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――――――魔法学院での使い魔としての初日において、騒動に巻き込まれたミカヤ。
メイジの名門グラモン家の四男ギーシュに、因縁をつけられた。
決闘はハルケギニアにおいて、古来から貴族の誇りと、掛け替えの無いものを守るために、
命を懸けて行われるメイジ同士の一騎打ち。
そのため、ここトリステインにおいて、「女王から授かった命を無駄にすることの無きようにする」措置として、
決闘禁止法が敷かれていた。
しかし、その法は平民との間、または他国のメイジには適用されていない。
そこをギーシュは逆手に取り、自らの誇りを取り戻す名目で、決闘を申し込まれた。
ミカヤの召喚者であり、姉のように慕うまでに信頼を寄せるルイズには、許容出来るものではなかった。
食堂の給仕の手伝いの過程で、親交を築いたメイドのシエスタも、メイジの魔法を使えることの恐ろしさを知るが故に、
二人はすぐさま静止しようとするものの、ミカヤはそれを断り、決闘へと赴く。
大鏡で事を見守る、オスマンとコルベールを除く、当事者であるミカヤ自身すらも、この決闘が真に何を意味するかを
未だ知らない。
この決闘こそが全ての始まり。新たなるハルケギニアの伝説の幕開けになることを――――――
ファイアーエムブレム外伝 ~双月の女神~
第一部 『ゼロの夜明け』
第六章 『神の頭脳(ミカヤの章)』
日中に関わらず、あまり日の差さないこの校庭は、決闘騒ぎを聞きつけた生徒が溢れ、その中心に大きな円を作っていた。
その中心に、自らこそが、これから行われる劇場の主役であるかのように振る舞い、観衆にアピールするギーシュ。
「諸君!決闘だ!!」
青銅であしらった紅薔薇の花弁をつけ、細部すらも忠実に再現した、指揮棒程の長さの杖を右手に持ち、掲げての大音声。
生徒達も歓声をあげ、はやし立てる。
「ギーシュが決闘するぞ!」
「相手は平民のメイジだ!」
「新入りのメイドらしいぞ!」
歓声に優雅に左手を振るギーシュ。しかし―――――
その歓声も、広場に響いた、澄んだ金属音に静まり返る。
振り向く一同の視線が、一ヶ所に集中するとそこにはメイド服を纏った銀髪の女性。
しかし、その服装にはあまりにも物々しい、本を数冊納め、杖を下げたホルダーを腰に巻き、右手には明らかにつくりが
異なる、美しくも神々しい長杖。
先程の金属音は、この長杖が地面をついた音だった。
一歩一歩、杖をつきながら静かに歩む姿に、生徒達は目を奪われ、彼女の道を開く。
一部の実力あるメイジ達はここに来て、理解した。
メイド服姿のこの女性―――ミカヤこそが主役であり、ギーシュは憎き敵役なのだ、と。
それを理解できる一人―――『雪風』の二つ名を持つ、真っ直ぐな空色の短髪の少女、タバサは興味が無さげに本を
読むふりをしつつ、ミカヤを赤い楕円縁の眼鏡越しに、その鋭い視線で注意深く観察している。
「全く、ギーシュも馬鹿よね。ミス・ミカヤに決闘だなんて。」
その右隣にはキュルケが呆れたように、台詞を投げかける。
タバサを挟む位置にルイズ。
「どうして止めないのよ!?」
自身だけでは止められないと考えたルイズは、ミカヤと面識を持ったキュルケに、仇敵に頭を下げてでも止めようと思い、
声をかけた。
その後、キュルケはタバサに事情を話し、共に中庭に来たのである。
「だって、止めたら面白くないもの。」
一縷の期待を裏切るように、そんなことを事も無げに言ってのけるキュルケ。
彼女にしても、退屈な日々の娯楽を欲していたのだ。
「あの人・・・、戦いを知っている・・・。」
「どういうこと?タバサ。」
「え?」
自身の親友とも言える少女が、感情の読めない声で話し始めるのを聞く。
ルイズも初めて会話の機会を持った、この無機質な表情の少女の言葉を聞く。
「・・・あの身のこなし、現役を退いて長い。でも、あの人は幾つもの戦いを潜り抜けているように見受ける。」
「そ、そそそうなの。」
「なら、ギーシュには勝てるわよね?」
その言葉に、ルイズはどもりつつも、内心安堵する。
キュルケの問いに当然、というように軽く頷くタバサ。
「・・・長年退いていた身体の反応と、培ってきた戦場の勘の摺り合わせが終わった時、決着。」
「あらら。」
タバサの言葉に、ミカヤの正体を知れば、更に愉快なことになろう、とキュルケは笑みを強めた。
