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「GTA:LCS-0 7」(2007/10/06 (土) 22:06:11) の最新版変更点
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「何勝手に決闘の約束をしてるのよ!!」
この状況に真っ先にルイズが蒼くなりながら噛み付いた。
「喧嘩売ったのはあの優男だぜ?」
だがルイズは俺の腕を引っ張ってこの場を離れようとする。
「あんた何も分かってない!貴族と喧嘩して、怪我で済めばいいほうなんだから!!……今ならまだ間に合うわ、ギーシュに謝るのよ!」
「謝る必要なんてねぇさルイズ……『殺られる前に殺れ』、これが俺たちの生き残る唯一の手段だ」
そう言って手を払うと、
「俺がまともに立ち合うと思うか?格好良くああ言っていたが、本当の命の駆け引きがどんなものかを身をもって教育するだけに過ぎんさ」
「もうっ!!使い魔のくせに勝手な事ばかり!!」
さてどうやって死なない程度に痛めつけ、且つ卑怯と呼ばせないか……俺は急いで一度ルイズの部屋に戻り、来た時のカジュアルな服に着替え、
スナイパーライフルと手榴弾、火炎瓶と棍棒を手にとり、そのまま引き返した。
――ギーシュを殺さない程度に痛めつけろ。卑怯と言わせない為に姿を晒してから攻撃しなきゃダメだ。
約束の広場に行くと広場の真ん中にギーシュが一人でおり、ギャラリーは一歩離れた場所で高見の見物である。この状況ではライフルは
使えまい。メイジが相手なら常識で考えたら死ぬ。かと言って手加減しなければこいつが死ぬ。仕方ない、手榴弾と火炎瓶を直ぐに出せる
ようにして奴の前にでる事にした。
「逃げずに来たのは誉めて……アッ―――――――――――――――――――――!!」
口を開いた瞬間俺は瓶をギーシュ向って放り投げ、一気に後ろに下がる。瓶が割れた瞬間炎が吹き出て中心にいたギーシュはマントから着火して
火だるまになった。
火だるまになったギーシュは地を這いながら火を消そうとする。今まで談笑まで聞こえた雰囲気だったのが、一気に蒼ざめて悲鳴すら聞こえて
来た。宛ら地獄絵図ともいえる状況を黙って見ていた俺だが、身構えるのを止めなかった。答えは簡単、こいつがメイジだからだ。
「……何だこれは」
懸念は直ぐに現実の物になる。火だるまになりつつ魔法の詠唱を完了させたのだ……根性あるじゃねぇか。いやいや……俺の目の前に青い色
した女型の人形が現れる。こんな物を見させられると、ここが自分の生きている世界じゃないと実感させられる。
「……ワ…ワルキュ……ーレ……こ…いつを……生き……て返す……な」
イカレてやがる光景だぜ、まったく。
「ぐおっ!」
その刹那、人形の鋭いフックが俺の胸にヒットする。殴られた感触は……まぁ……金属で殴られた感覚だな……これは……。怯んだ瞬間に
次の手が俺の腹に入る。瞬間呼吸が厳しくなるがまだ立っていられる。だが今度は中段回し蹴りが俺の脇腹を深々と捉えた。
「トニー!!」
聞こえてくるルイズの絶叫。シエスタは横で背を向いて向いている。俺のような人種には日常茶飯事な光景だが、貴族のような連中や堅気の
人達には衝撃的な光景だろう。やってくれるぜ……リバティーシティーでも素手で此処までやられたことないぜ。
「ふはははは……貴…族である僕……達が、魔法使って……闘うなんて……当然じゃ無いか……」
やっぱクレイジーだぜ、まともにこんな人形と戦っていたらバラされかねん。俺は一気に後ろに下がり、ポケットから手榴弾を取り出し、
再び人形に向って前進すると口で安全ピンを抜き、際どい位置に手榴弾を押し込んで急いで後退する。
「逃げるのかい?……ふはは……あ?」
ドゴオオォォォォォォォォォォオオン……!!
後ろに下がった俺を追いかけたこの人形は手榴弾が炸裂し、人形が空中分解したのだ。火だるまになった自分が見ている前で人形が爆裂した
様は衝撃的なものだろう。跡形もなく消え去った人形を見据えて『信じられない』と言う表情を浮かべる優男。俺は全身全霊の全力疾走で
優男まで駆け寄ると半分焦げた持っているバラを蹴飛ばし、腹目掛けて追い討ちの足蹴を食らわせ、一発目以降執拗に喰らわして行った。
「バカ、見てないで止めるんだよ!!」
キュルケと言う姉ちゃんは結構しっかりとした判断力を持っているらしい。俺が追い討ちを始めた直後危機感を感じたのか傍観者の面々に
こう呼びかけて止めに入る。これは後から聞いたことなのだが、召喚された時にルイズの髪を引っ張り上げた時の大よそ倍数の人間が俺に
飛び掛るなり羽交い絞めにするなりして止めに入り、騒ぎが収まった頃には男女問わないメイジ達がボロ雑巾になっていた。
正直な所、バラの杖を蹴飛ばした以降の記憶は曖昧なものだが、シエスタが言うにはずっと手の甲の紋様が光っていたと言う。
今回のおまけ
mission completed!
$100
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