「なるほど、魔法が使えないから『ゼロ』か」
「だ、黙って手を動かしなさい!」
爆発によって吹き飛んだ部屋を掃除する
「どうして使えないのか考えてみたことは?」
手を動かしながら問いかける
「…努力してるのに、なんでか使えないのよ
教科書なんて穴が開くほど読んだ。内容だって暗唱できる
授業だってまじめに聞いてるのに…どうして?」
小さな声、しかしスネークには確かに聞こえた
ゼロのルイズ
誰が言ったか知らないけれど、いつの間にかみんなからそう言われていた
悔しくなかったわけじゃない。だから勉強した。努力した。でも使えない
「私だって…召喚は成功したんだからね…」
そう、だから錬金に挑戦した
召喚が出来たのだから錬金も出来るはずだと思った
「…中国に『志有る者はついになるなり』ということわざがある」
「…スネーク?」
いきなり意味のわからない事を言い出した
チュウゴクって何?
「強い意志で物事を進めるなら、途中でいろいろ困難なことがあっても
最後には目標を達成できると言う意味だ
ルイズ、諦めるな。何事も投げ出さなければ目標を達成できる」
「…わかったわよ」
スネークなりの励ましなのだろう
「ありがとうスネーク」
小さく聞こえないようにお礼を言っておいた
昼食
本来ならスネークも楽しみなはずだった
既にもらえないのがわかっているため食堂に行く気が起きなかったが
メニューの確認でもと思い付いていくことにした
「あ、スネークさん」
可愛らしい声に振り向いてみればシエスタが給仕をしている
「ああ、シエスタ。朝はすまなかった」
「いえいえ。あの位のこと…あ、そうだ、昼も来ませんか?いつもあまっちゃって大変なんです」
「いいのか?」
「ええ、もちろん」
「すまない、助かる。お礼といっては何だが…仕事を手伝わせてくれ」
給仕の仕事をしていると数多く居る貴族の中で、金色の巻き髪、フリルの付いたシャツを着たきざな貴族が目に付いた
確かにいい男なのだが、どうしてもカッコよく見えない
「おいギーシュ、今は誰と付き合ってるんだいよ?」
「付き合う?僕にそのような特定の女性は居ないのだ
薔薇は多くの人を楽しませるために咲くものだからね」
頭がおかしいんじゃないだろうか
こんなことを素面で言える人間などまともじゃない
そんな彼のポケットから何か落ちたが気づいていないようだ
拾い上げ声をかける
「落ちたぞ、若いの」
テーブルに拾った小瓶を置いてやる。
「これは僕のではない。何を言っているんだ?」
嘘をついているのはみえみえだ
大方二股でもかけているのだろう
それをばれないようにするために嘘をついている
「そうか、ならこいつを今ここで叩き割っても文句は無いな?」
少し脅しをかけてみる。この若いのは一度くらい痛い目に遭ったほうが良さそうだ
「大切なものじゃないなら別に構わないだろう?」
「べ、別にいいとも!僕のではないからね」
手で握りつぶして割る
同時に見事な巻き毛の女の子がギーシュに平手打ちを食らわせる
「貴方の愛がどれくらいのものか良くわかったわ」
「聞いてくれモンモランシー、君は誤解して…」
「さよなら」
もう一発逆の頬に平手打ちを食らわせて帰っていった
するともう一人栗色の髪の可愛らしい少女が涙ながらにギーシュに近づいていき
「ギーシュ様のバカ!やっぱりミス・モンモランシーと付き合っていらしたのですね!」
やはり平手打ちを食らわせて走り去っていった
「これに懲りたら二股なんてかけないことだな」
仕事に戻ろうとする
「待ちたまえ。君のおかげで僕の名誉に傷が付いたぞ。どうするつもりだ?」
「どうもこうも、お前のせいだろうが」
「そうだギーシュ、お前が悪い」
周囲の生徒がはやし立てる
ギーシュの赤くはれた頬がさらに赤くなった
「…いいだろう。どっちが正しいか決闘で決めようじゃないか。ヴェストリの広場で待っているよ平民」
どういう理論だそれは?
この世界の貴族の考えが未だに理解できないスネークだった
「やれやれ、シエスタ、ヴェストリの広場はどこだ?」
答えがないので振り返ると顔面蒼白なシエスタ
「どうした?」
「あ、あなた殺されちゃいます…」
「生憎そのつもりはない」
「平民は貴族に絶対に勝てないんです」
貴族には魔法がある
この差を埋める事は不可能だとシエスタは言った
「不可能を可能に変えるまでだ」
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