ルイズもミカヤの勝利を疑ってはいないが、自身の大切な『姉』に怪我が無く終わることを願った。
「ミカヤお姉さま・・・・・。」
闘技場の舞台のようにミカヤとギーシュを囲む生徒達の前では、幕前の寸劇が繰り広げられている。
「とりあえず、逃げずに来たことは褒めてやろうじゃないか。」
「退けない理由がありますから。」
あくまで貴族らしく、地位の高い者としての大柄な口調で告げるギーシュに、そう返すミカヤ。
「ほう、それは何かね?元は貴族であったろう君が平民に身をやつしたことに関わるのかな?」
このハルケギニアにおいて、メイジは須く貴族。始祖ブリミルの御世から、魔法を与えられた人々の子孫故に、
力と名声を持つ。
その貴族が平民に下る時は、咎を成した者か、出奔した者になるということ。
自身は末男とは言え貴族。そうした驕りの感情でミカヤを愚弄する。
「友人のため。今はそうと申しておきます。」
そんな言葉の毒を気に止めず、淡々と告げる。
実の所ミカヤは、シエスタの思いつめた想念を感じなければ決闘を受けることはせず、穏便に済ませようとした。
だが、シエスタがミカヤの為に、ここトリステインにおける大罪、メイジ殺しを自ら被ろうとしたのだ。
そして同時に、彼女のルーツが『こちら』―――テリウス側の、自身が最もよく知る者であるということも。
だからこそ、この決闘を受諾した。
さらには、今後ルイズを守る為には、嘗ての戦場の勘を取り戻し、自らを再び、戦向きに身体を鍛えなおす意味合いもあった。
決闘の後は、シエスタに自分の予想が正しいかを聞くことを考え、思考を決闘に戻す。
「ふっ、麗しいことだ。
では―――――、始めようか。」
そんな思慮も知らず、ギーシュは薔薇の杖をミカヤに突きつけ、開幕の為の名乗りを上げる。
「僕はギーシュ・ド・グラモン!名を表すは『青銅』!
誇り高き魔法将軍の家系、グラモンの末男!」
それに合いの手を入れ、ミカヤもまたギーシュに聖杖『マトローナ』を向ける。
「私はミカヤ。
名乗るならば、私の名を表す二つ名は―――――」
自らを寄り代とした女神が、嘗てあるべき姿の時呼ばれたもの。
民の、ヒトの解放の証。
幾つかの二つ名で呼ばれた中で、一つを取り、名乗りを上げた。
「―――――闇夜を晴らす暁。すなわち、『暁光』。」
「・・・・・なんだって・・・!?」
ギーシュはその名乗りに、そう小さく呟き、内心かなり動揺するものの、誇りと虚栄心でひた隠しにする。
ミカヤの召喚に立ち会った彼は、その姿、雰囲気。全てを覚えていた。
眩いばかりの銀髪に、暁を思わせる金色の瞳。
改めて見れば正に眼前のメイド服を着た女性は、『ゼロ』と蔑んだルイズが召喚した『女神』そのもの。
しかし、彼女が仮にそうであったとしても、既に賽は投げられた。
「・・・ほう、『ゼロ』のルイズが呼んだ、彼女には余りにも釣り合わない『女神様』の名と瓜二つとはね。」
貴族の誇りに懸け、退くことは叶わない。
「しかし、罪人のメイジには過ぎた二つ名と名前だ。この決闘で返上してもらおうか!」
そう言い放つと同時に、杖を横へ振りぬく。
それにより舞い散った青銅で出来た幾つかの花弁が、鎧を纏った女神を象った、人間と同身長の、美しい造形の青いゴーレムを
作り出した。
その数、7体。
「僕の系統は『土』。『錬金』で生み出せし僕の武器、青銅のゴーレム『ワルキューレ』がお相手しよう。」
剣を、槍を、斧を持ち、ゴーレム達は此方を威嚇する。
それを見届けたミカヤは表情を落とし、読まれないよう俯く。
「ミスタ・グラモン。貴方は一つ、言ってはならないことを言いました。」
静かに震える心の中にあるものは、『怒り』。
「この世界で出来た、私の大切な『妹』の心を踏みにじる・・・」
それに呼応するように、額に刻まれた文字が光を帯び、浮かび上がる。
「『ゼロ』と言う言葉を告げたことです。」
引き締まった表情の面を上げると同時に、光はいっそうの輝きを纏う。
そして、轟、と音を立て、風が吹いた。
ミカヤの怒りに、神の頭脳の力に応え、活性化した光の精霊達が彼女を金色に染め、ベールが如く、尖塔が如く纏う。
銀髪が舞い上がり、正しくその姿は、眼前の愚者に裁きを下す、『女神』。
「ご安心を、オールド・オスマン。」
『遠見』で此方を見ているであろうオスマンに、告げつつ、左のホルダーから『ライト』の書を取る。
「彼を傷つける事無く、終わらせます。」
長杖を軽く右下へと振り抜くと、眼前の『ワルキューレ』を鋭く見据えた。
――――――魔法学院での使い魔としての初日において、騒動に巻き込まれたミカヤ。
メイジの名門グラモン家の四男ギーシュに、因縁をつけられた。
決闘はハルケギニアにおいて、古来から貴族の誇りと、掛け替えの無いものを守るために、
命を懸けて行われるメイジ同士の一騎打ち。
そのため、ここトリステインにおいて、「女王から授かった命を無駄にすることの無きようにする」措置として、
決闘禁止法が敷かれていた。
しかし、その法は平民との間、または他国のメイジには適用されていない。
そこをギーシュは逆手に取り、自らの誇りを取り戻す名目で、決闘を申し込まれた。
ミカヤの召喚者であり、姉のように慕うまでに信頼を寄せるルイズには、許容出来るものではなかった。
食堂の給仕の手伝いの過程で、親交を築いたメイドのシエスタも、メイジの魔法を使えることの恐ろしさを知るが故に、
二人はすぐさま静止しようとするものの、ミカヤはそれを断り、決闘へと赴く。
大鏡で事を見守る、オスマンとコルベールを除く、当事者であるミカヤ自身すらも、この決闘が真に何を意味するかを
未だ知らない。
この決闘こそが全ての始まりになることを――――――
ファイアーエムブレム外伝 ~双月の女神~
第一部 『ゼロの夜明け』
第六章 『神の頭脳(ミカヤの章)』
『風』の塔、『火』の塔の間にある広い中庭、ヴェストリの広場。
日中に関わらず、あまり日の差さないこの校庭は、決闘騒ぎを聞きつけた生徒が溢れ、その中心に大きな円を作っていた。
その中心に、自らこそが、これから行われる劇場の主役であるかのように振る舞い、観衆にアピールするギーシュ。
「諸君!決闘だ!!」
青銅であしらった紅薔薇の花弁をつけ、細部すらも忠実に再現した、指揮棒程の長さの杖を右手に持ち、掲げての大音声。
生徒達も歓声をあげ、はやし立てる。
「ギーシュが決闘するぞ!」
「相手は平民のメイジだ!」
「新入りのメイドらしいぞ!」
歓声に優雅に左手を振るギーシュ。しかし―――――
その歓声も、広場に響いた、澄んだ金属音に静まり返る。
振り向く一同の視線が、一ヶ所に集中するとそこにはメイド服を纏った銀髪の女性。
しかし、その服装にはあまりにも物々しい、本を数冊納め、杖を下げたホルダーを腰に巻き、右手には明らかにつくりが
異なる、美しくも神々しい長杖。
先程の金属音は、この長杖が地面をついた音だった。
一歩一歩、杖をつきながら静かに歩む姿に、生徒達は目を奪われ、彼女の道を開く。
『雪風』の二つ名を持つ、真っ直ぐな空色の短髪の少女、タバサは興味が無さげに本を読むふりをしつつ、
ミカヤを赤い楕円縁の眼鏡越しに、その鋭い視線で注意深く観察している。
「全く、ギーシュも馬鹿よね。ミス・ミカヤに決闘だなんて。」
その右隣にはキュルケが呆れたように、台詞を投げかける。
タバサを挟む位置にルイズ。
「どうして止めないのよ!?」
自身だけでは止められないと考えたルイズは、ミカヤと面識を持ったキュルケに、仇敵に頭を下げてでも止めようと思い、
声をかけた。
その後、キュルケはタバサに事情を話し、共に中庭に来たのである。
「だって、止めたら面白くないもの。」
一縷の期待を裏切るように、そんなことを事も無げに言ってのけるキュルケ。
彼女にしても、退屈な日々の娯楽を欲していたのだ。
「あの人・・・、戦いを知っている・・・。」
「どういうこと?タバサ。」
「え?」
自身の親友とも言える少女が、感情の読めない声で話し始めるのを聞く。
ルイズも初めて会話の機会を持った、この無機質な表情の少女の言葉を聞く。
「・・・あの身のこなし、現役を退いて長い。でも、あの人は幾つもの戦いを潜り抜けているように見受ける。」
「そ、そそそうなの。」
「なら、ギーシュには勝てるわよね?」
その言葉に、ルイズはどもりつつも、内心安堵する。
キュルケの問いに当然、というように軽く頷くタバサ。
「・・・長年退いていた身体の反応と、培ってきた戦場の勘の摺り合わせが終わった時、決着。」
「あらら。」
タバサの言葉に、ミカヤの正体を知れば、更に愉快なことになろう、とキュルケは笑みを強めた。
ルイズもミカヤの勝利を疑ってはいないが、自身の大切な『姉』に怪我が無く終わることを願った。
「ミカヤお姉さま・・・・・。」
闘技場の舞台のようにミカヤとギーシュを囲む生徒達の前では、幕前の寸劇が繰り広げられている。
「とりあえず、逃げずに来たことは褒めてやろうじゃないか。」
「退けない理由がありますから。」
あくまで貴族らしく、地位の高い者としての大柄な口調で告げるギーシュに、そう返すミカヤ。
「ほう、それは何かね?元は貴族であったろう君が平民に身をやつしたことに関わるのかな?」
このハルケギニアにおいて、メイジは貴族。始祖ブリミルの御世から、魔法を与えられた人々の子孫故に、
力と名声を持つ。
その貴族が平民に下る時は、咎を成した者か、出奔した者になるということ。
自身は末男とは言え貴族。そうした驕りの感情でミカヤを愚弄する。
「友人のため。今はそうと申しておきます。」
そんな言葉の毒を気に止めず、淡々と告げる。
実の所ミカヤは、シエスタの思いつめた想念を感じなければ決闘を受けることはせず、穏便に済ませようとした。
だが、シエスタがミカヤの為に、ここトリステインにおける大罪、メイジ殺しを自ら被ろうとしたのだ。
そして同時に、彼女のルーツが『こちら』―――テリウス側の、自身が最もよく知る者であるということも。
だからこそ、この決闘を受諾した。
さらには、今後ルイズを守る為には、嘗ての戦場の勘を取り戻し、自らを再び、戦向きに身体を鍛えなおす意味合いもあった。
決闘の後は、シエスタに自分の予想が正しいかを聞くことを考え、思考を決闘に戻す。
「ふっ、麗しいことだ。
では―――――、始めようか。」
そんな思慮も知らず、ギーシュは薔薇の杖をミカヤに突きつけ、開幕の為の名乗りを上げる。
「僕はギーシュ・ド・グラモン!名を表すは『青銅』!
誇り高き魔法将軍の家系、グラモンの末男!」
それに合いの手を入れ、ミカヤもまたギーシュに聖杖『マトローナ』を向ける。
「私はミカヤ。
名乗るならば、私の名を表す二つ名は―――――」
自らを寄り代とした女神が、嘗てあるべき姿の時呼ばれたもの。
民の、ヒトの解放の証。
幾つかの二つ名で呼ばれた中で、一つを取り、名乗りを上げた。
「―――――闇夜を晴らす暁。すなわち、『暁光』。」
「・・・・・なんだって・・・!?」
ギーシュはその名乗りに、そう小さく呟き、内心かなり動揺するものの、誇りと虚栄心でひた隠しにする。
ミカヤの召喚に立ち会った彼は、その姿、雰囲気。全てを覚えていた。
眩いばかりの銀髪に、暁を思わせる金色の瞳。
改めて見れば正に眼前のメイド服を着た女性は、『ゼロ』と蔑んだルイズが召喚した『女神』そのもの。
しかし、彼女が仮にそうであったとしても、既に賽は投げられた。
「・・・ほう、『ゼロ』のルイズが呼んだ、彼女には余りにも釣り合わない『女神様』の名と瓜二つとはね。」
貴族の誇りに懸け、退くことは叶わない。
「しかし、罪人のメイジには過ぎた二つ名と名前だ。この決闘で返上してもらおうか!」
そう言い放つと同時に、杖を横へ振りぬく。
それにより舞い散った青銅で出来た幾つかの花弁が、鎧を纏った女神を象った、人間と同身長の、美しい造形の青いゴーレムを
作り出した。
その数、7体。
「僕の系統は『土』。『錬金』で生み出せし僕の武器、青銅のゴーレム『ワルキューレ』がお相手しよう。」
剣を、槍を、斧を持ち、ゴーレム達は此方を威嚇する。
それを見届けたミカヤは表情を落とし、読まれないよう俯く。
「ミスタ・グラモン。貴方は一つ、言ってはならないことを言いました。」
静かに震える心の中にあるものは、『怒り』。
「この世界で出来た、私の大切な『妹』の心を踏みにじる・・・」
それに呼応するように、額に刻まれた文字が光を帯び、浮かび上がる。
「『ゼロ』と言う言葉を告げたことです。」
引き締まった表情の面を上げると同時に、光はいっそうの輝きを纏う。
そして、轟、と音を立て、風が吹いた。
ミカヤの怒りに、神の頭脳の力に応え、活性化した光の精霊達が彼女を金色に染め、ベールが如く、尖塔が如く纏う。
銀髪が舞い上がり、正しくその姿は、眼前の愚者に裁きを下す、『女神』。
「ご安心を、オールド・オスマン。」
『遠見』で此方を見ているであろうオスマンに、告げつつ、左のホルダーから『ライト』の書を取る。
「彼を傷つける事無く、終わらせます。」
長杖を軽く右下へと振り抜くと、眼前の『ワルキューレ』を鋭く見据えた。
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